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リレー小説「魔法少女忌譚修」(第13話−10/12)


2021-03-04.

天草四郎が聖杯怪盗とか言い出すイベントが始まって「何だかよくわからないけど天草が楽しそうだしいいか……」という気持ちになっている焼津です、こんばんは。

 ☆3イベ礼装4種が揃うまで心を無にしてフレポ回していたら「カルデア・イレブン」が5枚出て凸れました。イナイレネタはよくわからないが「リンボマンが楽しそうだしいいか……」という気持ちに(以下略) イベントに合わせて天草のモーション改修も来ていますが、もともとモーションの完成度が高かっただけに変更点は少なく「若干ブラッシュアップした」程度に留めていますね。派手さが増したのと効果音が大きくなっているのとで「使っていて気持ち良い感じ」はあります。強化クエストでスキル強化まで入っており、「ただでさえ強い天草をこれ以上強くしてどうすんの」と呆れかけたけど、そういえば最近フレから天草借りることってほぼなくなってたな……と気づいたりもした。レベル100スキルマ宝具5の天草をサポートに出している人がいて何年か前までは頻繁に借りていたものの、最近は選択肢として検討すること自体がなくなっている状況です。このイベントでは久々にフレの天草を借りまくろうかしら。

『うたわれるもの ロストフラグ』、メインストーリーを更新、5章後半追加

 クリスマス、正月、バレンタインと季節イベント続きで後回しにされてきたメインストーリーの更新がやっと来ました。前回が10月30日だったから4ヶ月ぶりだ。相変わらずシナリオのテンポが良くて一気に読んでしまう。いろいろと注目すべき要素が盛り込まれていたけれど、一番「!」となったのはやはりこの人か。

  

 

 ラ、ラクシャインだと!? 騎馬民族の国「クッチャ・ケッチャ」をまとめる皇「オリカカン」の義弟であり、私欲に駆られ妻子と同胞を何人も殺した末自らも重傷を負って行方不明になったとされる悪漢じゃないか!(説明口調) うたわれシリーズ1作目の主人公「ハクオロ」はオリカカンから「貴様の正体はラクシャインじゃないか」と疑われ、記憶喪失ゆえ「まさか自分はそんな悪漢だった!?」と動揺してしまうのだけど、結論を言うと両者はまったくの無関係である。その後オリカカンが亡くなったこともあってラクシャインの消息云々については有耶無耶となり、ファンの間でも「ビジュアルが存在しない生死不明のキャラ」として徐々に忘れ去られていきました。ほぼ名前だけで詳しい設定もないから「本当にそんな奴いたんだろうか?」と怪しむ人までいたほどです。ロスフラで遂に実在が証明されました。

 しかも「旗長」という教団(カラザ)の幹部クラスに収まっており、腕も相当立つ模様。「一族の裏切者」となった経緯も明かされたりするのだろうか? ロスフラは「兄の代わりに戦士として活躍していたユズハ」なんてのが存在するような世界だから「パラレルワールドのアナザーラクシャイン」という可能性も捨て切れないが、もともと生死不明のキャラだけに「原作と同一の存在」ということにしても別段支障は来さない。ロスフラの世界に行って帰ってこなかったからオリカカンが探し出すことはできなかった、と説明を付けることもできるしな。他にもいろいろと驚きの展開はあったが詳述は省く。最後に霧の中からエルルゥが出てきて5章は終了、6章に続きます。これでやっと話が序章(森の中でエルルゥとアルルゥが謎の霧に包まれるシーン)と繋がりました。配信から1年以上かけてようやくプロローグと本編が繋がるとか、ソシャゲのシナリオにしては悠長すぎるな。イベント時空では当たり前のように主人公と会話している歴代うたわれキャラですけど、本編に顔を見せるのはコレが初めてなんですよね。うたわれオールスターズな物語としては6章からが本番になる、のかもしれません。スタリラやラスバレのシナリオも面白く、最近は充実した日々を送っている。ブルアカは時間割けなくなってきたからそろそろアンインストールかな……でもキャラは可愛いから迷うんだよな。う〜ん。

