2012年7月分


2012-07-28.

『むこうぶち』の作画を担当している天獅子悦也って『龍虎の拳』のコミカライズを手掛けた人か! と、今更そんなことを知って驚く焼津です、こんばんは。

 道理で妙に記憶の底に触れる絵柄だと思っていた。確かまだ小学生だった頃に読んで、ロバートが「首を鍛えるんは格闘家の基本や!」みたいなことを言っていた影響受けて、中学3年間ずーっと自室で毎晩首ブリッジしてたんですよね。懐かしい。しかし『龍虎の拳』って天獅子版だけでなくゴッセージ版なんてのもあったのか。ぐぐってみたら内容が原作と違いすぎて噴いた。ちなみに『龍虎の拳』とはSNKが開発した対戦格闘ゲームで、1992年に第1弾が、1994年に第2弾が、1996年に第3弾かつシリーズ最終作となる外伝がリリースされました。ストUや餓狼伝説に比べると知名度はやや低くて地味ですが、いわゆる「超必殺技」を採用した最初のゲーム……というより、「超必殺技」自体がもともとは『龍虎の拳』固有の用語です。ノンストップで連撃を叩き込むタイプの必殺技を「乱舞技」や「乱舞系」と呼ぶのも、『龍虎の拳』に出てくる超必殺技「龍虎乱舞」が由来になっている。あと2では餓狼伝説のボスであるギース・ハワードがヤングな姿で登場して「ダイヤボー!」と叫んだりします。つまり龍虎は餓狼よりも古い時代が舞台。時代設定とか細かいことを無視したKOFのせいで忘れそうになりますが……『龍虎の拳』は幕間劇を入れることでプレーヤーが大まかなストーリーを追える仕組みとなっており、比較的コミカライズしやすい作品でした。それでもゴッセージ版みたいなのが出るのはさすがボンボンと言いましょうか。ボンボンはストUのコミカライズも凄かった。あまり覚えてないけど、死人がゴロゴロと続出してかなりグロかったような気が。当方のボンボンに対するイメージは概ね「グロ」の一言で説明できる。

竜ノ湖太郎『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』アニメ化企画進行中!(萌えオタニュース速報)

 問題児は来るだろうと思ってました。スニーカーの新人の中ではもっとも注目度が高かったですから。最初はタイトルでスルーしていたけれど、あまりにも評判がイイから買ってしまった。まだ全然読めていませんが……内容は異世界召喚モノで、「俺TUEEEEE!」系ならぬ「俺たちTUEEEEE!」系とのこと。今5巻くらいまで出ているので、なんとか2クールやれないこともない。でも、たぶん1クールアニメでしょうな。1クールアニメって「そろそろノリに馴染めてきた」「キャラたちに愛着が湧いてきた」「毎週観ることが習慣になってきた」というところで終わってしまうから物足りない。通年でやれる面白い深夜アニメというものが欲しいところだ。

読書のきっかけがラノベっての少ないかも(ぶく速)

 『二分間の冒険』(小学生が異世界に紛れ込んで大冒険するが、現実世界に戻ってくると二分しか経っていなかった……という話。ファンタジーだけど割合生々しい)とか『ひとりぼっちのロビンフッド』(主人公の魂が飼い犬に乗り移ってしまう話。魂の抜けた肉体が完全に死亡する前に事の発端となった巨大イノシシを見つけ出して倒さなくてはならない)とか、児童文学を読んで「ゲームや漫画にはない類の面白さだな」と感じつつ「でもやっぱりゲームや漫画の方が好きだな」と率直に思った当方。読書にハマるキッカケとなったのは『小説ドラゴンクエスト』だから、ライトノベルは特別な思い入れがありますね。昔好きだった作品が、今読み返してみるとイマイチだったりはしますが……逆に、以前は感銘を受けなかった作品が滅法面白かったりすることも。漫画だけど『覚悟のススメ』は十数年ぶりに読んだらもう段違いの面白さでしたわ。『ブラックロッド』も、初読時はあまり設定が飲み込めなかったけど、ケイオスヘキサ3部作を読み通した後に再チャレンジすると味わいが増す。そして『ブラッドジャケット』はいつ読んでも大好き。最近はSAOのおかげで『クリス・クロス』読み返したくなっています。柑橘系の匂いを嗅ぎながら。高畑の新刊はまだかと念じながら。

冲方丁「光圀伝が終わったのでシュピーゲルとマルドゥックを終わらせて行きます」(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 今月に『OUT OF CONTROL』、来月に『もらい泣き』、9月に『光圀伝』と既に3ヶ月連続刊行が決まってます(あと来月はヴェロシティの新装版3冊も出る)が、まだ更に重ねるつもりなのか……本気を出したうぶちんは誰も止められないな。健康面以外では不安材料もないので期待しています。アニメのプロジェクトはファフナー以外にも何かあるみたいだけど、いったい何だろう。まさかのカオスレギオンとか? あるいはピルグリム・イェーガーアニメ化でドイツ農民戦争篇開始。ストーム・ブリング・ワールドでもええんやで。ヒロイック・エイジは……そういやまだ観てなかったな。

『蒼穹のファフナー』BD-BOX11月21日発売決定!全26話+RIGHT OF LEFT収録、特典に新規映像、150Pブックレット付属(萌えオタニュース速報)

 ちょっと前に「ファフナーのBD-BOX、やっと予約が始まったぞー」「マジか! ……ってこれ北米版じゃねーか!」という遣り取りがあってガッカリした後なので喜びもひとしお。北米版は安い反面つくりが非常にチャチいのでコレクターズアイテムには向かない。あと北米版ファフナーBD-BOXには『RIGHT OF LEFT』が収録されないみたいだし。一挙配信で立て続けに視聴して涙に咽びながら熱中したクチゆえ、ここは無理してでも国内版ボックスを買っておきたい。にしてもエグゾダス(ファフナーの続編、劇場版の2年後が舞台らしい)に関してはまったく音沙汰ナシだなぁ。TVシリーズとしたら、最短でも2013年冬クールか?

・拍手レス。

 『RDG』は展開遅めで地味なのでアニメ化はどうでしょうかね……萩原作品は勾玉三部作が有名ですが、『これは王国のかぎ』と『樹上のゆりかご』をお勧めしたい
 『これは王国のかぎ』と『樹上のゆりかご』は話が繋がってるんですっけ。『樹上のゆりかご』読もうとしたときに「関連作があるからまずはそっちを先に」と後回しにしたまま忘れて、今に至っても読んでいない。

 amazonでベストオブシナリオコンテスト開催中ですが、エロゲって本当に何でもありですね。ジャンル内ジャンルが多すぎ。個人的にはFateが本命と思えますが焼津さん的にはどうですか?
 amazonのアンケートは選定基準が「過去3年間の売上TOP100」だからカオスなラインナップになってますね。知名度からするとFateかしら。つか俺翼RってアダルトPCゲームじゃないんじゃ……。

 ロストクリスマスクリア。体験版の引きの時点で語られてはいましたが、某金髪インポさんの言うところの「選択肢があるように見せかけた一本道」を地で行ってましたね
 ロスクリは届いたのに、依然として当方はまほよをプレー中。居心地が良くて終わらせたくないけど、いい加減目処をつけて他のゲームもやりたいジレンマ。


2012-07-22.

映画『HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(ファントム・ルージュ)』1月12日公開決定!ストーリーは冨樫さんも「自分で書きたいくらい」とコメントするほどの出来栄え(萌えオタニュース速報)

 本当に幻影旅団の話をやるのか。冨樫のコメントがいかにも「おざなりな誉め言葉」って雰囲気を漂わせているせいもあってあまり期待できないが、機会があれば観てみよう。

第2回アガサ・クリスティー賞、中里友香の『カンパニュラの銀翼』が受賞(スポーツ報知)

 なんか見覚えある名前だな、と思ったら『黒十字サナトリウム』の人じゃないか。アガサ・クリスティー賞は「新人作家の発掘と育成」を目標に掲げた一応の新人賞ですが、これで2回続けてデビュー済作家の受賞となりましたね。森晶麿は受賞した時点でデビュー作が発売されていなかった(発売されること自体は受賞前から決まっていた)から厳密にはちょっと違いますけど。江戸川乱歩賞も高野史緒が獲ったし、最近の作家は生き残るために懸命になっているようです。ともあれ受賞作は10月に刊行予定。

アニメ『RDG レッドデータガール』公式サイトオープン!制作:P.A.WORKS、キャラクター原案:岸田メル(萌えオタニュース速報)

 岸田メルがRDG? 完全に予想外でした。『RDG』はもともとは「銀のさじ」というレーベルから発売されていたシリーズで、ライトノベルというよりは児童文学に近い。作者の荻原規子は『空色勾玉』『西の善き魔女』で人気のあるファンタジー作家。寡作というほどではないが、あまり筆が早くない。そのぶんしっかりとしたものを書いてくれる。評価は高かったものの今まで映像化の縁はなかったし、今回のアニメ化で知名度がより一層上がるものと思われます……と書いた後で調べたら『西の善き魔女』アニメ化してたのか。知らんかった。全8巻のストーリーを13話に短縮するとはホニメ並みですな。当方は『西の善き魔女』くらいしか読んでいませんが、『RDG』の既刊は揃え済なのでそろそろ崩してみようかしらん。

