2011年11月分


2011-11-26.

『デート・ア・ライブ』の3巻に登場する「時崎狂三(ときさき・くるみ)」の名前が「きょうぞう」に見えて仕方ない焼津です、こんばんは。イメージとしては、最初に悪逆非道マッド野郎として「グハハ、どいつもこいつもブッ殺してハラワタ結んでやるぜ! これぞ蝶結びならぬ腸結びって奴だなぁ、グハハ!」と笑いながら出てきて敵対するけれど、途中から「勘違いするなよ、グハハ、貴様らを殺すのは俺様なんだからな!」と共闘する関係になり、やがて主人公たちを庇い大怪我して「俺様らしくもねぇ……だが、不思議と悪い気分じゃねぇぜ……グハ、ハ」と不敵に破顔した挙句落命しちゃう、そんな漢。「え……? 狂三さん……きょうぞうさぁぁぁぁんッッ!」と絶叫する主人公の姿まで幻視しました。

 妄言はともかく、レーベル史上最速(僅か8ヶ月)でアニメ化が決まった『デート・ア・ライブ』。内容を軽く紹介しますと、「『隣界』と呼ばれる異世界からやってきて、ただ存在するだけで人類に脅威をもたらす存在である大量破壊災厄『精霊』――彼女たちをデートに誘ってうまくデレさせて、相手が気を許したところで唇を奪ってついでに異能も剥ぎ取る」ってな具合で、言わばルビ乱打系厨二用語飛び交う伝奇バトルに『神のみぞ知るセカイ』の攻略要素を足したような現代ファンタジーです。つまり神のみ同様、進むにつれてヒロインが増えていく形式。1巻のサブタイルが「十香デッドエンド」、2巻が「四糸乃パペット」、3巻が「狂三キラー」で、まさしく「ギャルゲーの個別ルートを順々に積み重ねた」かの如き読み口となっています。作者がそのへんをかなり自覚的に書いているせいか、『W.L.O.』みたいに主人公がインカム越しで指示を受けたり、AIが状況を判断して3つの選択肢を表示したりと、過剰なほどギャルゲーテイストが詰まっております。設定上は「精霊」を巡って万単位の死者が出ている世界なのに、やってることがギャルゲー風味。このギャップに付いて来れるかどうかが第一関門となっている。

 厨二臭い内容の割に文章があっさりとしているのはいささか物足りないが、その分読みやすいし、毎度後半は派手なシーンが盛り込まれていて退屈させない。ツッコミどころの多さも、「ツッコミ入れる余地があるのも一つのエンターテインメント」と割り切ってしまえば楽しめる。細かいことにこだわらない鷹揚さが肝要。『殺×愛』から殺伐とした部分を抜いて比較的明るく作り直したような印象があり、個人的には「暗くない『殺×愛』」と形容したいところだが、喩えとして通用するかどうかは若干不安だったりします。ともあれ、本当に各巻が個別ルートみたいな構成になっていますので、多少話が分かりにくくなるかもしれませんが「気になるヒロイン」の巻からいきなり読み始めてしまうのも一つの手かと。今のところ当方が気になっているのは狂三。まだ3巻の途中までしか読んでおらず、彼女がどんなキャラであるか掴め切れていませんが、外見と現時点で判明している性格はすごく好み。胡散臭可愛いよ、狂三。あのムッチリした太腿を撫でたい。撫で回したい。そしてナハツェーラー的なものに引きずり込まれたい。

『部屋は心を映す鏡』 部屋を見ればその人の人間性を一発で把握できる(【2ch】ニュー速VIPブログ(`・ω・´))

 言うまでもなく当方の部屋はド汚いです。積読タワーが乱立し、通路という通路は寸断されている。跨ぎ越さないと行き来できず、つい蹴っ飛ばしてタワーが崩壊することなど日常茶飯事。ひどいときは寝るスペースまで本で侵食してしまうほどで、体を抱え込むようにして就眠していた時期もありました。さすがにそれはキツかったので、今は足を伸ばして寝れるくらいに改善しています。タワーがすぐそこまで来ているため寝返りは制限されますが。さておき、この手の話を聞くと『破滅の箱』『再生の箱』の「環境=脳」理論を思い出す。住む環境と脳の状態には相互関係があり、ある人が住む部屋には自然とその人の脳内を模造したような環境が構築されていく。逆に、部屋や家など住む環境を意図的に刷新してしまえば、その変化は脳に対して多大な影響を及ぼす。この理論を応用して「住む人間を狂わせる」化け物屋敷を作り出し、やがて街単位へと規模を拡大させて「地獄の季節」を演出する黒幕が出てくる話です。作家の平山夢明も、人から助言されて散らかっていた部屋を片付けて綺麗にしたら嘘みたいに仕事が捗るようになったそうなので、やっぱり部屋は綺麗な方がいいよなぁ……と思いつつ綺麗にする道筋が見えてこない。もう「自室とは豪勢な棺桶である」と捉えて諦めるしかないのか。

『ステレオタイプ・パワープレイ』改題・改稿して一迅社文庫から復刊(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 『俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!?』の概要を読んだときに『ステレオタイプ・パワープレイ』を連想したが、改題バージョンを見て今度は逆に『俺がヒロイン(以下略)』を連想した。まるでウロボロスの蛇。しかし、いくら長文タイトルが流行っている(既に廃れ始めている気もするが……)からって『昔救った異世界の王女様たちが俺の家に押し掛けてきて幼なじみが激怒しているのだが』はあんまりでしょう。なんぼなんでも長すぎる。『押し掛けのクロニクル』程度でいいじゃないですか。そして始まる全嫁交渉。

脱力系4コマ漫画『ゆるめいつ』テレビアニメ化決定!(ひまねっと)

 OVAだけで終わりかと思っていたら遂にTVアニメ化まで来ましたか。saxyunの4コマ漫画はネタよりも間に味わいのあるタイプなので、よっぽどうまくテンポを整えないとグダグダになってしまいそう。『ゆるめいつ』は表面上「バカばっかりやってる浪人生たちのダラダラした毎日を、ユル〜いタッチで面白おかしく描いた漫画」ですが、ひたすら時間ばかりが無為に過ぎ去っていく、『ラブやん』のカズフサめいた「よくよく考えれば笑えないけど、あまり考えずにただ笑うしかないムード」が根底にある作品ですし、尚更。正確に言えばユルいんじゃなくて、全編に緊密な「やる気のなさ」が漲っている。みんな元気だけど活発ではない。無気力ではないけど、とにかく覇気に欠いていて、「やる気がない」んですよ。後ろ向きな元気さ。そこが良い。癒されはしないけど寛ぐ。

 で、『ゆるめいつ』って知名度はさほどでもない割に意外とちょぼちょぼ売れているみたいなんですよね。1巻も2ヶ月くらいで増刷されていました。ヌルま湯のような面白さゆえ、読んですぐハマるということはないと判断されますが、暇なら既刊3冊まとめて読んでみてください。基本が「低く安定」を地で行く路線であり、ダメさを肯定する意味合いでの「緩さ」がヒシヒシと感じられます。同作者の『空想科学X』もオススメ。ってか個人的にはこっちの方が好きです。

『攻撃魔術の使えない魔術師』2巻以降を出版予定をすべて中止することとなりました(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 なんやて? 評判がいいみたいだからって昨日注文したばかりなのに……どうも編集部と揉めたようですね。『攻撃魔術の使えない魔術師』はWEB連載されていたファンタジー小説を書籍化したもので、今月創刊した新レーベル「フェザー文庫」から発売されています。フェザー文庫は発表済のWEB小説に挿絵を追加して文庫形態で刊行する、という方針のレーベルであり、『攻撃魔術の使えない魔術師』含む4冊を創刊ラインナップとして上梓しました。発売してすぐに4冊すべてが品薄となって増刷も早々に決まるなど、新レーベルとしては幸先のいい滑り出しだったんですが……特に『攻撃魔術の使えない魔術師』は、発売前から重版が決定するくらい売れ行きが良かったみたい。出版中止&連載中止は誰にとっても残念な結果になったものと思われます。しかし、創刊から一ヶ月も経たないうちにトラブルが発生するとは。レーベルの乱立が著しく、良かれ悪しかれいろんな意味で多種多様なライトノベル業界でもさすがに珍しい。


2011-11-21.