シルキーズSAKURAの『催眠奪女』シリーズ新作「三門梓編」、今月26日発売予定

 そういえば『催眠奪女』ってエロゲーがあったな……ロープライスだしそろそろ続編が出るんじゃない? と思って検索したらちょうど今月発売でした。更新履歴を確認すると去年の12月に発売決定の報せが出ており、翌1月に特設ページができて予約を開始している。私のアンテナが低いせいもあって全然情報をキャッチできていなかったわ。ともあれ前作が去年の9月発売だったから半年ぶりの続編となります。催眠術使ってヒロインを犯すというハッキリ言って「よくあるエロゲ」であり、あくまで単純明快なコンセプトが売りなのであって独創性とかそういうのはありません。前作は「朝霧架純」という先輩を催眠パワーの餌食にしていましたが、あらすじに先輩の名前が出てこないのでストーリーが「前作のつづき」なのか「先輩に手を出さなかったパラレル世界の話」なのか判然としないな。先輩はヤり飽きたしそろそろ別の女子を毒牙に掛けてやるぜ! なのか、はたまた「前作の出来事はなかったことにします」なのか。どちらにしても先輩の出番はほとんどないと思うので、気になる人はいきなり2からプレーしてもたぶん大丈夫でしょう。

 ちなみに今回ヒロインを務める三門さんは1作目の時点で既に名前が出ていました。名前だけで、立ち絵とかボイスは全然なかったけど。他に2人名前が挙がっていた(「文芸部顧問の栗原先生」と「現役アイドルの天王寺さん」)からシリーズは恐らく残り2本、半年に1本のペースで制作が進むと仮定すれば来年の3月に完結ってことになります。シリーズ全部まとめたコンプリートパッケージが出る可能性もあるし、「催眠モノは好きだけど分割ソフトを1本1本チマチマ買うのはちょっと……」という方はあと1年待ってみてもいいかもしれない。私は完結まで待てないのでさっさと分割版を買います。


2021-02-27.

「陰の実力者になりたくて!」アニメ化進行中!累計100万部突破の異世界転生もの(コミックナタリー)

 最新刊の帯でこの報せを目にしたとき、驚きと同時に納得の念も湧いた。原作はまだ4巻だというのにシリーズ累計100万部というのだから未アニメ化作品としてはかなり売れている部類である。たとえば現在アニメ放送中の『無職転生』も、シリーズ累計100万部を突破したのは13巻が発売された頃だった。そりゃアニメ化企画の一つや二つは動くだろう。

 詳しい感想は去年書いた(2020年7月31日付)ので割愛しますが、大雑把にまとめると「厨二病の少年が異世界転生して無双クラスの力を獲得し、世界を巻き込む壮大な『ごっこ遊び』に耽る話」です。過去の私曰く「脱臼系ファンタジー」。喩えですけど、口から出まかせで「チクワ幻人の陰謀だ! 対抗しないと世界がヤバい!」と叫んで暴れていたら本当にチクワ幻人の世界征服計画を阻止する形になっていた……みたいなスラップスティック劇が延々と繰り返される。その過程で相当な数の死体が転がるためブラックジョークじみた味わいを醸す結果となっており、面白がれるかどうかは人によります。肯定派も否定派も「主人公の頭がおかしい」という点だけについては見解が一致している。狂人の仕掛けた茶番劇に巻き込まれる異世界もとんだ災難であるが、こういう「その気もないのになし崩しで世界を救ってしまう」カオス、正義感溢れる「普通の主人公」に倦み始めた年齢の子からすれば刺激的に映ることだろう。ぶっちゃけ私は原作のイラストが好みだったから受け容れられたってところがある。もしイラスト補正がなかったら、1巻の途中でギブアップしていたかもしれない。ノリに慣れたおかげで2巻以降は楽しく読めたが、非常に大味な展開で「またそのパターンかよ!」とツッコんでしまう箇所もあり、人に薦められるかどうかは難しいトコだ。クッソ雑なネーミング(ヒョロ・ガリ、ジャガ・イモ、ジミナ・セーネン、ドエム・ケツハットなど)で「自覚的なバカバカしさ」を前面に押し出しているところもあるからそういうのに白けてしまう人にはオススメしかねる。1年半ぶりに刊行された新刊(4巻)は新展開もあって面白かったけど、相変わらず「またそのパターンかよ!」なシーンも挿入されていて笑うしかなかったです。

