2012年12月分


2012-12-25.

・イヴの夜に凄まじい悪夢を見た焼津です、こんばんは。どういう悪夢かと申しますと、端的に言って「デスゲームに巻き込まれる」というものでした。

 細かい経緯を端折ったうえで一部を脚色して説明しますと、「1.密室の中に8名の人間が閉じ込められている」「2.そのうち4人は鎖で繋がれ、手足を拘束され、口を塞がれている」「3.残る4人は拘束されていない、当方はそっちの側」「4.密室はモニタリングされており、壁に大型モニターも掛かっている」「5.密室の扉は外から開閉することは可能だが、内側からは決して開かない」という状況で、モニターの向こうにいる主催者が「その部屋には爆弾が仕掛けられている」と告げてきます。「当然、部屋の中がすべて吹っ飛んで8人全員残らず即死する威力だ」と。爆破を阻止する方法はひとつ、鎖で繋がれた4人のうち3人を殺害すること。部屋には刃物やロープ、鈍器、銃(6連装のリボルバー)などといった凶器が用意されている。それらを使って(あるいは素手で)制限時間内に3人殺さないと、みんな揃って心中するハメになります。このゲームの肝は「犠牲者を選ばないといけない」点。最近読んだ『ONE OUTS』に「ブリタンのロバ」という話が出てきて、これは「空腹のロバの前に干草と水を置いてやると、ロバはどちらに口を付けようか迷った末に餓死する」って内容でした。選択肢が一つしかないときは考えるまでもなくそれに飛びつくけど、下手に複数の選択肢を並べられると「どれを選べばいいのかわからない」っつー混乱に陥ってどれも選べなくなる優柔不断な心理を指しています。久米田康治が書いていた第三選択市(AにしようかBにしようか迷った末になぜかCを選択してしまう空間)も若干近いか。

 4人みんなブッ殺せ、ではなく「1人だけ除外して後を殺せ」ですからね。しかも制限時間があるから焦ってしまって冷静な思考なんぞ到底できない。最初はモニターで「誰それは極悪人、一家を惨殺して国外逃亡した。誰それは無辜の市民、生まれたばかりの娘がいる」と、犠牲者候補たちのプロフィールめいたものや「近隣住人の証言」などでバイアスを掛け、「殺すべきはこいつとこいつとこいつ」って選択するよう主催者側が誘導してきました。1回目が終わると何事もなかったかのように「新たな4人」が補充(1回目の生き残りは係員に連れられて退室)されて2回目スタート。今度は与えられる情報が一気に減り、制限時間ギリギリでなんとか条件をクリア。そしたら、3回目に至って何の情報も与えられなくなってしまった。これまではメンバーの中で「いかにもリーダー格」といった頼りがいのある風貌をした男性が処刑役を担っていたんですけれど、6発の銃弾を撃ち尽くしたこともあって遂に限界到達、「ダメだ、もうこれ以上は無理だ」と膝をついて泣き出します。傍観していた当方含む3人は残り時間が少ないことを知らせるアラームが鳴り出してパニックに陥り、各々凶器を手に手に絶叫しながら目についた犠牲者候補を次々と殺害。ちなみに当方が取った凶器はロープでした。「お願いです、これがどうか夢でありますように」と祈りながら力を振り絞った。心底クタクタになってしまい、「4回目があったら自分ももう無理だな」と諦めかけていたところ、主催者がモニターに復帰。これまでモニターで告げたことは全部ウソで、殺された人間たちの中に明らかな極悪人は一人もいなかったし、爆弾も部屋に仕掛けられていなかった……と言い出します。ゆえに一番正しいクリア方法は「制限時間を過ぎるまで何もしないこと」だったんです。それを聞いて呆然としていたところ、いつの間にか部屋に入ってきた屈強な係員が当方たち4人を鎖で拘束し、「さあ、ラストステージだ。君たちは真実を知った、でも彼らにうまく伝えることができるかな?」とせせら笑う主催者の声とともに「殺さなかった3人」がやってきて……後はもう書くまでもない。よりによって聖夜にこんなものを見る当方のカルマは極まってますな。

・いつもならこの時期に恒例行事として「2012年振り返りランキング」とかやったりするんですけれど、今年はちょっと洒落にならないくらい活字本の読了数が少ないため、大幅に割愛することと相成りました。

 漫画のまとめ読みにハマってしまい、『天牌』を外伝含めて全部読み通したり、『ベルセルク』全巻読破がキッカケで『セスタス』『ホーリーランド』を読み返すことになったり、つい最近も『タフ』『はじめの一歩』の再開にチャレンジしたり……とにかく漫画ばっかり手につけていました。ただもうひたすら漫画浸り。まだ読んでないけど『野望の王国』とか『沈黙の艦隊』とか『蒼天航路』とか『ワイルド7』とかも愛蔵版を買い揃えています。でも漫画に関してはちょっと前に今年のベストを書いた(10月の15日付)からもういいかな。今なら『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』を八位あたりに入れるかもだけど。

 書籍類で今年面白く読めたのは『赤刃』『暇と退屈の倫理学』『レッドドラゴン』あたりかな。特に『赤刃』は徹頭徹尾、巻頭から巻末に至るまで殺戮の嵐、読んでいてすげぇ爽快だった。あれはもっと知られてもいいと思います。『暇と退屈の倫理学』はそれこそ「暇と退屈」について語っていますが、読者が退屈しないように様々なトピックを盛り込んで飽きさせない作りになっている。何より文章が小気味良い。内容がどうとかいう点を超えて、ただ読み進めるだけで気持ちよかった。『レッドドラゴン』は3巻中1巻しか読んでない状態のため、あれこれ述べることができませんが、ストーリーを楽しみつつTRPG的な創作の舞台裏が覗けるところが楽しい。早く2巻以降に取り掛かりたい。

 しかし、今年もいろいろありましたな。いろいろありすぎで5月に金環日食があったことを忘れている方もおられるでしょう。当方も人に言われるまですっかり忘れていた。相変わらず訃報も多い年で、レジナルド・ヒル、メビウス、安岡力也、青野武、中津文彦、吉村達也、カルロス・フエンテス、新藤兼人、レイ・ブラッドベリ、赤江瀑、ハリイ・ハリスン、トニー・スコット、丸谷才一、若松孝二、藤本義一と、知った名前の方々が亡くなりました。そういえば映画『2012』の年でもありましたな。でもマヤ暦云々って12月入った頃にはもうほとんど話題にならなくなっていた気が……個人的には「麻雀にハマった年」でありました。契機は『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』。本物の麻雀牌は触ったことないけど、ゲーセンのアーケード機にインカム貢ぎまくってます。

出版の武田ランダムハウスが破産 負債9億3千万円(47NEWS)

 海外ミステリの翻訳も手掛けていた出版社です。記事でも触れられていますが、元は「ランダムハウス講談社」だったんですよね。ここの本はちょくちょく買っていたこともあり、正直に言ってショックだ。ここ1年くらいだと『流血のサファリ』とか『ミスター・クラリネット』を購入しましたよ。やっぱり売れていなかったんでしょうかね。これで海外ミステリ市場はいっそう冷え込むことになりそう……とりあえずジェラルディン・ブルックスの邦訳はどこかの出版社で続けてもらいたいものです。

漫画『BLACK LAGOON』1月か2月のサンデーGXから連載再開!(萌えオタニュース速報)

 めでたい。再開に向けての打ち合わせを重ねていることは前々から聞き及んでいましたが、やっと結実したようですね。なかなか続きが出ないせいで焦れて単行本処分しようかどうか迷ったこともあるけど、処分しなくて良かった。連載がまとまるので結構掛かりそうではありますが、希望を持って待つことができるのだから前よりは嬉しい状態です。虚淵のノベライズもまた読みたいな。あっちはあっちで忙しそうだし、望み薄だけど……。

来年2月16日にGコミックスで『天牌スペシャル 〜赤坂王様死闘牌(上)』発売

 「Gコミックス」は日本文芸社の廉価コミックレーベル、要するにコンビニコミックのことです。「G」は恐らくニチブンの漫画誌である“ゴラク”の頭文字かと。『天牌』は分量的に日本最長を誇る麻雀漫画であり、「赤坂王様死闘牌(キングデスバトル)」はエピソードの一つ。単行本で言うと26巻から29巻の初めくらい、だいたい3冊ちょっとのボリュームですね。それを上下に分けるのだから、各巻ページ数は単行本の1.5倍程度ということになる。コンビニコミックとしてはやや薄い方だ。シリーズ全体から見た「赤坂王様死闘牌」の位置は、影村遼が活躍した「長野編」の後で、沖本瞬がぶらり旅に出かける「伊豆編」の前に当たる。伊藤芳一(よっちん)がメイン。麻雀大会「元禄杯」がキッカケで波城組と縁の出来たよっちんが、波城組ナンバーワンの打ち手である津神元と再戦すべくあれこれやって、念願叶い遂に再戦の舞台がセッティングされた――という経緯です。菊多賢治、それに当方の大好きな「熟練の黒獅子」中釜清蔵が登場する、って意味では貴重ですが……ハッキリ言って『天牌』の中ではあまり目立たない部類のエピソードですね。コンビニコミック化するんなら「長野編」の方が良かったのに。あれは単行本5冊分くらいある長いエピソードなので敬遠されてしまったのだろうか。うーん、残念。久々に中釜さんと会いたい気分だから「赤坂王様死闘牌」も買うつもりですけどね。