・沙凪目当てで観ていた『ましろ色シンフォニー』のアニメがイイ具合に修羅場ってきて満悦の焼津です、こんばんは。

 主人公、無造作にフラグ立てすぎ。作品が作品ならそろそろ刺されている頃合だ。別にヒロインたちがはっきりと嫉妬心をさらけ出したり口喧嘩したりするわけじゃないんですが、水面下で鞘当てが静かに進んでいる気配。観ていてワクワクします。聖杯戦争ならぬ正妻戦争を制するのはいったい誰なのか。結局誰も選ばないまま有耶無耶にして終わりそうな感じがしないでもないです。沙凪選んだら当方は歓喜しますが、それだとアニメ観て原作(PC版)買った人は「なんで沙凪ルート実装されてないんだよ! そんなこと、あってはならぬであろうが!」と激昂するでしょうし。

『まどか☆マギカ』現代用語の基礎知識の中に「マミる」が載ってたwww(萌えオタニュース速報)

 こんな形でマミさんの名前が刻まれることになろうとは……用語としては限定的で使いにくいし、すぐに風化すると思ってましたよ。マミファンにとっては複雑な心境でしょうね。というか「マミさん」と「マミファン」って響きが似てますね。

『人生』ガガガ文庫1月刊に川岸殴魚新作(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 1月か、思ったより早いですね。ケモノガリの新刊と一緒に買おう。それにしても意表を突くタイトルだ。今回もやっぱりシュールギャグ路線?

「このライトノベルがすごい! 2012」作品部門TOP10発表!(萌えオタニュース速報)

 10位は知りませんでしたが、あとはだいたい知ってる作品でした。ってか、『丘ルトロジック』『アイドライジング!』の高評価に驚いた。新人が来るとしたら『はたらく魔王さま!』あたりかと想像していたのになぁ。『丘ルトロジック』はだいたいタイトルで察せられると思いますが、かなり癖のある作品で読む人によって評価が大きく分かれます。『アイドライジング!』は逆に癖のない作品ですので、尖った作風を求める人には向きませんが、常に安定して楽しめる仕上がりとなっています。で個人的に気に入った新人は『成金』の三三珂ですが、2作目刊行される気配がまったくねぇ……今年の新人は、あまりチェックしていないから偉そうなことは言えませんが――「小粒ながらクオリティは高め」といった人材が目立ったように思えました。

『インシディアス』観てきたー。

 ホラー映画です。監督と脚本が『SAW』のコンビで、『パラノーマル・アクティビティ』の監督が製作を務めたらしい。タイトルのInsidiousは辞書を引くと「狡猾な、油断のならない」や「(病気などが)密かに進行する、潜行性の」といった意味らしいが、もっと端的に訳してしまえば「待ち伏せ」って感じになるでしょうか。

 新しい家に越してきた親子が次々と怪事に遭遇し、やがて長男が昏睡状態になって目を覚まさなくなってしまう。なおも続く怪事に母親は音を上げ、「この家を出ましょう」と夫に訴えるが……ってな具合に話を転がしていきます。我が子をほっぽり出して屋外まで逃げてから「あなたが仕事なのは分かっているわ……でも私が家で怖い目に遭っているのに、どうして帰ってこないのよ!」と感情的に詰め寄ってくるヒロインを見て「おいおい」と言いたくなった観客はひとりやふたりではあるまい。というより、なぜ怪事が多発するのに家族を一箇所にまとめて寝る、という発想に至らないかが謎である。

 製作費が150万ドル(Wikipedia調べ)という、アメリカの映画としては驚きの安さで作られていることもあり、「大してお金掛けてないなぁ、これ」と素人にもビンビン伝わってくるほどだが、派手なシーンがないなりにも観客を怖がらせようと随所に工夫を凝らしています。上演時間も長すぎずちょうど良くて、最後まで飽きさせないまま緊張感を持続させる。分類すれば「びっくり箱型」。要するに不意打ちで大きな音を立てたり、振り向いたらいきなり後ろにいたり、とアクシデンタルな展開の連続で「ワー!」とか「キャー!」とか「ビクンビクンッ」とさせるタイプ。精神的なショックや生理的なショックよりも、神経的なショックがキツい。音が大きすぎてたまに頭痛がしてくるほどでした。映像よりも音響の威力がデカかったので、是非とも劇場で味わうことをオススメいたします。

 ちょっとネタバレになりますが、結局怪事の原因が「死者の霊」とか「悪魔」とかになっていって、ゴーストバスターズみたいに機械で超常現象をどうにかしようとする連中が出てきたり、「ここではない『彼方』に魂が〜」とオカルト設定剥き出しの説明を始める霊媒師めいたおばさんが出てきたりする。進めば進むほど、話のセンスがチープで古臭くなっていく。「昏睡状態の息子さんを助けられる方法があるかもしれない、ただし危険を伴う」と深刻ぶったうえで実行したのがよりによって降霊術だったときは腰砕けになりました。ホラー好きが観たら「まるで成長していない……」と安西顔になるかもしれないくらい十年一日のテイストが漂います。そのへんで「なんだこりゃ」とならない心が必須。家から出てゴミを捨てに行くヒロインの一部始終を家の中からの視点で捉え、ふとヒロインが振り返った瞬間カメラ目線になる(家の中の異変に気づく)……という「志村ー、後ろ、後ろー!」の変奏パターン(観客はヒロインが振り向く前から異変に気づいてやきもきするが、どんな異変が起きているかはヒロインが振り向くまで分からない)とかは面白かったが。あと気づいたんですが、隅っこから人陰がチラッと覗いたり、油断した隙に何かが高速で画面を横切って行ったり、遠くに後ろ姿が見えたり、突如奥から腕が伸びてきたり……といった怪事は怖いものの、「振り向いたらそこに顔が!」みたいなのは怖くないんですよね。確かにビックリはするんですけれど、はっきり顔が見えていると「ああ、なんだ」って逆に安心してしまう。『インシディアス』は顔の見せすぎで怖さを減らしているところが少しもったいなかった。

 てっきりサスペンス映画だと思って観に行ったので「ホラーじゃねぇか!」と勝手にサプライズを食らいましたが、問題なく楽しめました。こういうホラーは苦手なので、必死に悲鳴を押し殺してビクンビクンしながら観ましたよ。「話のセンスがチープで古臭い」やら「よりによって降霊術」やら「顔の見せすぎで怖さを減らしている」やらと、なにげにディスってしまいましたが、正直これ以上怖かったら当方みたいなビビリは失禁していたやもしれませぬ。メリケン人の大雑把な神経に救われたぜ。とはいえだいぶグロッキーで、帰り際は足がフラつきました。こういう路線は観ていて(聴いていて?)疲弊するから、しばらくはもういいかな……。


2011-11-16.

