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あんまり扉を信用しない方がいい。
"こちら"と"むこう"で、
どれだけの違いがあるのやら。

 


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リレー小説「魔法少女忌譚修」(第13話−10/12)


2017-01-12.

・年末特番でムラムラと来て『Fate/Grand Order』を遂に始めてしまった焼津です、こんばんは。

 配信開始当初からずっと気にはなっていたんですが、「スマホ持ってないしな〜」と指を咥えて眺めるしかなかった。でもアニメのFirst Orderを観て、オルガマリー所長が散々ネタキャラ扱いされている理由を知り「やっぱやりたい!」という機運が高まった次第。もうこうなったらいっそFGO専用と割り切って適当な端末買えばいいでしょ! とASUSのタブレットを速攻で購入しました。予算は5万円でしたのに、その半額で買えましたね。ポイントも2000円分くらい付きましたし……タブレット端末って何年も前に売り場を見たときはもっと高かった気がするけど、いつの間にかこんなに安くなっていたとは。知っていたらもっと早く買ってましたよ。嘆いても仕方ないから帰宅後さっさとFGO(とデレステとSideMとミリオンアーサー)をインストールしてプレー開始。

 とりあえずアニメでやったところは終了しました。過程が多少端折られているとはいえ、だいたいは元のシナリオに忠実なアニメ化だったんですね。シナリオはともかくゲームシステムは非常に単純というか単調で、スマホ向けにかなり簡略化されている印象。戦術を練る部分がないわけでもないが、正直First Orderが終わる頃には戦闘パートに関しては飽き始めていました。というかサポートの強さが半端なくて、本来なら苦労するであろうバーサーカーでも結構楽に勝ててしまう。配信からだいぶ経っている(調べたら2015年7月開始だった)ので高レベルのサポーターがこれでもかってくらい揃ってるんですよね……さっきも言ったように戦闘にはすぐ飽きが来たし、ぶっちゃけ私はシナリオだけ楽しめればいい派だからこのサクサク進行はありがたかった。次章以降はキツくなっていくのかもしれませんが、そんときは手駒を育てていくしかないか。ちなみに今のところ重用しているサーヴァントは牛若丸とデオンです。マタ・ハリちゃんも見た目は好みだけど、成長性が低そうでどの程度まで育てて使うか迷う。全体的にまだまだレベルが低い。新春武蔵イベントはスキル発動→無敵で相手の宝具を躱しつつこちらの宝具を叩き込むことで何とかクリアしましたが、現状だとイベント戦はややキツめだな……。

 今のところゲームに対してお金は払ってないが、別段「無課金で頑張る!」という目標を打ち立てたわけではなく、そこは勢いというか流れ優先でこう、必要とあらば……でもなるべく無駄遣いしないように心掛けて……いや一旦身銭を切り出すと歯止めが掛からなくなるかも。と一向に方針が定まらず。ぶっちゃけ強力なカードを集めるためだけに高額なガチャをやるのは抵抗があります。あくまでシナリオを楽しむ方がメインですので。ああ、でも「イベントシナリオ復刻ガチャ」みたいな、素材や配布カードは貰えないけどストーリー部分だけ「イベントクエストでの記録」から読める形式の奴とか来たらつぎ込んでしまいそう。ぐだぐだ本能寺とからっきょコラボとか超見てぇよ……

・拍手レス。

 STEELは昔、2chエロゲ板の燃えゲースレでは荒らしの代名詞みたいになってた記憶が…
 そうなんですか? 燃えゲーより鬱ゲーの管轄みたいな内容ではありましたね。

 あけましておめでとうございます。アポは大好きなんでアニメ化は嬉しいですね。セイバールートのオマージュにもなっていて要所要所の盛り上げ方は流石東出さんという感じなので、小説の方も時間があれば是非
 「全巻まとめて一気読みしたい」と思うあまり、「気力が横溢しているときに挑もう、今はまだそのタイミングではない」とズルズル先延ばしにしてしまって現在へ至ります。そこまで気張らず、ちょっとずつでも読み進めていけばいいと頭ではわかってますが……。


2017-01-05.

・ダラダラと寝正月を送っていたら却って肩凝りと腰痛が悪化して苦しんだ焼津です、あけましておめでとうございます。

 やっぱ体は適度に動かさないとダメですね……特に冬場は血行が悪くなりがちですから。

『Fate/Apocrypha』2017年TVアニメ化決定!(萌えオタニュース速報)

 大晦日のFate特番、目玉はFGOのスペシャルアニメくらいで他は大した情報もなかろう……とタカをくくっていたところ、最後の最後でこんなビッグニュースが舞い込んできて魂消た。いつかはアニメ化するかも、と思っていたけれど、よもやこんなタイミングで発表が来ようとは予想だにせず。『Fate/Apocrypha』、ファンの間では「アポクリファ」ないし「アポ」と呼ばれている作品です。アポクリファは外典――経典外聖書のことで、聖書において正典(カノン)と認められなかった文書群を指します。聖書というのは過去様々な人々によって記された文書を恣意的に編纂した、言わばアンソロジーのようなものなので、時代や宗派によって加えられたり外されたりする部分がどうしても出てくる。その「外された部分」がアポクリファです。アポクリファは本来「秘伝」みたいなニュアンスを持つギリシャ語で、つまり「公式じゃないけど聖書の一部ではある」というふうに見做される。ちなみに内容を否定されている文書は偽典(プセウドエピグラファ)としてまた違う扱いになります。高校生の頃に書いていた(そして当然のように途中で投げ出した)小説に「教典外戦争(アポクリファ・ウォーズ)」という用語が出てくるので個人的には古傷の如き響きを持つ言葉である。さておき、『Fate/Apocrypha』は東出祐一郎が執筆する、TYPE-MOON公式発刊のFate外伝としては2つ目に当たる作品です。もともとはオンラインゲームの企画として発案されたんですが、そっちの話がポシャってしまったため浮いたアイデアを外伝小説に流用する形となりました。