まんがタイムきららMAX連載『きんいろモザイク』TVアニメ化決定|(萌えオタニュース速報)

 来るだろう、来るだろう、と言われていた作品だけに別段驚きはない。登場人物が女の子ばっかりの微百合日常コメディ。設定面での新鮮さはないものの、落ち着いた雰囲気で心地良く読める4コメ漫画として人気があります。ズドンと一気に突き刺さるタイプではなく、じんわりじんわりと時間をかけて効いてくるタイプ。最近出た同作者の『宇宙ヨメ』はまた違ったノリで、個人的にはそっちの方が好きだったりする。きんモザよりキャラの奇人変人度が上がっているんですよね。『ほしのこ!』みたいな、キュートなんだけど身も蓋もない独特のテンション。『ほしのこ!』と言えばmatobaの新作『魔女の心臓』も良かった。心臓を失った魔女が各地を放浪し、様々な人々と出会っては別れ悠久の時を流離う、オムニバス形式のややシリアスな彷徨譚。

渡辺航『弱虫ペダル』TVアニメ化決定!(萌えオタニュース速報)

 遂に動く御堂筋くんが観られるのか……時間帯によっては泣き出す子供が続出しますよ、あれ。何せこの存在感ですからね。ただ「ザク」発言は際どいところなので変更されるかもしれません。『弱虫ペダル』はロードレース、平たく言うと「自転車モノ」です。かつて『Over Drive』という漫画がアニメ化したことを覚えている方もおられるのではないでしょうか。あれは20巻も行かないで意外と短く終わってしまったのが残念でした。安田剛士の漫画は『振り向くな君は』も「巻数が溜まってきたらまとめて買おう」と思っているうちにあっさり打ち切られてしまったな……ともあれ、「弱虫」な少年が必死でペダルを漕いで味方たちとともに走り続ける姿を描く『弱虫ペダル』は今時珍しいくらい熱くてド根性満載(もちろん戦術を立ててレースに臨んでいるから、根性だけで凌ぐわけではありませんが)。「最近の少年漫画は……」と不満を感じている人にも是非手に取ってもらいたい一作です。週刊連載ということもあって絵がちょっとラフですが、すぐに慣れて「むしろこの絵がいい」と病みつきになるかも。あと一応ヒロイン役も存在しますけれど、たまに存在を忘れるくらい印象が希薄です。とにかく男臭い、さすがチャンピオンのコミック。自転車モノはアニメでやろうとするとなかなか難しいらしく、このジャンルでは不朽の名作に当たる『シャカリキ!』も実写映画にはなりましたけど結局アニメ化せず終いでした。『弱虫ペダル』で弾みがついて『シャカリキ!』もアニメ化しないかなぁ。個人的には『のりりん』あたりが来ても超OK。『かもめ☆チャンス』は実写の方が向いてるかな。

・では最後に締め括りとして今年観た映画とTVアニメのランキングでもやりましょう。

(2012年―映画ベスト10)

 第一位 『鍵泥棒のメソッド』
 第二位 『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's』
 第三位 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]はじまりの物語』『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編]永遠の物語』
 第四位 『ストライクウィッチーズ劇場版』
 第五位 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
 第六位 『TIME/タイム』
 第七位 『バトルシップ』
 第八位 『おおかみこどもの雨と雪』
 第九位 『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』
 第十位 『最強のふたり』

 1位はぶっちぎりでこれですね、『鍵泥棒のメソッド』。まったく無関係に思える3人の男女が、「鍵泥棒」を軸に絡み合う……という多重交錯型スラップスティック・コメディ。平たく申し上げますと、「伊坂幸太郎や成田良悟の小説みたいな、ややこしい出来事の数々がスッキリとまとまっていくタイプのストーリーが好き」って人にはうってつけですね。ああいう序盤で張り巡らせた伏線を終盤で一気にガッと回収する映画なんですけれど、冒頭から観る者の興味をひきつける仕掛けがいくつも施されており、開始数分で虜になりましたね。「偶然が都合良く連鎖しすぎ、いかにも虚構臭い」と鼻に付く人には向かないかもしれません。少なくとも当方にとっては上映時間の最初から最後まで、すべてが「至福のとき」でした。映画に求める要素を完全に体現してくれた感じです。もうこの歳になって布教行為等の暑苦しいことに労力を費やす情熱はほぼ失いましたが、これに関してはガンガン布教していきたい所存。

 2位は『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's』、なのは総集編映画の第2弾です。7月公開でしたけど、知ってますか、まだこの映画を上映している劇場があるんですよ……ロングランにもほどがある。総集編ということで上映時間も長い(150分!)し、後半はバトルに次ぐバトルの連続で、正直観ているこっちのテンションが保たない部分はありました。「ちょっと休憩させて」と何度言いたくなったことか。しかし、それでもなお、全編に篭もった熱狂の手触りを損なうことがない激アツ映画であったことは確かです。ネタバレだから伏せますが、起動したナハトヴァールがヴォルケンリッターを消滅させるシーンの絶望感はヤバかったですね。こう、胸の奥がスゥ……ッと冷たくなりました。バトルが過激化しすぎて当方の抱く「魔法少女」のイメージとはかなりズレてしまっているにせよ、「アニメ映画」としてはこの上なく素晴らしい仕上がりと言えます。でも、うん、やっぱり「魔法少女アニメ」としては評価しかねるかも。

 タイトルに同じ「魔法少女」を冠した3位の『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』も総集編映画です。元が1クールアニメなのに総集編が2部作という、「それってもう単なる垂れ流しじゃないか」な構成。そこは端折らないで欲しかったな、というシーンもいくつかあったけど、虚淵脚本のアニメを大スクリーンで鑑賞することのできる感動に比べれば些細なことである。感無量なり。ただなるべく客観視してみると、イベントの密度が非常に濃いせいもあって用意されて然るべき緩急がほとんどなく、映画として観たらあまり誉められないかもしれないな、と思いました。これが初見だったらたぶん「もうやめて! 焼津のライフはゼロよ!」とグロッキー状態を晒していたことでしょう。それでも容赦なく「ドロー! モンスターカード!」と叫んでオーバーキルに励む虚淵の顔が目に浮かぶ。同じ総集編とはいえA'sはTVシリーズ未視聴、まどかは視聴済と条件が違うこともあり、比較は難しいが……TVシリーズに愛着があるぶんだけ、まどかは劇場版における変更点をいちいち意識しちゃって集中できない面がありました。音声に関しては過去編に当たる10話部分以外すべて新録ですけれど、「ここはTV版の演技の方が良かったな」って感じる箇所がチラホラあった次第。10話部分も演出がちょっと……その手の雑念に煩わされなかったぶん、A'sの方がより純粋に堪能できた。内容とは関係ありませんけど、まどかもなのはも遠征して観に行った映画なので、電車に揺られる時間と劇場で鑑賞する時間が合計される形になってしまい……つまり、ずーっと椅子に座りっぱなしだったわけで、おケツが痛いことしきりであった。「俺のケツがやべぇ硬々で俺のアヌスがやべぇ」という司狼セリフ改変が脳裏をよぎることしきりでもあった。

 4位、『ストライクウィッチーズ劇場版』は総集編ではなく新作。2期目以降のエピソードを綴っています。当方、SW(こう略すとスターウォーズみたいだな)に関しましては1期目の途中までしか観ていないこともあり、「あれ? なんで○○が××なん?」と首を傾げる場面が多発した。映画の良し悪しとは関係なく単なる不勉強の結果である。さておき、冒頭数分間のワクワク感は凄かったです。「これぞまさに劇場版」といった趣で、いきなり最高潮のボルテージへ持って行ってくれましたね。そして終わった途端、「ちゃんとTVシリーズを全話観ていたら、もっとしっかり感動できたかなぁ」と目一杯後悔しました。思い入れが中途半端だったせいか、クライマックスでいまいち盛り上がり切れなかった。しかし3期目はまだ来ないのかしら。

 当初の予定ではもう完結しているはずなのに、まだ終わっていない5位『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』。ぶっちゃけますと、冒頭の盛り上がりについては今年の映画随一でした。あの興奮が続けば、たぶんランキングでも2位は堅かったように思う。けど実際は……上映終了後、「ああ、これはきっと賛否両論だろうな」という思考が真っ先に浮かび上がりました。当方は「否」の側に与するわけではない(与するならランキングで5位に持ってきたりしない)けれど、期待していた路線と大いに異なっていたことは確かなので、「賛」の側にも加わりがたい。一応、初日に観てからもう一度再鑑賞して検討を重ねましたが、完結編が出るまで結論は弾き出されそうにありません。それにしても館内で満ち溢れた戸惑いの空気はもはや「映画」という次元を超えて一種の「イベント」に近い感触でした。まどかも前編が終わってスタッフロールとともに「Magia」が流れ出す時間帯の凍りつきっぷりはすごかったな。

 6位の『TIME/タイム』はシンプルかつストレートな設定のSF。SFというとどうしても発達した科学技術が云々とか、なんたら理論がどうのこうのとか、ゴチャゴチャと複雑で理解しにくいイメージが湧くかもしれませんが、『TIME/タイム』はすごく分かりやすい。「余命が通貨になった世界」であり、「時間がないのは首がないのと同じ」なんです。とっくに不老不死の技術が確立したにも関わらず、資本主義の温存と人口制限の枷を目的として意図的に貧民層を作り出している未来社会。ディストピア映画なので主人公たちは体制を呪い、テロリストとして「時間本位制」を転覆させようと破壊活動に勤しみます。老いることもなく、従って本当の意味での寿命もない。天寿を全うしない、そんな風景が満ち溢れた世界がどんなものであるか、実際に見せながら「見せなかった部分」を想像させてくれる。