・「隣人部」を「臨陣格殺部」にしたら途端にバイオレンス色が増すな、などと『僕は友達が少ない7』特典のDVD観ながら益体もない思考を巡らせた焼津です、こんばんは。つかamazonでは2000円切ってるのか、特装版……。

 単に「処刑部」とした方が通りは良いでしょうか。部長は『モエかん』の飯島。「俺とお前の仲だろ」「裁判にかけて死刑だなんて……」「そんなことするわけ、ないじゃないか」ジャキッ「その場で射殺だよ」は未だに思い出しても萌える。しかし『モエかん』、懐かしすぎるわ。記憶が劣化してヒロインの名前を見てもほとんどピンと来なくなっていました。ヒロイン差し置いて飯島の名前だけは覚えていた当方の脳構造っていったい……。

「境界線上のホライゾン」 原作ラノベ1巻上がアニメ効果でめちゃくちゃ品薄(せなか:オタロードBlog)

 近所の書店でも1巻上が切れてました。ホライゾンはとにかく分厚いから売り場にたくさん並べられないという問題があり、ちょくちょく補充しないとすぐ棚が歯抜けになってしまいますね。『Fate/Zero』もよく売れているみたいですが、あっちは1冊1冊が薄いのでたくさん並べやすい。ちなみにページ数で言ったらホライゾン1巻の上下はZeroの1巻から5巻までとほぼ一緒。2クールあるZeroでも尺としては結構ギリギリ(ってか収まり切らなかったのでBDに未放映パートが追加される)なのに、1クールで収めようとするホライゾンはさすがに無理があるな……しかし問題は2巻の方。あれは上下合わせると2000ページ超えるので、2クールあっても厳しいくらいです。キャラクターも一気にどっと増える(アニメからホライゾンに入った人は「とにかくキャラが多すぎる」と感じるそうですが、2巻を読んだ後に今やってるあたりを観るとむしろキャラが少なく感じられること確実)し、「本当にアニメ化できるのか?」と心配になるほど派手なシーンが多いし。1クールで消化しようとなったら『ギャグマンガ日和』並みの早口になるのではあるまいか。本編のセリフ速度にキャラクターコメンタリーのセリフが追いつかない。2期目は時間を置いて開始するそうですが、どうか2クール枠でやってくれますように……と、今からトリプルアクセル土下座の準備に入っているファンも少なくないはずです。

エロゲーブランド  Blasterheadが『末期、少女病』の開発日誌を公開

 なかなか続報が来ないので気を揉んでいましたが、ちょっとずつ制作状況を伝えてくれるみたいで少し安心しました。グラフィックの指定(髪の間の×)を消し忘れているなど、「本当に大丈夫か?」と勘繰りたくもなりますが、今はじっくり待とう。

劇場版『TIGER & BUNNY』メインビジュアル&新作カット公開!(萌えニュース速報)

 今年はやたらと劇場化の報せが多くて「おおっ、あれが映画になるのか!」ってより「へえ〜、あれも映画になるのか〜」という反応になってきましたが、なんであれめでたいことだ。T&Bは1話目しか見てませんが、BDは買い溜めているので折を見て一気視聴するつもりです。

長らく発売未定となっていた平山夢明の『或るろくでなしの死』が予定表にカムバック

 きた! ろく死きた! これで勝つる! また延期するのでは、という疑念とてなくもないが、とりあえず消されていたタイトルが復帰した一点を以って寿ぎたい。あとは『ボリビアの猿』と『頭医者首里』と『びきまん』あたりもどうにかしてほしいが、『ボリビアの猿』に関してはほぼタイトルしか出来ていない作品だったらしいし、潔く新作に移ってもらった方がいいのかもしれない。

【速報】ヤングジャンプ連載『キングダム』2012年NHKでTVアニメ化決定!制作:ぴえろ(萌えニュース速報)

 武器をひと振りするたびに複数の首が千切れ飛んで行く超絶バイオレンス漫画をNHKアニメにだと……恐らく流血描写や人体損壊描写は相当和らげられるでしょうが、アニメから原作に入った人は「あれっ、こんなに血腥い漫画だったの!?」と驚くことになりそうですね。一応解説しておきますと、『キングダム』は春秋戦国時代の中国を舞台にした歴史漫画。「信」という少年が、後に秦の始皇帝となる少年「政」と出会い、ともに「中華統一」という大願を成就すべく戦い続けます。昔書いた感想では「『蒼天航路』を少年漫画っぽくしたような作風」といった具合に形容していました。歴史漫画とはいえエンターテインメント色が強く、超人じみた将どもが文字通り一騎当千の奮闘ぶりを見せ付ける。既に20巻を超えながらまだまだストーリーの着地点は遥か遠くっていう長大さです。5巻の途中までが第1部に当たりますので、もし気になるようであれば、最低でも5冊はまとめ買いすることをオススメします。当方は7巻まで一気読みしてハマったクチ。

富士見ファンタジア文庫『デート・ア・ライブ』レーベル史上最速アニメ化決定!(ひまねっと)

 まどか劇場化の記事目当てで買った“Newtype”にデカデカと「重大発表」って書かれていたから「もしや……」とは思いましたが、本当にもうアニメ化が決まったのか。早いな。今年の3月に1巻が出た直後からやけに熱心に広報展開していたので、「ははぁ、これはアニメ化狙ってるな」と察していたものの、まさか年内に決定の報せが来るとは想像だにしなかった。当方も最近買った(ふと思い立って『蒼穹のカルマ』ともども橘公司の著作を一括購入した)ばかりなのでまだ冒頭数ページしか読んでませんが、ヒロインがINT32と称されるほどオバカな子らしいことは聞き及んでおります。もうじき3巻が発売される頃合ですが、アニメ化の話を聞いて興味を抱いた層にもちょうどいいタイミングですね。3冊くらいなら多すぎず少なすぎずで気楽にセット買いできますし。

『めだかボックス』監督:佐伯昭志、制作ガイナックス、キャラデザ公開! ノベライズも決定! 著者は西尾維新(やらおん!)

 原作者である西尾本人がノベライズ、いや、それをノベライズと表現するのかどうかわからないが、とにかく小説版が楽しみですね。アニメはどのへんまでやるんでしょうか。少なくとも球磨川が出てくるところまでは進めるはずですよな。現在漫画の方は新キャラ大量投入で、旧キャラがあまり出てこなくなっていますが、西尾のことだからいずれ懐かしい面子勢揃いの展開とかもやってくれるでしょう。ノベライズも1冊といわず、是非2冊目3冊目と続けていってほしいものです。

・拍手レス。

 Diesが来年中に発売だとして 神咒は再来年あたりになるんでしょうか? どっちにしろ神咒のCS発表はもう少し焦らすべきだったと思いましたね。 まだ発売して2ヶ月くらいだし。 少々急かしすぎな気が
 そういえば上に書いた『モエかん』は発売当日か翌日にもうCS化の発表していたっけ。どうせlightのことですからル・ル・ル・ルのときみたいにグダグダして3年後くらいになるんじゃないですか、神咒の移植。

 せいどれいの一発変換、自分もやってみました。制度玲とでました。…誰?
 もうちょっと弄ったら西尾みたいなネーミングになりそう。

 Dies コンシューマー化…………だと…………。る、ルサルカさんは!?彼女のルート追加はあるの!?
 仮にルサルカルートが実装されるとしても、エレ姉に関するシナリオを大量追加しそうな雰囲気。

 『シュガーレス』の人気に便乗して『THEフンドシ守護霊』の発刊に期待しています。
 チャンピオンは単行本にまとまってない連載多いですね。当方は『刀真』をもう一度読みたい。『サバイバー-生残者-』も読んだことないからまとめて発刊してくんないかなぁ。


2011-11-13.