 コミカライズは現時点でふたつあり、無印の方は原作準拠、『しゃどーがいでん』は公式スピンオフの4コマ漫画です。こういうスピンオフってアタリハズレの差が大きいけれど『しゃどーがいでん』は個人的にだいぶアタリ。元がスラップスティックなのでドタバタギャグとの親和性が高い。申し訳程度のあらすじ紹介はあるけど本編読んでることが前提なので、先に原作ないし無印コミカライズへ目を通しておいた方がベターです。

『アサルトリリィ Last Bullet』、新イベント「ノーブルリリィ・レポート」開催決定

 楓・J・ヌーベルと二川二水の組み合わせ、いわゆる「かえふみ」をメインに据えたイベントが開催される……この報せにアサリリファンがどよめいた。このふたりのカップリングは一部で根強い人気を誇っているものの公式からの供給はほとんどなく、霞を喰って妄想するファンが多かっただけに告知が出たときは「集団幻覚かしら!?」という動揺が広がったのでございますわ。ちなみに「二水が楓に憧れている」という設定は急に無から生えてきたわけではなくて、以前より「理想のリリィ」として楓の名前を挙げている。「ああいうふうになりたい」と日々精進している二水ちゃん、そして「私の愛が強すぎましたわ!?」などアニメではだいぶギャグキャラっぽく描かれていた楓様のカッコイイところを真面目に掘り下げようとしてくれるみたいで感謝したいっスね。イベントシナリオに寄せる期待は大です。

 なお石はほとんど残ってないのでガチャに対する期待は小なり。ラスバレには「ボーナスメダル」というガチャを回したときに貰えるアイテムがありまして、これを一定以上集めると任意の衣装やメモリアと交換することができます。要するにグラブルの「蒼光の御印」と同じようなもの、いわゆる「天井」ですね。他のソシャゲ(マギレコとか)でもだいたい似たシステムになっているが、ラスバレの特徴はピックアップごとにメダルが切り換わるのではなく「概ね1ヶ月間はボーナスメダルが共通している」ことです。より具体的に書くと「月末開催イベントのピックアップ開始(末日の午後5時頃)に合わせてメダルが切り換わる」方――こう書かれてもいまいちピンと来ないかもしれませんが、要するに「既に終了したイベントの限定衣装や限定メモリアだろうと対応するメダルの交換期間内であれば引き換えられる」し「月中イベントの内容を確認してから交換対象をどれにするか選ぶこともできる」わけです。すごく欲しい衣装があったけど、イベント開催中に天井まで到達できなかった……という場合でもしばらくの間は猶予があるし、「天井ギリギリのところで狙っていた奴がポロッと出ちゃった場合」や「月末イベントの限定衣装よりも月中イベントの限定衣装がもっと欲しいヤツだった場合」でもメダルを消費していなければ交換対象を切り替えることができる。あくまで1ヶ月程度という限られた期間内にではあるが、「ピックアップが終わった限定アイテムの入手」や「天井の持ち越し」が可能になっているワケダ。ただ注意しないといけないのは「ボーナスメダルが獲得できる期間」と「ボーナスメダルが使える期間」には若干ズレがあり、「3月14日までは交換可能? ならまだ時間あるじゃん」なんて余裕ぶっこいているとボーナスメダルを入手する方法がなくなって天井寸前のところで詰む悲惨なケースも起こりえます。天井を目指すなら、必ず月末イベント開催までに到達できるよう計算して回しましょう。

