2004年4月分


・本
 『こはるびより(1)』/みづきたけひと(メディアワークス)
 『苺ましまろ(3)』/ばらスィー(メディアワークス)
 『蟲師(3)』/漆原友紀(講談社)
 『トリコロ(1)』/海藍(芳文社)
 『デスノート(1)』/小畑健、大場つぐみ(集英社)
 『蟲師(4)』/漆原友紀(講談社)
 『ピルグリム・イェーガー(2)』/冲方丁、伊藤真美(少年画報社)
 『永遠の森』/菅浩江(早川書房)
 『デュラララ!!』/成田良悟(メディアワークス)

・ゲーム
 『シンシア』体験版(Sincere)
 『こなたよりかなたまで』(F&C)
 『Quartett!』(Littlewitch)

・映画
 『ジュマンジ』
 『ソードフィッシュ』


2004-04-29.

・なぜか今手元に3本の新作ソフトがあります。『CLANNAD』『リアライズ』『凌辱ファミレス』。並べてみると明らかに異彩を放っている凌ファミはHDDに常駐させてじっくりプレーするとして、問題は他の2本。ゴールデン・ウィークをどう過ごすか、といった未来の情景が早くもありありと見えてきた感じでアレですが、とりあえず目先の課題をさっさと消化します。「それは、宇宙を侵す愛」略してそ宇愛→相愛。書き上がり次第順次プレーに取り掛かります。それまではセルフお預けプレイ。

・電撃文庫のメルマガが届く。7月の新刊予定がやたら豪華だ。甲田学人、高橋弥七郎、うえお久光、川上稔、成田良悟。あとデビューしたばかりな山科千晶の『埋葬惑星』の続編なんかも個人的には嬉しい。高橋と川上は6月にも新刊を出すので2ヶ月連続刊行だし、成田は4月と5月の新刊で2ヶ月連続刊行を果たす予定でありながら6月隔てて間を置かずすぐに新刊と来たものだ。頑張りすぎです、彼ら。

「まいじゃー推進委員会!」『銃姫1』の名ゼリフが紹介されています(4月28日付)。このサイトの「本日の名台詞」を見るときはいつも最初に作品タイトルを確認して、それが既に買っているけど読んでいない本、買うつもりでいる本なら読まずにスルーし、既読の本や買う予定がない本、買おうかどうか迷っている本のときは読むようにしている。『銃姫』の作者は高殿円──角川学園小説大賞で奨励賞を取ったもののスニーカー文庫ではなく少女向けレーベルのビーンズ文庫からデビューした人です。“遠征王”というシリーズを書いているとのことは聞き及んでいましたが、何分少女向けレーベルへの関心は薄いので、気になりながらも手を伸ばす機会がありませんでした。

 そこにきてこの『銃姫』はMF文庫J、つまり作者にとって初めて少年向けレーベルから刊行される作品となります。なんでも7月に2巻、10月に3巻を予定しているのだとか。MF文庫Jあたりなら守備範囲内、当方の注目が届きます。しかし前々から気になっていた作家とはいえ、購入のキッカケとなるような手掛かりがこれといって特にありません。既刊作品は読んでいませんし、どういった嗜好の読者に受け入れられているのかもよく分からない。新作のタイトルも『銃夢』を連想するだけでいまひとつ手応えがない。買おうかどうか、どちらかと言えばやや「回避」気味の態度で迷っていたところ、ちょうど「本日の名台詞」が目に入り──

 一発でキました。なんかもう当方の好みをストレートにぶち抜きそうな予感がバンバンします。早速明日本屋に行って買って来ようかと。どうせすぐには読むことはなくいつも通り積むことになるでしょうが、機会を掴み損ねて手を伸ばせなくなるよりはイイと信じます。


2004-04-27.

・貫井徳郎の動くところが見れて若干幸せな焼津です、こんばんは。

・気になる新作エロゲーを買い込もうかどうか迷った末、なぜか「ハバネロ」をしこたま買い込んで帰宅しました。苦手でありながら好きだった辛いものが平気でイケるようになったおかげで今回は容易く完食。本当にいっぱい買ったのでこちらのハバネロカレーも試してみようかと。

・はいむーイラストに惹かれて購入した『とある魔術の禁書目録』、巷では結構評判がイイらしい。新人のデビュー作で日販の文庫ランキングに10位で入っているあたり、売行きも好調の模様。6月に2巻が出るとの話ですし、GW中にでも崩してしまいたいもの。

・「それは〜」の最終話、なかなかまとまった時間が取れず書き上がりません。GW中になんとか仕上げて公開する予定。月末に間に合うかどうか。


2004-04-25.

『Quartett!』、プレー開始。そしてコンプリート。

 あー、ホントに短かったですね。『白詰草話』を1周するのに掛かった時間と『Quartett!』のコンプレートに要した時間がほぼ一緒です。まさか前作よりも短くなるとは想像していなかった。

 たぶん、膨大な点数の素材を駆使する「FFD」システムがほとんど地の文を必要としないため、ワン・シーンごとに掛かる時間がグッと減ったということが原因の一つでしょう。文章を読み、そこに描写された事柄を頭に思い浮かべるよりも、一枚の絵を見て理解する方が遥かに迅速です。だから短いとはいえ内容はそこそこ詰まっているし、テンポもすごくイイ。プレーしていて退屈を感じる場面がありませんでした。

 ただ、どうにも無駄を省きすぎたきらいがある。映画みたいにある程度尺が決まっているジャンルでは「どれだけ余計なものを削ぎ落とすか」という点、つまり編集が第二の創作ポイントとなるくらい重要ですけれど、尺が無制限に近いノベル・ゲームやデジタル・コミックでは無駄が無駄として存在を許容されている面が大きい。ダラダラ垂れ流される他愛のない日常描写とて歓迎するプレーヤーは多いし、歓迎しない人はしない人でテキトーにスキップして調節する。当方はこのあたりの冗長性を割と好んでいます。

 FFDというシステムの特性上、シーンの追加に限界があることは了解していますが、それでもここまで簡潔にされると残念。「学園ラブコメディー」と謳っているのに対し、「学園」と「ラブコメディー」の比重が明らかに軽い。中盤から終盤にかけての眼目となるコンサート、ここにストーリーの目的が集中していますから、「マグノリア音楽院」という本来の舞台であった場所の印象がとても希薄になってしまいます。正味なところ、「これって本当に学園モノ?」と疑うことがしばしばありました。恋愛要素にしても、ヒロインと親密になっていく過程がバッサリ削られているため、どうしてふたりが好き合うようになったのか、いまいち感覚的に納得できない。この手のドタバタものなら「ふたりが接近→イイ雰囲気流れる→でも寸止め」のコンボをしつこく繰り返し、徐々にヒロインとの関係を詰めて行くってのが筋でしょう。そこらを完璧にすっ飛ばしている。なんと言いますか、突然「好きだー」「あたしもよー」ぶちゅー、みたいな急展開をするんだから面食らいます。

 とはいえ音楽は素晴らしかった(実に40曲以上)し、クライマックスの盛り上がりは熱かった。キャラクターも脇役に至るまでひとり残らずしっかりと立って魅力を放っていました。青春モノとしてはお約束の「様々な衝突を経て、少しずつ仲良くなっていく」展開を踏襲しており、最終的に四重奏(カルテット)の紡ぎ出す音楽のハーモニーと四人組(カルテット)が織り成す人間関係の協和がばっちり重なり合うところは実に清々しい。