・「せいどれいを一発変換すれば変態かどうかわかる」と聞いたのでやってみたら「制度霊」になった焼津です、こんばんは。

 大抵は「制度例」か「性奴隷」になるそうですが、なぜ霊なんでしょう……あれか、田中ロミオの『霊長流離オクルトゥム』を待望して方々で書き込んでいるせいなのか。ならばここでも書こう、『霊長流離オクルトゥム』をあきらめない、絶対に!と。

『魔法少女まどか☆マギカ』劇場版は総集編2本+完全新作1本!完全新作は長編向けの話(萌えオタニュース速報)

 ガチかコラか――希望と疑心が錯綜した末に情報確定。「ガンダムみたいに3部作の大長編だったりして」と冗談交じりに語っていたら、本当に3部作とな。これは30年くらいしたら『機動戦士ガンダムさん』の「ガンダム創世」みたいな漫画が描かれているかもしれませんね。しかし前後編の総集編プラス完全新作とは、「総集編も完全新作も、どっちも劇場で観たいなぁ」と夢想していた当方からすれば願ったり叶ったりの仕様にございます。完全新作ってどんなストーリーになるんでしょう。アルティメットまどかがDiesのマリィを彷彿とさせるせいか、どうしても円環(概念化したまどか)が砕かれて「滅べよ貴様ら」な大欲界天狗道へ突入するビジョンが浮かんでしまう。「それは、名を無と号する」ネタが速攻で頭をよぎるのはお約束。「さあ――空しくマミり去るがいい」。さやかは人魚姫だし奴奈比売ポジションか。一方、ほむらはまどかと交わした約束を忘れ果てて漆黒の憎悪に染まり無間大紅蓮地獄と化す。「ここに生き恥、晒しているのよ。もう誰もいなくなってしまったこの宇宙でね!」「それこそが――私の女神に捧ぐ愛よ」「来るがいい、第六べえ――おまえの宇宙に私が亀裂を刻んでやる!」。そして円環繋がりで『円環少女』ともまさかのコラボ。紅楼蜃夢・摩利支天(ロッソ・ファンタズマ)と破滅の化身(アバタールイン)が激突する光景を想像しただけで胸焼けがするな。ぜってー画面に収まり切らない。収まったとしても配置を考える人が発狂し、アニメーターが過労死する。なんであれ、続報が楽しみだ。

light、『Dies irae』と『神咒神威神楽』のコンシューマ化が決定

 Happy light Cafeのページ参照。神咒が終わらないせいでlightの更新チェックはサボリ気味であり、ついさっきweb拍手のタレコミを読むまでこのニュース見逃していました。アンテナ低くしてても情報教えてくれる方がおられますから、こんなチラシの裏サイトであっても運営する甲斐があるってものです。タレコんでくれた方マジ感謝。しかしコンシューマ化か。シュライバーの凄惨な境遇とか、移植の話が来ても一切手直しするつもりはない、と正田崇が以前言い切っていたけど、規制的に大丈夫なのかしら。lightの力の入れ具合からして『神咒神威神楽』はコンシューマ化や漫画化、アニメ化といったメディアミックス展開を狙っているだろうな、って感触は得ていました。とはいえナチスが大きく絡んでくるうえに単純な悪役として描写していない『Dies irae』はいろいろ難しい気がしていて、「Diesはスルーされるのか……だとすれば神咒の諸設定も伝わらなくなってしまうが……」と危ぶんでいた次第。移植されるというなら、『Dies irae』もメディアミックスの芽が出てきますね。ぶっちゃけ既に一度漫画化されていますけれど、単行本も出なかったくらいなのでコアなファンすら半ば忘れ去っている。

 わざわざ語るまでもないでしょうが、当方はほぼ毎日『Dies irae』や『神咒神威神楽』のネタを頭の中でこねくり回してはニヤニヤするダメな趣味を有しており、劇場アニメでド派手な戦闘シーンを眺め遣って「もしこのクオリティでDiesや神咒をアニメーションさせたら……」と妄想したことは一度や二度なんてもんじゃない。なのでこういう報せを見るとつい妄念が神域すら超える境地に至って無限に爆発を繰り返し「やがて『Dies irae』と『神咒神威神楽』がアニメに!」という方向へ肥大していくわけですが、どんなに妄想しても「素晴らしいアニメ化」というビジョンが紡げないあたり、悩ましいところです。両作品ともに正田崇のケレン味溢れるテキストと膨大な設定、長大なストーリーが魅力の拠り所となっていて、アニメ化しても並大抵のことではそのアドバンテージを凌げそうにない。同じような問題をニトロプラスの『装甲悪鬼村正』も抱えている。もし『神咒神威神楽』や『装甲悪鬼村正』がTVアニメになったら、その初見殺しぶりはホライゾンにも匹敵するでしょうね。あれだけ難しいと言われていたホライゾンのアニメが予想を上回る出来だったため、「あわよくば村正とかも……」と夢想してしまいがちになる。が、高望みは控えねばなるまい。まずはDiesと神咒のCS化が無事に進むことを祈ろう。

『電波的な彼女』コミックス特典でついたDVDがBDで単品発売(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 コミックスの限定版は買おうかどうか迷って結局買い逃した次第であり、これは願ってもない朗報でありまする。ライトノベル一冊分のストーリーをそれぞれ3、40分程度に要約しているため内容も飛び飛び、元が特典OVAであったためクオリティもさほどではないと、あまり熱心に布教できる代物ではないみたいだが、片山憲太郎がふたたびラノベ界に復帰することを祈って予約しておきます。

・細川雅巳の『シュガーレス(1〜9)』読んだー。

 ヤンキー漫画ってなんだか定期的に読みたくなるよなぁ、ってことでまとめ買いしたチャンピオン連載作品。「甘くない」って意味だろうけど、タイトルのせいで主人公がダイエットに励む不良みたいなイメージがありました。「おいィ、なァンで普通のコーラ買ってきてンだよォ! 俺がコーラっつったらゼロフリーに決まってンだろうがァ!」とか、そんな感じで。ちなみに当方はゼロ系飲料(厳密に書けば人工甘味料を使ったジュース)って後味が悪くて嫌いです。ひどいと頭痛がしてくるものまである。なんとなく買った新製品のジュースが「カロリーゼロ」や「カロリーオフ」と謳っている商品だと帰宅後に気づいたときの絶望感は甚だしい。なので「シュガーレス」という言葉にあまり良い印象を持っておらず、その評判を聞き及んでいながらもいまいち手に取る気がしなかったものでした。が、そろそろ10巻近くになるし、これ以上放置していたらますます着手し辛くなるので、「ヤンキー漫画を一気読みしたい」という機運が高まっている時期にサッと一念発起して全巻購入したわけです。

 話の主な舞台となるのは「九島高校」という生徒が不良ばかりの学校として知られるところ。この漫画では授業風景はおろか教師の姿すら描写されることがないので、学校というよりも特殊な収容施設を思わせる雰囲気があります。ヤンキー漫画特有の年齢不肖なオッサン顔もバンバン出てくる。なぜヤンキー漫画はそんなにオッサン顔が好きなのか。たまに学園モノ(という設定で老けた男優が学生服着てる)AVを鑑賞しているような気分に陥ります。主人公の椎葉岳(しいば・がく)は「九島の頂点(テッペン)を取る」ことを目標に掲げており、まさしく「九島の頂点」たる最強生徒・荒巻至(あらまき・いたる)、通称「シャケ」を倒すべく喧嘩に明け暮れる。『シュガーレス』、1巻目の時点で早くも「面白い」と手応えを感じました。開始早々の1話目から「頂点を目指しての喧嘩」が始まり、その後ずーっと喧嘩ばっかりしているうちに1巻が終わってしまったのです。いくら喧嘩シーンが多いヤンキー漫画でも、普通はもうちょっと状況説明に紙幅を費やします。「ひたすら喧嘩しながら設定と状況を説明する」なんて慌しい真似、読者層から考えてチャンピオン以外ではまず不可能な荒業と言えましょう。2巻のラストでようやく濃密な喧嘩嵐は一旦やむのですが、整理してみるとほんの2日間の出来事なんですよね、1巻から2巻にかけてのバトルって。いったいあの高校はいつ授業を行っているんだ……。