 私はまだ積んでいるので詳しい内容は知りませんが、ストーリーとしてはZero以前、第三次聖杯戦争から派生していくみたいです。第三次のときに行方が分からなくなった聖杯を巡って七騎のサーヴァントと七騎のサーヴァント、「黒」と「赤」の陣営がぶつかり合う「聖杯大戦」が勃発する。そんな聖杯戦争の歴史から外された大戦を、全5巻というZero以上のボリュームで綴っています。「ジャンヌゥゥゥゥ」でお馴染みのジャンヌ・ダルクも出てくる模様。Fateの外伝小説はZeroとApocrypha以外にも『Fate/strange Fake』(第五次終結から数年後、アメリカ西部のスノーフィールドという土地で行われる「偽物の聖杯戦争」を描く、作者は『デュラララ!!』『バッカーノ!』の成田良悟)、『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』(セイバーが男という設定だった『Fate/Prototype』の前日譚、作者は“スチームパンク”シリーズの桜井光)、『ロード・エルメロイU世の事件簿』(Zeroの某キャラが成長した姿である「ロード・エルメロイU世」を主人公にした連作シリーズ、作者は『レンタルマギカ』の三田誠)の3つが存在する。つまり弾はまだまだ充分ってことだな……補充も可能だろうし。

 余談。アポとは関係ないんですが、最近になって「ぐだ子」の由来を知り驚きました。「グ」ランドオー「ダ」ーで「ぐだ子」だったのか……てっきり名前が「マグダレナ」とか、そういうのだとばかり思い込んでいました。

能力バトルもののエロゲの面白さは異常wwwwwww(2次元に捉われない)

 サムネはlightゲーや『あやかしびと』あたりだろう、と思ったらまさかの『STEEL』! ビックリした。出たのは『あやかしびと』と同じ2005年だけど、ちょくちょく話題に上がるあっちと違って、『STEEL』は滅多に名前が挙がらないもんな。発売当時ですらごく一部の人にしか話題が通じなかった。投げ売りも凄まじくて、1000円どころか数百円の値札が付いていた記憶もある。ブランドはGRAVITON(グラビトン)、これ一作こっきりだったから『STEEL』知らなきゃ覚えてる人なんて皆無だろう。シナリオライターは味塩ロケッツ、最近は「門倉敬介」の名義でライトノベル書いてたりする人です。体の一部を鋼にして戦う異能バトル物であり、大枠としては王道的なボーイ・ミーツ・ガールなんですが、ハードというか救いのない展開釣瓶打ちでユーザーの好悪が真っ二つに割れるタイプのソフトだった。それと基本はシリアスなのに「よくある学園エロゲー」みたいなコメディシーンを随所に盛り込もうとした結果、派手に滑ってしまった印書がある。味塩ロケッツは無理にギャグを書こうとさえしなければ結構良いライターなんですよ……『STEEL』も日常パートは「うーん……」なんですが、バトルシーンなど状況が緊迫したパートでは一挙に空気が引き締まって面白くなる。この落差が激しすぎてなかなか人に薦める気になれない。でも、もうちょっとプレーされてもいい一本だとは思うな。興味がある方は日常パート飛ばし気味でもいいから是非やってみてください。

 もう一つ、リンク先で懐かしいタイトルを見かけました。『ですろり』、何年か前に制作されていた同人ノベルゲームです。私は2007年に体験版をやってますね。未完成のまま現在に至っているみたいですが、全四章構想のうち体験版で第一章が丸々収録されていましたから、一応キリのいいところまで話は進んでいました。「第一章」と書くとそんなに長くないような気がしますが、各章全十話構成だから実のところムッチャ長い。第一章だけでもシナリオ量が1MB(原稿用紙1250枚分)ですよ! そんだけあっても肝心のですろり(死せる少女)はちょっとしか出てこないという。かなり荒々しいタッチながらバトル(というか暴力)の描き込みが綿密で癖になる面白さがありました。調べてみると第二章までは完成していたみたいですが、第三章の途中で続きが出なくなってしまった模様。後半ほど長くなるであろうことを勘案すると、凡そ全体の半分くらいは出来ていた計算になるのか……今は別のゲームを制作中みたいで再開の可能性は薄そうです。

 能力バトルと言えば『吸血奇譚ドラクリウス』や『リアライズ』も好き。両方ともオチでずっこけてしまったが、過程で描かれる能力バトルはなかなかだった。特に『リアライズ』はスタンドみたいな己の分身を「エゴ」と呼び、エゴの形状や性質によって戦い方が変わるあたりは普通なんですけど、後半で「エゴを分割する」とか「エゴを否定する」みたいな高等戦術が跳び出してくる展開にワクワクしました。告白すると今でもたまに『リアライズ』ごっこやっています。ドラクリウスもリアライズも移植版でシナリオが大幅に追加されたらしいから、いつかはそっちも崩したいと思っている。