『麻雀飛龍伝説 天牌(1〜64)』の感想文をアップロード

 簡単にまとめて日記に掲載するつもりでしたが、書いているうちに全巻レビューの様相を呈し始め、あまりにもクソ長くなってしまったため断念。個別のファイルとして上げました。『天牌』は言うまでもなく非常に長大な麻雀漫画であり、興味を抱いても「全巻読破しよう」という踏ん切りはなかなかつかないと思います。当方自身そうでした。まず、「どこからどこまでが話の区切りになっているのか」が分かりませんから、差し当たって何巻まで買えばいいものか迷う。検索してもあまり詳しい情報が出てこない。だから「興味はあるんだけど、読み出す前にまず全体像を把握しておきたい」という、かつての当方みたいな望みを持っている人の役に立てればいいな、と概要や感想を書き出してみました。ネタバレが大量なので未読者の方は注意が必要ですけれど、どの巻がどんな内容かを知るための大まかな指標にはなるはずです、たぶん。最後の方はネタばかりになってしまったが。『咲―Saki―』のおかげで麻雀漫画に対する関心が湧いてきたというアナタ。当方もそのクチですから、「えっ、『天牌』って本格的な麻雀漫画でしょ。なんか敷居の高さを感じるなぁ、冊数もメチャクチャ多いし」と怯むことはありません。「俺は昔から1日24時間のうち25時間は麻雀のことを考えているから(得意気な顔で)」等、シュールな内容を真面目に描いていて結構笑える箇所もあり、ネタ的な意味で読んでも面白い部分のあるシリーズです。是非とも気軽にチャレンジしてみてください。

 個人的に推奨する一括購入巻数は、最低でも「学生選手権編」の終わる5巻まで。可能ならば、シリーズ一、二を争う名エピソードである「四川編」や「赤坂決戦」が入っている18巻まではまとめ読みして欲しい。19巻以降については、「19巻〜25巻」「26巻〜33巻」「34巻〜48巻」「49巻〜61巻」「62巻〜最新刊」くらいの区切りで入手していけば宜しいかと。長丁場ゆえ、飽きたら一旦そこで中止して、また気が向いてから読み出すのもアリです。『天牌』は本当に面白い作品なので声を大にしてオススメしておきたい。初期に比べて最近は話の密度が薄くなってちょっと……という部分もありますが、それでもまだまだ充分な魅力を瞬かせている。喰わず嫌いをするのはもったいない、機会があったら一冊でも読んでみてほしい漫画です。当方みたく、いきなり「赤坂決戦」から読み出すって遣り方も有効だ。手軽にスッと雰囲気を掴みたいなら『天牌外伝』がうってつけ。あれは読み切り形式の単発エピソードばかりだから本編知らなくてもいいし、本屋で見かけたテキトーな巻から読み出しても問題なく楽しめる。逆に『天牌列伝』は本編知らないとあまりピンと来ないかも。『天牌皆伝』はガイドブックで、数年前の発行だから情報がだいぶ古くなっているし、よほどハマらないかぎりはスルーしておいても大丈夫でしょう。巻末描き下ろしの本編パロ漫画は噴きましたが。

・拍手レス。

 俺つばは好きなのですが、正直WEBラジオが一番好きです。……ラジオCD四巻はいつ発売するんでしょうか……
 そろそろ発売されてもいい頃なのに音沙汰がありませんね。まさか未完……。


2012-07-16.

アニメ版の『じょしらく』が想像よりも良い出来で歓喜している焼津です、こんばんは。

 ギャグはテンポの取り方が難しいから、下手すると歓喜どころか猛烈な寒気に襲われる心配がありましたけど、杞憂で済んだ。さすが水島努はできておる。『プラスチック姉さん』の通常版も予約しました。サクサク進むし、低予算アニメかと思いきや意外に全体のクオリティが高いし、OPやEDも素晴らしい。これは最後まで観る価値があると判断。しかし、蕪羅亭魔梨威の声って佐倉綾音だったのか……最初気が付かなかった。「いやらしいな、おい」のところでやっと記憶に触れるものがあり、急いでキャスト確認した次第。いっぺんどっかで見た気がするけど記憶がスコーンと抜けてました。ドラマCD版では阿澄佳奈だったらしく、そっちも聴きたかったが、アニメはアニメで合っているのでOKとしましょう。2回目が楽しみだ。それにしてもここ数年のアニメは質のインフレ化が激しくて毎回「ここまでするかぁ〜」と感心するやら呆れるやら。「作画がひどい」と言われるものでも当方の基準からすると普通くらいだったりするし、正直無理しすぎではないかと心配です。

『僕は友達が少ない』タイトルの僕ってのは誰の一人称なのか気付いた(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 『こんな娘がいたら僕はもう……!!』の僕と同じようなもんだと思ってました(あれも主人公の一人称はオレ)。タイトルってある程度慣れてくると意味とか気にならなくなってきます。『ドラゴンボール』は話の焦点だったドラゴンボールがだんだん「ただのアイテム」と化していきましたが、特にツッコもうという発想も起きなかった。主人公の名前を冠した題名なのに主人公の存在感が希薄だったり出番そのものがなかったりするようなものでも、新規の人に言われて「ああ、そういえば」と思い出すレベルになる。福本の『天』も最後は赤木しげるが完全に主役の座を奪っちゃいましたね。葬送編だけで丸々3冊も使うだなんて、唖然としました。

浦賀和宏『彼女は存在しない』がいつの間にか10万部突破していた(ぶく速)

 この広告は当方も見かけましたけど、「え? 今になって?」とビックリしましたね。『彼女は存在しない』はハードカバー版が2001年刊行なのでもう11年前の作品になります。浦賀和宏7冊目の著書で、書き下ろし。初めてハードカバーで刊行された本でもあります。ノン・シリーズ、つまり1冊こっきりで完結している。確か森博嗣が推薦文を寄せていたと思いますが、正直言って浦賀ファンからしても特別印象的な本であるとは言いがたい。ノン・シリーズ作品なら個人的には『ファントムの夜明け』が好き。浦賀和宏は19歳の若さでデビューした作家で、今年がデビュー15年目に当たります。まだ33歳であり、依然若い。いっときは好調なペースで新刊を重ねていましたが、最近はめっきり勢いが落ちて、一昨年の『女王暗殺』以降は新刊を出していない。文庫化された本も『彼女は存在しない』と『ファントムの夜明け』の他には『記憶の果て』(デビュー作)しかない。『地球平面委員会』は最初から文庫書き下ろしです。『償い』といい、幻冬舎は時間が経ってからの「この本売れてます」広告がお好みみたいだ。これでまた浦賀の新刊が出るようになるといいけど。

久弥直樹×岸田メル最新作『サクラカグラ』プロジェクト始動キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!「Kanon」「sola」の久弥直樹が5年ぶりに完全新作を執筆! (萌えオタニュース速報)

 久弥とメル、想像だにしなかった組み合わせだなぁ。小説をベースに進行していろいろやっていくつもりらしい。これで不毛なスパイラル(あまりにも情報がなかったせいで2ch葉鍵板の「お〜い、誰か久弥の行方を知らんか?」スレでは数年に渡って話題がループというか永劫回帰して「ああ、そういえば、私と卿は前にもこの話をしていたな」「然り。然り。百億回も繰り返した」状態になっていた)も断ち切られるか。しかし『Kanon』からもう13年が経つとは……当方も歳を取るわけだ。

『咲-Saki-』BD-BOX通常版が9月19日に発売決定! (萌えオタニュース速報)

 やっとですか……ホント待ちくたびれましたよ。限定版は今年の3月に発売されましたが、非常に高価(税込48000円)なのと特典の麻雀牌セットが邪魔(大きくて場所を取る、あと匂いが相当キツかったらしい)なのとでスルーしてしまいました。なかなか通常版リリースの案内がなかったので「まさか限定版だけで終わりなのでは……」と気を揉んだ次第。よかった、よかった。このお値段ならどうにかなりそうです。阿知賀編が始まる前と違って麻雀に対する気持ちも変わってますし、何としても購入資金を工面したい。発売は阿知賀編のBD4巻が出る頃か。阿知賀編が始まった影響で本編のアニメ版も観たくなって、GyaOで無料配信されていた本編を観るうち「亜空間殺法って何?」「地獄単騎って何?」「カラテンリーチって何?」といろいろ気になってきて、「そろそろルールを覚えよう」と決心したことがズブズブと麻雀にハマっていくキッカケとなりました。特に「地獄単騎」って単語、無性にカッコ良くて中二心をくすぐられましたよ。自分で打つときはまずやりませんけどね。