 7位の『バトルシップ』は、海軍および海上自衛隊と地球外生命体のドンパチを描く、開き直った低脳ぶりが素晴らしいアクション映画。お話に関しては何ら評価すべき点がないけれど、野蛮な消耗戦が繰り広げられる展開に当方みたいなボンクラどもは大喜び。さあ、文字通りの「戦艦(バトルシップ)」であるミズーリが出撃するクライマックスに失禁せよ。「あんなもん動くわけねぇだろ」と素で答えてしまう冷静なアナタにはオススメしかねるが、「いんだよ、細けえ事は」と嘯くザ・松田なアナタ、是非とも観るべき。そういえば『嘘喰い』の最新刊も「バトルシップ編」でしたね。

 8位、『おおかみこどもの雨と雪』。恒例の夏映画となりつつある細田守監督作品です。狼男と人間女性の間に生まれた姉弟の数奇な道行きを温かいタッチで描いたアニメ映画ながら、なんと両親の出会いから始まる構成となっています。家族連れが多く来館するであろうことなどお構いなしにベッドシーンの存在を匂わせるあたり、実にチャレンジング・スピリット旺盛。後半の展開に少し不満が残ったものの、最後まで退屈せずに観れました。終わった後で『ウルフガイ』を読み返したくなる一本。

 9位、ガイ・リッチー監督映画『シャーロック・ホームズ』の続編に当たる『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』。今回はホームズの宿敵、「犯罪のナポレオン」モリアーティ教授が登場。物語のクライマックスは当然ライヘンバッハです。前作よりも説明的な描写が少ないせいか、エンターテインメント性は増しており、単純明快に盛り上がれます。

 10位は『最強のふたり』。首から下が動かない富豪と貧困に喘ぐ移民の黒人青年、ふたりの痛快な交流を描いたフランス映画です。予告編を観ただけで「これは絶対に面白い」と確信する出来でした。とにかく前向きで、観ていて心地が良い。たまに暗くなる場面もあるけど、陰惨さはなく、終始希望の火が絶えない。笑えるシーンも多く、場内は常に和やかな空気が漂っておりました。まだやっている劇場があれば、誰かを誘って一緒に観に行ってください。「ふたり」であることが沁み入ってくるはず。

(2012年―TVアニメベスト10)

 第一位 『妖狐×僕SS』
 第二位 『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』
 第三位 『Fate/Zero』
 第四位 『ヨルムンガンド』『ヨルムンガンド PERFECT ORDER』
 第五位 『人類は衰退しました』
 第六位 『TARI TARI』
 第七位 『ガールズ&パンツァー』
 第八位 『モーレツ宇宙海賊』
 第九位 『織田信奈の野望』
 第十位 『てーきゅう』

 今年のアニメで最初から最後までキチンと観た作品はだいたい25本くらい、その中で「これが一番だ」と自信を持って挙げられるのが『妖狐×僕SS』です。タイトルは「いぬぼくシークレットサービス」と読む。原作漫画が好きなので、アニメ化と聞いたときは期待とともに不安もかなり抱いたのですが……杞憂でした。原作の雰囲気を極力損なわず、それでいてアニメ特有の気を利かせた、まさに理想の映像化。「ああ、やっぱり自分はこの作品が好きなんだ」と改めて実感させてもらった。恥ずかしながら最終話付近で涙腺が緩みましたよ。第2期が来てもおかしくないくらい、商業的にも成功したそうですが……うーむ、大丈夫だろうか。いろんな意味で。『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』は当方が麻雀にハマるキッカケを作ったアニメ。冗談抜きで『咲』のおかげで今年の趣味生活はだいぶ変わってしまった。麻雀ゲームやりたさにゲーセンへ入り浸るようになったし、麻雀漫画は読み返し分も含めて今年200〜300冊くらい目を通したし、麻雀漫画は単行本を経ずにいきなりコンビニコミック化するものもあるせいであまり馴染みのなかったコンビニコミックを買うようになり、それがキッカケで今度は少し古めの名作や傑作をまとめて読むことに熱中するようになり……つまり、漫画浸りの生活になった一因は『咲』にあるわけだ。阿知賀編は主要陣がガラッと入れ替わり、『咲』本編のキャラはゲスト的な存在として出てくるばかり(宮永照除く)という思い切ったスピンオフでしたが、主要陣の大幅な変更が功を奏して本編とはまた違った味わいが生まれています。『咲』は麻雀のルールを知る前から面白いと感じていましたけど、ルールを知った後に観ると尚更面白い。麻雀アニメ、もっとどんどん増えるといいのになぁ。それにしても劔谷高校の子たちは地味に可愛いな。安福さんの放銃顔は何度観てもそそる。玄ちゃんのグロッキーな表情も捨てがたいが。3位の『Fate/Zero』は望外のクオリティで完成した、未だに信じられない出来のアニメ。原作ファンからすると「ここはイメージと違う」な部分も多々ありますが、そうした先入観を捨てて臨むことで得られる収穫は唯一無二の嗜好品。即ち途方もない愉悦でありました。毎週劇場アニメを観せてくれるような、と言ったらさすがに大袈裟かもしれませんが、何であれ陶然とするような体験をさせてもらった。2期目なので扱いをどうするか悩んだが、折衷案として3位へ落ち着けることに。2期と言えば『境界線上のホライゾンU』もあったけど、実はまだ観ていない。全巻揃ったら大画面とBD画質のダブルコンボを一気に賞味するつもり。

 4位の『ヨルムンガンド』は完結してからアニメが始まった、漫画原作にしてはちょっと珍しいパターンの作品。『PERFECT ORDER』は2期目のタイトルです。『Fate/Zero』同様に分割形式で、1期目と2期目の間に1クール(3ヶ月)の休止期間を設けていました。主人公が少年兵、ヒロインが武器商人という珍しい取り合わせで、主要キャラがちょっと多いから最初は覚えるのに苦労しますが、覚えるとかなり楽しくなっちゃう。「アニメはこんなふうになるかな」って漠然としたイメージはあったんですけれど、実際に声や動きが付いたら事前に抱いていたイメージよりも遥かに極上だった。中でもココを演じた伊藤静は見事なまでのハマリ役でしたね。まさか「フフーフ」があんなに馴染むとは予想外。原作ではあまり印象に残らなかったスケアクロウとショコラーデのふたりも声が付いてすっげぇ魅力的に。もうこのふたりを主人公にしたスピンオフアニメが始まらないかしら、と願ったくらい。5位の『人類は衰退しました』、原作は好きだけど、いやむしろ好きだからこそアニメは観ないでいるつもりでした……が、評判の良さに釣られて観た結果、今や「わたし」ちゃんの声が中原麻衣以外になる状況を考えられなくなってしまった。しっくり来るにもほどがあるだろう。ある種の戦慄さえ覚えるしっくり具合です。エピソードの時系列順を意図的に錯綜させるなど、視聴前は不安だった要素も実際目の当たりにしてみるとなんくるない。待ち受けていたものはまさに妖精郷であった。「わたし」に加え、忌憚のない直言をする「妖精さん」の魅力を引き出せた時点でアニメ化は成功したも同然である。いずれ来るであろう2期目を震えて待つばかり。6位の『TARI TARI』はオリジナルアニメ、「久弥直樹が関わっているかもしれない」という噂が流れていたせいもあって一応始まる前からチェックしていたが、久弥直樹の関与が確認されないこと、PVを視聴した感じでは「女子高生たちの何事もない日常を淡々と綴ったヌルい青春アニメ」って印象だったため、配信直前はほとんどチェックを外しかけていた。いい加減こういうノリは食傷気味なんだよなぁ、とあまり乗り気になれなかったものの「とりあえず1話だけでも観ておこうか」と視聴した結果、あっさり魅了されてしまった。ヌルいと言えばヌルいし、ストーリーにも若干ツッコミどころがあるけれど、ちょっとした掛け合いからキャラクターの魅力を引き出したり彼らの人間関係を炙り出したり、そうした何気ないテクニックがすごく巧い。細かいところで予想を裏切ってくる。それでいて期待を裏切らない。すっきり笑えてしんみり泣ける。オリジナルアニメは蓋を開けてみないと分からないな、と改めて痛感しました。

