2012年11月分


2012-11-28.

【速報】 人型兵器ロボットの格闘番組、米国で始まる! 最新兵器ロボが本気で戦うぞ!(暇人\(^o^)/速報)

 リアル『リアル・スティール』ですな。ロボと言えば、ようやく完結したということで『FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE』を読み始めましたが、兵器の描写がカッコ良くて興奮することしきり。久々にロボ熱が高まってそっち系の作品を物色しています。見つけた中でオススメしたいのは『機龍警察』。端的に述べてしまえば「殺伐としたパトレイバー」です。ロボってよりもパワードスーツに近いけど、序盤から派手な展開の連続で飽きさせない。まるで上質なアクション映画を鑑賞しているが如き気分になる。これは是非とも映像化してほしいところだが、問題はアニメでやるにしても実写でやるにしても、物凄く予算と期間が掛かりそうだってこと。とりあえずは脳内劇場で妄想上映して己の欲望を慰めることにします。

【誰得】「火垂るの墓」がイギリスで実写映画化(暇人\(^o^)/速報)

 「ザ・グレイヴ・オブ・ファイアフライ」とかいったタイトルにすると、なんかサスペンス映画みたいだ。どことなく「ア・メイデンズ・グレイヴ」(『静寂の叫び』原題)っぽいし。フランス語だともうちょっとマシになるかな。「トンブ・デ・ルシオール」とかいった具合で。そのまま日本語で「フォタルノハカァ」とか言われたら噴き出さないでいる自信はない。再来年に撮影開始予定とのことですが、どうせ制作に難航して「そういえばあの話どうなったんだっけ?」「さあ……」と有耶無耶になってしまうんじゃないかしら。映画やアニメは有耶無耶になった作品が多すぎる。

人気作家・乙一さん、別名義での活動を公式に認める(ぶく速)

 マジかよ全然知らんかったわ。近頃やけに寡作だと思ったら別名義で活動してたのか。中田永一と山白朝子はたまたま好みの作風だった(冒頭数ページだけで判断、本自体は積んでいる)から買い集めていて、それぞれ見つけたときに「我ながら大した発掘能力だ」と自画自賛していたけど、まさか乙一の掌で踊っていただなんて……でも有名作家があえて別名義を使うってケース、割とよくあるらしいですね。エラリィ・クイーンがバーナビー・ロス名義で『Xの悲劇』とかを書いていたことは有名ですし、スティーヴン・キングがリチャード・バックマン名義で書いていたことも今や周知の事実。最近だと夢枕獏も別名義の使用を告白していました。水月郁見あたりは著者略歴の欄に「夏見正隆の別名義」とハッキリ書いていますから隠す気毛頭なし。エロゲーメーカーが次々と新しいブランドを設立するようにPNを使い分ける人もいる。公式には認めていないけど、豪屋大介もたぶん……ふたつあったシリーズを両方とも途中で投げ出している感じがいかにも佐○大輔的。「名義なんて飾りですよ」という面も確かにあるだろうが、後から調べるときに苦労するのでなるべく統一してほしいものです。

・拍手レス。

 『空白の14年間の出来事』って説もありますね>Qの初期予告編 エヴァや使徒の欠番は模型誌で作例付き外伝とかやるのでしょうか……
 あるいは、まさかの実写映画化とか。

 戦車発見時の歴女チームを見るに、彼女達は元々忍道を学んでたんでしょうが、あの世界に忍道はどんな需要があるんだろう……
 諜報かな。全国大会では殺人許可証(ダブルオー)持ちが出てきたりするのかもしれない。

 終戦のローレライは最近古本屋で文庫が各105円だったのでよみましたが、そう言われるとハードカバー版もみたくなってきました。あれ、中盤の展開はすごくラピュタでした…
 昔町田のブックオフに行ったらハードカバー版ローレライが105円コーナーの棚を占拠していて壮観でした。全部で5、60冊はあったんじゃないでしょうか、あれ。


2012-11-23.

・映画やってる影響で『ベルセルク』を読みたくなる→読む→巻末広告に載ってた『セスタス』を読みたくなる→読む→拳闘繋がりで『ホーリーランド』を読みたくなる→読む……と、物の見事にヤングアニマル無間地獄に囚われた焼津です、こんばんは。

 そしてホリラン買うときにたまたま見かけた『東京闇虫』が気になって、これも全巻まとめて購入しちゃった。タイトルの振り仮名がどこにも書いてないので「やみむし」なのか「あんちゅう」なのか気になったが、ネット書店のサイトでは「やみむし」で登録されてますね。簡単に言うと『闇金ウシジマくん』みたいなノリのサスペンス・コミックです。借金みまれのニートが負債を返済するために「裏」の仕事を手伝うハメになる、といったストーリー。運び屋をやらされたり、闇金の回収をさせられたり、自殺者の出た部屋を清掃することになったり……1、2巻あたりの展開は想定範囲内だったけど、3巻くらいを境に盛大なコースアウトが始まり、4巻ですっかりポルナレフ状態に。5巻の後半から徐々に元のコースへ戻りそうな気配が漂い出すものの、なかなか先が読めません。こういうアングラ系サスペンスは結構好みなので面白く読めました。ちなみに2巻から3巻にかけて「地下アイドル編」というエピソードがあるのですが、そこでチラッと出てきたオタクのシャツにまどかとキュゥべえとおぼしきキャラがプリントされているという不意打ちに思わず笑ってしまった。まどかマギカは『見滝原闇虫』と改題してもあまり違和感がないな。「が〜ん〜ば〜れ〜 が〜ん〜ば〜れ さ・や・か」「キュ、キュゥべえ……応援するって……」「言葉通りの意味だよ?」

【堅杉】「堅あげポテト」にガラス片混入、回収へ…(暇人\(^o^)/速報)

 誰もが「堅すぎだろ」と思うこと必定のニュース。あのポテトは噛んでいると顎が痛くなってくるのであんまり買わないな。最近食べたスナック菓子で美味しかったのは「サッポロポテト バーベQあじ 燻製ベーコンあじ」。あと見かけたことはないけど東ハトの「マンモスの肉!?」というスナック菓子もいっぺん食べてみたい。「シベリアの塩味」とかいったネーミングに惹かれるものがある。

『断裁分離のクライムエッジ』2013年春、TVアニメ化決定!(萌えオタニュース速報)

 髪フェチにはたまらない異能伝奇バトル漫画です。しかし、まさかアニメ化とは……登場人物たちは各々が殺人鬼の末裔で、ご先祖様が大量殺人に使った遺品を武器として戦う。ちょっと悪趣味な設定が厨二心をくすぐります。でも戦で大活躍した勇士の刀や剣や槍や斧や弓や銃だって見方次第では「大量殺人に使った遺品」ですよね。そう考えると別に特殊な設定ではないのかもしれない。最近の巻は積んでいて今どんな展開か知らないけど、袞州虎徹使いの少女とギロチン使いの少女と絞殺縄使いの少女が三つ巴を繰り広げる様子を勝手に妄想して楽しんでいたりする。

『ビブリア古書堂の事件手帖』月9で実写ドラマ化決定 主演:剛力彩芽(萌えオタニュース速報)

 「三上延」と「月9ドラマ」、まさかこの2つが結びつく日が来るとは。しかし主演女優のイメージが原作と違いすぎるため、ファン一同はお通夜状態に。国内ドラマは大して興味がなく、もともと観る予定なかった当方はさほどショックでもないけど……うん、ドラマ化の勢いでアニメ化もすることを期待しておきましょう。