20年前のラノベラインナップが懐かしい(まとレーベル@ラノベ新刊情報サイト)

 懐かしい……でもこの『エアリアルシティ』は終わクロが始まる少し前に出た新装版ですね。当時出ていた旧装版はこっち。1997年ってスレイヤーズはもうアニメ化されていたけどオーフェンのアニメはまだ、という微妙な時期だったな。当然「ライトノベル」なんて用語は普及していなかった。私自身はちょうど新本格ミステリにハマっていた時期でライトノベルにはあまり資金を割けず、印象の薄い年である。強いて言えば『ブラッドジャケット』かな、インパクトがあった作品は。「超弩級聖人」ハックルボーン神父の存在感は未だに忘れられない。冒頭で作中作を引用する構成になっており、雰囲気づくりのためあえて古臭いパルプフィクション調で綴ったところ、某書評家がそこだけ読んで「このノリがずっと続くのか……」と勘違いして投げ出した――という事件もあった。同じ時期に出ていた作品だと『NANIWA捜神記』も面白かったように記憶している。内容はもう覚えていないので、久々に読み返すかな。

ラノベ市場展望:17年もネット小説の席巻続く 好みは恋愛よりお仕事?(MANTANWEB(まんたんウェブ))

 そして一時期はラノベの定番といえば、「涼宮ハルヒの憂鬱」や「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」などの学園ラブコメだったが、今ではほぼなくなり、「異世界もの」に変わっている。

 アニメ化が決まった『ゲーマーズ!』みたいにラブコメ主体のシリーズもありますけど、もともと少年向けライトノベルは「恋愛」がジャンルというよりは要素の一つみたいな扱いで、漫画や少女向けライトノベルに比べればラブコメ勢力が弱い分野なんですよね。あくまで「バトル」や「冒険」がメインで、ヒロインとの恋愛は添え物程度、仄かに匂わせるくらいであまり進展がない……とかそういう感じ。例に挙がっているハルヒはそこまで恋愛寄りじゃないし、元から「定番」という印象なんてなかったと思います。ハルヒや俺ガイルはどちらかと言うと「変な部活が出てくる学園物」の流れかな。恋愛の比率が高い『とらドラ!』は少年向けライトノベルじゃかなり例外的な存在でした。あれにしたって作者の前作『わたしたちの田村くん』が予想外にヒットした流れから来ているものだし、何の脈絡もなく長期展開を見越したラブコメを仕掛けて当てるのは至難の業である。そんな状況が厳しいラブコメ系ラノベにおいて比較的伸びていたオタリアこと『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!』が完結した中、新たに人気を広げているのが『中古でも恋がしたい!』ですね。限定版を用意したりなど、出版社側も強くプッシュしている。中恋に比べればあまり目立っていないが、講談社ラノベ文庫の『僕の文芸部にビッチがいるなんてありえない。』もなにげに巻数を増やしてきています。読んでないから内容は知らないけど、電撃の『俺を好きなのはお前だけかよ』や富士見の『非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが……』も見た目はラブコメっぽいですよね。直球というよりは変化球な風味が漂うけど、このへんがアニメ化していけばまた潮目が変わるかな……「なんだかんだでアニメ化頼り」って点が依然として変わっていない、と指摘されたらぐうの音も出ませんが。

実は「剣と炎のディアスフェルド」は1巻が出た時点ですでに最終話まで第一稿が上がってる

 ということは、一定の売上さえ維持すれば完結まで漕ぎ着けられる状況か。ツイッターのつぶやきによると「確実に出せるのは三冊までだから分厚い上中下で売り切ろう」って思惑だったそうですが、分厚くするとマニア以外は手を伸ばしにくくなるから細かく分冊することになったそうです。この話を聞いて最初混乱しそうになったのは、既刊の1巻が408ページ、2月予定の2巻が520ページと、現状でもライトノベルとしては充分分厚い部類に属するからなんですよね。まさか、はじめは終わクロやホライゾン並みの各巻極厚1000ページ超えをやるつもりだったのか? そこまで行かなくても700ページとか800ページとか。じゃあディアスフェルド全体でページ数は2000〜3000ページくらいになるのかな。通常のライトノベルに換算して約10冊分。「やや厚め」で出すとしても全4巻〜全6巻になる計算です。現状からすると少し際どい? 内容はメッチャ面白いから何とか最終話まで行ってほしいところですわ。しかし佐藤ケイってツイッターやってたんだ……ディアスフェルドが出たときに検索したはずだけど見落としていたのかな、と思ったらつい先月に始めたばかりみたい。頼むから打ち切り報告じゃなくて「最終話まで確定」報告してくれよ……。

・拍手レス。

 あけましておめでとうございます 去年のアニメでは『この美』ですっかり小澤亜李にハマってしまいましたね……ユーフォ2の黒沢ともよも1期を上回る熱演で毎回引き込まれました
 小澤亜李いいですね……千代ちゃんの声を最初に聞いたときは「あまりヒロインっぽくない声質だな」と思ったけど、気づけばズルズルと引き込まれていった。さりげない呟きの演技が実にイイ。黒沢ともよも1期目の時点で既に演技力は高かったが、2期目で別次元に突入した印象がありました。声優関連のニュースだと、種田梨沙の休業がつくづく残念。久々に『ゆゆ式』観返していて「こういう演技も出来るんだよなぁ」と感心しつつも悲しくなったり。

 最近見た中ではViVid Strike!
 がイチオシですね…なのはシリーズですがメインのフーカとリンネの関係にのみ話を絞っている物語と骨が砕け歯が飛ぶガチの格闘競技っぷりが非常にいい作品でした…

 イジメっ子への報復が予想を上回る苛烈さのバイオレンスで興奮しました。ViVid本編のアニメがいろいろと中途半端な感じだったので正直期待していませんでしたが、ViVid Strike!のみに関して言えば取捨選択が出来ていて悪くなかったと思います。


2016-12-31.