『ジャイアントロボ THE ANIMATION 〜 地球が静止する日 〜』のBlu-ray BOX、10月26日に発売予定

 おお、待ってました。と喝采しかけて値段を確認し、白目を剥いた。よ、41790円(税込)だと? いくら何でもボッタクリすぎでしょう。BD-BOXの値段はこんな高価にするものではない、全てのファンと新規が買えるレベルに留めるものだ。違うか、違うか、違うかぁぁぁっ! amazonの値引率でも3万円超であり、とても購入できたものではありません。現在品切中のDVD-BOXはメーカー希望小売価格が13230円(税込)で、amazonなら1万円を切っていた時期もあったんですが「いずれ必ずBD版が出るだろうから」と見送っちゃいました。あんとき買っときゃよかったかな。現状の半額程度でしたらまだ検討する気にもなりましょうが……『咲-Saki-』BD-BOX通常版も予定に入っているし、この値段では正直言って無理です。ふたたび見送ることにしよう。いつかもうちょっと手頃なBOXが発売されることを信じて。

light、ミニアルバム『Dies irae〜Amantes amentes〜 EIN KLEINES ALBUM』を8月31日に発売

 コンシューマ移植版で追加した新曲5つを収録。予価1575円(税込)。OPとED以外では3曲追加されているのか。amazonあたりで注文できたら買っておこうかな。WEBラジオも更新されていますが、シュピーネに関して「最初の設定ではヴァイオリンが武器でメロディーで相手を支配するというのがあった」と驚きの暴露が。節子、それシュピーネさんやない、シュレードさんや! この設定が片鱗でも生きているならば、城の演奏会では玄妙な顔つきをしてヴァイオリン弾くシュピーネさんが見られるわけか。見たいような、見たくないような……。

Navel新作『月に寄りそう乙女の作法』発売予定日が10/26に決定、王の筆がそんなに早いわけがない(あしたがみえない)

 すげーじゃん雀孫、ラピッドライター雀孫じゃん。今回は複数ライター制ですし、王の担当パートがよほど少なかったのかしら。そうでもないと俄かには信じがたい。なぜ王雀孫というシナリオライターがここまで信用されていないか、彼自身を含めてザッと解説しましょう。まず彼はBasiLという今は亡き(形の上では存続しているが、既になくなったも同然の)ブランド第2作に当たる『21-Two One-』(2001年)でおまけシナリオを担当し、ライターデビューを果たしました。このおまけシナリオが好評だったためか、次回作では企画及びメインライターに抜擢され、もう一人のライターであるあごバリアとともに『それは舞い散る桜のように』(2002年、略称それ散る)を手掛けます。それ散るは主にキャラクターと掛け合いが評価され、発売日に各地で売り切れになるなど当時はそれなりに有名でした(ギャグの嗜好を巡って「それ散る派か『秋桜の空に』派か」と言い合ったりしました)が、後半へ進むにつれてストーリーの展開が慌しくなっていく(作中の時間経過も異様に早くなる)という難点を抱えていたため、だいたいの評価は「前半は面白かったけど、後半が……」ってなところで見解が一致していました。これはひとえに王の筆が遅くて後半のシナリオが納期に間に合わなかったせいだと見られる。本人も自虐気味に「たいけんばんにだまされたっ!」とネタを飛ばすぐらいでした。

 王の代表作『俺たちに翼はない』(2009年、略称俺翼)はNavelが立ち上がってすぐの時期(2003年頃)に企画が始まったそうですけれども、形になったのは2005年の春頃、「王雀孫の新作」として雑誌に情報が掲載されます。が、ここからが長かった。2005年と2006年は目立った続報がなく、発売日も決まらないまま時が過ぎ去り、2007年終わり間近になってやっと発売日が告知される。2008年6月28日、なんと7ヶ月後であります。もう何度も書いたことなんでオチをズバッと言っちゃいますけど、結局この日には発売されませんでした。6月28日はそれ散るの発売日でもあり、そこに合わせるべく7ヶ月も前から告知したはずなのにこのオチで、ファンたちはひどく落胆します。この日代わりに発売されたのは半分以上が体験版という『俺たちに翼はない 〜Prelude〜』(リンク先一番下)でした。俺翼は単純にシナリオが長いせいで執筆に時間を要した、という面もありますが、途中で構成を変えることになって書き直しする必要が生じたのも原因の一つであります。俺翼には4人の主人公が存在し、1人ずつ順々に章単位で綴っていく予定でしたが、「章を分割して1章の前半→2章の前半→3章の前半→4章の前半→エンディング(1〜4章どれかの後半、立てたフラグ次第でルートが分岐)という形式にする」と変則的な構成に切り換えたせいで土壇場での延期を招きました。いや、予定変更だけじゃなくて、純粋にシナリオがただ間に合っていなかったせいもあると思いますが……2009年1月、それ散るから約6年半の年月を経て悲願の発売となります。出来はまさしく素晴らしいものでしたが、王雀孫に関しては完全に「超遅筆ライター」というイメージが定着しました。後日談をメインとする『AfterStory』は東ノ助というサブライターが補佐に回ったこともあり、どうにか1年半ほどでリリースするに至りましたが、ピンでやっていたら恐らく2、3年は軽く待たされたでしょう。『月に寄りそう乙女の作法』は王の他に3名のライターが列挙されており「王作品」とは言いにくい状態ですが、フルプライスの純正王作品を求めるのは純正九蓮宝燈を和了るまで麻雀をやり続けろと言われるようなもので、忍耐の限界値を試されることになります。

 Navelの商法に辟易して最近はろくにチェックしていないような元ファンの分際ですが、せっかくだから『俺たちに翼はない』の宣伝をしておこう。リンク先を見てもらえば分かりますがこのゲーム、PCソフトだけで7種類もあって、新規は「どれ買えばいいの?」と混乱すること請け合いです。が、7本のうち何本かは限定版と通常版の違いだったり、お得なセット版だったりで、実際は4種類に分けられる。『俺たちに翼はない 〜Prelude〜』(Prelude)、『俺たちに翼はない』(無印)、『俺たちに翼はない 〜AfterStory〜』(AfterStory)、『俺たちに翼はないR』(R)。無印は限定版(Limited Edition)と通常版(Standard Edition)と新装版(Anniversary Edition)の3つがあり、PreludeとAfterStoryはセット版(Prelude&AfterStory)があるので合計7つってわけです。無印の限定版と通常版と新装版の違いは内容的にほとんどなく、限定版には特典のイラスト本が付いているというだけで、あとはパッケージが異なるくらい。Prelude、AfterStoryそれぞれの単体とセット版の違いも特典程度で、基本的にセット版を買った方がオトクです。Rはアニメ化に伴って制作された一本。無印からHシーンを削除した一般向けバージョンであり、エロいシーンがない代わりに非攻略キャラだった香田亜衣(コーダイン)のルートが用意され、中田可菜という新キャラも出てくるそうです。Rは予約特典としてOVAが作られていて、買い逃すと手に入らないはずでしたが、現在はなぜかamazonの在庫が復活している状態です。登録は「アダルト」になっているものの、前述通りエロ抜きで実際のレーティングは「15歳以上推奨」ですから注意。OVAの付かないバージョンもあるので「アニメは要らない」という方はそちらをどうぞ。無印とRはほぼイコールの内容ゆえ、新規が購入するとしたら「エロシーンは欲しい:無印とセット版」「エロシーンはなくてもいい:Rとセット版」で宜しいかと。まずは試しにどれか一つだけ、ということであればRあたりをオススメします。なお『ネブ*プラス』というファンディスクには「その後のその後の明日香」というAfterStoryの後日談も収録されていますが、こちらはオマケ程度の代物らしいので、よっぽど明日香に魅了されたのでもないかぎりわざわざ買う必要はありません。