 ラスボスに相当する「シャケ」は九島高校のトップでありながらリーダーではなく、いわゆる「番長」的な存在とは一線を画しています。取り巻きもいるけれど、彼らはシャケに心酔した側近というより「いずれ自分が倒すつもりなのでシャケに近づく邪魔者はあらかじめ潰す」ってな具合で後続の進出をインタラプトするポジションであり、どうも忠誠心といったものは存在しない模様。「お前を倒すのはこの俺だ」と言いつつ主人公をサポートしちゃうツンデレライバルキャラみたいなものか。取り巻き連中は白くらいしか出番がないので、リアルタイムで読んできた人はそろそろ忘れている頃合かもしれません。話が進んでくると九島高校以外の教育機関も絡んできて、他校からの侵攻だとか、学校単位の抗争だとかいった、ヤンキー漫画お約束の展開にもつれ込んでいく。それに伴ってキャラクターの数も増え、椎葉岳はだんだん存在感が希薄になってしまいます。「喧嘩に負けた奴はより強くなって復活する」というのが『シュガーレス』の基礎を支える世界観であり、退場したかに見えた障害ポジションのキャラが輝きを増幅させて舞い戻ってくるため、人気投票とか行ったらかなり票が割れると思います、この作品。ラスボスとしての真価を発揮していないシャケですら、「相手の拳を避けない」思想で男心をグッと掴みますし。中には毎度の如く鎧袖一触で吹き飛ばされてばかりでまったく成長する素振りがなく、もはやネタキャラとしてしか生きていく道のない雑魚もいますけど……それにしても見事に少年ばかりで、仮初にもヒロイン役を務める少女がまったく出てこないというのは凄いな。

 良い意味でバカばっかり。この一言に尽きます。技とか武器とか関係なくて、不屈の闘志や信念や魂があれば何度でも立ち上がれるし身長から来るリーチの差や体重による威力の差も覆せる、というシンプルな根性論が徹底して貫かれている。セリフ回しも面白い。「1人ずつじゃ俺には勝てねえよ しかも今日の俺は髪形がキマッてる 火を点けたばかりのネズミ花火みたいに絶好調だ」とか「俺だったら自分がホレるくらいの奴がいたら 力尽くでブッとばして逆にホレさせてやりたいって思うけどなあ」とか。洗練された泥臭さ、とでも形容すべきか。「これで終わりだ!」とブン殴られて「いいや、まだだ……!」とフラフラになりながら起き上がり「な、なぜだ……どうしてここまでのダメージを負いながら立ち上がれるのだ!?」と惑乱気味に叫ばれて「そらさんは大人だからな!! このくらいじゃくじけないのだよ!!」と胸を張る、そういうベタベタでクサいノリに耐えられないとキツいかもしれませんが、パワーバランスとか細けェことはいいンだよ、意地があンだろ男の子には、って人にはオススメしておきたい。『A-BOUT!』と並んで続刊が楽しみなヤンキー漫画です。最新刊からはバトルものの定石であるトーナメント戦に移るので、「ちょっと強引かな」と思いつつもワクワクしている。個人的に好きなキャラは「売れえ」の卜部と蟹頭のキリオ。ところで兼光(8巻の表紙を飾っている人)がサイズの合っていないヅラ(というかワカメ?)を被っているように見えて仕方がないのは当方だけでしょうか。登場するたびつい気になってしまう。

・拍手レス。

 龍水さんがド変態な件について。一発目はもとより二発目の本番に到ってははまさかのしか(ry …母刀自殿が草葉の陰で頭抱えてるんじゃなかろーかww
 「おのれ龍水め、私が死体しか抱けぬ者に反吐が出ると知っての狼藉かッ!」と猛る龍明とその横で苦笑する紅葉の姿が目に浮かぶ。が、龍水さんはガチでド変態だから「ああ、母刀自殿が草葉の陰で血涙流しながら鏝で臓腑を焼かれるようじゃと激怒しておられる……なのに、なのに腰が止まらぬぅぅぅ! 否、むしろ興奮して魔羅艶夜天!」と余計に快感が増幅しそうな罠。

 波旬と覇吐の設定は神咒で一番関心したところ、そうきたか! ってプレイしながら思ってしまった
 まだ一周しただけなので両者の関係は漠然としか掴めていない……早く知りたい気持ちと、なるべく焦らしたい気持ちが交錯します。

 >総集編か? 続編か? 両方でしたねーwまさかの三作
 「もしかしてオラオラですかーッ!?」と叫んだダービー弟の心境でした。

 ホニメが予想外の出来でアチョー入りますね! 12月に4下と新作短編とかもう……!
 予想通り新規視聴者からは「分かりにくい」の声が殺到していますけど、原作信者からすれば願ってもない御馳走ですね、ホニメ。ベルさん作文でホロリと来ました。

 Dies iraeと神咒神威神楽が両方ともコンシューマ化するみたいですね。公式サイトを見て驚きました。
 なん……だと……? まったく予想していなかった分、劇場まどかより驚きました。


2011-11-07.

・「みっつめ」を「三つ目」と表記すると『神咒神威神楽』の「唯一(ひとり)で生きるモン!」な第六天波旬を連想する焼津です、こんばんは。

 神咒はとりあえず夜行寄りで一周しましたけど、いやあ、波旬が聞きしに勝る凄さですね。シナリオライターの正田崇は「メルがカスに見えるくらい強いです」と発売前に語っていて、さすがにそれは誇張だろう、と思っていたが……過小評価もいいところ。本当にメルクリウスがカスみたいに殺されていて唖然としました。危うくあいつに同情しかけましたが、冷静に考えるまでもなくDiesで散々ヒドいことしてきたから応分の報いを受けたと言えなくもない。そして問題の「黄昏」を砕く描写、格別マリィに思い入れのない当方でもショックを受けて寝つきが悪くなるくらいでしたから、マリィ派の人が見たらマジで憤死するかもしれない。そりゃ夜行も度を失って「この屑めがァァァァ!」と叫ぶわ。まさに外道狂天狗。満遍なくディスられていて、誰一人擁護するサイドの人間が現れない波旬の徹底した下衆さはある種突き抜けたモノを感じます。触らないかぎり大人しく引き篭もっているけれど、触ったが最後、瞋恚とともにすべてを滅ぼす。シュライバーを限界まで凶悪にしたような性質だ。こんなものにどうやって勝てというのか……今のところ絶望しか感じられません。

『龍盤七朝シリーズ』1月にDRAGONBUSTER02発売(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 報せを受けた瞬間、真っ先にデマである可能性を検討したが、そんな当方を誰も責められまい。というわけで実に3年8ヶ月ぶりとなる続編であります。よかった、ポシャってなかったんですね、龍盤七朝という企画。読み終わったら今度はすかさず古橋のケルベロスを待つ作業に入る宿命だとしても、当方は悲しまないし悔やまない。今はただ祝えよ寿げよ。さあ、EGFまであと何マイルだ。

『境界線上のホライゾン』ついに公式がキャラ相関図作成!6話の原作者が書いた作文が酷いwww(萌えオタニュース速報)

 原作はVの途中あたりで止まっていたホライゾン、アニメ化をきっかけに再開したはいいが……Vに入って以降のキャラと展開がうろ覚えで、結局最初から読み直しています。状況はむしろ後退。が、より長く楽しめるとポジティヴに考えればいいか。アニメは遂に「私のして欲しい事」に突入したようで、浅ま痴であることが視聴者に対して暴露された浅間・智の惑乱顔ッゲェかわいい。さすが射撃精度と乳圧と淫猥思考に定評のある巫女。