・大晦日だし恒例の「今年一年を振り返る」みたいなのやっとこうか、と安易な発想を元に行動する焼津です、こんばんは。

 えーと、2016年はどんな年だったかな。国内は熊本をはじめ地震のニュースが多かった印象。海外はイギリスの国民投票でEU離脱が決まったり、アメリカの大統領選挙でトランプが当選したりで大騒ぎになった一年ですが、オタ界隈は『ポケモンGO』や『君の名は。』の超級ヒットを除けばそこまで激しい動きはなかった気がする。うん、思いつき次第どんどん書いていこう。まずイカベイこと『Dies irae 〜Interview with Kaziklu Bey〜』の発売。『Dies irae』の登場人物、聖槍十三騎士団黒円卓第四位ヴィルヘルム・エーレンブルグ=カズィクル・ベイを主人公にしたスピンオフです。ドラマCDはいくつか出ていますが、ゲーム形式での外伝はこれが初めて。アニメ化決定に伴って立ち上がった企画であり、もうこれだけでアニメ化する意味はあったんじゃないか? とさえ感じる。エロゲは『恋する乙女と守護の楯〜薔薇の聖母〜』発売に驚いたな、まさか8年ぶりの続編とは。あとはエルフのOHP閉鎖か。ほとんど活動休止状態に近かったとはいえ、歴史あるブランドだけに喪失感は拭えず。えー、それから虚淵玄が原案・脚本・総監修を務めた布袋劇『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』の放送。アニメではなく人形劇という事実に驚かされた。1クールでサクッと綺麗に終わったが、殤さんの目的からしてまだまだ旅は続くエンド。続編は既に決まっているし、外伝小説の企画も進行中とのことで楽しみは尽きない。虚淵は来年アニメ版『ゴジラ』の脚本もやるらしいし、なかなか仕事が途切れませんね。ニトロ繋がりで思い出した、『装甲悪鬼村正 贖罪編』がやっとノベルゲーム化されました。もともとはファンが投稿した二次創作SSで、コンテストの大賞を射止めた特典としてゲーム化が約束されていましたが、思った以上の大作だったせいか制作に5年も掛かってしまった。声は付かないけど家宰の牧村さんに新規立ち絵が追加されるなど、豪華仕様。あと、放送は来年以降だろうけど『されど罪人竜と踊る』アニメ化の報せにもビックリしたな。『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』のアニメ化よりも驚いたかもしれない。果たしてどこまで映像化できるのか、お手並み拝見といきたい。

 そして悲しい訃報も相次いだ年でした。津島佑子、ウンベルト・エーコ、両澤千晶、夏樹静子、あごバリア、望月三起也、プリンス、吉野朔実、松智洋、モハメド・アリ、永六輔、フィデル・カストロ、キャリー・フィッシャー……時の流れは止まらないものです。

・今年読んだ本、まずは小説編。小説と言ってもほとんどライトノベルだったな……もう「ライトノベル編」でいいか。

 数はそんなにこなせなかったけど、ハズレが少なく充実した一年であった。私自身の傾向としてはシリーズのまとめ読みが増えた感じです。以前は複数のシリーズの新刊を並行して追っていくような読み方でしたが、年々作品ごとに頭を切り替えたり、既刊の内容を思い出すことが難しくなってきましてね……ある程度巻数が溜まってからでないと没入しにくくなりました。なので新シリーズの類はあまりチェックできず。ライトノベル業界の傾向としてはネット小説、特に「小説家になろう」連載作品を書籍化するムーブメントが加速しました。もはや「なろう系」はライトノベルの「周辺」ではなく「中心」に近づいてきている気配があります。デビュー済のプロでさえ一旦なろうに連載して人気を稼いでから満を持して書籍化、みたいなケースが増えてきている。なろうの読者は中高生がメインなので書籍版はあまり買わないそうですが、そのメイン読者層の評判をもとに20代から40代にかけての可処分所得の多い人たちが書籍版に手を伸ばす、というビジネスモデルが形成されつつある模様。以前のライトノベルはほとんどが文庫書き下ろしでしたけど、なろう台頭によって漫画みたいな「連載分が溜まったら書籍化」というスタイルが確立され、更に判型も文庫(500〜700円)だけじゃなくソフトカバー(1000円〜1200円)の売り場が広がって少部数でも利益を得やすくなった。雑誌と違って連載時の原稿料が一切発生せず、書籍化の保証がなければ当然のようにタダ働きとなってしまうリスクを負いますが、『オーバーロード』(累計300万部)や『この素晴らしい世界に祝福を』(累計300万部)、『Re:ゼロから始める異世界生活』(累計200万部)などヒットしてアニメ化まで至ったときの爆発力は凄まじいものがある。数年前までは業界内部からもイロモノ視されている節がありましたが、今やもうなろう作品なくしてライトノベル業界は成り立たなくなりつつありますね……。

