2008年1月分


・本
 『しるバ.(1)』/爆天童(角川書店)
 『絶体絶命教室』/ゴージャス宝田(コアマガジン)
 『修道女エミリー』/八薙玉造(集英社)
 『Fate/Zero Vol.4』/虚淵玄(TYPE-MOON)
 『まとちゃん』『ちろちゃん(1)』/結城心一(一迅社)
 『キャノン先生トばしすぎ』/ゴージャス宝田(オークス)
 『この指止まれ』/小川勝己(実業之日本社)
 『カラクリオデット(1〜4)』/鈴木ジュリエッタ(白泉社)
 『白銀の闘う姫(上・下)』/水月郁見(徳間書店)
 『鋼殻のレギオス(1)』/深遊、『るーむ!(1)』/さっち(富士見書房)
 『ゾンビ屋れい子(4〜11)』/三家本礼(ぶんか社)
 『最果てのイマ ラフ画集』/あらきまき(だんぼり)
 『とある魔術の禁書目録15』/鎌池和馬(メディアワークス)

・ゲーム
 『マスクドシャンハイ』体験版(ライアーソフト)
 『暁の護衛』体験版(しゃんぐりら)


2008-01-30.

・「空中庭園」ってさ、英語でハンギング・ガーデンって言うんだ。

 そう……訳によっては『首吊りの庭』になるんだよ!

 こんばんは、思わせぶりな書き出しに反しぶら下がり健康法は実践していない焼津です。↑に挙げたのは英国刑事小説・リーバス警部シリーズに属する一冊なんですが、よりによって「第二次大戦末期のナチス親衛隊」が絡んでくる話だったりします。なんてこった、8年も前からDies&Gardenの二重悲劇が予見されていたのか。内容もシリーズ随一と請け負っていい「悲劇」が待ち構えている巻なので、なんとも呻きたくなる暗合です。

CUFFSの『Garden』、プレー中。春日ルートへ。

 茫然自失のショックから立ち直り、徐々に「良かった探し」をしている段階←今ココ

 スクリプトミスやボイス抜けといった不具合に関しては掛け値なしでひどいもんですけれど、それ以外の内容はいささか玉石混淆気味ながら、丹念に掬えば砂金が出てくる程度の手応えはあり、精神面での回復をアシストしてくれている。最近はめっきり飽きっぽくなった当方が、なんだかんだ言いつつ投げ出しもせずにプレーを続けている時点で、このソフトに一定量の魅力が存在することを証明している。

「これには春日も(中略)驚いたらしく、絵里香を静止しようとするように、おずおずと手を伸ばしてきた」

 ……それにしても誤字多いなぁ、ですけど。最新のパッチ適用してコレですよ。一瞬、桜子さんが創造位階に達したのかと思いました。

「ブリアー……キルシュブリューテ・フリューリングスガルテン」
 その“創造”はすべてを静止させる。
 闊達に囀る絵里香の口も。
 窓の外を移ろいゆく時間も。
 今にも咲きこぼれんとする桜の花も。
 そして彼女の進級さえも――

 ともあれ、春日桜子さん。ダブリで同学年の実質先輩。黒髪ロングストレートのダウナー美人。抗えるわけがありません。感情の鈍い隠花植物めいた麗しさにガッツリ食いついて進めております。時折覗かせる恥じらいの顔がなんともたまらない。憂い×含羞=破壊力。たとえ心が冷や飯のように冷め切っていたとしても、胸穿たれずにはいられない魅惑の子です。

 ただ、まきいづみの二役で双子キャラというと、どうしても『ひめしょ!』のサキサカ姉妹を連想せずにはいられません。「両者の性格が正反対」というのも、ありがちとはいえ符合しますし。ただ、春日妹(撫子)は性格の悪さがサキサカ妹(シキ)以上に筋金入りで、ネチネチと執拗に絡んでくる陰湿さに奇妙なエロささえ感じるほど。キャラクターとしては桜子さんの方が好きですが、脇へ逸れて撫子に嬲られたいっつー欲望が僅かに湧いてくることは否定できません。

 で、もちろん嫉妬とか三角関係とかはあるんですよね? せっかくの双子シナリオなのにこれで痴情の縺れとか全然なかったら「修羅場がないでしょッッッ!!」とクライベイビー化する腹積もりにございます。

 いえ、別に刃傷沙汰とか、鮮血の結末を望んでいるわけじゃありませんよ。当方はどちらかと申せば非観血的修羅場の方が好みなタイプです。肌から派手に血をこぼすよりも、口から目から仕草から――ありとあらゆる器官と手段を通じて絢爛な猛毒を垂れ流し、ねっとりと極彩色でぬめるヤドクガエルめいた情念にこそ魅力を覚えて惚れまする。是非ともあの粘ついた変態的な筆致を縦横無尽に駆使してドロドロの醜劇を上演させてほしい。そうしたら、無慈悲なガーデニングに対する怒りを多少は取り下げる用意があります。ここまで譲歩させて、萎えるオチつけやが(ry

 こっちのルートも、絵里香ルートほどではないけど途中からガラリとシナリオのテンポが変わりますね。キャラの性格もやっぱりなんか違うような……しかも絵里香ルートであったはずの物がなかったりと、不整合が生じています。分かっていてもガックリする。まあ瑠璃と愛の追加シナリオは無償配布予定ってことですし、期待しすぎない程度に補完を待ち望みましょう。

原田たけひとのblogにて「某小説の最終巻の原稿がついに完成したらしいぞ」の報

 季節は巡り、遂にこの時がやってきた!