 公式配信で5話目まで観ましたが、鹿角と三征西班牙(トレス・エスパニア)の武神・猛鷲(エル・アゾゥル)とのジャイアントロボみたいなスケール差対決が熱かったです。しかし、ダっちゃんとガル茂の対決はアニメにすると短く感じられて少し物足りなかった。説明抜きで見ると、ガル茂が足に負荷を掛けまくって一万七千倍加速する件の意図が伝わりにくい。アニメでは他の加速が何倍程度か分からないので、「一万七千倍」がどれほど無茶な加速なのかピンと来なくなっている。アニメ化クオリティとしてはこれ以上望みうることのないレベルに達してますけども、とにかく尺がないのが辛いですね。ダっちゃんの告白科白が削られたのも残念。しかし、ここから怒涛の後半に入っていくわけで、一原作ファンとして楽しくないはずがない。何度でも書きますが、ホライゾンがこうも素晴らしい仕上がりでアニメ化されるだなんて、まるで夢の如き幸福だ。BD初回版にはキャラクターコメンタリーも付くそうですし、こりゃ買わないわけにはいかないな。元よりよっぽど質が悪くないかぎりはお布施も兼ねて購入するつもりでいましたが、もはや「買ってやろう」というより「買わせてください」という心境。万一買い逃したら咽び泣きますわ。きっと充分な量を生産してくれるはずですが、バンビジュことバンダイビジュアルは「初回限定」と銘打った商品は本当にその通りで、決して再販しませんからね。『TIGER & BUNNY』に関しては救済措置が取られたものの、ホライゾンがどうなるかは不透明。早めの予約が肝要と判断します。

・拍手レス。

 スチパンフルボイス、BOXだとサントラが復刻版として付いてくるそうなので、購入を即決しました。自分はこれで嘘屋童貞を卒業することになりそうです。
 そういえばセレナリアはファンディスクの内容も収録するのかな? 特に記載がないので気になっていますが、やはり収録外なのかしらん。

(追記) まだ真偽不明の段階ですが、すごいニュースが舞い込んで来ました。

『魔法少女まどか☆マギカ』劇場プロジェクト始動!! (萌えオタニュース速報)

 いずれするだろうとは予想していましたが、まさかこんなに早く発表が来るとは。正直眉唾ながら、コラージュだとしても随分と手が込んでいるよなぁ、と。総集編か? 続編か? 差し当たってNewtypeの最新号を予約するとしましょう。


2011-11-02.

・更新をサボっている間、なぜか物凄く気が塞いだ時期があったけど、カレーを食ってまじこいのアニメ観てたらあっさり快癒した焼津です、こんばんは。

 スパイスの威力はさすがだな。さておき、まじこいのアニメはイイですね。何がイイって、あまりにも原作と違うせいでいちいち差異が気にならないところが。原作準拠で、原作知ってるアニメはどうしても「ここの再現度スゲェ」「あ、そこは削ったのか」「ほほう、追加要素とな」といちいち気になって内容に集中できない傾向があり、ほとんどオリジナルの展開で埋めているまじこいアニメは「なぜ原作に準拠しなかったし」と思いつつも却って寛げる部分があります。いきなり川神大戦から始まったときはどうなることかと危惧したが、かったるい説明が省かれ、特に言及しなくとも誰が誰だか判別できるファンにとっては嬉しい仕上がりとなっており、役得を感じざるをえない。来年のSも今から楽しみだ。

『棺担ぎのクロ。〜懐中旅話〜』が「まんがタイムきらら」で連載再開へ!単行本3巻も発売(オタクニュース)

 アドレナリンが沸騰した。こちらにあります通り、『棺担ぎのクロ。』は第3巻の発売が一旦決まってから延期して、それ以来ずっと「発売未定」状態に陥っていました。それが2012年1月27日――当初の予定から実に3年も経ってようやく目処が立ったというのだから、ファンは歓喜せざるをえない。諦めてはいなかったけど「再開は難しいだろう……」と悲観していましたよ。『棺担ぎのクロ。』はGAに比べてストーリー要素が濃く、それだけに長期中断は痛手。ブランクが空けば空くほど「何事もなかったように再開する」のが困難になる作品です。宙に浮いていた3巻目が発売というだけでも嬉しいが、連載まで再開してくれるだなんて、願ったり叶ったりだ。塩野干支郎次の『ユーベルブラット』も新雑誌で本格的に連載が再開するみたいだし、雪解けの季節到来かしら。

可愛い声優さんとニャンニャンしたい!(【2ch】ニュー速VIPブログ(`・ω・´))

 冒頭一発目のネタでのけぞった。なんという「新しい、価値観……!」(『境界線上のホライゾン』第3話参照)。いろんな意味でホンモノだな、この人。乾沙凪の中の人でもありますが、沙凪は原作(PC版)で攻略できなかったことがつくづく悔やまれる。

『踊る星降るレネシクル』『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』コラボ小説のタイトルを先行公開(主にライトノベルを読むよ^0^/)

 え? そもそもコラボフェアって何なの? と首を傾げて検索したら「ご応募頂いた方に「レネシクル」と「俺修羅」のコラボ・ショートストーリーを全員サービスします。詳しくは「俺修羅」2巻のオビでお知らせします。」とのこと。慌てて読みかけの俺修羅2巻を手に取ったら、確かに帯に書いてあった……見返しのところだけど。ぎゃー、完全に見落としていたー。折込広告に詳しい応募要領が記されているものの、締切は8月末であり、とっくに過ぎています。なんてこった、当方はレネシクル派で、俺修羅は嫌いじゃないけどそこまでのめり込めないと申しますか、「チクショウ、裕時悠示の奴、俺修羅ばっかり書きやがって……レネシクルの新刊はいつなんだよ!」と腐っていたため熱心に情報を漁ることなくスルーしてしまいました。これが俺修羅の小冊子ならまだ諦めもつきますが、よりによって『踊る星降るレネシクル』とのコラボだなんて。うぎぎ。まあタイトル見ただけで笑ってしまったのでヨシとするか。遠い未来に何かの本で小冊子の内容が再収録されることを祈るとします。こういう企画モノは再収録されるかどうか、結構際どいですけどね。富士見の『ショットガン刑事VSカンフーファイター』なんて書籍化を待っていたのに、噂すらなくそのまま闇に葬られた。くそ、あのとき掲載されていた雑誌を買っていれば……。

ライアーソフトスチームパンクシリーズフルボイスリメイク!

 カタカナばっかりでタイトル読みづらい……ライアーソフトの“スチームパンク”シリーズがフルボイスでリメイクされる、ということです。この“スチームパンク”シリーズというのは桜井光がシナリオを担当した一連の作品群で、『蒼天のセレナリア』→『赫炎のインガノック』→『漆黒のシャルノス』→『白光のヴァルーシア』→『紫影のソナーニル』と現在5作出ています。題名が「色を冠した漢字二字」と「カタカナ造語」の組み合わせで、副題が「What a beautiful ○○」で統一されている。厳密に述べると桜井光シナリオのソフトは『ANGEL BULLET』や『絶対地球防衛機メガラフター』などもあって、これらも“スチームパンク”シリーズと繋がっているらしい。桜井光シナリオ作品はずっと年1本ペースを保っていて、特にインガノック以降は毎年11月に欠かさず新作を発売してましたから、今年もきっと……と思っていたのに、どうやら発売表を見る限りなさげですね。今年は『ハチポチ』ってFDに参加したくらい。スチームパンクではない、新たな動きでもあるのだろうか?