 そろそろ個別の感想に移ろう。まずはベスト3。

 鷹山誠一の『百錬の覇王と聖約の戦乙女』、今年は10巻から12巻までの3冊が出ました。私は8巻から積んでいたので5冊読み。今年読んだ中ではこれが一番面白かった。現代知識でチートしてハーレムを築く、俗に言う「チーレム系異世界召喚モノ」であるが、ストーリーも後半に入って「この世界はいったい何なのか?」が明らかとなり、とてもエキサイティングなムードを呈しています。美少女に囲まれながらも手を出さない「なんちゃってハーレム」と違い、主人公はキッチリ手を出したうえで「この世界」に骨を埋める覚悟を決める。なんとなく流される形で宗主(王様みたいなもの)を務めていた彼が、ようやく一つの目標を見据えて果断な行動を取るようになり、物語はどんどん熱くなってきています。かなり死人が出るタイプの戦記ファンタジーだがシリアス一辺倒というわけでもなく、ほどほどにコミカルな描写を入れてガス抜きするのも個人的にすごく好き。ただ主人公は組織のトップだから直接先頭に立って戦うことはなく、しかも戦闘要員は大半が異能を持った美少女なので「女の陰でバトルの解説」が嫌いな人に薦めにくい。成り上がり系って主人公が偉くなればなるほど「現場で活躍する」展開に無理が生じてくるんですよね……ジレンマだ。ただでさえ作画に労力が掛かる戦記モノ、更にスケールが大きくて2クール程度じゃ収まり切らないストーリー、このふたつの要件からアニメ化は困難というか無理だろうけど、なんとか売上を維持して大団円に漕ぎ着けてほしい。あと、ネタバレになりますが、この世界には本能寺後の織田信長も召喚されています。今のところ敵対関係にはないけれど、展開によってはノッブがラスボスになりそうでハラハラするぜ。

 鷹見一幸の『ご主人様は山猫姫』は2009年開始で2014年完結、「ちょっと前のライトノベル」に当たりますね。全13巻を、あまりの面白さで一気読みしてしまった。私の戦記ファンタジー熱に火を付けたのは『マッドネス グラート王国戦記』だが、それを一気に燃え上がらせたのは山猫姫である。ぶっちゃけ山猫姫を読んでなかったら「どれ、食わず嫌いしていたなろう系の戦記ファンタジーも読んでみようか」って気分にはならなかったと思う。一種の異世界ファンタジーですが、よくある中世ヨーロッパ風ではなく中華風。主人公も現代からの転生ではなく普通の現地民です。「延喜帝国」という大帝国が上層部の腐敗によって崩壊し始めた中、下級役人の主人公は天運と機転と弓術で迫りくる困難に立ち向かっていく。魔法じみた弓術や化け物じみた戦力の武官は出てくるが、テクノロジーとしての魔法や異種族としてのモンスターは一切出てこない、どちらかと言えばリアル寄りの戦記モノです。基本的な筆致はコメディ調で、「田中芳樹をちょっと緩くした感じ」と書けばだいたい伝わるかな。いや芳樹本人もだんだん緩い作風にはなってきていますが、この場合の比較対象は全盛期の芳樹です。怪しげな古代の秘宝とかではなく単なる「塩」が重要なファクターになるなど、一見地味に映る細部の作り込みの数々が話を大きく盛り上げる素地になっています。ちょっとダレる部分とてなきにしもあらずですが、「なぜ自分はこのシリーズをずっとスルーしていたんだ!」と大いに悔やむ出来ではありました。本編終了から50年後を舞台にした続編も構想していたみたいだが、今のところ出る気配はない。頼む、はよ来てくれ。

 佐藤ケイの『剣と炎のディアスフェルド』、あくまで私が読んだ範囲でだが、今年開始の新シリーズ1巻目としては一番の面白さだった。出だしはそれほどでもなかったけど、100ページ過ぎたあたりから止まらなくなって貪るように読み切ってしまった。異世界ファンタジーながらRPG風ではなく神話の流れを汲む『指輪物語』的なファンタジー。魔物の類も出てくるけれど、主軸はあくまで人間の国同士の争い。天然資源を狙って小国乱立地帯(ディアスフェルド)へ攻め込んでくる大国、小国たちは手を結び善戦することでどうにか休戦まで漕ぎ着けるが、内部のまとまりに不安が出てきたこともあって今度再侵攻があれば守り抜くことはもう難しい。座して滅びを待つわけにもいかず、小国の王子ふたりは国々の存続をかけてそれぞれ別々に動き始めるが……弟王子と兄王子、ふたりの視点で紡がれる動乱の戦記物語です。弟は小国に残り、ディアスフェルドを強引にでもまとめ上げるべく血塗られた道を歩む。兄は大国へ渡り、再侵攻を防ぐ重石となるべく高潔な騎士道を進みゆく。各パートが単独でも堪能できる面白さのうえ、対照的な内容で互いに引き立て合う。実に心憎い作りだ。話の途中で終わっているから2巻が出ないと困るが、あまり売れてる感じじゃないし出せるかどうか不安だな……とやきもきしていたところに2巻発売決定の報が届いて飛び上がりましたよ。あらすじに「完結」みたいな文言がないし3巻が出る望みもちょっとだけ湧きましたが、果たして出せるのかどうか。ガチで続き読みたいから気になる人は1巻ともども買ってください、お願いします!