 7位の『ガールズ&パンツァー』も蓋を開けてみてビックリしたオリジナルアニメ。部活動感覚で女の子たちが戦車に乗って試合する、そんなイカれた設定から『セーラー服と重戦車』的マニアック路線を想像していたものの、実際に観てみるとオーソドックスなスポ根&コメディとして楽しめる良質作品でした。イカれていることを自覚しながら、あえて王道を突き進む、その確信に満ちた足取りが眩しい。誰かが言った「麻雀を戦車に置き換えた『咲-Saki-』」という形容が言い得て妙である。冷泉麻子のキャラに惹かれて観続けているうちにハマっちゃいました。現在ではどの子も魅力的に見えて甲乙付け難い。制作スケジュール破綻によって放送延期となってしまったことがただただ残念である。8位、『モーレツ宇宙海賊(パイレーツ)』は笹本祐一の『ミニスカ宇宙海賊(パイレーツ)』が原作。商標絡みで「ミニスカ」がアニメのタイトルに使えないから「モーレツ」になったらしいが、後半の展開がほぼオリジナルであることを考えると題名変更してちょうど良かったかもしれない。発表時はタイトルのひどさに絶句したが、本編はとても堅実な作りをしており、なんとなく観続けているうちにどんどん面白くなっていった。監督が『機動戦艦ナデシコ』『宇宙のステルヴィア』を手掛けた佐藤竜雄だけに、エンタメ系SFアニメとして磐石な精度を誇っている。本当にタイトルは何度見てもひどいが、中身は美味しいからみんなも食わず嫌いしないで観よう。9位、『織田信奈の野望』。髭面の武将だったはずの織田信長が、なぜかうら若き美少女・織田信奈になっているヘンテコな戦国時代にタイムスリップしてきた現代日本の一少年である主人公が「サル」、すなわち木下藤吉郎=豊臣秀吉として信奈とともに乱世を駆け抜けることになった、というライトノベルが原作のアニメ。こうして書き出してみると実に狂った設定だが、実在の武将や英雄を美少女にコンバートするアニメや漫画は今や珍しくないどころか既にひとつのジャンルを成しているので、驚くべきことに、驚くには値しない。特筆すべきは絵のクオリティ、一枚一枚がとても綺麗に整っています。この織田信奈、アニメとしては動きが少ない部類に属する作品だそうですが、クオリティの高い止め絵を活用することで「絵があまり動かないシーン」であっても視聴者を退屈させないよう工夫を凝らしている。2期目が待ち遠しい一作だ。10位の『てーきゅう』はショートコミックを原作にしたショートアニメ。5分枠どころか3分枠なので超短い。恐ろしいことに、CMやOPを除いた本編が正味1分半しかない。1分半て。早口でまくし立てるようにネタを消化して速攻で終わるため、ツッコミを入れている暇がまるでない。BDやDVDにはコメンタリーが付くそうだが、どんだけコメントできんのか疑問。1話目を観たときの感想は率直に述べて「うわ、ひでぇアニメ」だったが、作中のセリフである「ぷるんこっぺそぉぉぁい!!」が耳に付いて離れず苦しんでいるところに第2話が来て解脱。フラフラする体を引き摺って本屋へ赴き、まるで導かれるように『てーきゅう!』原作コミックを発見してレジに持っていった。マジで短いアニメだから、あれこれ話を聞くよりも実際に観た方が早いです。立ち食いソバでも啜るような気持ちでニコニコチャンネルあたりに寄ってサッと済ませちゃいましょう。大丈夫、天井のシミを数えているうちに終わります。

 あと、話によって観たり観なかったりと真面目に追っかけていないから外しましたが、『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメ版も実に上々な逸品です。本音を申してしまえば、始まる前は「JOJOのアニメなんて難しすぎて無理だろう」って諦め気味でした。しかしいざ始まってみると、確かにスタッフの苦労が滲み出ているようなところもあったが、想像以上に荒木テイストを咀嚼し取り込んだアニメになっていて快哉を叫んだ次第。素直に面白く、素直に熱くなれる。現在は第2部に突入し、ますます白熱する展開となっております。アニメ化に合わせて総集編も刊行されていますので、未読の方はこの機会に是非どうぞ。B5判、要するにジャンプ本誌と同じサイズでカラーページまで再現されているから、既に単行本を揃えているJOJOファンにもオススメ……と書いてる当方も実は第一部の総集編を買い逃していたり。第二部「戦闘潮流」総集編の上巻はゲットしたんですけれど、第一部「ファントムブラッド」総集編は気づいた頃には売り切れでした。噂によると来年1月5日頃、「戦闘潮流」総集編の下巻発売に合わせて「ファントムブラッド」を重版するらしいので、そっちに望みを掛けます。

・拍手レス。

 今までDS系のスパロボは声なし
 (続き)でしたけど、今回は声ありらしいですー グリリバ仕事おめ!

 緑川ボイス無双。そういえばグリリバはDIOの声もやったことがあるそうですね。子安DIOもいいけど緑川DIOのTVアニメもちょっと観たかった。

 ムシウタはすでに最終章に入ってますよ。……まあ、後何冊になるのかは不明ですが
 サイハテも来年に新刊が出るんですっけ。若干ペースは遅くなったけどキッチリ仕事してますな。

 黒歴史であるアニメ版とはいえ、18禁ゲームが原作の作品がスパロボに参戦するとは、時代も変わったなぁと感じます。もしかしたら近い将来「装甲悪鬼村正」「鬼哭街」「魔法少女まどか☆マギカ」が参戦するかもしれませんね。そして「ニンジャスレイヤー」が参戦したら、ヘッズ達が歓喜の声を上げるかもしれませんね。
 まどかがスパロボ? クリームヒルト VS ガンバスターとかが見られるのかしら。

 最近だと『エウレカセブンAO』もラスト2話が1ヶ月伸びてました どれもこれも、4ヶ月伸びた上に思いっ切り2期に引っ張った『コードギアス』1期よりはマシに思えますけれどねw
 コードギアスは確かにひどかった。ちょっとは話を畳むのかな、と思ったら投げっぱなしで。「続きそうで続かない」よりかはマシですけれど……。

 デモンベインがスパロボ参戦ってマジっすか。グリリバの執念が実ったな……。これはもう村正も期待するしかあるまい。
 村正の双輪懸はスパロボでやると見映えが良さそうだ。レールガンもカッコいいだろうけど、レールガンパンチが出たら確実に噴く。

 テラフォーマーズを読んでるとアラクニドを思い出して仕方ない。強引な解釈を断定調で語るところとか。というか、意識してると思うんですよね。最近リオックとか出てきたし。
 テラフォーマーズ、1巻だけ読み終えました。確かに想像以上のアラクニドぶりでちょっと笑ってしまった。しかし1巻に読切が収録されていなかったとは意外。2巻以降に載ってるのかな。

・年内の更新はこれが最後になります。では、良いお年を。


2012-12-17.

・相変わらずコンビニコミックを夢中で買い漁っている今日この頃、『史上最強の弟子ケンイチ YOMI編』(単行本で言うと17巻〜29巻らへん)も現行分は読み終え、次なる標的として『高校鉄拳伝タフ』に目を付けた焼津です、こんばんは。

 言わずと知れた格闘漫画です。当方が高校生の頃は「最低でも(グラップラー)刃牙と修羅(の門)と(高校鉄拳伝)タフは読んでおかないとな」っていう暗黙の了解がクラスの一部においてありました。3つの中ではタフが一番人気なかったですけどね……タイトルは「高校」だけど作風が青年誌寄りなので少年向きではなかったのかもしれない。当方も十数巻くらいで読むのをやめてしまい、しばらく経ってどこまで読んだか忘れてしまったので、ずっとそのまま放置する事態が続いてました。『はじめの一歩』も似たような事態に陥っている。間柴戦までは読んだ覚えがあるのですが、その後がもううろ覚え。一歩ともども再開したいとはチラッと思ってましたが、タフは高校鉄拳伝が全42巻で、続編の『TOUGH―タフ―』が全39巻、外伝の『OTON―おとん―』(全2巻)も含めると83冊に及ぶ大長編です。一歩は言うまでもなく、この前100巻を超えました。どちらも容易には踏破しかねる峻峰であります。それでも分厚いコンビニコミックならサッとまとめて収集できるのでは、と調べてみましたが、タフのコンビニコミックは複数の種類があるみたいで混乱してしまった。

 あちこちのネット書店で検索した結果を総合すると、『高校鉄拳伝タフ』の廉価版(コンビニコミック)は大きく3つに分けることができる模様です。1つ目は、2001年から2003年頃にかけて発売された定価300円のコミック、14冊。これらは通常の単行本とほぼ同じ分量で、ただ作りと値段が安くなっているだけ。昔のコンビニコミックはこの形式が多かったらしい。今は複数巻をまとめた総集編や何らかのテーマに沿ってエピソードを選んだセレクションが主流。2つ目は2004年から2005年にかけて発売された5、600円程度のやや厚めなコミック、11冊。内容は1つ目の続きに当たり、だいたい単行本15巻から38巻に掛けての約24冊を凝縮している。高校鉄拳伝は22巻あたりから始まる「T・D・K編」がストーリーの主柱らしく、11冊中7冊はT・D・K編の総集編となっています。で、最後の3つ目、2006年から2007年に渡って発売されたやや厚めのコミック、13冊で廉価版タフは完結します。内容はそのままT・D・K編の続き……かと思えば少し違う。13冊中10冊はこれまでに発売されたT・D・K編以前のエピソードを再編集したもので、残り3冊だけがT・D・K編の続きに当たる。つまり、廉価版タフは総計すると38種類の本があるんですが、半数近くは重複。3つ目の13冊と2つ目のT・D・K編7冊、合わせて20冊を揃えれば最少で完結する仕組みになっている……んじゃないかなぁ、と想像します。3つ目の10冊目と11冊目の間に8ヶ月もブランクがあって、11冊目のナンバリングが「18」になっていることを考えると、恐らくその間にT・D・K編が再刊されたのではないだろうか。コンビニコミックってちゃんとしたリストが作られている作品は少ないから、いちいちこういう推量をしていかないと全貌が掴めません。なんだかパズルみたいで面白いですよね、といささかヤケクソ気味に述べてみる。確かめるのも面倒だし、もう普通に単行本を集めた方が楽だな、と判断して廉価版の収集は諦めました。ちなみに『TOUGH―タフ―』も廉価版は9冊出ており、こちらはかなり分厚くて原作の26巻あたりまでをカバーしています。刊行が去年から今年にかけてと直近だからまだ新品を置いているショップもあるし、高校鉄拳伝に比べて断然集めやすい。こっちの方をまとめ買いしてみようかな。