部屋のインテリアにしたいので、キレイな装丁を探しています(ぶく速)

 分厚い本はインテリアに最適。さあ、みなさんもボラーニョの『2666』を買いましょう。置くスペースがないから当方は装飾目的で書籍類を買うことはほとんどないのですが、「ハードカバー版の装丁が好きだから」という理由であえて手軽な文庫版をスルーすることはありますね。たとえば佐藤賢一の『傭兵ピエール』『双頭の鷲』は文庫よりハードカバーのデザインが断然気に入った。福井晴敏の『終戦のローレライ』もやっぱりハードカバー版がいい。でもあれは帯が褪色しやすいから、帯は外した方がイイですね。柳広司の『ジョーカー・ゲーム』は表紙だけ比べるとあまり違いがないけれど、カバーを外したときに見える本体のデザインは段違いにハードカバーの方が素晴らしい。内容もさることながら、「見た目の心地良さ」は本を買ううえで重要なファクターになります。装丁が良いから読みたい、とまでは飛躍しませんが、読んだ後で「手元に残したい」と願う可能性が高いのはやっぱり装丁が綺麗な本。『ダーク・ムーン』は馳星周の作品として見るとそんなに際立って面白いわけでもないし、正直タイトルもちょっとダサいけれど、装丁が気に入ったせいで未だに処分できず本棚に残留させている。「インテリアにするためだけに本を買うのはちょっと……」という方、まずは試しに古本屋の廉売コーナーを覗いてみてはいかがだろう。いつもとは違った視点の物欲を自覚できますよ。

『ガールズ&パンツァー』第5.5話の無料配信が始まったので観ましたが、相変わらず必修選択科目の中に出てくる「仙道」と「忍道」が気になる……ガールズ&ニンジャーみたいな番外編も企画されていたりするんだろうか。「忍者」と「戦車」、響きは似てなくもない。アイエエエエ!センシャ!?センシャナンデ!? さておき5.5話は総集編となっていて1話から5話までの流れをまとめていますので、「最近ガルパンとかいうアニメが話題になってるけど、どんな内容なの?」と気になっている人にはオススメ。

・拍手レス。

 いやー、エヴァQはまさに「ポカーン」でしたね。果たして次回で収集つけられるのか、という懸念もありますが、破の最後で流れた予告のシーンが一切使われていなかったのはどういうことなの?大幅なプロットの変更でもあったんでしょうかね
 本来なら新劇はとっくに完結しているはずですから予定はもうグダグダでしょうね。完結後に「使われなかったシーンをもとに再構成したスピンオフ映画」とかやりそう。

 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』自分も見てきました。いい意味でも悪い意味でも終始、ポカーン状態でしたw( ゚д゚)ポカーン
 シンジの心境とシンクロできたのでネタバレに触れないうちに観れたよかったです。

 Qはちょっとした要素がすぐネタバレに直結してしまうので語りにくい。ネタバレ避けると「オバケのQ太郎は出てこなかったよ」程度のことしか言えない。

 巨神兵東京に現わるに言語:舞城王太郎の文字があってビックリ
 セリフ回しが庵野っぽくないなぁ、とは思ったがクレジット見て当方もビックリ。Q太郎は出てこなかったけどO太郎は絡んでいた、というオチ。


2012-11-18.

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』を観てきました。上映終了後の館内に漂う「おい、どうすんだよ、これ……」な空気がある意味本編よりも面白かった焼津です、こんばんは。まさに愉悦。

 しかし、さすがEVA人気はパなかったです。いつ行ってもガラガラで内心存続を危ぶんでいた(たまに貸切状態のこともあった)地元の映画館が初日ほぼ満席になる勢いで混み合っていました。こんなに座席が埋まっているトコ見るの、ワンピの『ストロングワールド』(入場者特典として0巻を配っていた奴)以来です。観客層も幅広く、親子連れやカップルの他にも中高生の集団や高齢の方、中には「『アウトレイジ』のチケットと間違えたのでは?」って疑いたくなる風貌の方までおられました。EVAはパチンコやパチスロの方でも人気があるらしいから、普段アニメ観ないような方々さえ劇場に足を運んでいる様子。内容に関してこまごまとした感想を述べてもまとまりそうにないし、思ったことをいくつか箇条書きにしよう。もちろんネタバレ満載です、注意。

 1.開幕早々の浦島太郎展開には度肝を抜かれた。「サードインパクトは未然に防げなかったのか!」という衝撃に呆然。
 2.鈴原サクラが名乗った瞬間に「ああ、そういえばCCサクラとか、そんなネタがあったっけ」と思い出す。
 3.ミサトさんがバトロワの首輪爆弾みたいな奴のスイッチを押せなかったのは、破のラストで「行きなさいシンジくん! 誰かのためじゃない、自分自身の願いのために!」と焚きつけるようなセリフを叫んでいた負い目もあるからだろうか。
 4.ガラガラのネルフ本部はいったい誰がどうやって管理しているんだろう。全自動? 顔は出さないけど職員が何人か残っているのか? それともゲンドウや冬月が「おっと、そろそろシンジの食事の時間だ」ってせっせと用意してるのか?
 5.シンジの母親の旧姓名が「綾波ユイ」、TV版ではもともと碇ユイでゲンドウが婿入り(旧姓:六分儀)だったけど、設定変わってる模様。ユイと一緒に写真に映っていた女性はマリの関係者というか本人? 「ゲンドウくん」つってたし。
 6.「あの槍があればやり直せるんだ!」 えっ、駄洒落?
 7.フォースインパクトが発動するところ、小聖杯を破壊してしまった切嗣の姿がふと脳裏をよぎった。あのシーン、自宅で視聴していたら絶対「ランサー、自害しろ」と口にしていただろうな。
 8.「カヲルくん、君が何を言ってるのかわからないよ!」→首ボーン、正直「またかよぉぉぉぉ!」と脱力して溜息が漏れそうになる。
 9.破のラストで嘯いた「今度こそ君だけは幸せにしてみせるよ」は今回の失敗に対する後悔を指していて、「Qのシンジ起床以降→シン→破ラスト(今度こそ〜)→Qの冒頭(おかえり、 碇シンジくん)」と繋がる、って説もあるが果たして。
 10.改弐の「モード・スリーセブン」ってパチスロネタ?
 11.スタッフロールに「板野一郎」の名前を確認、『劇場版BLASSREITER』を妄想する。
 12.次回予告タイトルの「:||」が何なのか全然わからなかった。どうも演奏の反復記号らしいが……。

 結論を述べると、冒頭20分くらいは単純明快にすごかった。あれを観るためならもう一度映画館に赴くのもアリかな、と。後半は様々な示唆を撒き散らしつつ、全然謎が解かれずに終わるため、現時点では何とも言えません。出題編だけで幕を引いた感じ。庵野秀明は案の定、庵野秀明のままだった。このまま突っ走るつもりなのか。

映画『ベルセルク 黄金時代篇III 降臨』映倫でR-18指定に 「極めて刺激の強い性愛描写」のため(萌えオタニュース速報)

 Tがガッツとグリフィスの出逢い、Uがドルドレイ要塞の攻略だったらしいから、Vはガッツとグリフィスの別離以降を描くのかな。黒犬騎士団は出てくるし、蝕も起こるし、R18指定になってもおかしくないというか、ぶっちゃけそうなるだろうと予想してた。「極めて刺激の強い性愛描写」は「見ないで」のあたりか? TとUをやってた頃はまだ原作読んでなかったせいでスルーしちゃったけど、今度のVは是非観に行きたいところ。この報せは「手加減抜き」とも受け取れるので、むしろ安心しました。