「確かに引き返すなら今だ」

「でも行こう」

 最大の見せ場となる演奏シーンは同時にFFDの真骨頂が発揮される場面でもあり、並大抵ではない威力の演出に陶然としました。それとキャラクターについても、ちっちゃくて強気で意地っ張りな先輩シャルロットをはじめ、個性的なヒロインがぞろぞろ出てくる。粗暴で荒々しいメイは最高に男前だし、無駄にキラキラしているジゼルは脇役で終わらせるのが惜しいくらい。リーナも出番は少ないながら妹キャラとして美味しい位置を占めていた。全体的にシリアスの様相が濃かった白詰と違って、今回はコメディチックなところが多く、あれこれ小ネタが混ざっていた点もキャラの掛け合いを一層面白くしています。「これ、受け取ってください」とジゼルが思わせぶりに渡したものがアレだったときは笑った。いくらなんでも直截すぎます、ジゼルさん。

 そう、クライマックスは盛り上がっていたし、キャラも立っていた。だからこそ、「学園ラブコメディー」としてのヌルさがしきりに悔まれる。もったいない、実にもったいない。本編のテンポを崩したくないなら、オマケシナリオでも何でも、形はどうでも良かったから補完してほしかった。やはり現状では短すぎる。もっと「寄り道することの面白さ」を求めたい。

 というわけで、楽しめたことは楽しめたのですが、さっくり終わってしまって手持ち無沙汰になってしまいました。まさか繋ぎとして崩したこなかなよりも早くコンプリートするとは。この際だからもう一本何か崩すとしようかな……うーん。

・成田良悟の『デュラララ!!』読了。

 格ゲーで必殺技を出すときの掛け声みたいなタイトルですが、あとがきによれば咄嗟の思いつきで決めたとのこと。良くも悪くもインパクトがあることは確かです。しかし中身の方もタイトルに負けないインパクトを持っているのだから侮れない。

 池袋を舞台に、いろんな人間が「あるもの」を巡って交差し入り乱れる──という、これまでの成田作品と同じ多視点形式の引っ掻き回しストーリーです。「主人公の造型を書くだけでもネタバレ」「プロローグの内容を明かすだけでもネタバレ」と言われるくらい常軌を逸した斜め上の設定が連打され、何を書けばいいものやら、感想を捻り出すだけでもひと苦労。第七章のアレとか、電撃文庫をある程度カバーしている読者じゃないと楽しめないだろうし、いろんな意味でネタ的に微妙だ。

 結構たくさんのキャラが出てきて、その誰もがしっかり個性持っているんですけど、さすがに「出しすぎ」という印象は拭えない。削っても良さそうなのが3、4人はいます。シリーズ化を考えているみたいだから、今後の展開で活きてくるのかもしれないけど……。

 新しい章に突入するたび「今度はどんな切り口を見せてくれるのだろう」とワクワクする、捻りとスピード感のある話でした。相変らず「絵になる」シーンの演出が巧く、イラストレーターであるヤスダスズヒトとも呼吸がピッタリ。少し電撃文庫のレーベル色とは合わないんですけど、こういう勢いに満ちた作品の存在が許されている状況はイイなぁ。来月の新作にも期待。


2004-04-24.

『Quartett!』購入。特典のブックレットが豪華です。フルカラーで100ページオーバー。大槍絵好きとしては随喜の一冊。

ニトロプラスの新作『天使ノ二挺拳銃』、Web情報公開開始。

 話には聞いてましたが、ようやくWebで正式発表に至りましたか。原画の中央東口はともかく、シナリオのむーたろうは新人? タイトルがライアーソフトの『ANGEL BULLET』とカブリ気味ですが、ひとまず期待。

第1回『Fate/stay night』キャラクター人気投票、終了

 そろそろ誰に票を投じたか告白します。

 「二番」に投じたのはセイバー。外見、性格、背景、戦闘力の強さ、どれを取っても高い水準でまとまっているヒロイン。ただ、個人的にはあと一歩のところでハマり切れなかったので、この位置に収まる結果となりました。

 「一番」はアサシン(ハサン)。ネタバレなので一応伏せておきます。マジで好きです、あいつ。たぶん順位は下から数えた方が早いんだろうけど、そんなことはどうでもいい。なんだかんだ言って一番ツボに入りました。

 もう少し枠があったら凛や言峰あたりにも入れたかったですが、上のふたりはどうあっても削れないので諦めた次第。ともあれ、結果発表に奈須きのこのコメントが出てくることを期待しています。

F&C『こなたよりかなたまで』、コンプリート。

 佐倉佳苗、なんといじめ甲斐のある娘か──!

 片三つ編みに茶系統の髪という容姿から密かに『いたいけな彼女』の七瀬ほのかを彷彿としていたのですが、いじめたときの反応が良いところまで似ているとは予想外。さすがにいたかのほど激しく嬲るわけじゃないけれど、捨てられた子犬が傷つきながら必死に家へ帰ろうと走り続けるような痛々しいまでの健気さが鳩尾にズドン。キましたね。

 総合的に見ればやはり扱いが別格なクリスこそ好きなキャラクターの最上位に来ますが、佳苗も佳苗で捨てがたい。「幼馴染みは執念深くあるべし」という鉄の掟に従ってしつこく食いついてくる彼女はもはやハウンド・ドッグの域に達しています。それとなく隔意を示しても「バカだからわからない」と理解を拒否し、他の男がお似合いだと言われても「あなたしかいない」と視野狭窄の極限に挑む。ストーカーギリギリの偏愛闘争心。それでこそ幼馴染みの鑑だ!

 えー、当方は途中攻略に詰まったせいで結局10時間くらい掛かってしまいましたけど、もっと要領よくサクサク進めていれば8、9時間で済んだと思います。ただこのゲームはフラグの立て方次第で些細な部分が変わってくる仕組みになっており、無駄足を踏んだ分、楽しめたことは楽しめた。でもスキップはもうちょっと速いと嬉しかった。

 ストーリーに関しては、遠からぬ死を宣告された主人公が限られた期間の中で最善と思える行動をするべく努力する、「始まった時点で既に袋小路」といった代物です。「桜はもう見られない」を合言葉に、いろいろ頑張ってみる。人生の閉幕を目前にして、他愛のない日々が美しく輝いて見えてくる……その感覚が心地良かった。ただ、当方は「そんなに桜が見たければ沖縄に(ry」と思ってしまうほどの散文詩野郎ゆえ、迸るライターのセンスに置いてけぼりを食らう箇所が多々ありました。それでも過ぎ行く毎日を余さず味わっていこうとする主人公のノリが肌に合い、感性の違和にも折り合いが付けられ最終的には無問題と化した。

 絵、話、ともに気に入り、「崩して良かった」と思う次第です。物事を逐一綴っていくため大いにモッサリ感を発揮する文章もすぐに慣れました。低価格なのに主人公以外フルボイスだったこともナイスな誤算。一部主人公の考えに付いていけなかった箇所もありましたけど、どうしようもない状況に折り合いをつけようとするところなど、自己憐憫に走り過ぎず、かと言ってまったく自己憐憫していないわけでもないスタンスが個人的に好ましかった。モテモテなのに喜ばない──喜べない皮肉が面白いですし。大抵のシナリオは盛り上がり最高潮、正にクライマックス、ってところでカーテンが降りてしまうが、どうせなら最期まで彼の人生と付き合いたかった。湿っぽさを排除しようとしているのが却って不自然に映る。