 長々と書いて結局何を言いたいのかと申しますと、「月末までに天井できるよう計算して回した」結果、推しリリィ(楓)のガチャに使う石がなくなるというギャフンなオチが付いてしまったってことですよ。まだ交換してないけど、メダルが切り換わるタイミングだから天井の持ち越しはできないだろうし……判断を誤りましたわ! 来月運営が不手際を起こしまくって詫び石をこれでもかと配れば何とかなるかもしれません。ちなみにソシャゲの天井は300連くらいが主流ですが、ラスバレは150連(まとめて回すとボーナスで11連になるから正確には165連だけどややこしいのでボーナス分は考慮しないことにする)で好きな衣装やメモリアと交換することができる。つい「優しいじゃん」と錯覚しそうになりますが、交換できるのは「衣装かメモリアのどちらか」であって両方欲しい場合は更にもう150連回さないとダメ。一見衣装の方が重要に思えるが、メモリアの方が個別シナリオと紐付けされており、戦力増強の点においても大きな役割を果たすのでそう簡単には判断できない。グラブルで喩えると、150連で「輝剣クラウ・ソラス」か「シャルロッテ」のどちらかを手に入れることができる、フェイトエピソードはクラウ・ソラスの方を取らないと読むことができない……って感じです。どっちかで妥協できるプレーヤーにとっては「ありがたい」、完璧主義の人にとっては「他のソシャゲと変わらない」、そんなシステムである。ヘルヴォルイベントやグラン・エプレイベントが面白かったからどうにか継続できているが、バトルとガチャに関しては「魅力を感じない」というのが正直なところ。でもアニメの2期はやってほしいし、課金も視野に入れつつコツコツとプレーすることにします。

・拍手レス。

 プリコネやってないけどその描写は胸に来ますね…。うしおととらで敵の工作で潮のことを皆んなが忘れていくエピソード、今見ても涙腺が緩みます。
 刻んだ足跡が砂や雪に埋もれて消えていくような物悲しさがありますね……うしとらのアレと同様、積み重ねた時間の分だけ威力が増すイベントでした。


2021-02-21.

・既に開催終了したイベントなので今更言及するのもアレですが、『プリンセスコネクト!Re:Dive』の3周年イベント「絆、つないで。こころ、結んで。」でちょっと涙腺が緩んでしまった焼津です、こんばんは。

 前編と後編に分かれた比較的長めのシナリオで、「周囲から自分にまつわる記憶が消えていく」という『ONE〜輝く季節へ〜』みたいな状況に陥ったコッコロが「美食殿」のみんなに迷惑をかけないよう(忘却現象の原因が精霊で、このままだと制御できなくなって周りに危害を加えてしまう恐れがあるため)何も告げずに街から去る――という、長年プレーしてきたファンがショックを受けるような展開で前編が終わる構成となっています。アニバーサリー衣装である「儀装束」がまったく登場しないまま話を区切るという大胆な決断を下している。普通はガチャを回させるために冒頭で「じゃじゃーん! これが儀装束です!」とお披露目するパターンのはずだが、プリコネの運営は「儀装束? ああ、後編で出すよ」とまるでプレーヤーが後編まで付いてきてくれることを確信しているかの如き鷹揚極まりない態度で接してくるのだ。悲しい幕切れの前編をやってしまったらハッピーエンドになることを願って後編をやらずにはいられないから、正しいっちゃ正しいのだが……「美食殿」のもとから旅立ったコッコロがメンバーたちの幸せを祈って日記を書くという完全に泣きゲーのメソッドを使ったあざとい演出まで仕込んでおり、『それは舞い散る桜のように』とか『秋桜の空に』直撃世代としてはハンカチを片手にするしかなかったです。よりによってコッコロちゃんにこんなヒドい仕打ちをするなんて、面白おかしく愉快なノリのアニメから入ってきた新規層を取り込む気がないのか? とスタッフのSANITYを疑いましたわ。とはいえ、「久々に気合の入ったイベントシナリオが来た」と嬉しくなりましたね。読むのサボっていた第2部のシナリオも久々に再開したくなってきた。シェフィがまともに喋れるようになっていて驚いたんだけど、今はいったいどんな展開を迎えているんだろうか。