鎌池和馬が3日で原稿を書き上げる(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 他のスケジュールが詰まっている状態で、この荒業……いったい鎌池はどれだけ加速装置を仕込んでいるのだろうか。読む方が追いつかないよ。そろそろ本気で「鎌池和馬文庫」というレーベルを設置すべきときかもしれない。「西尾維新文庫」みたくレーベル内レーベルって扱いになるだろうけど。

PEACH-PIT『ローゼンメイデン』アニメ化!(萌えオタニュース速報)

 懐かしい。10年前、まだ大学生だった頃に書店でたまたま手に取った“コミックバーズ”がちょうど連載開始の号でした。アニメはそれから2年後くらいにスタートしたんですっけ。1期が始まった当初はそんなに注目されてなかったけれど、水銀燈が「乳酸菌とってるぅ?」と奇怪なこと言い出したあたりを境にどんどん人気が高まっていったように記憶しております。あのへんの脚本は『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』等で有名な岡田麿里が手掛けたそうな。ローゼンアニメは2期の「トロイメント」、特番の「オーベルテューレ」を含めて26話分制作され、連載開始から5年経っても人気は一向に衰えなかったのですが、原作者と編集部の間で何かトラブルが発生したらしく、2007年に原作の漫画が突然打ち切りとなってしまいます。翌年の2008年に出版社を移籍して連載は再開されたものの、ファンが待望するアニメ3期はまったく音沙汰ナシに。「オーベルテューレ」の放送が2006年末でしたから、今回のニュースはかれこれ6年越しの朗報となります。単純な3期目に当たるのか、リメイクみたいな調子になるのか、現時点ではハッキリしませんが続報を心待ちにしよう。

・拍手レス。

 ガクトゥーンの体験版がきてたのでやってみたんですが、お爺ちゃんマジお爺ちゃん
 そういえばガクトゥーンの発売もそろそろですか。予約済だけど、体験版やろうかやるまいか、迷う。


2012-11-13.

『まりしてんァ千代姫』『剣と紅』、奇しくも同時期に「主人公が女性の歴史小説」が上梓されたので、2冊を並べてうっとりと表紙に見蕩れてみた焼津です、こんばんは。

 前者は道雪の娘で宗茂の妻・立花ァ千代が主人公、後者は徳川四天王の一人である井伊直政の養母・井伊直虎が主人公。ァ千代はァさん経由でぐぐって知っていたが直虎の方は知らなかった。家督を継ぐために男名前で呼ばれ、死ぬまで独身を貫いた女武将なんだとか。帯に書かれた「生涯、飾らぬ」の一文が放つインパクトは絶大。交互にチマチマ読んでますが、どちらも面白げな雰囲気を漂わせていて満悦することしきり。やはり本を読むことは無性に楽しい。

暇で仕方ないので5年前のラインナップ貼ってみる(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 5年前……2007年というと、どうしてもあの極大スワスチカが開いた日を思い出してしまって憂鬱になるが、そこはあえてスルーして思い出すことにしよう。んー、この年は『Fate/Zero』の1巻がとらのあなを始めとするショップで一般発売され、冬コミ頒布の4巻にて完結した、言うなればZeroの年ですね。虚淵玄が久々に仕事らしい仕事をしたとあってファンたちはみな狂喜した。まさか4年後にアニメ化を遂げるとは想像してなかったですな、フルボイスでゲーム化とかはちょっと期待してたけど。それ以上に虚淵玄の肩書きがやがて「魔法少女アニメの脚本家」になるだろうとは毛ほども考えていなかった。発刊は前年だけど、『化物語』の人気が伸びてきたのもこの年。続編は期待していたけど、まさか5年経ってもまだシリーズが完結していないだなんて想像だに……アニメはよもやの大ヒットで、「全物語」のアニメ化まで決定する始末。というか『傷物語』の劇場化はどうなったんだ。ファミ通文庫では『バカとテストと召喚獣』がスタート、年を経るにつれ人気は高まり、「ファミ通文庫=バカテス文庫」と表現されるほどの看板商品へ発展する。また、小学館が新レーベルを創刊。その名も「ガガガ文庫」。創刊ラインナップの一つ『人類は衰退しました』は順調に巻を重ね、レーベルの牽引役として存在感を強めていくことになる。他は冲方丁の“シュピーゲル・プロジェクト”がスニーカーとファンタジアの両方で開始とか、うえお久光の未完シリーズ『悪魔のミカタ』『悪魔のミカタ666』として再開とか。どっちも現在は凍結状態ですけどね。ライトノベル以外では「ラミエル戦すげえ」と話題になった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が公開されたり、伊藤計劃が『虐殺器官』引っさげてデビューしたり、ムキムキマッチョが「ディス・イズ・スパルタァァァァァッ!!!」と雄叫びを上げていた(『300(スリーハンドレッド)』)り、川上稔が友人から聞いた『魔法少女リリカルなのは』の概要をもとに「俺の名を言ってみろ」な『魔法少女リリカルなのはPATRIOT』を想像していたり。そんな年でした。

lightのシナリオライター・正田崇が公約通り『BLEACH』を一括購入

 解説しますと、9月24日に「あと二週以内くらいに総隊長が卍解スティールされて、なにィ馬鹿なこんなことが、ぐわああァ!ていう展開になったらブリーチ全巻買う。」とツイートしたところ、まさかの実現。「ジャスト二週でほんとに卍解盗まれてんじゃねーよジジイこらてめえ。」とこぼしつつも公約を実行に移すこととなりました。何冊か見つからなかったため抜けもあるそうですが、来月出る新刊が57巻であることを考えると、少なく見積もっても2万円の出費……そして同時に発生する、置き場の問題。本棚に空きがあるんでしょうか。当方も『天牌』をまとめ買いしたときは置くスペースの確保に苦労しました。みなさんも「○○だったら全巻買う」みたいなのをやるときは金銭的な打撃とともにスペースを奪われるリスクも考慮しておきましょう。最悪のケースだと、寝る場所まで侵食されます。

『氷菓』と飛騨高山がタイアップ!「氷菓米」「千反田える米」発売(萌えオタニュース速報)

 『氷菓』のアイスクリーム、みたいなタイアップ商品は想像したことがあったけど、米になるだなんて想像する方が難しいわ。これでチタンダエルも大天使から米天使にクラスチェンジか。「千反田える米プレミアム」は見ているとだんだんキャラ名ではなくブランド名のように思えてくる。最近地域とアニメのタイアップ企画が多いけど、多すぎて斜め上に突き抜けてるものも多いなぁ。『ガールズ&パンツァー』ラッピング車両とラッピングバスには目を疑った。あ、ガルパンそのものは面白いアニメなのでオススメです。「女子が戦車道を嗜む世界」と設定はムチャクチャだが、ムチャクチャな分だけ細かいところはしっかりと丁寧につくっている。視聴者を飽きさせず、ちゃんと心を掴む気配りも怠らない。本編を3話くらい観てから公式配信されているサウンドドラマ聴くとイイ具合にハマれます。

・拍手レス。

 まさかおかま騒動の哀川氏が新作で復帰するとは思ってもいませんでしたね。ああいう騒動となってしまった以上、絶対に電撃から追放されるかと思っていたのですが…。あと一度だけのチャンスをやろうと考えたんでしょうかね…。とにかく、新作がまた文章の盗作のオンパレードだったら、今度こそ干されるのは確実なので、反省してるのならば作品の出来で示してもらいたいですね。
 これで再起に成功したら『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長【徹底改訂版】』とかが出るかもしれませんね。

 ファントムの頃から御大の根底にあるものは不変だということですね。ただ、「自分の力で運命を切り開ききれない人間の物語」や「世界の流れに勝てない主人公」を描いていた彼が、まどマギで「自らの意思で運命に抗った少女」を描いたことを考えると、やはりバッドエンド症候群以降に何らかの心境の変化があったのでしょうね。
 まどかは運命や因果律には抗ったけど、同時に「大人になってお母さんとお酒を酌み交わしたい」という将来のささやかな望みも捨てている。そのことが少し切ない。切な過ぎるあまり例のアルティメットスタイルで「酒! 飲まずにはいられないッ!」と卓袱台に一升瓶ドカン置きする概念さんを想像してしまった。


2012-11-09.