 何度も書いているのでいい加減くどいようですが、それでもあえて書くと、やはり作品スケールの小ささが最大のネックとなっています。手厚い扱いを受けているクリスはまだしも、佳苗、二十重あたりはもっとたくさん活躍させて魅力を引き出してくれなければプレーしているこちらとしては到底満足できない。好意的に見れば極力無駄を省き、短い中にぎゅっと物語のエッセンスを詰め込んだ濃密な内容に仕上げていると見れないこともないですが、あくまで一プレーヤーのわがままとしては「もっと長くやりたかった」の一言に尽きます。是非とも『こなかべ』を希望したい。いや、おまけシナリオとか後日談とかすごく作りづらいソフトなんですけども。

 タイトルがキッカケで注目した本作ですが、やり終わってみると改めて「やっぱイイな」と思います。意味も響きも字面も略称も全部巧くハマっている。回避しなくて正解だった。でも、シナリオがシンプル過ぎるくせしてテキストがしつこく、人にオススメするのは若干ためらいを覚えます。CGも点数が少ないし、濡れ場に関してもちょっと……個人的には適量と思うけど。んー、とりあえず「伝奇」「アクション」「燃え」には期待しないでおくべき。伝奇っぽい要素はあくまでスパイスとしての役割。「末期癌を患う主人公の死生観と向き合う」ことに興味を覚える人にはオススメ、かな?

 それから聞いた話ですが、いつの間にか品薄になっていたらしく新品は入手困難で、中古も現在は相場がメーカー希望小売価格の6800円を超えているとのこと。低価格であることがあまり意味を成しておらず、余計にススメ辛い。

・というわけでこなかなも終わったことだし、今日あたり『Quartett!』のプレーに移ります。なんだか噂では「短い」とのことですが、さてはて。


2004-04-22.

・豆板醤を愛用し出した焼津です、こんばんは。どうやら本気で辛いものへの耐性ができてしまったらしく、以前は使用をためらっていた香辛料の数々もいざ使ってみると「へ、へーき!」といった塩梅です。辛いけれど、耐えられるくらいにはなっている。去年は「カラムーチョ」が食べ切れないくらいだったのに。「暴君ハバネロ」も2日に分けてひと袋消化したのに。「LEE」が当方を覚醒させてしまったのか!? 少年マンガライクの成り行きにドッキドキ。

『School Rumble』5巻に限定版「DAIさん帝国」経由)

 ここのところやたらと限定づいてますね、講談社。『四季 愛蔵版』しかり、『空の境界 限定愛蔵版』しかり。9月刊行予定の『暗黒館の殺人』も愛蔵版が出るとか出ないとかいった話。しかし最近、マンガ界全体でも限定商品が結構目につくようになってきたなぁ。

4月17日付のネタに爆笑(たけなしのーと)

 Fate応援絵の「奥様は魔女」な一枚に釣られてやってきたのでトップ絵が目当てだったわけですが、ふとスクロールして該当のネタを読んでしまい、吹きました。中途半端なカッコ良さと底なしの脱力感が合わさって物凄くツボ。

F&C『こなたよりかなたまで』、プレー中。

 予想通り、あまり話の尺は長くなかった。1周目が4時間くらいだったかな? 2周目は1時間。現在3周目の途中。主人公以外フルボイスでこれですから、スケールとしては長編というより中短編の領域ですね。うーんと、前回も書いたと思いますが、いちいち丹念に文章を綴っていくスタイルなので読んでいて少しくどい。キャラクター間の会話を見ても若干軽快さを欠く遣り取りでテンポは微妙。読み易い部類ではありますけど、このテキストは肌に合う人と合わない人に分かれてもおかしくないかと。

 余命幾許もない主人公が、周りを置いて先に逝ってしまうことを苦悩しているところに、長命ゆえ今まで何度も周りに先立たれた経験のある吸血鬼が現れる──というシチュエーションのセッティングがやや極端で、極端だからこそ面白いんですが、「吸血鬼」という伝奇要素の比重はそれほどでもなく、やはり「余命幾許もない主人公」が物語の焦点になります。んー、変にバトル方面へ色気を出さないのは潔いと思いますけど、どうせならこの企画はもっと大きな枠を用意するべきだったのでは……と感じているところです。前述したようにくどめのテキストなんですから、尺を短くしてしまうとどうにもストーリーが無理矢理小さな枠へ押し込れてしまったような窮屈さを覚える。基本線が気に入っているだけに残念。

 ただ短い分、ダレないことはダレない。今現在、プレーしていて退屈を感じた場面はありません。消極的な見方をすれば小型な作品スケールが効を奏しているようでもあり、ちょっと複雑な心境。それでもこれはもっとロングレンジで放つべき一作なのではないかなぁ。

 キャラについて。わがままで高圧的なパツキン吸血鬼のクリスは王道的で安定した魅力を供給しています。個人的には前半のノリより後半のアレが好みでドッキドキです。一方でクラスメイトの佐倉佳苗のツボ。なんといってもあの地味さ加減が。放っておくとモブに紛れかねない薄存在感。外見的には片三つ編みがグッド。なんとなく『灼眼のシャナ』吉沢さん(「吉田」でした、すみません)を彷彿とさせる子です。だが彼女が吉沢さん(だから「吉田」)とすれば、シャナの役所はクリスではなく九重二十重の方だろうか。野暮ったい暗色制服といい、見ていてうっかり無意識に「フレイムヘイズ」と口走りそうな雰囲気に満ちてます。

 幼馴染みの男友達を交えて三角関係を描いているあたりなど、美味しい要素もあってワクワクしますが、このゲームで唯一残念なのは優。主人公と同じく癌を患う病弱少女ですけれど、「小学生」と銘記されています。つまり完膚なく攻略対象外。双子どころか「わはー」すら攻略可能で多くのプレーヤーを震撼させた『水月』の作り手たるFC01がなぜこんな真似を。信じられん。裏切られた気分です。

 ヒロインとじゃれ合っていても周りの反応があったりなかったりでバラつきがあるものの、結構冷やかしが入るシーンが多いので、バカップル属性のうち特に冷やかし属性が強い当方としては大いに満喫しました。うん、好きか嫌いかで言えば「好き」に票を投じるでしょう、このゲーム。


2004-04-20.