 ライアーソフトは体力のないメーカーゆえキャラの声が要所要所でしか再生されない「パートボイス」という仕様を長らく採択していました(知らない人は声が出なくなった途端「バグか?」と疑う、そして「仕様だよ」と言われて「体験版ではちゃんとボイス付いてたのに……詐欺だ!」と怒る、これが恒例行事でした)が、2009年発売の『白光のヴァルーシア』でようやくフルボイスを実装します。公式も「ライアーソフト史上初のフルボイス作品となります!」と喜んだり「……11年も作ってきて、今更やっとフルボイス……。」って呆れたりしていました。つまり、現在5作あるうちの2つだけがフルボイスで、あとの3つはパートボイスだったんです。で、今回パートボイスしか付いてなかった過去3作をフルボイス化して“スチームパンク”シリーズを完璧なものにしようと、まぁたぶんそんな試みなのだと思われる。1本当たり3990円(税込)で、3本まとめた限定セットは10290円(税込)ですから、フルボイスバージョンとしては良心的な価格設定と言えましょう。DVDトールケースサイズで嵩張らないのも嬉しい。当方は特別思い入れの深いシャルノスだけ買うつもり。

『Fate/Zero』BD-BOX詳細公開!特典に新規映像(脚本:奈須きのこ)、ドラマCD(脚本:虚淵)、サントラ、マテリアルが付属 (萌えオタニュース速報)

 奈須きのこ脚本の新規映像特典が気になる。価格はだいたいこんなもんかな、とうっすら予想していた範囲内に収まっています。期待したほど安くないけど、危惧したほど高くもない。なんにしろ発売はまだ先だし、とりあえず予約だけ入れてじっくりと金策を練ることにします。

『ミッション:8ミニッツ』という映画を観に行きました。

 事前に仕入れていた情報は何もなし。ただ「サスペンスものみたいだな」と雰囲気に釣られてフラッと館内に迷い込みました。タイトルからして主人公が「8分間で任務を達成しろ」と要求される話だろうな、でも8分じゃ映画としては短いから何度かトライ・アンド・エラーを繰り返すのかな、と想像しながら観たおかげでスムーズに没入できた。なるべくネタバレしたくないので抽象的な説明になりますけど、さる事情で「同じ8分間」を繰り返すことになった主人公が、記憶の混濁に苦しみながら試行錯誤して目標を達成しようと足掻くシチュエーション・スリラーです。これがホントのエンドレスエイト。「同じ8分間」と申しましても主人公の行動によって事態は大きく変化しますので、エンドレスエイト的な苦痛は(少なくとも視聴者には)与えられません。後半になってくると「もうここらへんわざわざ見せなくても分かるでしょ?」と大胆にシーンを端折ってテンポ良く進めてくれる。オチは賛否両論分かれるでしょうし、個人的に「うーん……」と煮え切らないものを覚えたけれど、過程が面白くて退屈させられなかった。「なんとなく観た映画」としては望外の収穫です。シチュエーション自体は時間SFなどにおいてありふれた代物ですけど、「8分間で何をやればいいんだ!?」という戸惑いがストレートに伝わってくるあたりが本作のポイント。確固たる方針を打ち立てることができず、ただ闇雲に試行錯誤を繰り返す主人公の姿は決して「カッコイイ」と言えないが、そのぶん生々しく悪戦苦闘のムードが醸されており、引き込まれる。上映時間も長すぎず短すぎずでちょうど良かった。観ていて全然ダレなかったので、サスペンス好きにはオススメしておきたいです。

・今月の予定。

(本/小説)

 『謎解きはディナーのあとで2』/東川篤哉(小学館)
 『金色の獣、彼方に向かう』/ 恒川光太郎(双葉社)
 『シエスターズ』/平山夢明(講談社)
 『原大陸開戦』/秋田禎信(TOエンタテインメント)
 『デッド・ゼロ(仮)(上・下)』/スティーヴン・ハンター(扶桑社)

(本/漫画)

 『狼の口(3)』/久慈光久(エンターブレイン)
 『完全版 しなこいっ(上)』/黒神遊夜、 神崎かるな(角川書店)
 『よつばと!(11)』/あずまきよひこ(アスキー・メディアワークス)
 『恋愛怪談サヨコさん(3)』/関崎俊三(白泉社)
 『ピコピコ少年TURBO』/押切蓮介(太田出版)

 文庫化情報。宮本昌孝の代表作『剣豪将軍義輝』の文庫新装版が出ます。この小説は最初94年に新書版で刊行されたのですが、上巻と中巻のみで、諸事情あって下巻が出せませんでした。あわや未完になるかと危惧されたものの、翌95年、本来下巻として発売されるはずだった部分を追加した全1冊のハードカバー本が上梓され、無事完結しました。その後2000年に上中下と3分冊で文庫化、2009年にハードカバーの新装版が発売され、現在に至る。以前の文庫版はイラスト表紙でしたが、今回は3冊すべてを繋げると「義輝」の文字が完成するデザインになっています。つまり同作者の『風魔』と一緒。エンターテインメント性を重視したストーリーで、戦国時代の知識があまりない人でも夢中になれる内容となっています。実際、当方もこれが原因で戦国モノにハマったようなところがある。面白さの割にマイナーと言わざるをえないほど知名度が低く、是非ともここは大きく推しておきたい。しかし、本編はこうして新装版がお披露目されているのに、番外編を収録した短編集『将軍の星』は全然復刊されませんね。なんでだろ。ちなみに続編の『海王』は来月文庫化されます。『悪の教典』は文庫化じゃなくて新書化。700ページ弱らしいから結構分厚い。去年刊行されて話題になった長編です。第1回山田風太郎賞を受賞している。直木賞にもノミネートされましたが、選考委員の反応は芳しくなかったですね。ちなみに今年発表された第2回山田風太郎賞受賞作『ジェノサイド』も直木賞を逃している。貴志祐介は以前に『新世界より』という著作をハードカバー2冊→新書1冊→文庫3冊といった構成で出していったから、今回もそのパターンに該当するのかな。あと1、2年くらいしたら文庫版も出ると思います、たぶん。『これからの「正義」の話をしよう』、話題になっていることは知っていたけどスルーしていた1冊。最近はノンフィクション方面にも興味が湧いてきたし、試しに読んでみようかと。文庫版は来春発売する次回作の第1章を特別収録するそうです。体験版?