『暗殺教室』の本編読むまでずっと「殺せんせー」を「殺(シャー)せんせー」と信じて疑わなかった焼津です、こんばんは。

 まさか「殺(ころ)せんせー」だったとは、一本取られたな。タイトルから普通に暗殺者を養成するような、こう、生徒たちが全員コードネームで「アイン」とか「ツヴァイ」とか「ドライ」とか呼ばれているようなイメージを抱いていた『暗殺教室』でしたが、実際に読んでみると想像以上にムチャクチャで当方超エキサイティン。殺せんせー、明らかに人間ちゃうやん。ああいう仮面被ってるだけだと思っていたのに、あちこち触手とか生えてる謎の生命体ですやん。「顔色が変わる」が比喩でも何でもないやん。度肝を抜かれました。「最高時速マッハ20で好き放題に世界中を駆け回る超弩級教師を暗殺せよ、なお期間内にミッションクリアできなければ地球滅亡」と、あらすじ書いても全然内容が伝わらないステキぶり。音速突破しているのにほとんど衝撃波も出ず、摩擦や慣性等すら無視した機動を見せつけるって、それなんてシュライバー? あいつは確か活動位階でもマッハ20を軽く超えていたはず。つまりDiesファン向けに言うと、「リングヴィ・ヴァナルガンドを出していない状態のシュライバーにアルフヘイムの少年少女たちが挑みかかる」光景を想像してもらえれば分かりやすい。うん、ハッキリ申し上げて無理ゲーです。正直1巻の時点ではまだちっとも殺し切れそうな気配がない。年若き子供たちはやっと暗殺坂を昇り始めたばかり。2巻では本職の暗殺者が投入されるそうですが、たとえアサシンのサーヴァントが出てきても殺せんせーがやられる展開は想像できないな。『アクセル・ワールド』のフィジカル・フル・バーストでも100倍、相対的には「生身の人間が新幹線並みの速さで動く生物と戦う」感じになり、依然として無理ゲー臭が強い。スーパーサイヤ人とか、ドラゴンボール世界の住人を連れてくれば仕留められそうだけど、あいつらレベルの連中が出てきたらそれはそれで地球大ピンチ。

 しかし、ムチャクチャな設定のせいであまり意識することはないけど、「師に死を賜わす」というのはエンタメの作法として見るとそれほど珍しくないどころか、むしろベタですらある。いろいろ剥ぎ取ったうえで観察すると、意外に王道を歩んでいるストーリーなのかもしれませんね、『暗殺教室』。「先生の屍を越えてゆけ」となる日、即ち「卒業」の時がいつか来るのだろうか。ところで最近『セスタス』を読み直しているせいか、「先生」って文字を眺めているとザファル先生の姿が脳裏に浮かぶ。進むにつれてどんどん刊行ペースが落ちていったため途中で一旦読むのをやめてしまったセスタスですが、改めて通読するとやっぱり面白い。第2部『拳奴死闘伝』からは大規模なトーナメント形式のバトルが繰り広げられるので、ホント続きを拝むのが楽しみである。ただ、ベルセルクほどではないにしろ、いつになったら完結するんだかまるで見通しが立たないですね、この漫画。ネロが死んだ後も続くんじゃないだろうな。そしてアシュレイは今どうなっていることやら。差し当たって最新刊は来月発売予定です。

『正義の味方の味方の味方』電撃文庫1月刊に哀川譲新作(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 「この哀川翔っぽい作者名、もしかして……」と目を疑いつつ検索し、ヒットして確証を得る。記憶違いでも何でもなく、本当に『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』の作者と同姓同名です。「復活は至難、最低でも名義を変更しないと無理だろう」が衆目の一致するところでしたが、まさかの名義変更ナシ。予想外の事態に唖然としました。もう2年半が経過しましたから、ご存知でない方もおられるやもしれない。改めて『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』騒動、通称「おかま騒動」を振り返ってみることにしましょう。

 まず事の発端である『俺と彼女〜』が2010年5月10日前後に全国で発売されました。作者の哀川譲は第16回電撃小説大賞の最終選考に残った新人であり、当時まだ22歳か21歳程度の若手。受賞は逃したものの、編集者から「見込みあり」と目をつけられ、デビューする段取りが整った。実際、『俺と彼女〜』は刊行直後から話題を呼び、各地で売り切れが続出する破竹の快進撃を見せ付けます。当方も買おうと10店くらい本屋を回ったけど、全然売ってなかった。確か初版が2万部くらいで、即座に増刷掛かって10月中に合計4万5000部へ達したはず。新人としては驚異的な売上です。ハッキリ言って、2010年に電撃文庫からデビューした作家の中では一番売れたんじゃないかしら。当然のように続編の刊行も決まり、雑誌にも短編の掲載が予定されるなど、これ以上にないほど順調な滑り出しでした。何事もなければアニメ化まで行っていても不思議じゃない、いやきっと行っていたでしょう。それくらいの勢いでした。が、残念ながら「何事」はあったのです。作中で使われた文章のいくつかが『バカとテストと召喚獣』を始めとする既存のライトノベル作品と酷似していた、もっと分かりやすく書きますと「テキスト丸々コピペして細部を修正した代物」であることが発覚し、「将来有望な新人」は一転して「盗作疑惑の新人」へと変わる。事態を重く見た出版社は6月に『俺と彼女〜』の出荷を停止、絶版・回収の処分を行います。短編の雑誌掲載は取りやめとなり、続編の刊行も立ち消えとなりました。電撃文庫にとっては苦い記憶の残る事件であり、哀川譲にもはや復帰の芽はない……はずでした。

 こういう経緯であるからして、「同姓同名の別人」である可能性は限りなく低い。わざわざ「哀川譲」の三文字を使っているからには本人なんでしょう。盗作騒動で消えかけたけど復活した、という作家には『ちはやふる』の末次由紀などが前例としてあり、まったく異例の事態ってわけじゃありません。名義変更で再デビューして、ブレイク後に「実は……」とバレるよりも最初からバラしておいた方がリスクは低いのかもしれませんが、よくこんな決断をしたものだ。禊は終わった、という認識なのか。当方は差し当たって発売後しばらく静観する構え。

昔のラノベアニメ化したら売れるんじゃね?(ぶく速)