・「デスレイン」のハバネロを食べてしまった焼津です、こんばんは。

 今度は罰ゲームじゃなく、寄った先のスーパーでたまたま見かけて興味を覚え購入、試食に至りました。 え? 学習能力? 振っても出てきません、そんなもの。当方は辛いものが苦手だけど好きなのです。

 えっと、それで、感想ですか? 喉の奥をえぐる辛さと言いますか、脳天へ直接響くような刺激でありましたけど、「LEE」の40倍を体験した後ではさほどのことでもなく、むしろ物足りなさすら感じました。うーん、辛いは辛いけど、のたうち回るところまでは行かない。消費したのもアクエリアス500ミリリットルだけで済みました。いや、そんだけ使ってりゃ大層って気もしますが。

 味に関しては前に食べた「暴君ハバネロ」の方が美味しかったかな? あれは安売りしていたら買い込みたいところです。「デスレイン」もあったらあったで食べるけど、わざわざ買い置きしたくなるほどの魅力は感じず。

 そういえば昼に食べた担々麺もあまり辛いとは思えなかったし、ひょっとすると先日の「LEE」によって当方の舌は本当に壊れてしまったかもしれない。

F&C『こなたよりかなたまで』プレー開始。

 FC01作品。『水月』を出したのもこのライン。今週は割と時間に余裕があるので積みゲーの消化に、と手を伸ばしました。低価格帯(6800円)のソフトだからそれほど分量もないはず。『Quartett!』までの繋ぎになってくれるとありがたい。

 主人公は学園生ですが、末期癌患者でもあります。のっけから重たい設定。「なんで僕だけがこんな目に」と世を恨んだ時期も過ぎ去り、ゲーム開始時点ではある種前向きな諦念を抱いて穏やかな性格をしています。そこへ現れるのが金髪碧眼の少女吸血鬼。ふたりが心通わせていく一方、街では事件が……といったストーリーになる模様です。

 ウィンドウではなく画面一杯に文章を表示するノベル形式で、横書き表示か縦書き表示かを選ぶことができる。『水月』のときに縦書き表示をやってみたら、最初は違和感があったもののすぐに馴染んで「こいつはなかなか」と感心した記憶があるので、今回も縦書きを選択。んー、このゲーム、結構文章量が多い。他のゲームなら二、三行で片付けそうな説明も二倍、三倍の量で書いてくる。ちょっとくどいきらいもありますけど、活中の当方としては委細問題なし。まったりじっくり読み進めます。

 病弱少年とパツキン吸血鬼、という組み合わせはぶっちゃけ『月姫』を連想してしまいますけれど、今のところ2時間程度しかやっておらず伝奇要素がどの程度の濃さなのか分かりませんゆえ、類似性を云々することは無理です。ただ、「病弱」の部分、虚弱体質どころか末期癌なので重さが半端ではない。主人公を始めとしたキャラクターたちがみな明るい人々なので雰囲気は暗くなりませんが、ことあるごとに、寿命に切符切られてしまった状態を意識せざるをえず、どうにも重いことは確か。低温感覚。

 始めてみた手触りとしてはなかなかイイ具合でした。強烈に心を惹かれるモノこそまだ見当たらないんですが、プレーしていて先が気になってくる面白さはあります。余命幾許もない主人公、不老不死の吸血鬼、街で起こる怪事件。掴みは良好。これで各要素がうまく絡み合ってまとまるようなら高く評価したいところ。


2004-04-18.

・罰ゲームで「LEE」の40倍(30倍に辛さ増強ソースを加えたもの)を食うハメになった焼津です、こんばんは。正味な話、舌が壊れそうになりました。最初は「あれ、大したことないな」と気楽がっていたものの、矢の勢いで灼熱感が噴き上げ口内バック・ドラフト。楽観が炎熱地獄に沈んで朽ち果てました。辛いと言うより、痛い。髪の毛が太っていく。ジャンジャンバリバリと味蕾を責め抜かれ、あえなく悶絶の仕儀。摂食しているだけで自分の罪(シン)にアクセスしてしまいそうでした。

 ちなみに周りへの泣き言は一切通用せず。「ギバップ! ギバーップ!」と叫べども「辛いとか辛くないとかはいい。カレーを食べるんだ」とばかりに強要するのみ。分かった、あんたら鬼だな。

 用意していたオレンジジュースも1リットル丸ごと底を尽き、今や胃の中では怪しげなハーモニーが囀られています。現在ほど夜明けが怖いと思ったことはない……! でも「LEE」を用意したのは当方自身であってほぼ自業自得という見方もありギャフン。

戯画の新作『らずべりー』

 原画がねこにゃんでジャンルが喫茶店ものとなれば当然『ショコラ』を連想するわけですが、現段階ではシナリオを誰が手掛けるのかまったく不明で、丸戸の「ま」の字もありません。もし丸戸史明が起用されるようならば、『ショコラ』に完膚なく萌殺された当方としては「突撃」以外の選択肢はなく。ドキワクしながら座して待つ現状です。

 しかし今年の夏発売予定ということは『DUEL SAVIOR』と同時期になるんでしょうか? 戯画は2ヶ月連続発売とかひと月に2本発売とか立て続け攻勢をかました実績があるので、新作2本の発売日が近接する可能性はあるかも。

Littlewitchにて第1回『Quartett!』キャラクター人気投票開催中。

 ランキング1位のキャラには「大槍葦人書き下ろしイラストによるオリジナル壁紙」とのこと。1日1票、期限は20日まで。

『シンシア』体験版プレー。

 「わふわふ」なる隠語で呼び称されているエロゲー。来週発売予定です。最初はまきいづみボイスの狼少女にハァハァする萌えゲーかと思いきや、二丁拳銃だの戦闘機だのといった「燃え」系の要素が後半部で注入されるらしく、なんともごった煮くさいと言いますか、「本当にちゃんとまとまるの?」と不安視されている状況。

 軍の命令に従って領空侵犯の民間旅客機を撃墜した主人公は、軍部を逐われた後、事件唯一の生き残りであるシンシア・キュリオを見舞いに行く。彼を出迎えたのは四つん這いで威嚇の唸り声を上げる少女──事件がキッカケで記憶を失ったシンシアは狼とともに山中で暮らし、発見された頃にはすっかり野生化していた。彼女が人間としての言葉と習慣を取り戻せるよう手助けしたい。それがせめてもの償いだ。決意を胸に秘め、精神科医としてキュリオ家に接触する主人公だったが……。

 「けものむすめ」はヒロインの一造型として定着しているスタイルではありますが、獣耳や尻尾といったスーパーナチュラル要素を排し、「狼少女」という有名ながらもエロゲーではそれほど取り上げられることがなかった題材で勝負に掛かってます。残念ながら体験版の範囲ではシンシアとの交流が薄めで、ほとんど懐いてくれません。メイドの瀬緒はあからさまに嫌悪感を剥き出しにするし、軽く鬱を味わえるムードに満ちています。「ちっ」と一瞬だけ顔をしかめる(立ち絵が変わってすぐ元に戻る)演出もあったりいて、ちょっとイヤな意味で芸細。救いの女神はシンシアの姉・マリアヴェル。おっとりほんわかと主人公に接してくれます。

 とりあえず当方は猛烈に瀬緒をヒィヒィ言わせてやりたい感情を覚えましたが、それはともかくプレーした手触りはそこそこ良好。「萌え」を期待するとイマイチなことこの上ないけれど、罪の意識に苛まれている主人公がシンシアとのセッションを繰り広げ、ともに癒し癒されていくことを望む感動系のストーリーとして見れば悪くない予感がします。キャラが脇役に至るまで気配りされていますし。何といってもまきいづみのわんこ的ボイスがステキ。「がるるる」とか、聞いているだけで幸福感に包まれる。やはり後半迎えるであろうダイナミックな展開は発売前から賛否両論であり、当方もいささか「大丈夫?」なんて念を抱いているものの、ひとまず注目はしたいかと。なんであれ来週は『Quartett!』が控えていますから「様子見」という態度は確定事項です。


2004-04-17.