 ほか、今年読んだシリーズ作品だと『我が驍勇にふるえよ天地』や、『最強喰いのダークヒーロー』『ようこそ実力至上主義の教室へ』『呼び出された殺戮者』も良かった。驍勇は主人公が無双の強さを誇る王道的なファンタジーで、まだ始まったばかりだが将来的には『キングダム』級の面白さになるかも。最強喰いは異能バトル、「もしアカギが異能バトルに参加したら?」という発想をもとに、最弱級の能力でありながら狡知と度胸だけで勝利していく主人公の姿を描く。主人公が何か秘めた目的を持って動いている感じで、その「目的」が明らかになった後で訪れるであろう展開にワクワクしています。よう実は現時点におけるMFのアニメ化最有力候補作。一つの街に匹敵する規模を持った巨大学園で仕組まれた課題を競い合う、サバイバル青春ストーリー。本気で殺されるとかそういう危険なデスゲーム要素は今のところなく、せいぜい『LIAR GAME』くらいの緊張感です。個人の優劣よりも「いかにうまく他人を動かすか」に掛かっていることから、「影響力のゲーム」あるいは「支配者の遊戯」といった趣がある。刊行ペースがそこまで早くない(だいたい4ヶ月に1冊)ため焦れるのが難点。『呼び出された殺戮者』はタイトルに違わずひたすら殺戮描写が続くバイオレンス・ファンタジー。殺戮以外の部分が割と雑だが、このタイトルを見て読もうって気になる人にとっては些細なことだろう。普通は「戦乱を招こうと陰謀を巡らせる勢力」が暗躍していたら「ああ、せっかく主人公が平和をもたらしたのに水泡に帰しちゃう! 余計なことしやがって!」と憤激しつつ残念がるところだが、殺戮者に関しては「ああ、一二三さん(主人公)また殺し合いができるってウッキウキやろうな〜、ほんまグッジョブやで」と逆にほのぼのしてしまう。この倒錯が最高。あとがきの口ぶりからすると最後まで刊行できるのかどうかちょっと不安なムード。Web版では続編もあるらしいから是非最後までやってくれ。

 なろう系もあれこれ読んだから最後に触れておこうか。まず藤孝剛志の『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』が面白かった、ってのが発端ですね。念じるだけで相手を殺せる、たとえ相手が視界の外にいても殺意を感知してカウンターで殺せる(つまり奇襲・狙撃・呪殺すべて無効化)、更には概念的な存在や現象的な存在さえ殺してしまえるチートぶりでどんどんエスカレートしていく悪趣味なぶっ殺しライトノベルです。凄惨さでは『呼び出された殺戮者』の方が上だけど、インフレぶりに関してはこっちが凌駕する。とにかく人の命が安い! 死にまくり過ぎて爽快感すら覚えます。イイ意味で無茶苦茶な内容に「なろう系も面白いやん!」って気分になり、次に読んだのが『剣士を目指して入学したのに魔法適性9999なんですけど!?』。発売予定リストで見かけたときはタイトルでちょっと笑ってしまったものの、即死チートを読むまでは買う気もしなかった一冊です。これが個人的には特大ヒットで、「よっしゃ! どんどんなろう系読もうぜ!」となりズブズブ沼にハマっていった。そこから上述した山猫姫の流れもあって戦記ファンタジーを主体に読み進めていくことに。『ウォルテニア戦記』は1、2巻があまり面白くなかったせいで投げ出しそうになったが、3、4巻で持ち直し、5巻からいよいよ本題開始となって盛り上がってきてから万事オーライ。これで刊行ペースがもうちょっと早ければ言うことナシだが、bobのイラストもあるしこれ以上は難しいか。『人狼への転生、魔王の副官』は主人公がある程度の地位に就いているところから始まり、割とサクサクテンポ良く進んでいく。あまり癖のない戦記ファンタジーで読みやすいが、目立つ特徴もなくどう推せばいいのか悩むな。血腥いシーンもいくらかあるけど、主人公が参加している戦線に関しては「ほのぼの征服」な雰囲気で、結構気軽なテイスト。人類と魔族の共存を目指していく戦記モノとしては比較的平和でそこそこ困難な代物であり、「奇を衒っていない奴を読みたい」という人にはオススメ。そこから『二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む』『再臨勇者の復讐譚』などの復讐モノを経て、肉体はロリっ子、中身はおっさんな「おっさん姫」が周囲の誤解で祭り上げられていく『夜伽の国の月光姫』に至る。最近は『異世界魔法は遅れてる!』(なろう系に見せかけた伝奇アクション)や『異世界迷宮の最深部を目指そう』(強制賢者タイムに晒されながら主人公がダンジョンでたびたび死にかける話)などを楽しんでいます。今後の予定としては『Only Sense Online』『金色の文字使い』『ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける』『神話伝説の英雄の異世界譚』などそこそこ巻数が溜まっているシリーズにチャレンジするつもり。それ以外にもいろいろ買い込んでますが、書き切れそうにない……果たして読み切れるのか?