 「昔の作品」を映像化するメリットは、何と言っても「高確率で完結済だから結末を見据えて構成することができる」ってことですね。中には未完のものもありますが……『ウィザーズ・ブレイン』は作者が兼業だから仕方ないとはいえ、前の巻から次の巻まで2年以上も間が空くことが確定してしまった。2001年開始で既刊15冊、メチャクチャ遅いというわけでもないけど、本当に完結できるかどうか心配。同期の『陰陽ノ京』はメディアワークス文庫に籍を移して「月風譚」という新シリーズを展開しているが、あれも今後続くかどうか不透明だ。『ダブルブリッド』は暴力描写がキツいからアニメでやるのは難しそうだ。というか電撃は『ブギーポップ』をちゃんとアニメ化したら良かったのに。2000年に放送されたブギポアニメはオリジナルシナリオで、原作読んでないとサッパリ意味不明な内容でした。うーん、辛うじて現実味がありそうなのは『終わりのクロニクル』かな。境ホラのアニメ化が成功したおかげで微量ながらも可能性が増した。個人的には『カオス レギオン』のアニメが観たいけど、高望みだろうか。

・実家に立ち寄る機会があったので書庫と呼ばれる腐海に分け入っていくつか収穫物を拾ってまいりました。自慢じゃないが下手な古本屋に行くより楽しい。買ったことをすっかり忘れてしまったような本が無数にあって、しかもどれもが自分好みなんですからな。

 さておき、今回紹介したい一冊が『月刊 PC Angel 2000年7月号』。今は亡きエロゲー雑誌です。大槻涼樹や倉田英之がコラムを書いていた。好きだったなぁ、「北の国から」。この号は白衣の女性(保健医という設定らしい)とセーラー服の少女が表紙を飾っています。7月号だから実際の発売は5月か6月くらいでしょうか。今から12年半前だ。「これが何?」という方は表紙の右下にご注目あれ。なんと「インタビュー」の項目に「『ファントム』のニトロプラス」という記述が……そう、エロゲ業界デビューを果たして間もない頃のニトロプラスをインタビューしたレアな記事が掲載された号なんです。当方はこれを読んで初めてニトロプラスというブランドを認知しました。

 インタビューに答えているのはでじたろうと虚淵玄の二人。ニトロのデビュー作である『ファントム』の最初期版(紙パッケージ版)は2000年2月25日発売なので、この記事は『ファントム』が世に出てからせいぜい4ヶ月くらいしか経ってないんですよね。次回作に関しても具体的なことは一切述べていない。全部で3ページ、短くないけどちょっと読み足りない感じか。『ファントム』は発売直後あまり売れなかった(Wikipediaによると初回出荷数2000本)が、ネットで話題になり、「2〜3週間後に来た追加注文のほうが多かった」(でじたろう談)そうである。記事には虚淵たちの写真も載っているものの、「なぜか白衣を着ている虚淵氏と、その隣りで電動ガンを構える広報のジョイ・マックス氏」などというキャプションが付いていることから察せられる通り実にアレな雰囲気。当方がニトロプラスに対し「なんか変なオッサンたちのブランド」という認識を抱いていた理由がお分かりいただけるであろう。ガンプラを手にした虚淵のドヤ顔が眩しい。作品解説で『エヴァンゲリオン』の影響を明け透けに認め、「自分の力で運命を切り開ききれない人間の物語にはひかれるものがあるんですよ。実は、まだ尾を引いてるんです(笑)」と語る。『ファントム』は映画へのオマージュが多いけど、「モチーフの中にはEVAも含まれているんじゃないか」とはよく言われていました。アイン(綾波レイ/零号機)、ツヴァイ(碇シンジ/初号機)、ドライ(惣流・アスカ・ラングレー/弐号機)、ツァーレンシュヴェスタン(量産機)といった具合に。まあファントムになった後のツヴァイはウジウジしないしツァーレンは雑魚だし、あくまで「元ネタの一つ」といった位置付けですが。「自分の力で運命を切り開ききれない人間の物語」「世界の流れに勝てない主人公」「逆らうんだけども流されてしまう」と、この時点で早くも後の「バッドエンド症候群」を暗示するかのような言葉がチラホラこぼれています。焦がれるような無力感と血で血を磨こうとする切ない足掻きが既に見え始めている。

 面白かったのは、ネットの激賞に対する反応の件か。「もうホント予想外の反応でした。受け入れられるとは思ってもみなかったんです。(中略)通常の作品とはかけ離れたものだけに受け入れてくれないだろうな、と考えていたところ、喜んでいただけたユーザーさんが逆に多くて、見てる人は見てるなあという励ましになりました。処女作なので実験してみた部分はありましたが、改めてこの業界の懐の深さを思い知らされました」 ん? なんかこれ、ごく最近も目にしたような……とデジャ・ヴを感じて『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』のパンフレット(後編)を引っ張り出してきたら、「最初から『魔法少女まどか☆マギカ』は「実験作」のつもりでした。正直言うと、世の中の流行りからはズレたところにある作品だと思っていて。評価もフリークス的な位置づけの作品になるんじゃないのかなと考えていたんです」 錯覚ではない、確かに似ている。この間12年。時を隔ててなおも衰えを知らぬ実験精神に戦慄すら覚えた。ちなみに虚淵が実験しすぎると『続・殺戮のジャンゴ』になります(プレーすればめっさ面白くてハマるんですけれど、まず「プレーしよう」という気にさせること自体が難しい)。まだヴェドゴニアの情報も出ていなかった時期(当方がニトロに対して興味を持ったのはヴェド発表以降)なので、初見の際は虚淵に対しても「変なオッサンだな」という印象しかなかったですけれど、その「変なオッサン」をこうして10年以上に渡って追い続けることになろうとは、無論想像だにしておりませんでした。彼自ら脚本を手掛けたアニメの劇場版が、「まだ尾を引いてるんです(笑)」と語っていたEVAの新劇場版とほぼ同時期に公開されている奇しき偶然――軽く運命を覚えないでもない。久々に『ファントム』やりたくなってきたな。あまり暇もないし、アニメ版のDVD借りてきて間に合わせようかしら。


2012-11-05.

・本屋に行ったら『孔雀王ライジング』なる新刊を見かけ、タイトルにツッコミを入れた方がいいのかどうか迷った焼津です、こんばんは。

 なんで『孔雀王』に「ライジング」なんだよ……もっと和風伝奇っぽい題名付けろよ。とか愚痴りつつも「孔雀が退魔師となるまでの、その謎に包まれた修行時代を描く」っつーあらすじに惹かれて買ってしまった。思えば『孔雀王』、古本屋で何度も見かけているのに、一度も読んだことがないんですよね。あまりにも見かけすぎるせいでわざわざ手を伸ばす気になれないというか。こういう「風景の一部と化していて、『読もう』という考えにまるで至らない本」の斥力って、何か強力な呪術のように破り難いものがあります。端的に申せば、当方が抱く「偏見」とそれに起因する「食わず嫌い」のせいってことなんですが。内容はもう覚えてないけど、『拳銃神』が面白かったという記憶は微かに残っているので、荻野真の作風は合うはずです。今更ですが偏見を打ち破って『孔雀王』を読んでみることにするか。ちなみに『ゼロ』も古本屋でよく見かけるけど読んだことはない。あれは食わず嫌いというわけでもなく、むしろ興味があるくらいだけど、あまりの巻数に尻込みしてしまってつい。去年やっと完結しましたけど、全78巻ですからね……まずは1巻だけでも買ってみようか。