・トーストにはダイエッティズムの信奉者が悶絶しかねない量のマーガリンを塗る焼津です、こんばんは。「塗るというか『盛る』だよ!」「なんかパンが歪んでますけど……」とツッコミの声も続々。

「ジンガイマキョウ」にて30ヒット記念絵

 『Fate/stay night』の遠坂凛と間桐桜。いつかの(というより3月30日付の)尻がエロい遠坂絵は伏線だったようです。そしてこれが最後のエロ風味絵とは思えない。いずれ第二、第三の新作が……。

 ところでFateの人気投票もあと一週間で期間終了。未投票の方はお忘れなきよう。

・菅浩江の『永遠の森』読了。

 地球と月の重力均衡点に浮かぶ博物館惑星を舞台とした連作短編集。設定面はSF寄りですが、話の構成はミステリに近い。作者自身は『鬼女の都』がキッカケとなって知っていましたけど、この作品については日本推理作家協会賞を受賞するまでまるっきりノーチェックでした。まったく目を付けていなかった作品が受賞したとあっては悠然と見過ごすわけにも行かず、慌てて調べに走った当時が少し懐かしい。

 世界のありとあらゆる美を蒐集する博物館惑星「アフロディーテ」には音楽・舞台を主とする「ミューズ」、絵画・工芸の担当「アテナ」、動植物部門を任された「デメテル」、そして総合的に芸術の領域を管轄する「アポロン」と様々な部署があった。ピアノ一つ届いても「音楽分野だから」とミューズの学芸員が我が物顔をし、「工芸品としても一級だ」とアテナの連中がしゃしゃり出て、「材質に興味がある」とデメテルの方まで興味を持ち、アポロンが仲裁に入るといった始末。アポロンに所属し、手術で脳とデータベースがダイレクトに繋がっている「直接接続学芸員」の田代孝弘は、ひと筋縄ではいかない「美」の品々にてんてこ舞いの毎日を送っているが……。

 「美しいこと」をテーマにしたストーリー9編を収録。音楽が関わってくるあたりは後の『歌の翼に』を彷彿とさせます。どの編も「謎の提示→手掛かり求めて奔走→真相が発覚→事態解決」というパターンをだいたい踏襲していますが、「謎の提示」という第一段階から興味を惹かれてどんどんと読み進めていってしまう。例えば最初の「天上の調べ聞きうる者」はどう見ても美術的価値のない落書きめいた画を有名美術評論家が「耳から入るどんな曲も、この絵と対峙した時には無力と化す」とベタ誉めした謎に迫る。「曲」と言っている通り、この評論家は絵を音楽として褒め称えているのだ。不可解な謎に、主人公は曖昧なイメージを想起させるだけでもデータベースから検索結果を引き出すことができる「直接接続」の力を使って立ち向かっていく。

 何が「美しい」のか? どう「美しい」のか? そもそも「美しい」とは? 誰もが共有し合えるものだけが「美しい」のか? 特定個人にしか届かないものも「美しい」と言って構わないのか? ただ在るだけで「美しい」と思えるものと、努力し審美眼を働かせようやく見出すことのできる「美しさ」の違いとは? 理性だけでは突き詰め切れず、言葉を使っても限界のある「美しいこと」を物語の積み重ねによって感性へ問い掛け訴え掛ける。

 芸術そのものの薀蓄よりも科学知識を活かした説明が多いけれど、物語の基盤が人間ドラマから成っている話も多く、詳しく分からない部分があっても気にせず楽しめる仕様となっています。凋落したダンサーとそのファンである学芸員との遣り取りをメインにした「享ける形の手」や、既に廃止されている旧型の「直接接続」を抱えた元学芸員が理想の美を求める「抱擁」など、「美しいこと」に真っ向から挑む内容を目にしてワクワクと胸躍りました。表題作である「永遠の森」や、最終章の「ラブ・ソング」は展開される光景を頭に思い浮かべると鳥肌が立ちそうになります。「美しいこと」の威力を途方もなく単純にぶちかまされた気分。

 1編1編の面白さもさることながら、1冊まとめて読んだときの感動は大したもの。ベーゼンドルファー・インペリアルグランド「九十七鍵の黒天使」──と、名前を聞いただけでも心臓の高鳴る代物が「まだだよ、まだ出ないよ」と散々焦らされた果てに開陳されるところなんて、本当に嬉しかったですし。読み進めるにつれページが尽きていくことを、心から「惜しい」と思える本でした。でもそれ以上の充実感が残りましたから、個人的には大満足。


2004-04-15.

・「ぱんつはいてない王様」って「はだかの王様」よりも激しく想像力を刺激する響きだと思うんですけど、ぶっちゃけどうでもいい焼津です、こんばんは。

・原作:冲方丁、漫画:伊藤真美の『ピルグリム・イェーガー(2)』読了。

 女性キャラも出てきますけど、断然フランシスコ・ザビエルとアレッサンドロ・デ・メディチにハァハァ。主人公コンビの登場する場面が少ないことなんてちっとも気にならなかった始末。

 とにかくたくさんの人物が一斉に登場してくるので、ほとんどキャラ紹介の巻になっています。活劇シーンはオマケ程度。しかし冲方らしいセリフ回しと伊藤真美の魅惑的な画力で過不足なく楽しませてくれる。一気にガーッと読まずダラダラゆっくりページを消化していくくらいがちょうど良いかと。

「それは、宇宙を侵す愛」第4話公開。

 暴走しました。

 軽く流すはずだったネタがあれよあれよと変な方向へ飛び火してこの始末。先生、これはひとえにピルイエ2巻のザビエル君とアレッサ君がイケなかったと思います。まずいときにまずい影響が発生したパターン。なんかこう、イメージ的には若手研究員の不注意でウィルスが漏洩してしまうバイオ・ホラーの冒頭といいますか。最初思い描いていた路線と全然違いますけど、軌道修正せずこのまま行くとします。ええ、開き直りました。

 で、次回が最終回。物凄い勢いでまとめに入ります。


2004-04-14.

『鋼の錬金術師』1巻のカバーを見たとき、「巨大ロボットもの?」と思ってしまった過去のある焼津です、こんばんは。スパナを振りかぶるウィンリィに胸キュン。やはりウィンリィに関しては脇のあたりに欲(ry

・ところで当方は気づかないうちに怪我をしていることが多い不注意人間ですが、更に悪いことは気づいた後でも怪我のことを忘れてしまい、治りかけの傷に負担をかけて自然治癒力を台無しにしてしまう弩級のうっかり者でもあります。おかげでカサブタには縁がありまくり。今固まりかけで、少し剥がれ易くなっていて、でも血が滲んでいるからまだ剥がさない方が良さそうなのが左腕の肘上あたりにあります。

 誘惑に負けそう。

 たぶん、人はこの「カサブタの魔力」に対抗できるようになったときからが、「大人になった」ということなんだと思います。あの背徳に満ちたペリペリの剥がし感覚に耐えるのがすなわち成長なんです。ここで剥いてしまったらもう大人じゃない。

 そして当方は大人じゃなくていい。

 と言いつつ剥かない。なんなんだ。オチをつけるために敢えて剥がすのがネタとしてあるべき姿でしょうが、あくまで柔らかめのそれを指で弱く触る程度に留めておきます。

・漆原友紀の『蟲師(4)』読了。

 もうしばらく間を空けるつもりでしたが、我慢できずについつい読んでしまいました。ああ、もったいない。でも面白い。読み終わった後の喪失感と充実感が奏でるディレンマ。

 基本となるノリ自体は1巻からずっと変わってません。ふわふわといささか掴み所のないムードと、「ネタ」の起承転結がカッキリしている部分とが巧い具合に調合されて食べ飽きない美味しさを醸している。この巻では一番最初に収録されている「虚繭取り」が好きですね。ウロさん云々の設定も面白いし、一方で肌寒い悲しさを覚えるシーンもあり。オチに至るまでの過程にもっと「溜め」が欲しかったところですが、そこに僅かな不満を覚える以外は何の瑕疵も感じない。

 導入部の面白さは「籠のなか」が際立っていました。そこから先がややスローペースな展開だったのは惜しいところ。最後の「草を踏む音」は適度にノスタルジーを刺激する雰囲気に溢れていて良いです。日本的、あまりに日本的。

 通して読むことで自分がこのマンガに惚れているという事実をはっきり確認することができました。1年に1冊くらいの刊行ペースですけれど、のんびり長く続いていってもらいたいものです。


2004-04-12.