村田和也×虚淵玄×鳴子ハナハル新作アニメ『翠星のガルガンティア』公式サイトでキャラ・ロボ・ストーリーを公開!虚淵氏のコメントも(萌えオタニュース速報)

 詳しい情報が来ました。やっぱりロボが出てくるのか。キービジュアルから察するに、全高4メートルから5メートルくらいか? ガンダムのMSよりは遥かに小さいが、ボトムズのATよりは若干大きい印象。戦うことしか知らなかった少年兵が、流れ着いた街で地元の人々と交流するうちにだんだん変わっていく……と、プロット自体はTVシリーズというより劇場映画のような感じだ。このストーリーからすると、ロボットはあまり活躍しないのかな? うーん、雰囲気は掴めたけどあまり展開が読めない。お約束のパターンからすると、平和なコミュニティであるガルガンティアに危機が迫って、主人公はロボに搭乗しトラブルを解決、めでたしめでたし――っつー具合なんでしょうが。1クールだとバタバタして不完全燃焼に陥りそうだし、2クールくらいやるのかしら。前半1クール目でガルガンティアの平和な日常を綴って、後半2クール目でバトル多めの緊迫した展開、みたいな。虚淵は「青空と大海原とハナハル美少女の楽園にがっつり引っ張られ染まっていた状態の私」と語り、ガルガンティアの作風を爽やか路線であるかのようにイメージさせてくるが、この口振りだとどうしてもまどかが始まる前のコメント群が想起されてしまう。公式サイトに載せられた「テレビの前の皆様が暖かく幸せな気持ちで一杯になってもらえるよう、精一杯頑張ります!」というコメントは当時からしても胡散臭さ満点だった。今回も爽やかSFと見せかけて今僕並みの大虐殺とか……いや、虚淵は「大きくなったらジェームズ・ボンドになって裸のおねいさんとイチャイチャするぞ!」と5歳の頃に誓った男です。更に意表を突いてロボそっちのけでハナハル美少女をとっかえひっかえヘンリー八世するのかもしれない。

サンライズ新作オリジナルメカアニメ『革命機ヴァルヴレイヴ』発表!2013年4月放送開始 (萌えオタニュース速報)

 略称は「ヴヴヴ」? でも打ち込むのが面倒だし、単に「バイブ」呼ばわりされそうな予感。情報が少なすぎて何とも言えませんが、サンライズでメカなら期待してもいいのかな。4月開始ならガルガンティアと同期ですね。オリジナルのロボ物が同時に2つも始まるとは、実に奇遇だ。タイトルでちょっと『機械獣ヴァイブ』『未来獣ヴァイブ』)を思い出したりしました。山田正紀が関わっていたらビックリだけど、それはないか。でもうぶちんあたりはスタッフに混ざっててもおかしくないな。ガルガンティアともどもアニメファンのロボ熱を高め、ゆくゆくは『機龍警察』『ダイナミックフィギュア』といったハヤカワ系ロボSFの映像化へと結びつく要因になってほしいものだ。デモベの再アニメ化や村正の日曜5時アニメ(4クール)化でも当方は一向に構わない。

『ガールズ&パンツァー』水島努監督がブログでお詫びを掲載 「私としては、第12話の完成をもって、この物語のすべての終わりだとは考えていません。」(萌えオタニュース速報)

 ガルパンをよく知らない人のために経緯を解説します。まず最初に確認として、このアニメは特定の原作を持たないオリジナル作品であることを強調しないといけません。漫画版や小説版も出ていますが、それらはあくまでメディアミックスの一環であり、ガルパン自体は「アニメありき」の企画として立ち上げられている。水島努は2001年のハレグゥ(『ジャングルはいつもハレのちグゥ』)で監督デビューを果たし、以降いくつものアニメを手掛け、「数年先までスケジュールが埋まっている」と囁かれるほど引っ張りだこの売れっ子監督となりました。関わった作品は漫画原作が多い。中には『BLOOD-C』というオリジナル作品もあった(ただし担当はTVシリーズの方、劇場版は『PSYCHO-PASS』の塩谷直義が監督を務めた)けれど、あれは“BLOOD”シリーズの一作だし、CLAMP主導の企画でもあったので「水島努のアニメ」とはスッキリ言い切れない部分がありました。水島努の、水島努による、水島努のためのアニメ、という意味では『ガールズ&パンツァー』が「初めてのオリジナル作品」であったわけです。故にかなり奮起して企画へ取り掛かり、「パンチラは絶対NG」など監督権限を発動、様々なアイデアを盛り込んでガルパンを成功へ導こうと懸命になりました。その甲斐あってガルパンはいろんなところで取り上げられる話題作となりましたが、アイデアを盛り込みすぎたせいでスタジオの制作状況はどんどん苦しくなっていく。「戦車に関しては無理をしない」がモットーだったものの、やはり深夜アニメで戦車戦の連続はキツかったのか、早々に制作が破綻して本来6話目を流すべき週に総集編として「5.5話」を放映することになってしまった。

 「制作がキツくなってきたら総集編でお茶を濁す」というのはアニメ業界のお約束ですけれど、それは通常2クールや4クールなど長期に及ぶ作品に限った話で、ガルパンみたいに1クールのアニメで総集編をやってしまうのはイコール「かなりヤバい」って意味です。ただ「5.5話」という表記からも分かる通り、総集編は本編と別枠の扱いになっており、本編に関しては当初の予定通り12話目まで作られることになっている。「総集編が入ったせいで全12話が実質全11話に」という悲劇は回避されたのです。世の中には総集編じゃないけど同じ内容のエピソードを繰り返し8回も放送したせいで実質話数が大幅に減ってしまったアニメもある(知らない方は「エンドレスエイト」で検索しましょう)くらいですからね。「まぁ、一回くらいなら……」とファンも大目に見たのですが、相変わらず制作状況は改善されなかったみたいです。次に放送する10話目はなんとか仕上げて納品した(出来に不満は残るようで、ソフト化の際に修正する模様)ものの、11話目を制作する目処が付かず、翌週はなんと「10.5話」を放送することが決まったのだ。再びの総集編です。1クールアニメで2度も総集編をやるなんて、制作破綻どころか、もうほとんど現場崩壊に近い。本来なら10.5話ではなく最終話に当たる12話を放送して年内に完結する予定だったんですからね。11話目と12話目は来年3月に特別番組としてオンエアされるそうです。震災の影響で放送中止になった『魔法少女まどか☆マギカ』が特別番組として完結編を流した、去年のケースと若干似た形になります。あっちは1ヶ月ちょっとだったので、ほとんどそんなに待たされなかったのですが、こっちは約3ヶ月……少し長い。でも5ヶ月近く経ってまだ続きが放送されない『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』よりはマシか。あれも今月やっと再開される見込み。放送遅延、パッケージ(ブルーレイとDVDの2巻以降)発売延期と、制作現場の苦心惨憺ぶりがひたすら伝わってくるガルパンですが、作品そのものはとても面白いので機会があればまとめて視聴することをオススメします。「女の子と戦車」という異常な取り合わせなれど、スポ根のエッセンスをうまく抽出しながらコメディとして観てもかなり楽しい充実した仕上がりになっており、今時珍しい「笑って燃える熱い王道」をひた走っています。遅延を残念がりつつも、2期(かOVA、もしかすると劇場版?)を見据えた監督の発言に喜んでいるファンは多い。当方としても2期なりOVAなり劇場版は是非やってほしいところだ。

・拍手レス。

 最初はコレ進撃の巨人じゃね?と思ったもんでしたが・・・ミッシェルたんの活躍が待ち遠しいです。あとタイトルはホントに「テラフォーマー」ズなの?って考察が面白かったです。
 これも進撃の巨人同様に実写化したりアニメ化したりするんだろうか……実写化だけはやめてもらいたい、いろんな意味で。

 ムシウタもテラフォーマーズみたいに虫の特性を活かした方に行って欲しかった。作者は虫嫌いらしいけど
 そういえばムシウタってまだ完結してないんですね。近々最終章に入るという話ですが。

 読んでくるとあの化け物に愛着が湧いてくる不思議…
 光線級みたいなものでしょうか。

 デモンベインといえば、ついにスパロボ参加が決まりましたねー。他の面子も凄いですけどw
 アニメ版基準で参戦というのが何ともですが、これで遂に緑川の愛機(リベル・レギス)が堂々出撃ですな。


2012-12-10.