 ずっと前にも同じような報せを同じような場所で目にした記憶がありますが、それはさておき、ここで挙がっている「某小説」が8年前に始まって4年以上も新刊が出ていないアレのことだとしたら実に喜ばしい。懐かしいな……1巻が出た頃はまだ高校生でした。春は本当に出逢いのシーズンなのかもしれません。桜の精とおぼしきシルエットを掲載する再始動ブランドもあることですし。

あかべぇそふとつぅのスタッフ日記更新

 未完成品を販売する予定はありません。

 もちろん完成してから発売します!

 『G線上の魔王』が一部で「DiesとGardenの後釜有力候補」と見做されているだけあって、未完成疑惑を振り払うのに懸命な様子。しかし、言われれば言われるほど却って不安が募るのは地雷踏ミストと化した我が身の被害妄想かしら。というより最近は何を以って「完成」と「未完成」の間に線を引くか、基準を見失ってしまいました。分からない、「完成」という言葉が分からない。なんであれ、すべては蓋を開けてみてからのことですね。G線上も暁も、今のところは購入する予定を立てています。これで両方揃ってスワスチカるようなら、もう何も信じられなくなりそうだ……。

SS「鬼哭街/Zero」

 作品別スレで紹介されていたので読んだ一品。てっきりFate/Zeroみたいな過去編かと思いきや、よもやそっちのゼロだったとは。このジャンル、存在は知っていましたけど随分と盛り上がっているんですね。根本たる発想自体はキワモノ臭いものの、丁寧なテキストで雰囲気を壊さずに綴っており、意外な良作に仕上がっています。スレでも「タオローが可愛い」と評判。あにさまの挙動と心理を見るにつけ、たまらぬものが湧き申す。

 しかし、原作の『鬼哭街』をプレーしたときは「面白いけどボリュームが物足りない、このネタなら大長編規模で読みたかった」との感想を抱いたものなれど、もしあのとき未完成版『鬼哭街』が発売されていたら……なんて考えると身の毛がよだちます。青雲幇十三香主との永劫に続く闘争へ身を投じたり、妹を喪ったショックから全寮制の学園へ転入して「私ね、人の心を読めるの」「無駄だ。内家の一閃は意よりも疾い」な出逢いを果たしたり、幼馴染の少女と力を合わせて「鬼眼麗人」と呼ばれる天才犯罪者に立ち向かったり。っていうか、虚淵は『ヴェドゴニア』の完成度を上げるために(リァノーンルートを実装するために)声明文を出して発売延期したことがあったけなぁ……あれも7年前のことか。当時に比べてエロゲーは基礎的なボリュームが増え、水準となるクオリティも向上して、全体の平均値が驚くほど高くなった気がします。販売価格や制作期間、売れる本数は大して変わらないというのに。華々しく発売されるソフトの裏で苦力じみた重労働を強いられるスタッフたちの喘ぎを察しつつ、ずっと見ないフリで通してきたツケが年末と年始に現れたのかもしれません。

 とはいえ、スワスチカという名の未完成商法を定着させるくらいなら、連作形式を打ち出す方向で進めてもらった方がまだ嬉しい。エロゲーはマンガやアニメと違ってずるずると引き延ばすことなくキッチリ一本にすべての内容が詰め込まれて完結している「ゴージャスで賑やかな感じ」が好きでしたが、もうそろそろ限界なんでしょう。

・拍手レス。

 HPの紹介だけで体験版やってないんですが薫きゅんは男なんでしょうか?女だとしてもあの登場人物順位だと
 攻略は不可能っぽいのでそれはそれで残念

 体験版ではあくまで男と言い張ってます。実は女、というのはちょっと無理がある(主人公のルームメイトだし)けど、平然とアンドロイドが混ざってる世界ですから、なくはないかも。

 新作は様子見にして過去の良作の類を崩してみようかと考える、守備的なこのごろ。ログが参考になります。
 理屈ではそうした方が無難だと分かっているのに、どうしても新作に引き寄せられるオタクのSa-Ga。

 願わくば、明日のエロゲー会社が、今日のエロゲー会社より優れた会社でありますように
 この元ネタを書いたロミオ(山田一)すら、おたまがあるんだもんなぁ……。

 ……俺、テスト期間が終わったらGardenを買うつもりなんだ……
 その頃には幾らになっていることでしょう……。

 ご愁傷様です。お口直しに双子ルートをどうぞ。良い意味で死ねます。
 現在攻略ちゅう。撫子がたまに見せる穏やかさが好きです。


2008-01-28.