 さて、こんなのは宣伝としちゃ序の口です。まだまだ行きますよ。俺翼は都合6年掛かりのプロジェクトだけあってNavelの熱の入れようも半端ではなく、関連書籍やグッズが山のように……って言ったら大袈裟かな。とにかく沢山出ています。たとえば書籍だと、一番目立つのは4000円近くする『俺たちに翼はない パーフェクトビジュアルブック』、値段がイイだけにデカくて厚くて重い。CGや原画などビジュアル中心の一冊で、スタッフへのロングインタビューは裏話がいろいろこぼれてきて興味深いけれど、読み物として買うには高価すぎる内容です。ビジュアルに惚れたならどうぞ、ってところ。他、小説版はありませんが漫画版はいくつか出ています。Prelude収録の番外編4つ(「ある日の明日香」「ある日の京」「ある日の美咲」「ある日の狩男」)を細部バッサリ端折ってまとめた『俺たちに翼はない 〜Prelude〜』(全1巻)、本編3章(成田隼人編)の内容を要約した『俺たちに翼はない 〜berceuse〜』(全2巻)、本編2章(千歳鷲介編)の内容を要約した『俺たちに翼はない 〜Rhapsody〜』(全2巻)、本編1章(羽田鷹志編)の内容を要約した『俺たちに翼はない』(全2巻)、『俺たちに翼はない フラグメンツ』(全2巻)と『俺たちに翼はない フレッジリング』(全2巻)はよく知らないが、どうも前者がアニメ準拠のコミカライズ、後者はヒロイン視点で本編を追うものらしい。読んでないけど絵が一番良さそうなのはフラグメンツかな。これ以外にも4コマアンソロジー(全2巻)とコミックアンソロジー(全1巻)があり、総計すると14冊。CDの数はそれより更に多く、ファースト主題歌セカンド主題歌サントラキャラソンアルバムイメージアルバムAfterStory主題歌アニメオープニングテーマアニメエンディングテーマアニメサントラと歌・音周りだけで9個、ドラマCDがファーストシーズン5個、セカンドシーズン4個、サードシーズン1個の計10個、更に、ハメを外しまくることで定評のあるラジオCDが現在3枚目まで出ている(放送は56回で終了、3枚目までに43回分を収録しているから、あと1枚で完結する)ため、全部買うと20個を超える。トドメはアニメ版。7、8000円するDVDやBDが全6巻です。これはまぁレンタルとかでいいかも。さすがに高いし、購入特典のスペシャルCDや書き下ろしアンソロジー小説はもう応募期間が過ぎちゃったし。それにしてもアニメ版って大して話題にならなかったから、やってたこと自体知らない人もいるかもしれません。2011年春だから、タイバニとかあの花とか日常とかシュタゲとかやってた頃ですよ。話題作多過ぎで埋もれてしまった感がある。元ファンの身で言うのも何ですが、俺翼は紛うことなき大傑作だと個人的に確信しておりますので、毛ほどの興味でも湧いているのであればやってみてください。推奨順は、「セット版を買ってPreludeをプレー→本編(無印ないしR)をプレー→AfterStoryをプレー→ドラマCDを聴いてみる→あとはお好みで漫画版やアニメ版、ラジオCDなど」。

・拍手レス。

 「わたし」を演じているのは、中原麻衣さんですね。クラナドの渚やひぐらしのレナが代表作ですが、非常に演技の幅が広く、声を聞いただけでは同じ人が演じているとは気付かないことも多々ある、実力派な声優です。
 中原麻衣さんですか。この人を引き当てた時点で人退アニメは成功したも同然ですな。本当に聴いていて心地良い。

 今更ながら、DiesPSP版購入のお話。予約なしで、発売日当日に店頭で買えるだろうと考えていました。発売日の仕事後に探したら、近隣のお店は軒並み売り切れで、2時間探しまわりましたが、ふと見たAmazonで初回限定版を見つけ無事、購できました。一足先に楽しんできます。
 初週で1万本以上売れたって話もありますし、移植としては大成功の模様。でもいくら売れてもアニメ化だけは勘弁な。

 俺修羅は真涼からひたぎを連想してしまう……ガハラさんはハガレン好きだけど
 真涼の声優も斎藤千和ですっけ。もう一人のヒロインの名前が千和だからややこしい。

 田中ロミオと言えばクロチャ。コンシューマ版のためだけにXBOX360を購入した自分としては人衰ブームに乗ってアニメ化を…………オクルトゥム発売とどちらが目があるのかっ!
 CS版をPC移植してくれれば当方はそれで満足。オクルトゥムはAURAのアニメ次第で進展があるやも。ないやも。


2012-07-10.

『天牌』の全容を掴むためあれこれ調べていたらリストマニアの血が騒いで全話リストを作り始めた焼津です、こんばんは。

 昔からリスト作りが趣味で、下手すると対象の本を読むことよりも対象のリストを作る方が好きだったくらい。さすがに『天牌』の全話リストは需要もないと思いますので公開はしませんが……ところで『天牌外伝』は『天牌外伝スペシャル』というコンビニ本が何冊か出ていまして、ただ単行本の内容をそのままページ数増やして収録しただけかと思いましたが、調べてみるとどうも収録順がグチャグチャになっているみたいですね。たとえば1冊目の『出会い編』は1巻と2巻と3巻のエピソードが混在している状態です。もともと『天牌外伝』は2話程度で終わる単発エピソードが多いから、読んでいてあまり気にならないことは気にならないんですが。当方が持っている『天牌外伝スペシャル』は『出会い編』『麻雀道編』『麻雀打ちの絆編』『プロたる者編』『麻雀大会編』『麻雀と性格編』『麻雀の魅力編』『怒りの打牌編』の8冊。収録順があまりにグチャグチャだから確認に手間取りましたが、この8冊全部でちょうど単行本1巻から16巻の内容を完全網羅している模様です。なので当方は17巻以降を読めばいいわけだ。

 コンビニ本は時期を逃すと古本屋以外では入手できなくなってしまうこともあり、キチンとしたリストが作られにくいジャンルであります。検索してもろくろく情報が引っ掛からなくて往生した、ってことは何度もある。たとえば当方の持っている『麻雀飛龍伝説 天牌 最強スペシャル 元禄杯編』というコンビニ本はamazonにも登録されておらず、原作のどのへんに該当するかよく分からなかった。この本は「渦巻く思惑」から「飾れない勲章」までの16話分を収録しており、単行本で言うと11巻の第6話から13巻の第1話までに当たる。内容としては「学生選手権編」の続きみたいな感じです。ってなことが検索でサクッと出てこないから、いちいち調べないといけないわけですよ。奥付あたりに書いといてくれればいいのに……それはそれとして『天牌』、徐々に全容が掴めてまいりましたので、そろそろ全巻通読に向けて動き出そうと画策中。巻数は多いけど、古本屋を回ったら予想以上に投げ売りしているところがあったので思ったよりも集めやすそうな気配です。てか、うちの近所だと古本屋に行かないと既刊がほとんど手に入らない。最新刊しか置いてないか、そもそも取り扱い自体がないかの二択。麻雀漫画コーナーを作っているところでさえ、大半が『アカギ』で占められている状態です。つくづく麻雀漫画ってマイナーなジャンルなんだな、と実感しました。

 余談。「あンた、背中が煤けてるぜ……」で有名な『哭きの竜』の廉価版がつい先日から刊行されているそうです。タイトルは『CR哭きの竜』、どうもパチンコ絡みの出版となる模様。『武侠の闘牌』『凶弾の闘牌』『制覇の闘牌』の3冊は発売済で、今月下旬に『宿命の闘牌』という最終巻が発売され、全4巻で完結。興味はあるけど機会がなかった、という方はこの機を逃さずコンビニで探してみられては如何だろう。当方も久々に読み返したくなったので買うつもり。

【G-netプレイレポート】PSP版『Dies irae』をレビュー! これこそ珠玉の中二病バトルAVGだ!!(電撃オンライン)

 電撃オンラインの特集記事は前々から「記者というよりファンが書いているような匂い」を感じていましたが、「2007年版をプレイしたのもいい思い出ですね。僕は螢が好きだったので当時はいろいろとありましたが、その後の無料パッチのおかげで2009年版をプレイし、無事にファンになることができました」で古参と確定。「無事にファンになることができました」の一文が言外に放つものを、07年版体験者の誰もが汲み取ることでしょう。本当、あのどん底からここまでよく来れたものだ。同期のGardenは未だに「おかえり、アイの庭」とはならない模様ですけれど……それでも瑠璃シナリオが来ることを信じている。祈っている。願っている。それより他に為す術を知らんのだ。

ニコニコチャンネルで『人類は衰退しました』第1話「妖精さんの、ひみつのこうじょう episode1」を視聴。

 想像以上に面白かった。略称が「人衰」ないし「人退」のこのアニメ、原作はエロゲーのシナリオライターとして有名な田中ロミオによるライトノベルです。ガガガ文庫創刊ラインナップの1冊でもあった。かれこれもう5年前か……懐かしいな、「田中ロミオが小説家デビューするぞ」という報せが走ったときの、あの衝撃。いや、ロミオは元より器用なことで知られるライターだから衝撃というほどの驚きはなかった気がしますが、さておき『人類は衰退しました』はタイトル通り、ホモ・サピエンスの全人口が1億人を切った未来の地球で、緩やかに迫る滅亡をのんびり受け容れている旧人類と、彼らから地球を引き継ぐような形で台頭してきた新人類――通称「妖精さん」との交流の日々を面白おかしくシニカルに描いています。ロミオらしいブラックユーモアが利いた内容で、のほほんとしている妖精さんたちの言動もときどきエグい。人間たちは衰退を食い止めようとする気力も既に失って、諦めの中で伸び伸びと平和に暮らしている、というあたりもなんだか身につまされます。第1話は原作で言うと4巻目の前半に収録されているエピソード、の更に前半部分に該当する。人退は1冊丸ごと長編エピソードの巻もありますが、だいたいの巻は中編エピソードをカップリングした構成となっています。「ひみつのこうじょう」は主人公があることを仕出かしたせいで髪を切るハメとなったエピソードの直後に来る話なので、開始時点においてはショートカットで登場します。キービジュアルではロングの主人公がいきなりショートで出てくるのだから、原作知らない人はたぶん困惑するでしょう。なぜここからスタートなのか、という疑問はあるにせよ、原作ファンとしては期待に違わぬ、いえ、それ以上の出来でした。