・たまたま『テラフォーマーズ(1〜3)』をまとめ買いした直後に「このマンガがすごい2013」のオトコ編1位を獲ったと知って奇遇を噛み締めている焼津です、こんばんは。

 タイトルは「地球に似た環境へ異星を改造することで人が住めるような新しい惑星を作る」という意味のSF用語「テラフォーミング」から来ています。特設ページで1話目を試し読みすることができますから、これ以上詳しい内容については説明いたしません。気になるなら、さあ試し読むがいい。

新作テレビアニメ『翠星のガルガンディア』発表!構成・脚本:虚淵玄 キャラ原案:鳴子ハナハル 監督:村田和也(萌えオタニュース速報)

 「ほう、聞いたことないタイトルだし、オリジナルかな?」と思いながら文字列を追って「虚淵玄」の名前に吃驚。不意打ちもイイところです。またアニメの新作やるって話だったけど、これのことだったんでしょうか? キャラ原案が鳴子ハナハルというのも意外すぎて戸惑う。虚淵とハナハル、ふたりともエロ業界繋がりですが、エロゲーと成年コミックってあまりクロッシングしないジャンルですからね。交流があってもほとんど目立たないし。たとえば北河トウタが昔エロゲーの原画手掛けていたことを知っている人はどれほどいるだろう。若干ロボットアニメっぽい雰囲気のタイトルだけど、遂に虚淵の手によるロボが観られるのか? リアル『鬼哭鎧』なのか? 「翠」だけにマスターテリオン→雪車町一蔵の系譜に連なるグリリバパイロットが降臨するのか? デモベはもともと虚淵がシナリオ書く予定だった「巨大ロボット企画」が難航して鋼屋ジンにバトンを渡すことになった(そしてジンの発想によりクトゥルー要素が新しく追加された)そうだけど、10年越しで再起動となるのかしら。まぁまだロボが出るかどうかも不明ですが……タイトルに「星」があって、雑誌掲載される短編が「宇宙からの訪問者」なら、SF系のアニメであることはまず間違いないでしょう。SF系だったら、なんだかんだで巨大ロボが出てくる可能性は高い。『無限のリヴァイアス』のヴァイタル・ガーダーしかり『宇宙のステルヴィア』のギガンティック・アクティモ・ソーマしかり。虚淵の描く巨大ロボ、略して虚ボを夢想せずにはいられない。一方で『続・殺戮のジャンゴ』の再来となりそうな予感がしないでもない。スペースオペラと見せかけてスペース西部劇だったんですよね、あれ。巨大ロボSFと見せかけてナノマシンSFとか来たらどうしよう。極小ロボでミクロの決死圏みたいな。放送開始は来年4月、思ったより先ではなかったな。サイコパスの放送終了と入れ替わるようにして始まる形になりそう。しかしもう完全にアニメ脚本家だな、虚淵……仕事してくれるだけでもありがたいが、またいずれゲームシナリオも手掛けて欲しいものだ。

『猫物語(黒)』12月31日22時〜24時にMX、BS11、ニコ生にて3メディア完全シンクロ放送決定!(ひまねっと)

 結局『傷物語』が一番後に回されてしまったか……『傷物語』は原作だと『化物語』の次に刊行された作品であり、時系列的にはシリーズでもっとも古いエピソードとして位置付けられている。『偽物語』や『猫物語(黒)』はある程度『傷物語』の内容を踏まえて書かれているので、飛ばしちゃうのは正直キツいな。ちなみに『猫物語』には黒の他に白もありますが、前編後編みたいな関係ではなく、それぞれ独立した内容となっているのでまとめて読む必要はありません。黒はファーストシーズンの締め括り、白はセカンドシーズンの幕開けといったポジションだから、関連作だと思い込んで読み出すと却って混乱するかも。しかし大晦日に西尾維新原作のアニメを観ることになるとは、不思議な気分ですな。

冲方丁新作劇場アニメやテレビアニメが2013年夏〜冬にかけて準備されたり公開されたりする予定!(萌えオタニュース速報)

 ああ、そういやこのミスが出る時期か。買っとかないと……それにしてもウブコックは相変わらず精力的に活動してますな。ファフナーの続編に当たるEXODUSは媒体が不明なので、「新作の劇場アニメーション」なのか「テレビアニメ」なのか判然としませんが、少なくともEXODUS以外にもう一個あるってことだけは確かなわけだ。既存作品のアニメ化か? それともまったく新規のオリジナル? 気になるところです。

・拍手レス。

 浄火の紋章の話題が出てたの見て、買ったけどまだプレイしていなかったのを思い出したり。そもそも何処に保管していたかも思い出せず。しかし、もう10年弱経っているのですね…
 かなり短かったから、発掘するまでに要する時間>プレー時間ってなりそう。10年と言えば、あと半年足らずでうちのサイトも10周年だ。同時期開設なので犬江さんトコの「ジンガイマキョウ」もそろそろ10年近い。

 悲鳴伝ですか… 戯言の時の西尾維新っぽかったですねー
 戯言の頃の西尾は大好きなので期待。


2012-12-05.

・映画館へ行って『007 スカイフォール』『アイアン・スカイ』を立て続けに観た焼津です、こんばんは。

 「スカイ」繋がりだけど、テンション全然違うから脳味噌が破裂しかけました。『007 スカイフォール』は“007”シリーズの50周年記念に当たる作品。ちなみに当方は007の映画、『カジノ・ロワイヤル』しか観たことがありません。なので旧来の作品にはまったく思い入れがなく、ジェームズ・ボンドを「時代遅れのヒーロー」、MI6を「アナクロな組織」として描き、敵役が軍艦島ロケのシーンで「英国(イングランド)? 大帝国(エンパイア)? ハッ、今やここと同じ廃墟じゃないか!」と嘲笑う本作にも抵抗がなかった。現代に照応させるため、あえて過去の“007”シリーズを茶化したり批判したりしているのだろうけど、思い入れがあるファンからすると不快な場面かもしれない。否定ばかりではなく、最終的にはシリーズを肯定するようなラストへ向かっていくものの、体がなまりまくってるボンドといい、キモいストーカーじみた敵役といい、これまで築いてきた“007”のイメージをみんな吹き飛ばしてやろうと意欲を燃やしているあたりはきっと賛否両論でしょう。全体的に重いし、暗い。「時代に合わせるため、あえて」という意図が露骨すぎて鼻に付くことと、予告編の映像を観過ぎた(映画館行くたびに予告編が掛かるからついつい観てしまう)せいでだいたいの展開が事前に分かってしまうことが難点だったが、前述した通り旧来の作品にまったく思い入れがない当方はすんなり受け入れることができました。でも、ぶっちゃけ予告編が一番面白い映画ではありましたね。予告編で「おおっ」となったショットも、劇中の流れで実際に観てみると「うーん、思ったほど印象的ではないな」っていう。

 『アイアン・スカイ』は「ナチスが月から攻めて来た!」と、キャッチコピーからしてバカバカしさ満載のブラック・コメディSF。『ムダヅモなき改革』のナチス第四帝国を連想する人も少なくないはず。「ナチスの残党は月の裏側に秘密基地を作っている、そこからUFOを地球征服のために飛ばしている」といった類の与太は昔からあるそうで、発想自体は珍しくないけれど、こうして企画を実現するところまで漕ぎ着けたことがとにかく凄い。チャップリンの『独裁者』を「世界でもっとも有名な短編映画」としてプロパガンダに使っていた(チョビ髭の独裁者をコケにするシーンはすべて削除して10分程度に編集した)り、「総統閣下シリーズ」としてネットで大人気な『ヒトラー 最期の12日間』のワンシーンをパロっていた(震える手で眼鏡を外す演技がまんまで噴き出しそうになった)り、黒人主人公の名前を「ワシントン、ジェームズ・ワシントン」とジェームズ・ボンド風に紹介したり、「イエス、シー・キャン!」な女性大統領があからさまにサラ・ペイリンをモデルにしていたり、アメリカ秘蔵の宇宙船の名前がアレだったり、やりたい放題。風刺色が強すぎて正直ヒく部分もあったけど、ハリウッドにはできないことを全力投球でやっちゃう威勢の良さには圧倒された。最後に迎える結末も壮絶で、あんぐりと空いた口が塞がりません。さながらダッチワイフに化した気分でした。スタッフロールの後にチラッと出てくる赤い星が意味ありげで気になったけど、当初の案では「火星の影に隠れている宇宙戦艦ヤマト」を見せる予定だったそうで、その名残りかしら。

ニトロプラス、コミケにて『小説「PSYCHO-PASS サイコパス(上)」特装版』を販売

 ノベライズを担当するのは深見真。筆の速さを考えるとそうなるだろうな、って気はしていました。虚淵はライターとしてはやや遅筆な部類に属するため、量産が利かない。アニメ『PSYCHO-PASS』の脚本も一旦虚淵がプロット作って、それに沿って深見がシナリオを書き、もう一度虚淵がチェックして清書、という段取りを踏んでいるみたいですし。王雀孫と東ノ助の関係に近いか。最近の深見は安定しているからノベライズに関して特に不安はありません。てか、サイコパスの下に書いている『 灰燼のカルシェール -What a beautiful sanctuary-』の情報に驚いた。こんなコラボやっているとは露知らず。当方はホントにアンテナが低いな。アニメ関連の仕事が多くなってきたニトロとコラボってことは、ひょっとしてスチパンにもアニメ化の話が……? 桜井光のテンプレート文体をアニメで活かそうとすると普通にバンク映像の使い回しになっちゃいそうだな。「スチームバンクアニメ」呼ばわりされる予感。

『Fate/Apocrypha』は1巻完結ではなくもう少し続く(萌えオタニュース速報)