・「舌を噛む男」焼津です、こんばんは。

 しかし、この歳になって飯食ってる最中に舌を噛もうとは……悶えながらふと「これが『頬肉を噛む少女』だったらイケるのではないか」などと考えるあたりがどうも手遅れっぽい。何もないところでコケるドジっ娘には当方も飽き気味なんですが、食事中に自分の頬を内側からガフッと歯で責めてしまって涙目になるそそっかしい娘なら注意を惹かれるかもしれず。

 

「───っ!」
 幸せそうにごはんを味わっていたセイバーに緊張が走り抜ける。
「ど、どうした?」
「士郎」
 ひどく真剣な顔をして彼の方へ向く。鞘から抜き放たれた剣の鋭さが表情に宿っていた。
 気のせいか、声が若干くぐもっているように聞こえる。
 彼女はゆっくりと、眉一つ動かさず、それでいてたどたどしい口調で一言簡潔に述べた。
「頬を噛みまひた」
「……はあ?」
「頬を、噛みまひた」
 食卓に沈黙が下りる。リアクションに困る士郎と、黙って痛みに耐えるセイバー。
 言葉には出さないが、強張った表情と目つきが「とても痛い」と訴えている。だがそれより何より、彼女が深く思い詰めていたことがあった。
(このままでは食事が……)
 目の前に残っている半分以上の料理を、物凄く悔しげに眺める。
 それは獲物を前にして牙を抜かれた獅子さながらの壮絶にして悲痛な迫力であった。

 

 ただ問題はこのシチュが表現上絵的にも文的にもスゲェ地味ってことか。

『機神咆吼デモンベイン』発売日7月1日に決定!

 お前は蕎麦屋に電話して「あ、いま出ました」と言われる客の気持ちが分かるか!

 とりあえず蕎麦屋に出前を頼んだことがない当方には分かりません。

 にしても7月。遠い。延期という名のミステリーウォークはどこでも続いて終わりがないように思えてしまいます。

・海藍の『トリコロ(1)』と原作:大場つぐみ、漫画:小畑健の『デスノート(1)』を読了。

 前者は連作形式の4コママンガ。タイトルは「取り殺す」の略で悪霊と化した広島ヤクザが涎を振り撒いて大暴れします。もちろん嘘です。本当の内容はアットホームなコメディ。母親とふたり暮らしをしていた少女、八重の家に突然同居人がやってきた。それも、一度にふたり。大阪からやってきた真紀子と広島からやってきた多汰美。同性4人がいざひとつ屋根の下で生活することに……といった内容。特に大きな事件も起きず、ただまったりと日常の出来事をコメディ調で描いていく。系統としては『あずまんが大王』方面へ分類されるノリですけど、あずまんがに比べてフィーリングに頼ったところが少なく、ネタ自体は分かり易い。可愛らしい絵柄が必要以上に「萌え」を意識させる部分はありますが、むしろそういう部分よりも単にほのぼのとした雰囲気を楽しむ要素が強いかと。読んでいて熱狂するところはないものの、ついつい先へ先へと読んでしまって中断できない面白さはあります。静粛な夢中。キャラはにわちゃんが好きかな。微妙な脇役ぶりがツボです。2巻も出ているらしいので買うとしましょう。

 後者はサスペンス・ストーリー。死神の台帳「デスノート」を拾ってしまった少年──人の死を左右することができるようになった彼はどんな選択をするのか? といった内容。あちこちで話題になっていたので気になって読み出しましたが、なるほど、確かに面白い。「殺したいヤツを殺せる道具」を入手する話は短編なんかでよくありますが、大抵は嫌いなヤツ、ムカつくヤツをバンバン殺した後で自滅するタイプばかり。ルサンチマンはあっても知力は大してない主人公ってのがほとんど。だけど、この作品に出てくる主人公はかなりクレバー。清涼院流水が案出したと言っても納得できる超名探偵「L」を相手に巧く立ち回ってみせる。残酷描写が少ない代わり、熾烈な頭脳戦で読者を魅了します。1話1話が濃密で、毎回ちゃんとサプライズの要素が仕込まれているんだから凄い。ルールを設定し、それに従う形で物語を進行させる手つきが「鮮やか」の一言に尽きる。気になる伏線はあるしそうあっさり終わることもないだろうけれど、ストーリーの型から言ってあまり長く続けるとダレてしまいそう。過不足なくキッチリと完結させることができるか否か。是非とも注目したい一作です。

4月10日付のFateネタ(上座蔵)

 笑った。構図からして最高ですが、詳細を想像すると楽しくて仕方ない。


2004-04-10.

・豚丼はふつーにおいしかったです。期間中にあと一回くらいは食べるかも。

『Fate/stay night』人気投票、開始

 結構迷いましたが、決めました。両方ともサーヴァントで行きます。凛も捨てがたかったんですが、あのふたりを措いて他に選ぶキャラなどいない、という結論に落ち着きました。変にネタをこねず、本当に好きなあいつらへ投票します。

・漆原友紀の『蟲師(3)』読了。

 「幻想と郷愁」が交錯する創作妖怪マンガの第3集。ギンコが蟲師になる経緯を描いた「眇の魚」をはじめ5編を収録しています。山奥の閉ざされた村など、やや文明と隔たった環境下で「蟲」という善悪のない妖怪が、人の目に見えたり見えなかったりして、心地良くまったりとした怪奇譚ムードを演出します。あまり鬼気迫るホラー・テイストはなく、ゆっくりとした足取りを思わせる緩やかな話が多いので、「怖さ」はそれほど感じない。ほんの少し肌寒くなる場面も、時折あったりはしますが。

 どれも「切なさ」と「温かさ」が適度に入り混じった良編ばかりで甲乙がつけがたい。淡白でいて味のある絵柄も好きですけど、この柔らかい雰囲気や、するするといつの間にか興味を惹きつけられて目が離せなくなるストーリー・テリングも絶品。3巻に至ってなおもマンネリをまったく感じません。ごくストレートに「傑作」とベタ誉めしたくなる作品です。ちなみに……どうでもいい話ですが、当方は「名作」という言葉に関しては既に完結してから何年も経っている作品に使うのが主であり、現在進行形で続いている作品を賞賛するときは「傑作」という方を用いる人です、基本的に。

 開幕からオチに持っていくまでの「流れ」で言えば、一番良かったと思えるのは「錆の鳴く声」かな。あちこちヒト・モノところ構わず侵蝕している「錆」を見て関心を惹かれ、変事の元凶扱いされている沈黙娘が出てくるまでの序盤であっさり興味を掴まれてしまいました。蟲のイメージは1巻「枕小路」に通ずるものを感じます。それから、もっとも印象が強烈なシーンの出てきた編は「重い実」。「ひとりを犠牲にしてでも大勢を救うべきか」というテーマから始まって、中盤に至っての「答え」で不覚にもキました。

 いずれまた記憶のボヤけにより半ば新鮮な気持ちで読み返す日が来るであろうことを楽しみにしている一冊。


2004-04-08.