 ぶっちゃけ、人退のアニメはそんなに期待していなかったんですよね。ロミオの作風はクセがあるし、メディアが変わるとどうしても違和感が多々生じてくるだろう、と身構えていました。明るすぎる色調の画面が観辛い、という点さえ除けば文句ナシのクオリティです。「わたし」が終始喋りっぱなしになることは目に見えていたから、肝心なのは「間が保つかどうか?」に掛かっていましたが、美事。まことお美事に保ってございます。Aパートのテンポはややヌルめだが、Bパートに入ってからサクサクと小気味良く進行し、鮮やかな幕切れを迎える。やはりあれですね、「わたし」を演じている声優さんが良い。際立って目立つタイプじゃないんだけども、ずーっと喋っているのを聴いていても負担にならないどころか、むしろ大いに寛ぐ。耳に優しい声です。妖精さんの「可愛いけどエグい」感じもしっかり出せていたし、このアニメは明瞭にアタリでしょう。特典も付くらしいのでBD買いたくなってきた。予算の都合がついたら是非とも検討したい。ちなみにアニメの今後の予定は、原作巻数で言うと6巻後半→3巻→2巻後半→4巻後半→1巻前半→5巻前半といったふうになる模様。グチャグチャやね。ただ、1巻前半(妖精さんたちの、ちきゅう)と5巻前半(妖精さんの、ひみつのおちゃかい)は話として繋がっている部分があるし、〆としては悪くないと思います。2巻前半(人間さんの、じゃくにくきょうしょく)は6分割してBD各巻にオリジナル映像特典として収録するらしい。で、1巻後半(妖精さんの、あけぼの)と5巻後半(妖精さんたちの、いちにちいちじかん)、6巻前半(妖精さんたち、すかいはい)は丸々カットなのだろうか。それとも2期のためにとっとくです?

第147回芥川賞・直木賞候補作決定!「覆面作家」舞城王太郎3度目のノミネート(ぶく速)

 久々に舞城がノミネートされたのか。前回から3年ぶりのようです。この人は今更芥川賞取っても……という気がしますが。直木賞の方は原田マハか貫井徳郎が来そうな予感。貫井は来月また新刊を出す予定なので、受賞したら全国の書店で山積みになって随分と入手しやすくなるでしょう。最近どんどん書店の書籍入荷量が減ってきて、通販じゃないと買えない新刊も結構多いです。それにしても宮内悠介がノミネートとは驚いた。これが初の著書だから、ってのもありますが、東京創元社が直木賞の対象出版社だったとは。創元推理文庫から『人生の阿呆』(第4回直木賞受賞作)を出していますけど、創元に直木賞のイメージって全然ないですよね。よく考えれば過去には貫井徳郎の『愚行録』や桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』が候補作として選ばれているのだから前例がないわけでもなかったが、たぶん今回も獲るには至らないであろうと思います。獲ったらマジで驚く。

『境界線上のホライゾン』浅間・智スケールフィギュアがエロすぎ!胸も尻も凄いボリューム!(萌えオタニュース速報)

 見た瞬間、当方の目つきが黒沢義明のようになったことは語るまでもない。浅間しいな、誠に浅間しきことこの上なし。フィギュアは買わない主義の当方でも手を伸ばしたくなる魔力だ。この調子で賢姉も頼む。

『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』、TVアニメ化決定

 来やがったか。1巻発売当初(去年の2月)からGA文庫の作品にしては異例の人気っぷりだったからアニメ化は時間の問題であろうと睨んでいました。『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』、略称「俺修羅」ないし「おなる」、裕時悠示がデビュー作『踊る星降るレネシクル』を続ける傍らで開始した新シリーズです。恋愛事を疎んでいる主人公、彼はひょんなことから帰国子女の少女と偽装カップルを演じることになり、偽装だと知らない幼馴染みの少女がヤキモチを焼いてきて……というラブコメディ。「修羅場」という割には内容がヌルい気がしないでもないが、短時間でサッと読み通せるため軽い読み物としては悪くない感じです。個人的にはるるルの方が好きなので早くあっちも再開してほしいが、俺修羅がヒットすればその分るるルも打ち切りの心配が減る。アニメは是非とも成功してほしい。そしてどうかるるルの方にも光を。

・拍手レス。

 amazonのゲームレビューって必要なのかな。いやなら読まなければいいのだろうけど、目に留まるとつい読んじゃっていやな思いをすることになる。
 感想ではなく仕様や特性等のスペック的な言及については参考になりますね。感想は、レビューする人自身の嗜好が分からないとあまり参考にならないかも。

 摘み読みなら外伝の黒沢さんのが一話完結スタイルなんでおすすめ>>天牌
 外伝はスッと入っていけていいですね。本編は入り組んでいるので結局頭から読み返すことにしました。


2012-07-06.

『こえでおしごと!』に登場する城山絢雨というキャラクターは海津元樹(主人公・柑奈が好意を寄せている少年)の幼馴染みで、如何にも「箱入り娘のお嬢様」といった風情のお淑やかな少女なんですが、小さい頃は傍若無人で元樹を殴る蹴るとやりたい放題だった……ってな設定を見て、やけにデジャヴる感じがして、最初は『男子高校生の日常』の羽原(パっと見大人しい少女だが、幼少期は「アークデーモン」の異名を取るほど凶悪だった)に起因するものかと思いましたが、「そういえば羽原も原作読んでいて妙にデジャヴったな」ということに気づく。当方が抱く「今は大人しいけど昔はひどかった女の子」のイメージはいったい奈辺にあるのか……と疑問し続け、先日やっと答えが出た。そうだ、『こんな娘がいたら僕はもう……!!』三瀬綾菜だ! とてもスッキリした焼津です、こんばんは。

 もう本編やったのが4年以上前だからうろ覚えですけど、確か小さい頃は主人公が綾菜にイジメられ(可愛がられ?)ていたんですよね。で、年月が経つにつれて関係が逆転してしまったという。『こんぼく麻雀』はやっと隠しルートを解放したところで、そろそろストーリーモードを終えることができそうです。シナリオが衣笠じゃないからどうしてもノリの違いが気になるけど、CVはそのままなのでとにかく懐かしい。麻雀パートは単調だから周回プレーするとやや飽きが来るものの、レベルが上がれば「役満ツミコミ」とかチートクラスの技で強引に勝ってサクサク進められる。「四暗刻単騎、大四喜、字一色」の五倍役満(スッタンと大四喜は二倍役満扱い)なんて現実ではまず不可能ですよ。稀に天和も決まる(不要牌を摩り替えるイカサマもあり、それと「役満ツミコミ」を併用したら開局と同時に「四暗刻単騎、緑一色、天和」の四倍役満が炸裂したこともあった)。開き直ったイカサマージャンっぷりが楽しい。

花とゆめ連載『神様はじめました』TVアニメ化決定!(萌えオタニュース速報)

 おっ、鈴木ジュリエッタの作品がアニメ化するのか。神はじは2巻までしか読んでなくて最近の状況を把握していなかったけど、最新刊が12巻ということは結構冊数溜まってたんですね。『カラクリオデット』が好きだったから『悪魔とドルチェ』や神はじも手を伸ばしてみたが、このふたつは「面白い」というよりも「無難」って印象でいまひとつハマれなかった。既刊も充分な数が揃ったみたいだし、そろそろ再開しようかな。この人の漫画読んだことない、という方にはやはり『カラクリオデット』を推す。全6巻でスッキリと終わっていますからまとめ読みしやすい。一種のアンドロイド物なんですけれど、少年向け・青年向けとは違う少女漫画ならではの感覚で紡がれていて、男性読者にとっては新鮮且つ純粋に面白い。アンドロイド物があまり好みではない(中学生の頃に『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』で軽くトラウマを負い、以来ちょっとだけ苦手意識が染み付いた)当方でも楽しめる内容でした。それはそれとして、神はじアニメの監督は大地丙太郎(『こどものおもちゃ』や『フルーツバスケット』のアニメをやった人、ギャグが得意で『ギャグマンガ日和』のアニメも手掛けている。一方で『今、そこにいる僕』なんて作品も)ということで、素直に楽しみにしている。

「ジョジョの奇妙な冒険」TVアニメ化決定!10月より放送開始!PS3で新作ゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」発売決定!(萌えオタニュース速報)