 「開幕」と書いてるから続刊モノだろうな、とは予想していた。てか「七騎vs七騎」を一冊でまとめようとしたら後半は壮絶なソードマスターヤマトになりますよ。「さあ、来るがいい!」「うおおおお、ジャンヌゥゥゥゥ!」第一部・完。Zeroのときも最初は続刊モノだとハッキリ表記されず、後から情報が出たせいで「おいおい「第1巻」って……いったい何冊『Fate/Zero』出すつもりなんだよ!」「もしかして『詩織』ばりのライフワークにするつもりなのでしょうか、御大は」と呆れ気味の反応をしたものでした。そういや『詩織』ってまだ続いているらしいですね。恐ろしい……開始からそろそろ18年が経ちますよ、あれ。なんと第一章が出たのはプレイステーション(もちろん初代)が発売された頃だ。さておき、Apocrypha。作者は大人数のキャラを捌くことにかけては定評がありますから特に心配していませんが、とりあえず面白かったらいいなぁ、と期待しています。そして成田良悟が書いた『Fate/strange fake』の続きはまだか。

『ミクダヨー』1/8スケールフィギュア登場! ねんどろいどよりダークさが増している…(ひまねっと)

 さすが「電子の妖怪」、この静かな禍々しさは他の追随を許さないな。パチモノ臭さがウリなんですけれど、最近ミクダヨー画像を見る機会が多いせいか、むしろ本家初音ミクの方がダヨーの類似品に見えてくるという恐怖を味わっている。不二家のポップキャンディを手始めに本家の版図を奪っていくつもりなのかもしれない。簒奪者ダヨー。

西尾維新の新作『悲痛伝』、2013年2月末発売予定

 やべ、前作まだ積んだままだった。というか西尾維新の本はだいぶ溜まってきています。最近はコンビニコミックをまとめ買い&まとめ読みすることにハマっていて、小説本の消化がなかなか進みません。ちょっと前も『ファンタジスタ』のコンビニコミックを衝動買いしてしまったり、途轍もない分厚さに惹かれて『嘘喰い』の総集編を買ってしまったり。もうすぐ『天上天下』のコンビニコミック化も始まる予定で、久々に読み直したくなってきた。値段からして600ページ超、単行本3冊程度に相当するはず。恐らく全7巻くらいになるでしょうか。

『進撃の巨人』2013年春TVアニメ化!(萌えオタニュース速報)

 映画化だけかと思ったらアニメ化まで……原作でも巨人にまつわる謎はほとんど明かされていないし、「巨人とかワケ分かんねぇよ、でも俺たちの戦いはこれからだ!」で終わる未来しか見えない。とはいえあの絶望感を動画と声付きで味わえるというなら、「ちょっと観たいな」って気もする。もしオリジナル展開満載でアレな仕上がりだったら……そのときはなかったことにしよう、うん。

・拍手レス。

 ここで紹介されていた機龍警察を購入。焼津様に
 感謝です。しかし作者がエルハザードや天地無用の脚本家だったという事に度肝抜かれました。

 最近はアニメ脚本書いてないみたいだし、小説家として再出発した模様。機龍警察はSF方面よりミステリ方面での評価が高いようですね。


2012-12-01.

『中二病でも恋がしたい!』を9話目から観始めた焼津です、こんばんは。

 こういう痛々しいというか観ていて居たたまれなくなるタイプのストーリーは苦手だから今までずっと避けていましたけど、最近は邪気眼色が薄れてラブコメ寄せになってきたという噂を聞き、「頃合か」と視聴に参戦しました。冒頭を見逃して途中からチャンネルを合わせたのですが、突然ベッドの下から十花が出てきて心臓が止まりかけた。ホラーアニメかよ。「ベッドの下」というと都市伝説の「斧男」を思い出してしまうじゃないか。そういえば積木鏡介の『歪んだ創世記』もベッドの下から女が出てくる話だったような……ともあれ、「設定が『AURA』に似ている」と評判のアニメだったけど、ラブコメムードが強いせいもあって観ている間は特に『AURA』を連想することはなかった。代わりに『電波的な彼女』を思い出して切なくなったり。あれも一応OVAはあるんですよね。1クールなので残念ながらもうすぐ終わりだけど、残り3話を存分に楽しませてもらうとしよう。

『彼女がフラグをおられたら』アニメ化フラグ成立!!(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 分かりにくい言い回しですが、つまり「アニメ化企画進行中」という意味らしい。しかし、遂に竹井作品もアニメとなる時代がやってきたわけですか。アニメのノベライズは過去にもしたことがあるけど、自身のオリジナル作品がアニメ化するのはこれが初めて。今やすっかりライトノベル作家が板についてしまった竹井10日ですが、もともとはエロゲーライターだったんですよね、この人。当たり前すぎてこれまで特に解説する必要も感じなかったけど、よく考えたら現世代は冗談抜きで「エロゲーライターとしての竹井10日」を知らないんじゃないでしょうか。エロゲーライターとしてデビューしたのは2001年7月、未だにファンの人気が根強い『秋桜の空に』で華麗に業界入り。『秋桜の空に』は今やるとシナリオの短さにビックリすること請け合いです。エロゲーのシナリオが顕著に長大化し始める前のソフトですからね。この一週間後に『君が望む永遠』が発売されたという事実もなんだか象徴的だ(君望のシナリオ量は今の水準からするとさほどでもないが、当時としては物凄くボリュームが多かった。体験版だけで並のエロゲーを一周するのと同じくらいプレー時間が必要だったほど)。後半が急展開なせいもあってシナリオ面の評価はイマイチでしたけど、ギャグとキャラに関しては絶賛する声多数。特に「はるぴー」こと佐久間晴姫は君望の大空寺あゆともども「ツンデレ」という用語の方向性を決定付けるまでに至った。この後2003年と2007年にも竹井シナリオのエロゲーが発売されますけど、結局のところは『秋桜の空に』の存在感が図抜けている。何せ2003年から2005年にかけて7枚もドラマCDが発売されたくらいですからね。アニメ化してもおかしくない勢いがあった。もし今回のアニメ化決定の報せが『彼女がフラグをおられたら』ではなく『秋桜の空に』だったら古参はきっと揃って泣き出すでしょう。もはやドラマCDのキャストを完全再現することはできない(初子役の声優さんが故人)、岩舘こうの新しいイラストを見ることはできない、という点も含めて……なんだかしんみりしてしまった。今のOSだと恐らく起動すらしないでしょうし、プレーするまでの手続きが煩瑣だからソフト自体はオススメしにくいものの、ドラマCD版『秋桜の空に』はキャストが大変豪華なので『彼女がフラグをおられたら』を始めとする近作で竹井10日に触れた新規の方々も是非聴いてほしいものです。ちなみに、なのは同人や咲同人で有名なすめらぎこうは『秋桜の空に』の制作に関わったメンバーの一人であり、同人誌どころか同人ゲームまで出していました。ゆえに「なのは同人や咲同人の人」「ばぼーんの人」以上に「『こすもす きゅーぶ』の人」というイメージが強い。思いっきり買い逃しましたけどね……。

よしだもろへ『いなり、こんこん、恋いろは。』アニメ化企画進行中!(萌えオタニュース速報)

 うか様(宇迦之御魂神)の人気がやたらと高いことは知っていたがアニメ化まで達するとは。ちなみに当方はうか様を「美形の男キャラ」だと勘違いしていました。2巻まで読んでやっと女神だということに気づいたニブたにさん。それにしても「丹生谷森夏」を「煮豚に進化」と表記するのはヒドすぎだろ。さておき『いなり、こんこん、恋いろは。』は京都を舞台にした勢いの良い恋愛コメディであり、ストーリーがどうこうというよりもノリと雰囲気に馴染めるかどうかって点が重要です。とりあえず、絵柄に惹かれたらそのまま読んでみてもいいんじゃないでしょうか。

中嶋ちずな『天使のどろっぷ』アニメ化(萌えオタニュース速報)

 連続刊行企画(1巻から3巻を先月から来月まで3ヶ月連続で出す予定)をやっているから何かあるかも、とは思っていたが……アレをアニメ化ですか。作者は『いいなり!あいぶれーしょん』の人です、と書けばピンと来る方もおられるでしょう。「お漏らし」にかける情熱が人一倍どころか人百倍の中嶋ちずな。トノイケダイスケと☆画野朗のせいでちょっとソッチ方面に目覚めかけた当方でさえ到底理解の及ばぬ領域に佇んでいます。「衝撃のアニメ化」という文句が誇張でも何でもありません。ゆえに興味本位で読むことはオススメしない。新たな何かに目覚めたい人だけ手を伸ばしてみてください。

IS<インフィニット・ストラトス>プロジェクト再起動!(萌えオタニュース速報)

 ようやく手打ち? 作者と出版社の間で何かトラブルがあったらしく、ここ一年くらい展開が止まっていたものの、放棄するにはあまりに惜しいヒット作なので遅かれ早かれ再起動するだろうとは予想していました。出版社が変更になる可能性もありましたけど、結局元鞘か。アニメが再開するところまで行けばいいですね。うん、こんな感じでCUFFS『Garden』プロジェクトを再起動させてもいいんですよ? 今更とか言いませんから……もう3年近くも音沙汰ナシだなんて……。

・今月の予定。

(本/小説)

 『境界線上のホライゾン ENCYCLOPEDIA』(アスキー・メディアワークス)
 『暗くて静かでロックな娘』/平山夢明(集英社)
 『無頼の剣』/柳蒼二郎(中央公論新社)
 『ファイヤーガール(上・下)』/星空めてお(TYPE-MOON)
 『Fate/Apocrypha』/東出祐一郎(TYPE-MOON)

(本/漫画)