『ミスマルカ興国物語』「エックス」の表紙公開(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 油断していたので盛大に噴いた。クソッ、タイトルが「ゼット」だったら油断しなかったのに……! もうミスマルカがどこへ向かおうとしているのか分からなくなってきているが、トモアキってだいたい毎回そんな感じだから特段気にはならないのであった。行き着く先などファンにも編集にも作者にも不明瞭、それこそがトモアキズム。

まんがライフWIN『あいまいみー』 TVアニメ化、1月放送開始(萌えオタニュース速報)

 まさかちょぼらうにょぽみの漫画がアニメ化するとは。「アニメ化とはもっとも縁遠い漫画家」の一人として認識していただけに驚愕することしきりです。ちょぼらうにょぽみは、ペンネームの時点で察せられると思いますが、その、相当個性的な作品を書くタイプでして……公式サイトである程度は無料閲覧できますから、詳しいことはそちらで確認していただきたい。一応、「漫画研究部所属の女の子たちがドタバタ騒動を繰り広げる」って設定はあるんですが、「ああ、そういえば漫研が舞台だったっけ」というくらいナンセンスな代物で、条理を求めて読む人には向かない一品です。友達を惨殺した後にあっさり蘇らせるなど、PTAの血管が切れそうなネタ目白押し。今やってるアニメで言うと『てーきゅう』が比較的近いか。キチ度はもっと高いけど。あの内容を30分枠でやると視聴者の脳細胞が死滅してしまうだろうし、竹書房お得意の5分枠アニメかしら? この調子で『聖ジョルジュ女学園暗黒料理研究会タベルナ』もアニメ化してください、是非。

good!アフタヌーン連載、『ウィッチクラフトワークス』アニメ化決定!(萌えオタニュース速報)

 『ウィッチクラフトワークス』、個人的には大好きな漫画だけど、まさかアニメ化するなんて。『あいまいみー』といい、「まさか」の連続ですね。主人公よりも大きな体躯のヒロインが活躍する、言ってみればザ・ガッ……もとい「巨娘」的な路線の伝奇ファンタジーコミックです。特殊な存在である主人公を巡っていろいろな勢力が蠢いており、ビッグなヒロインが黙々と事態に対処して主人公を守り抜く。1巻だけではノリが掴み切れないタイプの作品ゆえ、2巻か3巻あたりまでまとめて購入することをオススメ致します。アニメ化の報せにファンもビックリしたことから察せられるように至ってマイナーな存在なんですけれど、密かに同人誌がいくつか出ていたりして、結構コアな人気があったりなかったりTARITARI。絵と雰囲気さえ好みに合えば鉄板でハマります。ストーリーは……正直あんまり進んでないんでよく分からない。カバー下の作者解説では細かい設定や小ネタが披露されていますから、設定スキーの方はそちらも要チェックのこと。

ねんどろいど「ミクダヨー」登場!絶妙のコレジャナイ感、そして圧倒的存在感!(萌えオタニュース速報)

 このフォルムを目にした瞬間、脳裏をボトムズのスコープドッグが高速で駆け抜けていった。いきなりローラーダッシュしてきても違和感のない威容である。これで不二家とコラボしてポップキャンディのパッケージになるとか、ジョークと言われた方が信じやすいレベル。ただの面白ネタに過ぎなかった派生ミクがよもやここまで駆け上がるとは。人生って、わからないなあ!

・拍手レス。

 「となりの怪物くん」の夏目ちゃんの声優さんは、裏で人気急上昇中の方ですね。怪物くんが好評で表での仕事が増えることが嬉しい反面、エロゲにあまり出なくなるかもしれなくて寂しくもありますな
 イイ具合に両立していってほしいもんですね。しかし表と裏で声優のレベルに違いがなくなってきている状況って、つくづくすごいな。

 ミスマルカ最新刊の表紙には吹いてしまった
 「日本よ、これが全裸だ」と言わんばかりの雄々しさなり。


2012-11-01.

・今更ながら秋開始アニメのチェックに奔走している焼津です、こんばんは。

 『ヨルムンガンド PERFECT ORDER』は実に安定した内容で、1期目と同様ヘッドホンを着用しながら楽しんでいる。激しい戦闘が始まりそうな気配にドキドキワクワクを隠せない。『リトルバスターズ!』は前にも書いたが、素晴らしい出来で原作のゲームをやり始めてしまった。原作はミニゲームが多くて面白い、と月並み以下の感想を述べてみる。『ジョジョの奇妙な冒険』は随分前に視聴した第3部のOVAが個人的にイマイチだった(どうにもイメージと違う)せいであまり期待していなかったけど、予想よりもイメージから外れない仕上がりでビックリしつつ堪能。これは大きい画面で楽しみたいからDVD借りよう。『神様はじめました』は監督が大地丙太郎だけあってテンポよし雰囲気よし文句なしのアニメ化ぶり。全体的にノリが懐かしく、平日の夕方に放映されていても違和感のない作品となっています。少女漫画原作と言えば『となりの怪物くん』も想像以上の収穫だった。主人公である雫の可愛さもさることながら、ゲロを吐いた後にキラキラと星を飛ばす残念極まりない美少女の夏目が最高だった。声聞いたときは阿澄佳奈かと思ったけど違う声優さんだったか。声優で思い出したが、ササヤンの声やってる「逢坂良太」が一瞬「逢空万太」に見えてビクッとしました。古橋が第1話の脚本を担当したことで俄然注目度が高まった『K』、観る前からよく分からなかったけど、観た後もよく分からん。とりあえず2話目のコミカルな遣り取りがおもろかったので3話目以降も視聴するつもり。『イクシオンサーガDT』はノーチェックに近く、「やるんならとりあえず1話目は観てみるか」程度の感覚だったけど、ギャグアニメとしてはなかなかのアタリだった。「DTってまさか『童貞』の意味ではないだろうな……」というくだらん予想がまさかの的中、オマケに「ED」という敵まで出てくる。2話立て続けで主人公にキ○タマ潰されるライバルって斬新すぎるやろ。殺すよりムゴいわー。『ひだまりスケッチ×ハニカム』『ひだまりスケッチ』の4期目、ヒロや沙英たち3年生が修学旅行に行くエピソードから始まります。原作で言うと5巻目くらいかな。1年生組も最初から出てくる。ひだまりのアニメはこれが観るの初めてで、特有のシャフト演出にはまだちょっと慣れないけど、吉野屋先生の愛らしさには胸と股間が熱く疼く。『ザ・松田』みたいなノリで『ザ・吉野屋』ってスピンオフアニメ作りましょう、是が非でも。