 次におまえは「で、第何部?」と言う。2000年頃にやった第3部のOVAは観た記憶がありますが、やはり荒木ズムをアニメで再現するのは難しかったのか、終始「なんかしっくり来ないな……」という違和感に苛まれたものでした。ジョジョって名前は聞いたことあるけどよく知らない、という方のために説明しますと、『ジョジョの奇妙な冒険』は1987年に“週刊少年ジャンプ”で連載を開始した漫画で、現在もなお最新作を展開中の超長期シリーズであります。単行本は軽く100冊を超える。シリーズの特徴は「節目節目で世代交代を行う」ところで、たとえば第1部は19 世紀末のイギリス(切り裂きジャックが跋扈していた時期、というか切り裂きジャックも出てくる)を舞台にジョナサン・ジョースターという貴族の御曹司が主人公を務めましたが、第2部は舞台を第二次世界大戦前のアメリカに移し、ジョナサンの孫であるジョゼフ・ジョースターが物語の主役に選ばれます。と、ここで分かったと思いますが、ジョジョシリーズの主人公は全員名前を略すと「ジョジョ」になるんです。ただ第3部以降はだんだん略し方に無理が生じてきて、誰も主人公をジョジョと呼ばなくなっていきますが……さておき、第2部の主人公は第1部主人公の孫、第3部の主人公はそのまた孫、という具合に世代交代を果たしていったものの、第3部で遂に現代へ追いついてしまったため、シリーズは「このまま世代交代すると話が未来に行ってしまう」という事態に直面します。それで第4部から先は牛歩戦術を取り、一応「ジョナサンの血族」という制約自体は外さないながらも隠し子だの何だのと若干苦し紛れな設定で時代を移さずに主人公を変えていき、第6部「ストーンオーシャン」にてようやく「第3部主人公の娘」が登場します。現在は『ジョジョリオン』という第8部に相当するエピソードが連載中。いろいろあって第7部以降は一種のパラレルワールドみたいな状況に突入しており、シリーズを通読していないとややこしくて訳が分からなくなってしまうところもありますが、「パワーインフレを解消するために相性重視の能力バトルを繰り広げる」という画期的な発想を実現してみせた漫画ってこともあり、広い世代に渡ってファンが存在しています。一方、独特なタッチの濃い絵のせいで敬遠している人も多い(当方も少年時代は「気持ち悪いうえに話がよく分からない漫画」という認識で、あまり読んでいなかった)。このアニメ化によって食わず嫌いしている潜在的なファン層が発掘されることを祈りますが……しかし、本当に第何部をやるつもりなんだろう。あるいはまったくのオリジナルか? 「三つの運命が歴史になる――『ジョジョの奇妙な冒険AGE』」 実際は第1部っぽい感じですけど。

・麻雀漫画だったらこれは外せない、ということで最長不倒コミック『天牌』をチマチマと読んでいますが、現段階ではあくまで摘み読みに留まっている。本編だけで63巻(外伝は23巻、列伝という番外編も1冊ある)もあるとさすがにまとめ買いはできない。幸い麻雀漫画は途中から読んでもある程度は闘いの流れが分かるからいい加減な読み方をしていてもそれなりに楽しめますが、やはり全体像は掴みたいところだ。

 『天牌』は、麻雀の腕前はかなりのものだと自負している大学生・沖本瞬が「麻雀職人」と呼ばれる伝説の打ち手・黒沢義明と出会い、大学を辞めて「本物のプロ」を目指すようになる……という、麻雀視点から見れば成長ストーリーだがそれ以外の視点から見れば転落ストーリーになってしまう『病葉流れて』めいた話。最初の方は「学生選手権編」あたり(コミックスで言うと5巻くらい)が見所らしいが、該当巻が発見できずまだ読んでいません。6巻に「横浜代理戦争勃発!!」という煽りが付いているところからすると、最近出た『横浜代理戦争編』はこのへん(6、7巻あたり)を切り取ったものか? 8巻から10巻にかけて展開する「四川編」はファン人気が高いとかで、該当巻を掻き集めています。11巻は後半から「選抜学生麻雀大会」と銘打たれた「元禄杯編」に入り、これが13巻あたりまで続く模様。14巻は終わり近くで「赤坂決戦」というシリーズ一、二を争う代表エピソードが幕を上げる。これが18巻くらいまでたっぷり続きます。当方はこのへんをコンビニ本でまとめて味わいました。「『天牌』は長すぎるし、最初から読むのは辛いな。どれ、お試し感覚でテキトーなエピソードを読んでみようか」と手を伸ばし、その濃密な闘牌描写に魅せられた次第です。瞬の師匠格に当たる黒沢義明――彼を超えるために下克上血闘牌を繰り広げる。いきなりここから読んだせいで「すごい」と圧倒され、もっと読みたくなった。しかし、こっから先については詳しく言及しているサイトも少なく、どういう展開になっていくのか把握できない。20巻から「長野サバイバル死闘牌」や「赤坂王様死闘牌」、30巻から「修羅暗黒裏闘牌」や「新宿代打ち決戦」が行われるらしい、というのはあらすじでなんとなく察せられるのだが……どうも途中から瞬以外の人物に焦点を当てたエピソードが増えるみたいですね。その後も45巻あたりから「渋谷血闘牌」、「大阪ステップ杯」と続き、53巻に達したところで「第二次赤坂『天狗』決戦」という非常に長いエピソードが始まるそうです。この第二次赤坂決戦は61巻まで、つまり単行本にして9冊分も費やされるそうな。13冊使い切ったカイジの十七歩や、19冊使っても終わらないアカギの鷲巣麻雀に比べればまだ短い方ですけども……んで、62巻からは「京都闘牌戦争」が開幕するとのこと。

 まとめますと、「学生選手権編」→「横浜編」→「四川編」→「元禄杯編」→「赤坂決戦編」→「長野編」→「赤坂王様死闘牌(キングデスバトル)編」→「網代・伊東編」→「新宿編」→「渋谷編」→「大坂編」→「第二次赤坂決戦編」→「京都編」って具合になるんでしょうか? ほとんど読んでいない状態で公式のあらすじを元に推測しているだけですから間違っている可能性もありますが……差し当たって入手した巻を読んでいくことにしよう。ちなみに外伝は黒沢義明を主役に据えて瞬に出会う前を描く過去編となっています。こちらは読み切り形式の話が多い印象です。ガッツリ行きたいなら本編、サッと軽く味わいたいなら外伝ってところかな。

・拍手レス。

 モーレツ劇場化。「君の知っている加藤茉莉香は死んだ」という台詞が一瞬頭をよぎりました。
 副題は「The princess of darkness」ですね。キャラデザが大幅に変わりそうな予感。

 自分もDiesCS版はPC版待ちなのですが、某所で聴いたαEwigkeitが素敵過ぎてヤバいです。ミニアルバムの発売が待ち遠しいです
 PC版の特典にミニアルバム付けてくれたらいいのになぁ……とりあえず聴ける日を心待ちにしよう。

 PSP版Dies、発売日に近所のゲーム屋に行ったらそもそも入荷してない罠。これは大人しくPCコンシューマ版を買いなさいという神の思し召しなのでしょうか・・・
 予約だけでも正田崇の予想の倍は入ったらしい。消化率も良く、発売日に置いてないショップもチラホラあったとか。

 一巻出る前からアニメ化となるとEATMANくらいしか浮かばないですね。主題歌担当した筋少の大槻ケンヂがはしゃいで方々の番組やらインタビュー記事で主人公のコスプレを披露してましたわ。
 EAT-MANは1作目がアニメオリジナルで、2作目が原作準拠だったようですね。レンタル屋で何度か見かけましたが、タイトルがイトメンを連想させて脱力するせいで結局観ず終い。吉富昭仁と言えば『地球の放課後』が今月の新刊で完結するみたいなのでそろそろまとめ買いしようかしら。


2012-07-01.

・今更「Happy light Cafe」(lightのwebラジオ)第81回配信分を聴いてニヤニヤしている焼津です、こんばんは。

 チェックを怠っていたせいで聴き逃していましたが、なんとこの回まゆきや正田崇に加えてエレオノーレ役やシュピーネ役の声優さんもゲスト出演しているじゃないですか! つい最近まで知らなかった不明をただただ羞じるばかり。しかし、まさかロート・シュピーネという普通にプレーすれば「単なる噛ませ犬の雑魚」って印象しか残らない(Diesの位階は「活動→形成→創造→流出」の順で高くなっていき、ほとんどの黒円卓団員は「創造」まで達しているが、シュピーネは「形成」止まり。そのため一時期はよくファンから「形成(笑)」とバカにされていた)キャラの声優さんがwebラジオに出演するだなんて、2007年当時からは考えられない事態だ。いや、ファーブラをやった後でも充分驚きの事態ではありますが。当方はフィクションに登場する「ゲスな雰囲気ぷんぷん撒き散らす敵キャラ」が結構好きで、07年版の頃からシュピーネさんに対してはある種の好感を抱いておりましたけど、こういうふうにフォーカスされるのは感慨深いと申しますか、隔世の感が湧き上がります。ユーザーとスタッフに変な愛を寄せられ、いつの間にかさん付けされていた不思議な奴です、シュピーネさんは。当方もいつから無意識に「シュピーネさん」と呼ぶようになったのか、記憶に残っていない。不気味なほど滑らかに「形成(笑)」から「シュピーネさん」に移行している。自分の書いた感想文を読み返してもクンフトの頃は全然さん付けしてないから、恐らくファーブラが出る少し前くらいから普及し始めたのではないか、と予想される。

【画像あり】エロゲ界に鬼才あらわるwwwww(暇人\(^o^)/速報)