・今年読んだ本、漫画編。

 『のんのんびより』『鮫島、最後の十五日』『ちるらん』『凍牌〜人柱篇〜』『嘘喰い』『ムルシエラゴ』『干物妹!うまるちゃん』『双星の陰陽師』など既存のシリーズが相変わらず面白い年だった。

 新作で収穫だったのは『BLACK‐BOX』、ボクシングに異様な執念を燃やす主人公が餓狼の勢いで闘い続ける。「ボクサーやめますか、人間やめますか」な荒々しいノリで、これは続けば高橋ツトムの新たな代表作になるかもしれません。『リクドウ』と併せて読みたい。新作ではないが『ひとりぼっちの○○生活』も気に入った。人見知りの激しい少女「一里ぼっち」が一念発起して友達づくりに励もうと奮闘するコメディ。カタツムリのように鈍い歩みではあるが、それでも少しずつ前に進もうとするぼっちゃんに心温まる。『古見さんは、コミュ症です。』と併せて読みたい。ほか、『蟻の王』『中原くんの過保護な妹』『やがて君になる』『俺んちのメイドさん』『いきのこれ!社畜ちゃん』あたりもグッド。

 先月出た8巻で完結となった『狼の口』も素晴らしかった。「モルガルテンの戦い」を着地点に定めた歴史ロマン残酷物語であり、膨れ上がった憎悪が惨劇へと雪崩れ込んでいく過程を丹念に綴っています。まだ読んでいないという方は幸せだ、これから一気読みできるんですからね。一気読みは本当に気持ちいい。私もこないだ『ホークウッド』を一気読みする幸福に与った。百年戦争開始前夜から「クレシーの戦い」まで、傭兵長ジョン・ホークウッドを主人公に据えて描く。タイトルの割に最後らへんはホークウッドがあまり目立たず、「これじゃ『エドワード』だな」って感じになってしまったので是非とも続きを出してほしかったが……ちなみにこの「クレシーの戦い」の10年後に起こった「ポワティエの戦い」から始まるのが佐藤賢一の『双頭の鷲』。同氏の『英仏百年戦争』はスパンが長すぎて把握しづらい百年戦争のアウトラインを知るのにもってこいです。

・今年観たアニメ。

 いわゆる「完走」したTVアニメが45本(ショートアニメは含まない、含めると+20本)、もうちょっとで完走するけど録画分がまだ少し残ってるアニメが10本くらい、録画したままほとんど観ていないアニメが20本くらい、途中で観るのをやめたのが十数本……とにかく数が多くて追うのが大変だった、という例年通りの感想です。原作付きがそこそこ手堅く面白かった一方、オリジナルアニメはやや低調だったかな。『アクティヴレイド』『ハイスクール・フリート』『終末のイゼッタ』あたりは気に入ったが、手放しで誉められるかと問われれば……な塩梅だし。中んずく『ハイスクール・フリート』は惜しかった。「艦艇による海戦」をメインに据えたアニメでは珍しい題材だけに放送開始から期待はどんどん膨らんだが、進むにつれて萎んでいった。終わり頃はほぼ「ギテンちゃん(水雷長の西崎芽依)が可愛い」という理由だけで観ていた気がする。乗組員が女の子ばかりで、「日常系」な描写もあって、海戦描写は結構本格的で、けど死人は敵味方とも出なくて……と、まとめるのが難しいオーダーだけに仕方ない部分はあるが、これなら部活モノにした方がまだ良かったのではなかろうか。『アクティヴレイド』はいろんな要素詰め込み過ぎてとっ散らかってしまったイメージもあるが、概ね一話完結方式でサクッと観れるのが良かった。終わってみるとダイクの破壊神ぶりとミヴ(壬生知衣子)のひどすぎるソングが印象に残っている。『終末のイゼッタ』は3話で引き込まれたものの、あまり話を広げずコンパクトにまとめる方向に行っちゃって勿体ないというか食い足りなかった。「魔法少女が戦場に現れたら」という思考実験自体は大好きです。『魔法少女特殊戦あすか』もアニメ化されないかなー。あ、オリジナルアニメと言えば『ラブライブ!サンシャイン!!』もあったか。あれも最終話がアレでなければ今年1位に押せるアニメだったんだが……。

 原作付きに関しては『この素晴らしい世界に祝福を!』がトップで、『僕だけがいない街』『ふらいんぐうぃっち』『響け!ユーフォニアム2』が三強。このすばは原作を読んでいたから内容は知っていたが、アニメだとギャグの演出により磨きが掛かっていて面白さ倍増、更に倍! だった。駄女神ことアクア演じる雨宮天がすごかったですね。アカメや藤宮さん、アセイラムやエリザベスをやっていた頃の彼女は「声質いいけど演技が……」だったのに、気が付けばすっかり演技力も備わっていた。アクアでひと皮剥けた気がします。声優と言えばめぐみん役の高橋李依も躍進著しかった。『それが声優!』で一ノ瀬双葉役をやっていた頃はそんなに目立つ存在じゃなかったけれど、いつの間にか毎クール聴いてるような状態に。『競女!!!!!!!!』の「ア゛ァ゛ーッ!! 尻が潰れるゥゥゥ!!」も迫真の演技で笑いこけてしまった。『僕だけがいない街』は原作と比べて雛月加代が可愛かったですね……可愛すぎてサスペンス色が薄らいでしまったところもありますが。かなり端折られた部分もあるけど、1クール作品としてはキレイにまとまっている。ちなみに原作は再来月に9巻(外伝)が出ます。『ふらいんぐうぃっち』は原作の淡々とした空気感をうまくアニメ向きに翻案しており、理想的な映像化と言える。2期が来てほしいが、無理っぽいか? 『響け!ユーフォニアム2』は演奏・百合・青春、すべての要素が1期目よりもブラッシュアップされていて期待を上回るクオリティ。3期目はないかもしれませんが、何らかの形で続きが観れることを祈りたい。