 『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』、略称「おにあい」もしくは「兄愛」。油断すると『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』と混同しそうになる……原作とはだいぶ違った構成になっていて驚いたが、妹の頭がおかしいことに変わりはなかった。でもぎんぎんがいきなり出てくるのはさすがにどんなものか。この調子だと『魔弾の王と戦姫』がアニメ化した暁には1話目でいきなり戦姫全員が勢揃いすることになるのではなかろうか。まさかね。『ガールズ&パンツァー』は冒頭の戦車視点で酔いそうになった。女子が茶道や華道と並んで「戦車道」を嗜む世界、というキワモノめいた設定の割にしっかりと作ってあって好印象。そのうちゲシュペンスト・イェーガーやゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲンが出てきて生身で戦車と闘うのかしら、と邪想してみたが、「ガールズ」だからそれはないか。黒の技法(ブラック・アーツ)で主砲を挟み殺しにするまさかの『フロンティア』ネタも期待するだけ無駄であろう。ともあれ、これが成功したなら『ニーナとうさぎと魔法の戦車』がアニメ化する夢も近づく……か? あっちは本当に「魔法の戦車」だからガチの戦車好きからすると微妙かもしれん。『超速変形ジャイロゼッター』はシリーズ構成が「佐藤大とストーリーライダーズ」(『続々・殺戮のジャンゴ害伝 地獄のビッチハイカー』)だったせいで観る気ゼロだったけど、評判に釣られてついつい視聴。児童向けの巨大ロボアニメゆえ、「主人公の初出動を一スタッフの独断で許可する」など展開にやや強引さが目立つけど、そこさえ凌げれば単純明快にアツくて面白い。女性キャラのさりげないサービスカットも嬉しい。「ギャグ」「ちょいエロ」「真剣バトル」の3つがコンセプト、ってのも納得できる話であります。ジャイロゼッターは「ライバード」という名前の車が変形して大地に立つ、要するにトランスフォーマーみたいな仕様で、巨大ロボだけではなくカーチェイスやカーレースが見所になっているあたりも巧い。車に興味はないけどカーアクションは好き、という当方みたいなヌルい需要もガッチリと掴んでくる。安定して堪能できそう。ほか、まだ10個くらい挙げていないアニメがあるけど、そのへんはチェックし切れていません。『PSYCHO-PASS』はネット配信がないから直接テレビ(BSフジ)で観ようとしたけど、ついうっかり寝過ごして第1話を観逃しちゃったし……目覚ましまで掛けて意気込みは充分でしたが、「放送開始の時間を間違え、既に放送が終わっている時刻にアラームを設定してしまった」&「アラームの時刻を設定しただけで、実際にセットすることを忘れていた」と二重のミスを犯した。起きて慌ててテレビつけたら『ROBOTICS;NOTES』のエンディングが。仕方ないので第2話から視聴を開始するか、もう放送は諦めてBD待ちに切り替えるか、現在検討中。

『咲-saki-全国編』TVアニメ化決定キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!(萌えオタニュース速報)

 来たぜ……ぬるりと。咲ファン待望の全国大会編が遂にアニメ化です。もっと待たされるかと思っていただけに、不意打ちの嬉しさ。興奮するあまり失禁しないよう心掛けねばならない。解説しますと『咲―Saki―』は漫画が原作のガールズ麻雀ストーリー。「麻雀が競技の一種として広く普及した世界」を舞台に、女子高生である主人公たちが「全国大会優勝」を目指し、並み居る強敵たちと卓を囲む。麻雀ストーリーというより、「スポ根の変種」をイメージしてもらった方が分かりやすいかも。『咲―Saki―』の世界ではいろいろな大会が行われているんですけれど、現時点でメインとなっている大会は「夏のインターハイ」。これの全国大会に出場するため、まずは各地域で行われている大会、「県予選」を突破しないといけない。2009年に放送されたアニメ、他と区別するために「第1期」とも呼ばれる無印の『咲―Saki―』は主人公である宮永咲が高校の麻雀部に入部し、仲間たちとともに県予選突破を目指して奮闘する……といった内容で、実際に県予選を突破するところまで進みました。が、途中で原作に追いついてしまったため全国大会まで話を進めることができず、残りの話数をアニメオリジナルのエピソードである「インターハイ個人戦の県予選」で埋め合わせしました。原作では個人戦について詳述されず、アニメで描かれたエピソードにサラッと触れる程度となっている。2011年、つまり今年放送されたアニメ『咲―Saki―阿知賀編 episode of side-A』はサイドストーリーに当たり、宮永咲が所属する高校とは別の学校、奈良の「阿知賀女子学院」麻雀部のメンバーを主要陣に据えて描いています。ちなみに宮永咲の通う高校は長野にあって共学制。ただし男キャラはほとんど出てこない。阿知賀編は県大会のエピソードを豪快に端折り、いきなり第4話から全国大会の試合内容を軸として展開していくため、「え? もう全国なの?」と驚く人が大量発生した。当方も未だに混乱する。

 全国大会は2つのブロックに分かれ、それぞれのブロックで「1回戦」「2回戦」「準決勝」を行い、各準決勝で残った上位2校、合計4校を「決勝戦」で争わせます。阿知賀編は「準決勝」のところまで進んで終わりました。普通に想像するなら阿知賀女子は準決勝で勝ち残り、宮永咲の姉・宮永照が所属する白糸台とともに決勝戦へ進む……のでしょうけれど、まだ準決勝が決着してないのでハッキリとは言い切れない。全国編は阿知賀とは逆側のブロック、宮永咲が登場するサイドの試合を描いていくことになります。ただ、原作はこの前やっと本誌で「2回戦」が終わったばかりなんですよね……しかも「1回戦」は「順調に勝ち抜いた」という趣旨の説明が出てくるだけで、思いっきり省略されてるし。要するに現状、「圧倒的なストック不足」という無視しがたい事態が立ちはだかっている。準決勝や決勝に関してはどうなるか、正直不安なところです。アニメが始まるまでに原作がそこまで進めばいいけど、『咲―Saki―』の原作はとにかく進行が遅いんですよね。だから2009年のアニメでも原作に追いついてしまった。アニメ全国編の具体的な開始時期が不明とはいえ、到底今のペースで原作が間に合うとは思えない。考えられるのは、「アニメは全国大会の途中で終わって『続きはまた今度』になる」か、あるいは「原作に先行して話を進め、決勝戦までやり切ってしまう」か。もしくは「途中までは団体戦、途中から個人戦を描いて『続きはまた今度』にする」か。アニメだと個人戦の部分を投げっぱなしにすることもできない気がする。なんであれ、咲ファンの一人として全力でワクテカするのみ。原作の新刊も早く出ないかしら。

・今月の予定。

(本/小説)

 『高慢と偏見、そして殺人』/P・D・ジェイムズ(早川書房)
 『まりしてんァ千代姫』/山本兼一(PHP研究所)
 『ミスマルカ興国物語エックス』/林トモアキ(角川書店)
 『冷血(上・下)』/高村薫(毎日新聞社)
 『ソフト・ターゲット(上・下)』/スティーヴン・ハンター(扶桑社ミステリー)

(本/漫画)

 『暗殺教室(1)』/松井優征(集英社)
 『レッツゴーなまけもの(1)』/押川雲太朗(竹書房)
 『アオイホノオ(9)』/島本和彦(小学館)
 『少女素数(4)』/長月みそか(芳文社)
 『アラクニド(7)』/村田真哉、いふじシンセン(スクウェア・エニックス)
 『ろりとぼくらの。』/クジラックス(茜新社)

 文庫化情報。長岡弘樹の第3作『線の波紋』が文庫化します。『傍聞き』が文庫化した途端にブレイクした長岡弘樹、実はこの『線の波紋』が最新作で、ここ2年くらい新刊が出ていません。『傍聞き』は売上・評価ともに良好みたいだし、仕事が来ないわけでもないでしょうが……今はただ待つのみか。佐藤亜紀の『小説のストラテジー』も文庫化。元は2000円近くしたので迷って買い損ねていたが、文庫なら半額程度で比較的手を伸ばしやすい。冷静に考えるとまだ高いのではあるが。上田早夕里の『華竜の宮』も上下2分冊で文庫化しますね。第32回日本SF大賞受賞作。東直己の“ススキノ探偵”シリーズ最新刊『猫は忘れない』も文庫落ち。映画『探偵はBARにいる』の原作シリーズ、と書いた方が通りは良いか。ちなみによく間違われるが、探BARの原作はシリーズ1作目である『探偵はバーにいる』ではなく2作目の『バーにかかってきた電話』。他は乙一がJOJOの第4部を題材に書いたトリビュート小説『The Book』、『赤朽葉家の伝説』の姉妹編に該当する桜庭一樹の『製鉄天使』も文庫化しますので要チェック。