・最近は『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』を読んだ。

 悪役令嬢モノで、タイトル通りの内容です。冒頭は完全に「はめフラの亜流」という感じだったが、「原型」の外道ぶりがカタリナを超越しているためシリアス度が高め、コメディ要素はやや薄めとなっています。ひぐらしで喩えると「カタリナ(オリジナル)」が鉄平クラスであるのに対し、こっちの主人公の大元は三四レベル。母親へ深い愛情を抱いている攻略対象を騙して隷属させ、彼自身の手で母親を殺させる(そうしなければならない理由があったわけではなく、ただ絶望する彼の顔が見たかっただけ)など擁護不可能な行為の数々を仕出かしている。そのため転生して意識が混ざり合った主人公の抱く罪悪感も強い。「断罪ルートを回避しよう」と足掻くのではなく「いつか来るかもしれない断罪の日に備えて布石を打っておかねば」と奔走するタイプです。最良の選択肢は「模範的な女王となって善政を敷き断罪される必要がない未来に辿り着く」ことなんですが、この主人公は自分のことをあまり信じていないので「いつか正気を失うかもしれない」「あっさり道を踏み外してしまうかもしれない」「運命の修正力によって断罪は不可避かもしれない」と恐れており、もし自分が原作通りのラスボス女王になってしまっても大丈夫な体制を作っておこうと画策する。読んでいて既視感を覚えたが、アレだ、ウィツァルネミテアだ……「我を滅せよォォォォ!」と叫ぶプライド様(ラス為の主人公名)を幻視してしまった。ゲームの都合上ラスボスであるプライド様はか弱い女性に見えてメッチャ強い設定になっており、武力的な意味で活躍するシーンもあります。はめフラの亜流ではあるんだけど、ここまで味付けを変えたら別の楽しみ方ができるな、と受け容れました。あとがきによると連載開始当初からエンディングを決めていたそうなので展開が迷走することもたぶんないだろう。2巻以降も読みます。

 さて、以下はラス為とあまり関係ない余談です。この作品は「アイリスNEO」という一迅社文庫アイリスのソフトカバー(いわゆる文芸)レーベルから発刊されているのですが、女性向けということもあってあまりチェックしていない分野だな……よし、ちょっと調べてみるかと思い立ちました。まず、源流である「一迅社文庫アイリス」(以下アイリスと略す)について語っていこう。アイリスはライトノベルレーベル「一迅社文庫」の女性向けバージョンとして2008年7月にスタートしました。一迅社文庫が2008年5月創刊なので大して間は空いていない。一迅社文庫の方は2016年12月に出た『折れた聖剣と帝冠の剣姫4』を最後に休刊してしまったが、アイリスの方は現在も続いている。2015年から刊行を開始してアニメ化で幅広い注目を集めたヒットシリーズ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の貢献が大きいのだろう。なにぶん女性向けなので、はめフラ以前の本はほとんど買ったことがないです。葉山透のルーク&レイリア新作『マグノリアの歌姫』ぐらいか? ソフトカバーレーベル「アイリスNEO」が創刊したのは2015年11月、ちょうどはめフラの書籍版が刊行開始した頃ですね。「小説家になろう」とのタイアップ企画である「一迅社文庫アイリス恋愛ファンタジー大賞」の受賞作を刊行するために立ち上げたっぽい。件の賞は第9回までやった後で「アイリスNEOファンタジー大賞」と改称しており、その第1回で「金賞」(上から二番目の賞)を取ったのが『ラス為』です。アイリスNEOの総冊数は130冊程度、正確に数えたわけじゃないがネット書店で検索するとそれぐらいヒットする。一番長期化しているシリーズは『魔法使いの婚約者』、剣と魔法の異世界に転生した少女が天才魔法使いである絶世の美少年と婚約してあれやこれや、という話で最新刊は11巻

 リストを眺めていくと2015年や2016年の時点ではまったく存在しなかった「悪役令嬢」という単語を含んだタイトルが2017年を境にドコドコと増えていくのが興味深い。ジャンルとしての悪役令嬢ブームは2015年あたりから始まっているのですが、商業方面で本格化したのが2017年あたり。2018年になると各種悪役令嬢モノのコミカライズが始まって受容する世代は一気に広がりました。今や毎月複数冊の悪役令嬢モノが刊行されており「バブルか?」って状況です。パターンが出尽くしたせいでだんだん大喜利みたいになってきている。まだ刊行されていない『残念令嬢』は4人の悪役令嬢(全員転生者)が登場し、シナリオの強制力に逆らえず3人目が敗北したところから始まる。これまでの3人は国外追放や修道院送りで済んだが、ラスト令嬢たる4人目は「獄中で謎の死を遂げる」悲惨な運命が待ち受けており、何が何でも断罪を回避しようと死に物狂いで足掻く。頭のおかしい残念令嬢を装うことで本来のルートから外れようとするが……と、ハイコンテクストすぎて悪役令嬢モノを嗜んだことのない人が読めは戸惑いそうだ。