 『謎解きはディナーのあとで2』は本屋大賞取ったり100万部売れたりドラマ化したりで話題になっているユーモア・ミステリの第2弾。目立ち過ぎたせいか方々から「売上に見合わぬヒドい内容」と散々に貶されておりますが、個人的には好きなのでこうも早く続編にお目に掛かれるとは素直に嬉しいです。確かに「これが100万部……?」という気はしますが、地味な謎解きを「お嬢様刑事と毒舌執事」という癖のあるキャラで捌いて読者を退屈させない点は褒めておきたい。執事が毒舌であることにさして意味がない、ってところに引っ掛かりさえ覚えなければ楽しめるはずです。『金色の獣、彼方に向かう』は短編集。表題作は「樹海とサンカ」をテーマとしている模様。恒川は作風としてはホラーやファンタジーの系統に属しますが、「その発想はなかった」と唸るアイデアを納得のいく形で展開して畳む手つきは玄妙無比であり、「お美事」の一言に尽きる。既刊で一番オススメしたいのは『竜が最後に帰る場所』。バラエティに富んでいるうえ、どれも安定してクオリティが高い。でも一番好きなのは『夜市』収録の短編「風の古道」ですね。漫画『まつろはぬもの〜鬼の渡る古道〜(全6巻)』のベースになった作品。『シエスターズ』は延期に延期を重ね、遂に発売予定日が決まった書き下ろし長編。記録を漁ったらちょうど1年前くらいに予約注文してました。講談社が創業100周年に因んでやってた書き下ろし100冊という企画の参加予定作品だったんですが、この企画覚えている人って今どのくらい存在するんだろう。平山夢明は告知しておきながら出さなかった本が多い。当方が知っているだけでも5冊あります。『土壇場譚』と『或るろくでなしの死』と『ボリビアの猿』と『頭医者首里』と『びきまん』。テキトーでもいいから期限までにとりあえず完成させる、という芸当ができず、ああでもないこうでもないと悩んだ末に座礁してしまうそうです。書いているものが理想からズレてくると途端に意欲がなくなるタイプ。滝本竜彦も一時期これに近い状態でしたね。正直、また延期するんじゃないかなぁ、と不安だったり。『原大陸開戦』は“魔術士オーフェンはぐれ旅”の新作であり、「完結に向けた最終章がついにスタート」と謳われています。94年に始まったシリーズなので、もう17年が経過している。奇しくも『剣豪将軍義輝』と同じ。富士見ファンタジア文庫の最終巻は『我が聖域に開け扉(上・下)』でしたが、ここから『原大陸開戦』に直結するわけではありません。間に『キエサルヒマの終端』と『約束の地で』、2つの後日談が挟まります。この2冊は既に発売済ですから、「オーフェンか……懐かしいな、また読みたくなってきた」という方は先に買っておきましょう。と言っても8年くらいブランクがありますから、以前のファンもそろそろ内容を忘れていそうだ。新装版も毎月刊行されますが、新装版1巻の初版はかなり誤植がヒドいそうなので、購入する方は注意しましょう。店頭で奥付を見て重版かどうかを確認するのがベター。もし初版を買ってしまっても出版社が交換対応してくれるみたいです。『デッド・ゼロ(仮)』は「え? まだやってんの?」と素で聞かれることもある“ボブ・リー・スワガー”シリーズ最新刊。『狩りのとき』で完結したと思っている読者が結構多いみたいです。個人的には『狩りのとき』までを「旧ボブ」、その後に再開された分を「新ボブ」と呼んで区別している。『四十七人目の男』(新ボブ第1弾)と『黄昏の狙撃手』(新ボブ第2弾)は評判が芳しくなかったものの、前作『蘇るスナイパー』(新ボブ第3弾)で持ち直したハンターの新作だけに期待したい。原書の最新刊は "Soft Target " という本ですが、どうも紹介文を読んだ感じだと『デッド・ゼロ』に出てくるキャラが主役を務めるみたい。ボブは引退するのかしら? まあ、いい加減イイ歳ですからね……1946年生まれって設定なので、現在は65歳ですよ、ボブ。銃撃戦を繰り広げるにはキツい年齢だ。ああ、あと海外モノではトム・クランシーの新作『デッド・オア・アライヴ』も出ます。全4冊で今月は1巻と2巻だけ。“ジャック・ライアン”シリーズの流れを汲む長編ですが、彼もイイ歳なので息子の方がメインになっているそうです。ジャック・ライアンはCIAの分析官から大統領にまで上り詰めた、って話ですから、課長から社長に成り上がった島耕作よりもインフレぶりがすごい。実は1作も読んだことないけど、『デッド・オア・アライヴ(生死を問わず)』ってタイトルがなんとなく好きなので買ってみようと思います。

 『狼の口』は中世のアルプス地方を舞台にした残酷絵巻。圧政による見せしめが「ムゴい」というより他ないが、嫌悪感を超えて迫ってくる生々しい切実さが篭もっています。「苛政は虎よりも猛し」と言いますが、こちらは苛政に加えて狼まで待ち構えているのだから始末に終えません。ダメな人は1話目で「もうダメ」ってなるでしょうけれど、ハマる人はとことんまでハマること間違いなし。『完全版 しなこいっ(上)』は436ページと、漫画にしては分厚い一冊。『しなこいっ』はもともと“コミックラッシュ”という雑誌で連載されていましたが、この“コミックラッシュ”が電子化する際に打ち切り決定しちゃったそうです。かなりスローペースの進行で、主人公とヒロインが遭遇するまで何話も掛かったりしましたから、人気が出るまで時間掛かったんですよね。で、タイトルを『竹刀短し恋せよ乙女』に変えて“少年エース”に移籍しました。一から仕切り直しというわけではなく、話はそのまま『しなこいっ』の続きなんで、単行本出す前に旧バージョンを完全版として刊行する運びになったのだと予測されます。何せ未収録分があって、単行本派の読者がいきなり『竹刀短し恋せよ乙女』を読んでも話繋がりませんから……完全版には未収録分の他、読み切り短編の「しなこいっ-竹刀短し恋せよ乙女-」と「屋上読書同盟」、それに描き下ろしのエピソードが追加されるそうです。なんて、こと。そんなに追加収録されるなら、みんな買うしかないじゃない。単行本派も、雑誌派も。12月には下巻と『竹刀短し恋せよ乙女』の1巻も出ます。『よつばと!』は言わずと知れた至高のほのぼの日常マンガ。ここのところ年1冊ペースになっているので、新刊が出るたび「ああ、もうそんな時期か……」と感慨に耽ります。読む前から読んだような気分になってふと遠くを眺めたくなる不思議。『恋愛怪談サヨコさん』は800体の霊魂を背負って歩くヒロインと、霊障に対する耐性を持った主人公のもどかしい関係を綴るオカルトラブコメ。基本的にサヨコさんは誰かに近寄るだけで相手を不幸にするので、何かしら主人公のために行動しようと積極的になると周囲に凄まじい被害をもたらす。コメディ調の描き方をしているので「HAHAHA!」と笑えますが、冷静に考えると『未来日記』の我妻由乃より怖い。最後は引き連れている霊魂が80万くらいになって「混沌より溢れよ怒りの日(ドゥゾルスト・ディエスイレ)」とばかりに流出するのではあるまいか。でもサイコさん、じゃなかった、サヨコさん可愛すぎるから当方は獣の鬣の一本になりたい。『ピコピコ少年TURBO』は『ピコピコ少年』の続編。「TURBO」ってことはストUの話でも出てくるのかな。ゲームにハマっていた作者の少年期をモチーフにした漫画です。三十路の男性ならば大いに共感すること請け合い。学生時代など、もう少し後の時期をモチーフにした『猫背を伸ばして』という漫画もあります。あと『おばけのおやつ』という短編集にも「ピコピコ少年」が2編収録されている。『おばけのおやつ』は正直あまりクオリティの高くない作品集ながら、「Beautiful」という短編が紛れもない傑作なので機会があれば読んでみてください。犬が主人公で、犬好きじゃない当方すらグッと来た。「絶望の中の絶望に絶望が混ぜ合わさった絶望」とか、ヤケクソみたいな言い回しが印象的。「己の武器は数本の牙だけ…!/人間は逃げ惑い/自衛隊は退散した/世界には一人も味方がいない/勝てるのか/勝てるというのか」という件が何度読んでも熱い。オススメです。

(ゲーム)

 なし

 最近は「買いたい」以前の段階として、そもそも「チェックしたい」と思えるゲームソフトがめっきり減りました……意欲の衰えを感じざるを得ません。今更「卒業」だなんて言うつもりはありませんが、今後は積ゲーの消化を優先していくことにします。神咒もシュタゲもまだ終わってねーですから。どちらも日々ちょこっとずつ進めてはいるんですけど。神咒はそろそろ一周しそう。バトルのインフレぶりが凄まじく、いったい何が起こっているのか想像しづらいあたりが難点ながら、刻み込まれる正田崇テキストがとても心地良くて日々の癒しとなっております。

・拍手レス。

 作者的に立ち位置がヤバイとわかtってたとはいえ、煉獄姫第四幕表紙のイオさんが死亡フラグすぎてつらい
 そろそろ編集者とかからも「祐、本気出しちゃいなよYOU」と発破掛けられてる頃合でしょうね。喝采せよ、礼賛せよ、これ即ち電撃(てん)の意志。さあ、黒い太陽をよこせ。


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