 『高慢と偏見、そして殺人』はオースティンの『高慢と偏見』(訳によっては『自負と偏見』)をベースにしたミステリ。と言っても『高慢と偏見とゾンビ』みたいな仰天リミックスではなく、単に『高慢と偏見』の後日談めいた雰囲気で殺人事件が起こるみたい。P・D・ジェイムズがこんな作品を書いていたとは知らなかった。それにしても『高慢と偏見とゾンビ』、映画化するって話はどうなったことやら。調べてみたら当初主演予定だったナタリー・ポートマンが降板して、代わりの女優を探しながら企画継続中とのこと。監督が次々と降板している(『ザ・ファイター』のデヴィッド・O・ラッセル→『スクール・オブ・ロック』のマイク・ホワイト→『ラースと、その彼女』のクレイグ・ギレスピー→不明)って報道もあり、こりゃ凍結するパターンに入っちゃったかな。『まりしてんァ千代姫』は「ガル茂の嫁」の襲名元に当たる立花ァ千代を主役に据えた時代小説。ァ千代(ぎんちよ)であって闇千代(やみちよ)ではありません。まりしてんは「摩利支天」で、詳しいことはぐぐってくだされ。山本兼一は直木賞取ってからバリバリ作品を上梓しまくっており、なかなか読破し切れずにいるが、これは入手し次第読んでみたいな。タイトルのせいでバカでかい義腕を付けたァ千代が「陀羅尼孔雀王ォォォォッ!」と叫びながら宗茂をボコボコにしているイメージが湧く。『ミスマルカ興国物語エックス』はどうも番外編らしい。ミスマルカの巻数表記はローマ数字で、この前発売された奴が「]」だから、このタイトルだとちょっとややこしいな。ローマ数字はカッコ良くて見栄えがするけど、巻数増えてくると区別が付きにくくなる(シャナとか、かなりややこしい)ので長期シリーズには使わない方がいいですね。たぶん林トモアキもこんなに続くとは想定していなかったんだろう。『冷血(上・下)』は『太陽を曳く馬』以来3年ぶりとなる高村薫の純粋な新作。『黄金を抱いて翔べ』(デビュー作)の映画がもうすぐ公開されるから発行時期としてはちょうどいい。連載時のタイトルは『新 冷血』だったが単行本化に際して「新」が外れる様子。合田雄一郎シリーズなのでファンは見逃せないところ。それにしても高村薫の単行本子収録作品って物凄い量だな。Wikipediaによると40個くらいあるみたいだぞ。連載作品がなかなか単行本にまとまらない笠井潔といい、熱心なファンは雑誌も追っかけないといけないから本当に大変である。『ソフト・ターゲット(上・下)』は仮題(原題をそのままカタカナにしただけ)なので変更される可能性あり。ハンターの新作で、前作『デッド・ゼロ』の関連作らしい。ハンター作品は結構積んじゃってるからそろそろ崩さないと……。

 『暗殺教室(1)』は“少年ジャンプ”連載作品の中でも特に異彩を放っていた『魔人探偵脳噛ネウロ』の松井優征による新作。ネウロの連載開始は7年前で、3年前に完結しているから今のジャンプ読者には知らない人もいるかもしれない。なかなか新連載が始まらないので漫画家稼業から足を洗ったのかと思いきや、ここに来て突如の復帰を果たした。連載開始当初から話題沸騰状態で、単行本派の当方は発売を非常に心待ちにしている。『レッツゴーなまけもの(1)』はタイトルだけだと分かりにくいが、麻雀漫画です。「竹井」という、押川雲太朗の過去作に登場したキャラが主人公を務めるらしい。竹井好きの当方はマジ歓喜です。竹井以上にワニ蔵が好きですけど。押川作品は他に『麻雀小僧』の新刊も同日発売する予定だし、『根こそぎフランケン』のコンビニコミックも出る予定だし、まさしくフィーバー状態。『根こそぎフランケン』は『麻雀知将伝』というタイトルで一度コンビニコミック化してますが、これは後半部分に当たる内容で、前半部分がずっと放置されていたんですよね。古本屋でも見かけないコミックだから、今回の報せは素直に嬉しい。麻雀漫画は他に『天牌』や『咲―Saki―阿知賀編 episode of side-A』の新刊も出る予定。あと詳しいことは知りませんが、『麻雀群狼記 ゴロ』もコンビニコミック化するみたい。「(仮)」が付いてたからタイトルは変わるかも。ゴロは派手な作画ミスがあった(手牌をアップで映すシーンなのに、ほとんどの牌が真っ白、「轟盲牌でも使ったのか?」という光景になっていた)けど、そこはちゃんと直すのだろうか。どうでもいいが当方は『天牌』の沖本瞬より『ゴロ』の安斉雅が好き。さっき調べて知ったが安斉のモデルは安藤満とのこと。『アオイホノオ(9)』は80年代の漫画・アニメ界を実在の作品とともに振り返る、島本和彦の新たな代表作。主人公が大口を叩くばかりでなかなか目立った行動を見せないが、そのもどかしさも9巻くらいになってくるとさすがに慣れてきた。同日に『熱血時代〜アオイホノオからの30年〜』という本も発売されることになってるいが、これはいったい何なんだろう? ガイドブックの類か? 『アオイホノオ』とは直接関係ないが、漫画家漫画の金字塔『まんが道』の愛蔵版(四六判でカラーページを再現、全10巻)も近々リリースが開始されるそうな。藤子不二雄Aの画業60周年を記念する『まんが道大全』は12月発売予定ながら、延期に次ぐ延期でここまで流れてきたこともあり、本当に出るかどうかイマイチ自信が持てない。『少女素数(4)』はただ読むことが至福の瞬間へと変わる長月みそかの日常コミック。作風は異なるにせよ、湧き上がる至福感の度合いで言えば『よつばと!』や『苺ましまろ』にも匹敵する。そういえば『苺ましまろ』って全然新刊が出ないな……もう3年以上経ってるじゃん。長月みそかは寡作気味だった時期もあるけど、最近は随分とペースが向上して嬉しいかぎり。今月は『のぞむのぞみ(1)』という新刊も出るが、少年画報社のTSコミックスということは女装モノか? 『アラクニド(7)』は機会を見つけるたびにオススメしてきた漫画なのでそろそろ紹介のバリエーションが尽きてきた。今回は「可愛い女の子によるハードなバイオレンス」が好きな貴方にうってつけ、と書いておこう。ガンガン系のコミックで密かにプッシュしたいのは椿いづみの『月刊少女野崎くん』。同級生の無愛想な男子が売れっ子少女漫画家だった、というコメディ4コマ。キャラ同士の掛け合いが心地良くて、一度ハマると病み付きになります。主に少女漫画の分野で活躍している人なので馴染みがない方もおられるでしょうが、ここから試しに入ってみては如何だろう。『ろりとぼくらの。』はクジラックス待望のファースト単行本。いくら成年コミックに疎い当方でもクジラックスの名前くらい知ってますよ。タイトル通りド直球のロリ道を貫く作家みたいなので、「このご時世だし、単行本も出せないのかな」と気を揉んでおりましたが、杞憂だった模様だ。さあ、ロリコンの滾々たる妄念を見せてくれ。


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