 なにこのテキスト。クセになるかもしれない。いや、クセになるだろうな。クセになること必至。このエロゲーはあかべぇそふとすりぃから発売されているソフトで、タイトルは『JOKER-死線の果ての道化師-』。あまりに特徴的すぎる文章のせいか、体験版のテキストが修正されるという椿事を引き起こしたほどです。さすがに製品版は修正し切れなかったか。それにしても小山田伸(シナリオライター)が紡ぎ出すテキスト、「洗練されている」とは到底言い難いものの、単に切って捨てることも躊躇われる不思議な魅力があることは確か。舞城王太郎的な勢いを感じないでもありません。『CARNIVAL』で瀬戸なんとかさんのテキストに初遭遇したときのインパクトと匹敵しうる。既に一部で「小山田先生」なる尊称(あるいは揶揄?)も囁かれ始めているそうですし、これは新時代のRR(リアルリアリティ)誕生となるでしょうか。

 あと、「『あかべぇそふとすりぃ』って何? 『あかべぇそふとつぅ』じゃなかった?」という方のために解説。あかべぇ系列は「乱立」と表現されるくらいエロゲーブランドが多く、あまりの膨大さに全体像を把握できているユーザーも少なかった。そのため「いくら何でもやりすぎた」とあかべぇそふとの代表取締役・ミマスが反省し、乱立状態のブランドを統合に向けて再編成することにしたんです。これまであったブランドのうち8つ(しゃんぐりら、しゃんぐりらすまーと、あっぷりけ-妹-、暁WORKS-黒-、team IT`S、team it'sみんと、shallot、スペルマニアックス)をすべて「あかべぇそふとすりぃ」に統一(つまり廃止、サポートは継続)し、今後は開発事業部ごとに分かりやすいブランドを立てていく模様。『JOKER』は統合ブランドのデビュー作で、今月には第2作『創世奇譚アエリアル』も発売されます。シナリオライターは『あしたの雪之丞』や『アルテミスブルー』の井上啓二(何度見てもライトノベル作家の井上堅二と混同しそうになる……)、原画は『CARNIVAL』や『SWAN SONG』の川原誠と『ライラック畑の雛鳥たち』(同人ゲーム、現在開発中につき未発売)のざせつおう。なかなかの大作となりそうな気配です。

 「そもそも『あかべぇそふとつぅ』って何? 『あかべぇそふとわん』があるの?」って人のためにも解説しますと、「あかべぇそふと(AKABEi SOFT)」は元々同人サークルの名称で、企業化するに当たって「あかべぇそふとつぅ(AKABEi SOFT2)」と改称しました。AKABEi SOFT時代には『魂響』と設定を共有する関連作『夜の破片』や『その横顔を見つめてしまう』の原型『A profile』などをリリースしています。「つぅ」になってからはコンシューマ移植を果たした『車輪の国、向日葵の少女』が有名ですね。タイトルのせいでスルーした人もいる『こんな娘がいたら僕はもう…!!』は当方にとって密かなお気に入り。

「モーレツ宇宙海賊」映画化決定!(萌えオタニュース速報)

 重大発表がある、と言われていたから「まさか……」とは思ったが、本当に劇場化とは。『モーレツ宇宙海賊(パイレーツ)』は笹本祐一の『ミニスカ宇宙海賊(パイレーツ)』を原作とするSFアニメで、なぜタイトルが変わったかと申しますと、なんでも「ミニスカ」なる単語は商標登録されていて本の題名ならまだしもアニメの題名には使えない……んだとか何とか。1巻発売直後にアニメ化が決まり、ギリギリまで粘って原作3巻分のストーリーを取り込みましたが、後半の展開はアニメオリジナルとなっています。放送開始前は「さすがに時代錯誤ではないのか」と不安視する向きもあったが、いざ放送してみると意外に好評を集め話題作となりました。だいたい5話あたりから面白くなってきますので、気になる人はそのへんまでまとめて視聴してみてください。笹本祐一は84年にデビューした古株中の古株であり、「固定ファンは付いていても今や広い範囲でヒットを飛ばすことは難しいのでは……」などという危惧を抱いたりもしましたが、そんなもの跡形もなく吹き飛ばす見事な出来です。後半がオリジナルになったぶん原作のストックは大量にあるみたいだし、映画化に続けて2期開始も視野に入れてほしいところだ。ただ、アニメと原作は話が繋がらない、とも聞くのでどうなることか。

『AURA〜魔竜院光牙最後の闘い〜』劇場アニメ化決定!原作:田中ロミオ、監督:岸誠二、構成:上江洲誠(萌えオタニュース速報)

 で、こっちも劇場化。随分前から情報が漏れていたので驚きはない。「ふーん、やっと情報公開が始まったのか」という感想。原作は田中ロミオのライトノベルで、「作中のキャラクターが厨二病(というか邪気眼)を患っている」っつー最近よく見かけるパターンの学園モノ。『シュタインズ・ゲート』を連想される方もおられる(主人公の岡部倫太郎、通称オカリンは己の正体を「マッドサイエンティスト・鳳凰院凶真」だと自称している)でしょうが、『AURA』はシュタゲよりも古く、2008年7月刊行です。ちょうど4年前ですね。参考として当時の感想をリンクしておきます。続編等もなく全1冊でキリ良くまとまってますし、人退よりもこっちからの方が入っていきやすいかも。この映画がヒットすれば「ぜんいん☆ビョーキ!!」な『おたく☆まっしぐら』もきっと再評価の目が……おたまは上に書いた『こんな娘がいたら僕はもう…!!』と同日発売のソフトで、そのせいもあって個人的にセットで記憶している。久々にふたつとも再プレーしたくなってきた。

 ああ、そういえばシュタゲも劇場版やる予定だったな。これは厨二病映画ブームが来る兆しかしら。

・今月の予定。

(本/小説)

 『幻獣坐2』/三雲岳斗(講談社)
 『OUT OF CONTROL』/冲方丁(早川書房)
 『猫ノ眼時計』/津原泰水(筑摩書房)
 『星の海にむけての夜想曲』/佐藤友哉(星海社)
 『人類は衰退しました7』/田中ロミオ(小学館)
 『残穢』/小野不由美(メディアファクトリー)
 『泣き虫弱虫諸葛孔明 第参部』/酒見賢一(文藝春秋)

(本/漫画)

 『しばいぬ子さん(1)』/うず(竹書房)
 『アカギ(26)』/福本伸行(竹書房)
 『山賊ダイアリー(2)』/岡本健太郎(講談社)
 『ゆるゆり(8・9)』/なもり(一迅社)
 『ゴーイン乙女』/たけのこ星人(コアマガジン)

 文庫化情報。映画監督ギレルモ・デル・トロ(代表作『パンズ・ラビリンス』)と小説家チャック・ホーガン(代表作『強盗こそ、われらが宿命』、映画『ザ・タウン』原作)のコンビによる作品『ザ・ストレイン』が文庫化します。タイトルは『沈黙のエクリプス』と変更、ソフトカバー時は全1冊でしたが文庫版は上下2分冊。これは3部作の1作目で、邦訳版は1冊出したきりずっと音沙汰なかったのですが、文庫版は第3部まで全部刊行するそうです。第2部のタイトルは『暗黒のメルトダウン』、第3部は『永遠の夜』。バイオハザード物と見せかけて実は……なホラー長編です。「ストレイン」は血統や種族といった意味。もともとはTVドラマ用の企画だったらしいものの、うまく行かなかったので小説にしたとか。そのうち映画化するかもしれません。映画と言えば「ハリウッド版『バトルロワイアル』」と喧伝されている『ハンガー・ゲーム』の原作も文庫化しますね。これも全1冊だった内容が文庫版は上下2分冊になっています。ハードカバー版はちょっとサイズが大きくて置き場に困りそうだからスルーしましたが、文庫版なら楽々収納できるでしょう。他は町田康の『宿屋めぐり』とか、北國浩二の『リバース』、ジェームズ・ロリンズの『ナチの亡霊(上・下)』あたりが個人的な文庫化注目作。ジェームズ・ロリンズはダン・ブラウンの後釜狙いで竹書房が送り込んできたスリラー作家であり、『ナチの亡霊』は『マギの聖骨』に続く“シグマフォース”シリーズの作品なんですが、残念なことに邦訳は2作こっきりで打ち切りになっちゃったみたいです。原書は7作出ていて、もうすぐ8作目も発売されるらしい。

 それから、文庫化というよりは再刊の部類に近いですけど、津原泰水の『蘆屋家の崩壊』と『ピカルディの薔薇』がちくま文庫で出ます。俗に“猿渡と伯爵”って呼ばれているシリーズ(公式名称は“幽明志怪”)です。一話読切の連作短編集で、言ってみれば珍道中モノ。津原作品群の中でも圧倒的に読みやすく、薦めやすい。『蘆屋家の崩壊』は既に集英社文庫版が出ていますが、『ピカルディの薔薇』は文庫化されないまま絶版してしまった。つまり『蘆屋家の崩壊』は再刊、『ピカルディの薔薇』は初文庫化です。それぞれ書き下ろし短編が追加されるそうなので熱心なファンは買いましょう。ちなみに猿渡は作者自身がモデルで、伯爵はホラー作家の井上雅彦がモデルなんだとか。再刊と言えば、何か事情があって増刷されなかった中村文則の『銃』がなぜか河出文庫から出ます(元は新潮文庫)。それと野尻抱介の『ふわふわの泉』も早川で復刻。あれはとても面白かったから復刻することは喜ばしい。だが野尻は書きかけの作品をどうにかしろよと。