 『HUNTER×HUNTER(31・32)』/冨樫義博(集英社)
 『てーきゅう(3)』/ルーツ、Piyo(泰文堂)
 『大砲とスタンプ(2)』/速水螺旋人(講談社)
 『新ゲノム(4)』/古賀亮一(コアマガジン)
 『ひだまりスケッチ(7)』/蒼樹うめ(芳文社)

 文庫化情報。ドン・ウィンズロウの『サトリ(上・下)』が文庫化。トレヴェニアンが書いた『シブミ』という作品の外伝です。続編ではなく前日譚、言ってみれば『シブミ・ビギニング』だ。ちなみに「シブミ」は「渋み」であって「死文」ではありません。ほか、オルハン・パムクの『雪』も文庫化されますね。新訳版らしいのでハードカバー版を読んだ人もチェックしてみてはいかがだろう。G・K・チェスタトンの“ブラウン神父”シリーズも新訳版が刊行されるみたいです。1冊目は『ブラウン神父の無心』、創元推理文庫版でいうと『ブラウン神父の童心』。創元版は童心・知恵・不信・秘密・醜聞の全5冊でした。原書がそういう構成なので、恐らく今回も全5冊でしょう。ちなみに“ブラウン神父”シリーズは53個の短編から成るんですが、5つある短編集の合計収録数は51。つまり収録漏れの短編が2つある。一つが「ドニントン事件」、もう一つが「ミダスの仮面」。「ドニントン事件」は集英社文庫版の『ブラウン神父』で、「ミダスの仮面」は最近発売された『法螺吹き友の会』で読むことができます。ちくま文庫版にこの2つを収録してくれたらいいんだけど……リー・チャイルドの『キリング・フロアー』は新訳じゃなくて単なる新装版。来年トム・クルーズ主演の映画『アウトロー』が公開されるので、それに合わせて復刊される模様だ。『アウトロー』はリー・チャイルドの“ジャック・リーチャー”シリーズ9作目 "One Shot" を原作としている。“ジャック・リーチャー”シリーズは原書だと17作目まで刊行されているんですが、日本だとあまり翻訳が進んでいなくて、1作目の『キリング・フロアー』、2作目の『反撃』、3作目の『警鐘』、そこから一気に飛んで8作目の『前夜』、計4作しか出ていません。来月には映画原作の"One Shot" を『アウトロー』という邦題で発売する予定ですから計5作となりますが、残りの12作も何とかしてほしいものだ。最後に、矢月秀作の『もぐら闘』。シリーズ5冊目で、以前のタイトルは『もぐら 神喰らう者』。『もぐら』は当方が高校生の頃にやっていたアクション小説なんですけれど、人気がなくて打ち切られちゃったみたいなんですよね。「返品が多く、これまで文庫化も見送られてきた」なんて悲しいエピソードもあるほど。14年越しの文庫化で人気に火が付いて、今はメキメキ売れてるそうです。『もぐら闘』のあらすじを見ても「シリーズ完結」っぽい文句が載ってないし、これは最新刊が文庫書き下ろしで発売される兆しと見てもいいのかしら。Cノベルスは埋もれた傑作が結構多いんだよなぁ。この調子で柳蒼二郎の“非の王”あたりも文庫化してくれないだろうか。

 『境界線上のホライゾン ENCYCLOPEDIA』は延期が長かったせいでつい忘れそうになるが忘れてはならない1万円ポッキリの鈍器。アニメ版『境界線上のホライゾン』の設定資料集につき川上信者マストバイの一品です。A4判で700ページというから、「届いたらどこに置こう」ってことがまず最初の悩みだ。『暗くて静かでロックな娘』は「本当に出るの〜?」と半信半疑な平山夢明の最新刊。だって『シエスターズ』結局出なかったじゃないですか。『SINKER』の新装版も出なかったし、『SALVAGE』も発売されなかった。平山夢明の執筆業は気分に左右されるところが大きいそうなので、書けないときはホントにまったく書けなくなる様子。それでも文句を言いながら待つしかないのがファンの悲しいところ。同時期に法月綸太郎の『犯罪ホロスコープ2』も発売される予定ですが、こっちも「本当に出るの〜?」。1が出てから既に5年近く経ちますし、そろそろ出してもらわないと困ります。『無頼の剣』は柳蒼二郎久々(3年ぶり)のハードカバー本。ってか、この人はデビューから10年以上のキャリアがあるのにハードカバーの著書が今まで3冊しかなかったんですよね。いつか化ける、と信じて見守り続けてきたものの不思議と化けない。でも定期的に新刊は出してくれるのだからありがたい。時代作家ですが、ちょっと伝奇色が強い作品もあるので好みが分かれるところかも。今だと『海商』の文庫版が手に入りやすい。個人的なオススメはデビュー作『異形の者』だ。“非の王”4部作は第1部『孤狼の剣』が飛び抜けて面白い。飛び抜けているぶん、第2部から第4部がやや見劣りする。見劣りしてなお充分に魅力が余るシリーズではありますが。『ファイヤーガール(上・下)』は“TYPE-MOON BOOKS”の第2弾に当たる書籍。第1弾は当然『Fate/Zero』。「『ガールズワーク』はどうなってんだよ」でお馴染み星空めておの最新作です。いやホントどうなってんですか。「ガール」繋がりで関連作なのかコレ。『Fate/Apocrypha』は“TYPE-MOON BOOKS”の第3弾、Apocrypha(アポクリファ)は「外典」のこと。もともとネットワークゲーム用の企画として考案されたがポシャってしまい、「お蔵入りするのも勿体無いから」とばかりに外伝小説企画として甦った。東出祐一郎は『あやかしびと』や『ケモノガリ』を手掛けたライター。今回は赤と黒、ふたつの陣営に分かれて7騎と7騎、合わせて14騎のサーヴァントが激突するそうな。チーム戦? 青髭の旦那が執着していたジャンヌゥゥゥもメインキャラの模様。書き忘れていましたが“TYPE-MOON BOOKS”はいわゆる同人誌に近い扱いなので、一般書店には流通いたしません。とらのあなやソフマップ等、一部の専門店でのみ入手可能。詳しいことは公式サイトでご確認ください。そのうちamazonで取り扱うかもしれません。

 『HUNTER×HUNTER(31・32)』は月の初めと終わり、それぞれで発売される予定。映画の公開が近いからそれに合わせての連続刊行でしょうね。キメラアント編もやっと終わって新展開に入ったし、素直に続きが楽しみです。劇場版の元になった番外編「クラピカ追憶編」も単行本に収録される日を心待ちにしている。『てーきゅう(3)』はテニスをあまりしないテニス部の話、ってそれどこの『そふてにっ』だよ。ニコニコチャンネルで配信されているアニメ版が『ギャグ漫画日和』みたいなめっさ速いテンポで、最初は「ちょっと……」という感じだったのに慣れて来ると「本編! リピートせずにはいられない!」ってダダハマり。つい原作も買っちゃいました。マジでテンポ速いから原作読んでいても内容思い出す前にいきなりオチが来たりする。当方こういうショートアニメ系は大好きなんですよ。『+チック姉さん』とか『gdgd妖精s』とか。『バックステージ・アイドル・ストーリー』はさすがに受け付けないと思ったけど、気づいたら毎週欠かさず観ている自分がいて驚愕した。最終回迎えちゃって少し寂しい。『大砲とスタンプ(2)』は「兵站(ロジスティクス)」を中心に据えた珍しい戦争漫画。物資の輸送や補給など、通常の戦争モノでは裏方仕事に当たる部分がいかに重要で大変かを思い知る。思い知らなくても「私たちは書類で戦争してるんです!」な主人公に肩入れしたくなること請け合い。『新ゲノム(4)』は発売予定表にタイトルを見つけた瞬間、即座にコロンビアのポーズで快哉を叫んだ。緑のエロスが波紋疾走(オーバードライブ)する、言わずと知れた古賀亮一の代表シリーズです。ずっと絶版していた旧『ゲノム』も無事再刊されたことだし、心置きなく人にススメられる。当方は『ニニンがシノブ伝』から古賀にエントリーしたクチだけど、やはり『新ゲノム』が古賀作品の中でも図抜けた面白さだと思いますね。下ネタやセクハラネタが大丈夫ならば読んで損ナシの極上ギャグです。『ひだまりスケッチ(7)』はアニメ4期が放映中の4コマ漫画。遂に吉野屋先生が表紙にご来臨だ。ああ、冬の寒気すら吹き飛ばす花の貌(かんばせ)。「寒うない」 寒い筈はない。焼津の胸の内に吉野屋先生が燃えていた。それにしても、ひだまりももう7年か。なんかあっという間ですな。1巻が発売したのって、時期的にはちょうど『Fate/hollow ataraxia』が出た頃ですよ。ライトノベルで言うと終わクロの完結が近づいていた頃。当時を懐かしみつつ、大切に読ませてもらうとしよう。

・拍手レス。

 ニンジャスレイヤーを読んで見事に洗脳されてしまった。なにかしらのジツをかけられたに違いない。というか、実際面白い、いや本当に。これ不思議言語に気が生きやすいけど、内容は鬼哭街を彷彿とさせるハードな復讐譚だよなぁ。是非ともウロブチ=サンに一筆寄稿していただきたい。
 ウロブチ=サンには是非ともホーシュウセッコーンなニンスレ同人ゲームを『浄火の紋章』よろしく出してもらいたいものだ。しかしあの人今は実際忙しいからなぁ。一線から退いて目立つ仕事をしなくなった時期(2004年〜2006年あたり)がまるで嘘のよう。


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