・どうもやけにクシャミが多く、頭も少し重い。風邪のひき始めかもしれない焼津です、こんばんは。

講談社ノベルズ版『空の境界』、限定愛蔵版の詳細

 恐れをなした当方は素直に通常版を購入します。本をインテリアとして買う趣味はないですし……。本は飾るためのものじゃなくて、積むためのものですよ! ごめんなさい、言葉に説得力がありません。

 それはそうと別所で「加筆・修正」の断りがあることからして書き直しもいくらか行われていそう。率直に言ってらっきょの文章は読みにくかったから、最近こなれてきた奈須きのこの文章になってると嬉しいんですけど。

玄関で靴を脱いで上がる直前の桜(Crazy Clover Club)

 買い物袋から飛び出すネギ。お約束です。しかしいつも「どうせすぐ使うから」と叩き折って収納する当方は外道でしょうか。

読書推進へ基本法制定(「Mystery Laboratory」経由)

 「教育現場での読書・作文の強化」って……両親から「書痴」扱いされている当方も学校で作文書かされたり特定の読書を強要されたりするのが嫌いだった分、正否に疑問が。「推薦図書」とか、読んだ記憶がない。

『ソードフィッシュ』視聴。

「ガブリエル 容赦せん!」

 かつては“ハッカーの帝王”として名を馳せたものの、逮捕をキッカケに隠居生活へ入っていた男に大きな依頼が……という、大筋に関してはとてもオーソドックスなクライム・サスペンス。ただ、冒頭からスリリングな展開を見せ、終始視聴者を飽きさせることがない。「本ならば最初の数ページ、映画ならば最初の数分を見ただけで名作かどうかは峻別できる」みたいなプロローグ信仰は当方の好むところではないんですが、この作品に関してはその宗旨を曲げたいところ。

 主人公がハッカーとはいえ、それほど電子戦に重きが置かれた内容ではありません。『青い虚空』系のノリを期待すると肩透かし。あくまで従来通りのフィジカルな犯罪計画がメインとなってきます。その犯罪計画が話の進展とともにちょっとずつバカっぽくなっていく。B級映画と比較するとまだバカさ加減が足りない気もしますが、逆に言えばこれがギャグにならないギリギリのラインなのかもしれず。

 悪役のガブリエルを演ずるジョン・トラボルタがイイ味を出している。パッとひと目で悪人と分かる外見もさることながら、茫洋として掴み所のない物腰も怪しさを醸していてグッド。個性の強さについて言えば完全に主役を食っている。この映画を見終わった後に印象として残るのは、やっぱりトラボルタの顔でしょう。

 ちなみに「ソードフィッシュ」はメカジキのこと。サンマだと信じて疑わなかった当方を憐れむのはやめてください。


2004-04-07.

・まだ豚丼食べてなかったなぁ、と吉野家に行こうと思った矢先、「8日からセール開始」の報を聞いてしまう罠。「今日足を運ぶのはもったいない」と結局回避した焼津です、こんばんは。タイミングがいいのやら悪いのやら。

由良三郎、逝去

 音楽ミステリや医学ミステリを書かれていた方ですね。昨日初めてニュースを聞きました。『ミステリーを科学したら』が面白かった。面識がないとはいえ知っている作家が亡くなられるのはやはりショックです。ご冥福を。

・メフィスト賞初の分冊本『冷たい校舎の時は止まる』、3ヶ月連続刊行

 ソースはメルマガ「ミステリーの館」。作者名は辻村深月とのことです。メフィスト賞でもっともページ数のある作品といえば清涼院流水の『コズミック』で、「710ページ」とのことです。石黒耀の『死都日本』がハードカバーで「522ページ」ですから、ひょっとするとこっちが長いかも? 冷止まは1冊300ページだとしても900ページは行くことになり、恐らくメフィスト賞最長になろうかと。1冊200ページちょっととかだったらアレですが。

 タイトルからしてたぶん学園モノでしょうけど、これが本格ミステリだとすれば3分冊は珍しい。冒険小説要素の混じったミステリならともかく、ふつうの本格は「1つの事件」に固執する傾向があるので、あんまり長くダラダラやっていると緊張感がなくなってしまいます。だから1作品はせいぜい2分冊くらいが関の山。笠井潔の『哲学者の密室』『オイディプス症候群』など文庫化すれば1000ページを越えるものや、二階堂黎人の『人狼城の恐怖』みたいに4分冊もする作品は本当に希。京極夏彦の諸作に関しては「妖怪小説」の向きが強く、本格かどうかでひとくさり議論が起こるところでしょうが。

 長けりゃイイというもんでもなし、3分冊というだけでは期待しようがありませんけど、とりあえず全部読み通せるだけの代物だったらいいなぁ、と。そんな次第。まだ本格とも決まったわけじゃないですし。噂によれば6月から刊行開始とのことですが、どんなもんでしょ。

ポニーテールなセイバー

 人気投票の応援絵。ひと目見て「ウヒョー」。これはイイ。あと、雑君保プテイスト薫るこちらもステキ。そうか、あれも古今東西の英雄が大集結(Fateネタバレ)だった。

 それにしても応援作品の数は尋常じゃない。前も多いと思ったが、今回はひと通り確認するのも苦労。イイ作品も結構混ざっていて、ひとつひとつ挙げていくとキリがない。

「それは、宇宙を侵す愛」第3話公開。

 そろそろ付いてこれなくなる人も出てくるのではないだろうか。微かな不安を覚えつつアップロードしました。他にもいくつか案はありましたが、あえてこれを選んだ当方を存分に罵ってください。既に覚悟は完了しています。


2004-04-05.