 『幻獣坐2』は2年ぶりとなる続編。前巻がいかにも続きそうな終わり方だったから続刊もいずれ出るだろう、とは思いましたけど、まさか2年以上も掛かるとは予想しませんでしたよ。危うく諦めて前巻を処分するところだった。士貴智志作画でコミカライズもやってるし、出ないはずはない、たぶん……とか細い希望を持ち続けていて良かった。平たく言うとヒロインがスタンド使いみたいな超能力者で、主人公の少年は異能を持ち合わせていないけど狡猾に立ち回ってヒロインの力を利用する。『デスノート』の夜神月や『コードギアス』のルルーシュみたいな悪賢いタイプを想像してもらえると分かりやすい。ハッキリ言って少年の方は小賢しくてさしたる魅力がないのですが、純朴な性格だったヒロインが憎悪に呑まれてダークサイドへ堕ちていく過程がスリリングでゾクゾクします。話としての新鮮味はないけど、悪堕ち系ヒロインが好きな方にはオススメ。『OUT OF CONTROL』はうぶちんの短編集。今度映画をやる『天地明察』のプロトタイプ「日本改暦事情」などが収録される模様。来月には『もらい泣き』という新刊も出るので久々にうぶフィーバーだな。しかしテスタメント2はまだか。『猫ノ眼時計』は上の文庫化情報に書いた“猿渡と伯爵”(“幽明志怪”)シリーズの完結編です。これの発売に合わせて『蘆屋家の崩壊』と『ピカルディの薔薇』を出す、って具合。『星の海にむけての夜想曲』は佐藤友哉の新刊ですが、そう言われなければきっとスルーしてた。今までのイメージからは随分とズレるタイトルセンスですな。それはそれとして『2345』とかいう作品はどうなったのか。『人類は衰退しました7』はアニメ化が決定したシリーズの最新刊。もうそろそろ放映の時期か? イラストが戸部淑に変更されてからの新刊としてはこれが初。当方は山崎透のイラストで馴染んだクチゆえ複雑な気持ちです。戸部淑は戸部淑で好きな絵柄だから、恐らくすぐに慣れるんでしょうけども……それでも山崎透のイメージが薄れていくことを惜しむ。『残穢』はかなり久々な小野不由美の書き下ろし長編。久々すぎて何年ぶりか咄嗟に分からなかったが、どうやら9年ぶりになる様子。そうか、『くらのかみ』が2003年だったか。当方は小野作品を積みまくっているためあまり待望って気分じゃないけど、無論買い逃す手はない。ついでに書くと当方が好きな小野作品は『呪われた十七歳』(加筆改題により現在は『過ぎる十七の春』というタイトルで発売中)。『残穢』と同日に『鬼談百景』なる怪談本も発売されるのでチェックをお忘れなく。『泣き虫弱虫諸葛孔明 第参部』は今月のド本命。第弐部から約5年半、やっとこさお出ましするデタラメ三国志。小説というよりは三国志の解説本って雰囲気で、小説パートもあるにせよ、まるでエッセイのような感覚で読めます。しかし解説や解釈がもうメチャクチャ。ここまでひどい(それでいて愛に溢れた)三国志本などかつてお目に掛かったことがありません。純粋な三国志好きは武将よろしく憤死するかもしれませんが、「それはそれ、これはこれ」と心の棚に上げておくことのできる人ならまことに美味しい絶品となること請け合い。だが、何と申しましても「三国志ってよく知らない、ってか興味ない」という、以前の当方みたいな方にこそ読んでいただきたい本であります。

 『しばいぬ子さん(1)』は某所で人気沸騰中の、「どう見ても柴犬にしか見えない女子高生」しばいぬ子さんを巡る4コマ漫画。単行本が発売される前からアニメ化された、なかなか異例の一作であります。同作者の『炊飯器少女コメコ』もなかなかシュールで面白いコメディ4コマ(ヒロインが少女型の炊飯器で、頭がパカッと開く。親密になればなるほどお米が美味しく炊ける謎機能)。『アカギ(26)』は「さすがにそろそろ鷲巣麻雀も終わっているはず」と手に取ってみる方もおられるでしょう。が……駄目っ……! 「ええっ、まだ終わらないのかい!?」と閻魔も驚く最新刊。鷲巣麻雀が始まったのって確か8巻くらいですから、かれこれ14年は続いている勘定になりますね。本当、いつになったら終わるのか。当方はまだ最新刊に追いついていませんが、まとめて読む分には面白いです、鷲巣麻雀。和了るか和了らないかの押し問答だけで4話も消費するなど「引き延ばし」と謗られても仕方ないシーンがいくつかあるにせよ、一気通読する身にはさして苦痛でなく、ただ「年単位で続刊を待つことが苦行」というだけのことであります。しかも後半戦へ縺れ込む(鷲巣麻雀は半荘6回に渡って行われるが1回戦から4回戦に掛けては比較的短く、5冊程度で終わる。5回戦から先が長く、14冊費やしてもまだ終わらない。ちなみに、アニメ版『アカギ』は単行本13巻の冒頭、5回戦の直前で終わっている)につれて麻雀漫画というより「鷲巣様がだんだん可哀相に(そして愛しく)なってくる漫画」と化し、楽しみ方まで変わってきます。もはや鷲巣萌えコメディと表現しても差し支えない。初期の鷲巣と最近の鷲巣ってもう顔がほとんど別人ですよ。聞くところによると鷲巣編が終わってもアカギ自体はまだ続くそうですが、今後あれを超えるインパクトのキャラは生まれそうにない。ところで最近の近麻作品で面白いと思ったのは『麻雀小僧』って作品、まだ既刊もあまり多くない(現在4巻が最新刊)から狙い目。それ以外だと今月新刊が出る『バード』か。あれは完全なイカサマ麻雀なので、麻雀のルール知らなくても抱腹絶倒だと思います。『山賊ダイアリー(2)』は思い立って猟師を兼業することになった漫画家の日常を描くエッセイ風コミック。淡々としたタッチで狩猟生活を綴っていますが、非常に面白い。「狩り」に興味がある人は一読して損ナシ。『ゆるゆり(8・9)』はアニメ2期開始に合わせての連続発売、なもりブーストは今回も健在のようで、片方(確か9巻)は1冊丸ごと描き下ろしだそうな。ついでに『ゆりゆり』という、作者が同人誌でやっていたシリーズの総集編も出ます。オムニバス形式で女の子たちの百合百合した日々を描く模様。買おうかどうか迷っているうちに売り切れてしまった作品だったので実にありがたい。で、今回は『ゆるゆり(8)』の通常版と限定版(ドラマCD付き)、『ゆりゆり』、『ゆるゆり(9)』の通常版と限定版(こっちもドラマCD付き)を5日連続で刊行する企画だそうな。「そこまでするなら、まとめて発売しろよ!」と思う。それとなもりはそのうち『ゆるゆる』とかいう単行本も出すんじゃないかと予想。『ゴーイン乙女』はアダルトコミックです。『シアワセ乙女』以来3年ぶりとなる単行本。作者のたけのこ星人は、本人によると別に意識してのことではないらしいが結果として「寝取られ」と呼ばれるシチュに落ち着くことが多く、知らずに読んだ人から反発を喰らってしまうタイプの描き手です。なので評価は賛否両論、決して万人ウケするエロ漫画家ではありません。しかし、「快楽」「興奮」「愉悦」、これらはいったいどこから訪れるものなのか……という蛮性の来歴を丹念に探っていくような筆致が魅惑的で、あたかも卑猥を通り越した新たな境地に達し、肉欲の遥か彼方へ眼差しを向けている気配さえ仄かに漂ってくる作風を備えています。率直に申せば、不思議なまでのエロエロしさがある。最近の主流に比べると、少し描き込みが粗いかな? とは思いますが、それは些細な問題。寝取られがイケるならば果敢に挑んでみてほしい。

・拍手レス。

 伊藤静さんの生き別れの双子の姉こと三咲里奈さんは、最近エロゲで名前を見なくなって寂しいです。一般アニメやゲームの方をメインでやる声優さんにも関わらず、濡れ場の演技でも手を抜かない姿勢は非常に好感が持てたのですが
 かわしまりのあたりもそうなっていくんじゃないかと不安。最近はもう表とエロゲで声優のクオリティにあまり格差がなくなって、巧い人は簡単に活躍の場を移しちゃいますね。

 Dies irae クリアしたんですがやばいっすよ!! 三つ巴ルートが最高に熱すぎます
 PSP版のシステムはアレらしいが追加要素は素敵みたいで安心。粛々とPC版発売を待つのみ。


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