 ちなみに。一迅社文庫が休刊したのは先述した通りですが、現在は「一迅社ノベルス」というソフトカバーレーベルがあってここから男性向けのライトノベルも刊行されています。創刊は2017年8月。最近は毎月新刊が発売されているけど以前は不定期に出る仕組みだったこともあり、存在があまり認知されていないマイナーレーベルだ。総冊数は20ちょっとだが正確な数字はわからない。公式サイトの一覧に『乱躁滅裂ガール』のノベライズが載っていないなど、そもそも情報を網羅している場所がありません。「というか、2019年頃までは一迅社から発売されているソフトカバーの小説を漠然と『一迅社ノベルス』って呼んでただけで、正式なレーベル名として確立したのは2020年以降なのでは?」という疑惑が立ち上る。少なくとも表紙で見る限り「一迅社ノベルス」の文字列が確認できるのは2020年以降の本だけだ。なお、現時点で3巻以降が発売されているシリーズはゼロ。なんだかヤバみが漂っているが、本格的に稼働開始したのは2020年からという実質的な新興レーベルゆえ今後3巻以上続くシリーズもじゃんじゃん出てくる……はず。個人的に好きな作品は『龍鎖のオリ』『天才最弱魔物使いは帰還したい』。『龍鎖のオリ』は前に感想を書いたから割愛する(2020年12月4日の日記を参照されたし)が、『天才最弱魔物使いは帰還したい』は『嘆きの亡霊は引退したい』の「槻影」による新作。『嘆きの亡霊〜』とコラボはやってるが世界観とか設定上の繋がりはない。自身よりも強い魔物を使役する「魔物使い」を主人公にしたファンタジーながら、「こう来たらこう来るだろう」という読者の予想をことごとく小気味良く裏切る内容になっている。「お約束に背く」というのはなろう系だと逆にありがちなんですが、ズラし方が巧いんですよね。主人公の信念がひしひし感じられると申しますか。「そう来たか〜」と感心しながら没入して一気に読んでしまった。キリの良いところで終わっているから1巻だけでもオススメ。キリが良すぎて2巻が出ないのではないかと心配になるくらいだ。最近は『ふつつかな悪女ではございますが』が面白そうで衝動買いしちゃったけどまだ読んでない。後宮を舞台にした中華風ファンタジーで、顔にコンプレックスのある陰険娘が虚弱美少女の主人公を妬み、精神が入れ替わる秘術を行使。見慣れぬ顔になってしまったが健康体を手に入れた主人公はむしろ大喜びする、という悪役令嬢モノの変奏曲です。ホント気になる本が多過ぎて読む時間がまったく足りないぜ!

「ぼっち・ざ・ろっく!」TVアニメ化、コミュ力低すぎ少女のバンド4コマ(コミックナタリー)

 単行本が発売する前から話題になっていたきらら系4コマだけに「既定路線」という印象も漂うが、好きな作品だからやっぱり嬉しい。コミュニケーション能力が低くて周囲とまともに会話できない女の子「後藤ひとり」が「ギター弾けるようになればぼっち卒業できるかも」とロックを始めるコメディ寄りの青春物です。周りからチヤホヤされたいという承認欲求は一人前ながら、「自分から話しかけず相手が声を掛けてくれるのを待つ」という完全後手戦法を取った結果中学時代は友達ゼロで終了という悲しい過去を持つ。なんとか仲間が見つかってバンドを組み、無事演奏できるようになっていきますがコミュ力はほとんど成長しないまま進んでいく。可愛い顔してるのに大半のシーンでテンパっていて福笑いさながらの崩壊フェイスを晒しているのが特徴。悲観的で臆病なんだけど、「チヤホヤされたい」一心でひたすら地道に孤独にギターを練習してきたというのだから涙ぐましい。実るかどうかもわからない努力を続けられる点で強い子です。「愛されたい気持ち」と「自己嫌悪」が鬩ぎ合う、冗談めいてはいるけど充分にロックな一作なのではないかと思います。私はロックがどうとか全然わからないから雰囲気でテキトーに言ってるだけだがな! ギャグのテンポが良いのでロック知らん人でも気軽に楽しめる内容です。



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