・日曜なのに寝てるだけ。こんばんは、焼津です。

・ばらスィーの『苺ましまろ(3)』読了。

 リコちゃんパパに爆笑。かなりツボに入ってしまったらしく、丸々2分はずっと笑ってました。

 いつも通り、なんてことのない日常をダラダラと綴る脱力系萌えマンガ。美羽という双尾キャラの、後先考えない勢い任せな行動のおかげでだいぶコメディ調のノリが掛かっている。このマンガ、美羽がいるといないとでは全然違う作品になるのではないかと。

 可愛い絵柄、絶妙な「間」の取り方によって生まれるテンポの良さ、斜め上に炸裂するセンスと、萌え系統の中では一、二を争うくらいに好きです、これ。なんだか、読んでいると風呂に浸かったみたいに肩から力が抜けていくと言いますか。萌え弛緩剤といった塩梅。

 確か前にも書きましたが、当方が好きなキャラはアナピア。イギリス生まれ、ほぼ日本育ちで英語が喋れない子です。パツキンロリータのくせして英語を解さない(発音も悪い)ところが怖いくらい属性ヒット。意味が分からないのに教育テレビの子供向け英会話番組を見ている場面なんてホントに可愛いじゃないか。もともと途中出場(2巻から。1巻には影もない)で、レギュラーというより準レギュラーに近い位置付けだから出番がそう多くないのが残念だけれど、出るたびイイ味出してると思います。

 「かわいいやらおかしいやらで、もう、どうしていいのかわかりません」と半ば説明を放棄している帯文の通り、あんまり感想が意味を為さないシリーズです。読み出す際は少なくともアナたんが出てくる2巻まで揃えられたし。

『ジュマンジ』視聴。

 『Forest』の「ザ・ゲーム」はこれが元ネタらしい。ゲームの結果がそのまま現実に反映される謎のスゴロク、「ジュマンジ」。それと知らずに遊び出した少年少女。彼らが事態に気づいたときはもう遅かった。ゲームの中断は認められない。世界中に混乱を呼び寄せながら、ジュマンジは「あがり」の時を迎えるまで続いていく……。

 ルール自体は「ザ・ゲーム」よりもずっとシンプル。二個の賽を同時に振り、止まったマスに合わせてイベントが起こる。ゾロ目を出すともう一度振れる。ズルをすればペナルティ。大まかにはこんなところ。スゴロクのゲーム展開自体は非常に単調で、メインとなるのは「イベント」の方。とにかくハタ迷惑なことしか起こらない。家はぶっ壊れるし町は大パニック。もっとプレーヤーが楽しめるようなイベント仕込んでおけよ。

 なんかジュマンジそのものが一つの世界になっているようだけど、誰がつくったか、とか、何のためにつくったか、は不明。特に理由もなく転々と持ち手を変えては騒ぎを巻き起こす呪具です。運命の因果律を操る効果とかも含まれてるんじゃないだろうか。

 思ったよりゲーム性が低いストーリーだったのは残念ですが、ゲームに参加するプレーヤーたちの個性がしっかり立っているおかげで見ていて楽しかったです。警官のマヌケっぷりがステキ。「一度映画みたいにドアを蹴破ってみたかった」→ドーン! 原作の本のいつか読もうかと。


2004-04-04.

・犬神家、原作読んでいたけどストーリーはさっぱり忘れていた。金田一シリーズで好きなのは『悪魔が来りて笛を吹く』です。さっきタイプミスして「悪魔が斬りたて」になりました。

・ところで古橋版のデモンベインは発売延期が確定した模様で、5月から6月とか。

 それが悪夢の始まりだった……

 とかならないでくださいよ、頼みますから。

貫井徳郎、テレビに出演(流星通信)

 テレビってあまり見ない(アニメもよく見逃す)ので、知っている作家が出演したところもそんなに目にしたことがないです。記憶に残っているのは法月綸太郎と京極夏彦の対談、あとは東野圭吾のインタビューくらい。貫井は好きな作家のひとりですから、できれば見ておきたい。

サンプルボイスがオンドゥル語に聞こえるヒロイン宮里結未

 「オサナナジミァダデジァナイオゥ」。洗脳されそうです。

・みづきたけひとの『こはるびより(1)』読了。

「ぱんつ見えたっ! それじゃだめだっ! もっとギリギリにっ!」

 青筋立てて怒鳴る主人公はまったくもって「真性のばか」。

 表紙絵からしてもっとベタベタに甘い萌えラブコメかと思ってましたが、意外にそうでもなく、かなりヌルいまったり感が漂っています。掲載誌が“電撃大王”から“電撃萌王”に移ったという経緯があって、それぞれのバージョンが収録されている。また、“電撃萌王”での連載に際して仕切り直しが行われ、もっぺん最初からストーリーが始まっており、この1巻では大して話が進んでいません。ゲストキャラが出張ってくる構成も影響して、主人公カップルにはこれといった進展がないような。

 メイドロボものでありながら微妙に反抗的(ものすごく反抗的、というほどではない)なヒロイン「ゆい」に萌えるかどうかといった感じの1冊。ディフォルメしたときの絵柄が可愛いですね。ネタ的には「もみあげだけ縦巻きロール」の爺さんが面白かった。

 表紙見返しの「ぺっ」と唾吐いてる絵からしてもっと性格の悪いヒロインを予想して期待していただけにちょっと肩透かし。主人公の造型はベースが「変態」でありながら、幾分か「おひとよし」な要素が混じっているあたりはこの手のマンガの「お約束」かも。生温い空気が心地良かったです。


2004-04-03.

「ヤムチャと範馬勇次郎が戦ったらどっちが勝つだろうな」
「とりあえずヤムチャが勝つビジョンは思い浮かばんな」

・こんばんは、焼津です。

ライアーソフトの新作『ANGEL BULLET』

 西部劇とのことです。二丁拳銃、沈む夕日、ボロボロの十字架、先住民娘。

 期待していいのだろうか?

ぱじゃまソフト『奥さまは巫女?R』第1回キャラクター紹介公開。

 正直、昨日のエイプリルフールネタよりも面白かったです。軽快な遣り取りもさることながら、字幕がいいセンスしている。

 白倉シスターズと河奈晶で画風が違うあたりはやはり少し気になりますが、低価格ソフトでもあるし、視野には入れておきます。

・例の嘘予告ネタ、エイプリル・フールもとっくに終わったので消そうかと思いましたが、とりあえずテキトーにハサミを入れたショート・バージョンに差し替えて再掲載。前のは長すぎるきらいがありましたが、半分以上削ったのでだいぶ目を通しやすくなったかと。背景色で元ネタ一覧も加えています。

 ちなみに当方は小学生で『ファイアスターター』の洗礼を浴び、順当にファイスタ好きとなったクチです。KOFもほとんど京と庵ばっか使ってました。「ファイスタ」の略称は『フリクリ』の2巻で初めて目にして以来、愛用しています。クロスオーバーものとして「ファイスタ同士が戦い合う」という構想は前々からありましたが、この嘘予告作成に取りかかったのは2月頃。3月の忙しさに頓挫しかけましたが、嘘予告が流行していることに釣られて再着手し、4月1日ギリギリに書き上がった次第。『クロスファイア』の青木淳子も出したかったんですが、当方が読んでいる作品は「燔祭」だけなうえ、あまり雰囲気に合わない気がして取り止めに。あとは余力があれば『神・風』の火焔隈と比嘉も出したかったところ。タイトルは直感で付けましたが、恐らく谷山浩子あたりが影響していると思われます。


2004-04-01.

『神様のいうとおりッ』の片桐さんの名前が一瞬「カタナ」に見え、「ウホッ!いい名前…」とぬか喜びしてしまった焼津です、こんばんは。

エロ風味遠坂さん(ジンガイマキョウ)

 当たり前だが、ニーソは脱がされていない。素晴らしい。当方、「ハイソ」と聞いてハイ・ソサエティよりもハイ・ソックスを連想する人間ですので。それと尻がエロいことは論を待つまでもない。

「それは、宇宙を侵す愛」第2話を公開。

 とりあえずここまでは予定通り。以降の構想は割とファジーにつき、勢い次第で当方が想像もしなかった方面へ飛び火する可能性も。というか、続きは少し先になると思います。早くて来週中。

・そういえば今日は「あの日」ですが、取り立てて何もネタはなく。何かやった方がいいですか?


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