 ほか、『この美術部には問題がある!』『モブサイコ100』『ReLIFE』『灼熱の卓球娘』あたりもまずまず。この美は表情豊かな宇佐美さんの可愛さで知らず知らずのうちに惹き込まれ、完走していた。モブサイコは絵作りこそ簡素なものの、グリグリとよく動くアニメーションのもたらす快楽は並々ならぬ。手を触れずに抜刀する桜威さんマジかっこいい。『ケンガンアシュラ』がアニメ化されたらこれくらい派手に動いてほしいな……うん、言うだけならタダだ。『ReLIFE』は『Rewrite』とか『Re:ゼロ』とか『Re:LieF』とか似たようなタイトルがあって混乱するが、薬を飲んで見た目だけ若返る「人生やり直し」ストーリーである。コミュ障の女の子と仲良くなったり同級生の恋路を応援したりで派手な展開はないが、この地味さが癖になる。話の根幹である「リライフ計画」にいろいろと無理があって細かいことを気にする方には到底薦められないけれど、細かいことを気にしない方々の間でだったらもっと観られてもいい作品。確かAmazonのプライム会員だったらAmazonビデオで全話無料だったはず。『灼熱の卓球娘』は絵柄で敬遠していましたが、いざ観てみるとまっすぐにアツいスポ根アニメで驚いた。原作の漫画も買いました。原作だと省略されている箇所もアニメだと丁寧に埋めていることが分かったりして面白い。お話的にはまだまだこれからといったところですが、2期は……うん。

・今年観た映画。

 洋画は50本くらい観たが、「飛び抜けて面白い!」という映画はなかった。強いて1位を選ぶとしたら『エンド・オブ・キングダム』かな。前半のテロシーンがピークになっていて後半は少し物足りなかったけど、アクション映画としては見せ場てんこ盛りで飽きさせないつくり。『ヒットマン』『13時間 ベンガジの秘密の兵士』『エージェント・ウルトラ』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『デッドプール』『ロスト・バケーション』あたりは機会があればもう一度観たい出来です。『スポットライト 世紀のスクープ』『ダウト〜あるカトリック学校で〜』はしんどいから観返さないかも……気力が充実していれば、あるいは。「二度と観るかよ!」なハズレ映画は『モンスターズ/新種襲来』、怪獣映画に見せかけておいて肝心のモンスターズがお飾りという罠。『スーサイド・スクワッド』は「二度と観るかよ!」ってほどじゃないけど正直期待ハズレでガッカリした。でもハーレイの尻目当てにまた観るかもしれない。

 邦画は稀に見るアタリ年で、次から次に傑作と出会えた。ダイジェスト感はあるがゾンビぶっ殺し映画としては最高な『アイアムアヒーロー』、退屈なラブコメと見せかけてガラリと空気が一変する『ヒメアノ〜ル』、道警の汚点として有名な「稲葉事件」を下敷きにした『日本で一番悪い奴ら』、どれも期待以上で満足しました。『HiGH&LOW THE MOVIE』はツッコミどころが山ほどあるけど、お祭り映画としては悪くない出来栄え。ただし続編の『THE RED RAIN』はちょっと……バイクチェイスはともかく銃撃戦は排するべきだった。ジョーク企画かと疑った『貞子vs伽椰子』も意外にちゃんとしたホラー映画として仕上がっていた。適度に怖くて適度にスリリング。オチは投げっぱなしだが、この組み合わせだと他に終わらせ方なんてないし妥当です。何より最大の収穫は『シン・ゴジラ』、全然期待しないで劇場へ足を運んだのに脳天ブチ抜かれて結局もう一回観ちゃった。オタクがくっちゃべる「俺ならこういう特撮映画つくっちゃるぜ!」という机上の空論を実現させてしまったような一本。庵野監督ってちゃんと面白い映画が作れる人だったんだな、と感激しました。あれだけ大量のキャストを動員させておきながら個々の特徴が際立っているのも凄い。「えっ? 蒲田に!?」など、一つ一つのセリフが放つインパクトまで計算されている。面白すぎて「EVAはもういいんじゃないか?」って気持ちになるほどでした。いやもうQの時点でだいぶどうでもよくなってたけど……初日に観に行って「こりゃ一部のオタクは絶賛するだろうけど興行的には厳しいだろうな」と思いましたが、蓋を開けてみればなんと興収80億円突破。仰天するしかなかった。

 アニメもアタリ年でしたね。キンプリ、ズートピア、ドリー、このへんだけでも充分なのに『GANTZ:O』やら『この世界の片隅に』やら傑作に恵まれてホクホク。極めつけは何と言っても『君の名は。』です。観る前は「新海誠の新作か〜、近場でやるなら観に行こうかな。でもあの人の作風はメジャー向きじゃないよね」くらいのテンションで、まさかこんな歴史的なヒット(現時点の興収213億!)を飛ばすことになるとは夢想だにしなかった。確かに、かつてないほど娯楽要素を高めた大衆向けの作品になっていますけど、芯の部分ではこれまでとそんなに違わないですからね。なんでこんな急にブレイクしてしまったのだろうか。不思議だ。オーソドックスな男女入れ替わりモノ、と見せかけて……なヒネリも功を奏したのだろうが、新海の映像美は知らない人にとってよほど凄まじい衝撃があったんでしょうか。



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