『クナイ伝』の主人公が無上に可愛くて骨抜きにされている焼津です、こんばんは。

 作者もかなり狙って描いているでしょう、これ……しかし、分かっていても抗えないだけの魅惑がクナイの体躯に詰まっている。「変身すると大人になる」ってキャラは数え切れないほど存在しますが、小さくても大きくても男性読者に劣情を催させる野郎なんて彼ぐらいの気がする。とにかくクナイかわいいよクナイ。

CUFFSの『Garden』、一周目クリア。絵里香ルート。

 スワスチカが一つ開くたび、騎士団のメンバーは聖痕から血を流し激痛に苛まれてのたうち回るそうです。知らなかった……いつの間にか黒円卓に所属していただなんて。「酷円卓」と形容する向きもあり、言い得て妙。なまじ元の素材が良いだけに、ダメージが甚大でまったき生殺しとなっています。

 しみじみと堪能していたシナリオも夏祭りを境に雲行きが怪しくなり、ところどころで文章のテンポが激変、キャラクターも別人へとメタモルフォーゼしていく。『イキガミ』3巻の「あなたはいったい誰ですか?」フェノメノン発動。ああ、この感覚は先月にも味わったことがあります。駻馬の如きデジャヴが頭蓋骨の中を跳ね回ります。気づけば自然と指が左クリックを連打していて、あれ? また『Theガッツ!』? いつの間にゲームをすり替えられていたんだろう? 首を傾げるうちにエピローグが終わり、スタッフロールの流れる手前で画面が暗転。ディスプレイに映り込んだ自分の顔――目が死んでいた。今にも口からエクトプラズムを漏らしそうな表情だった。なんかもう傷口が開いて血が止まらない状態なので、具体的な感想とか、そういうのは勘弁してください。

 部分的にとはいえ、滲み出るような変態汁を撒き散らして持ち直す箇所があった(特に添い寝して星を見る件と初体験シーンは顔面がメルトダウンする威力)のは不幸中の幸いながら、パッチ当てても依然として多数のバグが散見されるため、「未完成」よりも「つくりかけ」の方がしっくりと来ます。「他のゲームを選んでおけば良かった」なんて露とも思いませんが、『Garden』を買ったことに後悔がないと申せば嘘になる。せめてスクリプト面の不具合だけはどうにかしてほしかった。メインライターであるトノイケダイスケの生存がスタッフ日記において確認され、「瑠璃と愛のシナリオは俺がやる」と宣言した以上、儲としての命脈は辛うじて保たれましたが……損なった信頼を当方の内部で再構築することは容易じゃありません。心の折り合いを付けるのに難航しています。将来どういう形で仕上がるにしろ、『Garden』の企画が発表された当初に夢見た姿が現実となって叶う――などと楽観するのは不可能。「トノがピンで執筆」告知を単純な救済とありがたがって押し頂くのは早計極まりなく、もし十二国記ばりに「許す」と言い出すようならいくら儲でも甘い。甘すぎる。ほっぺたをぷにぷにと突っついて済ませるほどダダ甘。むしろこれは改善へ向けての新たな戦さの火蓋が切って落とされたと見做すべきであり、ひとまず今の当方ができることは「次は勝ちたい、です…ね………」と呟いて息を引き取るのみ。

 なんだか『Garden』というより『Grave』なムードで申し訳ありません。さすがにDiesと二連続で踏んだのは辛くて、精根尽き果てそうです。けど、現状は「ほんとうのたたかいは まだはじまったばかりだ!(第一部・完)」。めげず、弛まず、どうにかこうにかやっていきましょう。

『キャノン先生トばしすぎ』、通常版にはボーナストラック収録

 ここでまさかのスペイン通常差分。収録されているのは「魔法の妹 アブノマリア」、キャントばのヒロインである巨砲キャノンが描いた作品――ってことになっている模様。ボーナストラック自体は構いませんが……ひょっとしてこの短編、今後出るであろうゴージャス宝田の作品集には収録されないってこと? 読みたいファンは通常版も買えと? なんてこったスティーヴ。うーん、一ファン心理的には「例の同人誌で発表したとか云う番外編ならまだしも、作中作扱いの単発モノじゃなぁ」な気分であり、微妙。というか、なんでそんなに同人誌の原稿を再録したがらないんでしょうか。謎だ。

・拍手レス。

 「二つ名」なのに1単語だ!
 一本でもニンジン。

 庭被爆の傷はつくしてMyシスターズで癒しましょう。3時間ぐらいで終わるのでお手軽ですよ?w
 モルヒネ代わりに傍らに置いてます。

 なんかMOON PHASE 雑記さんでエロゲー女装キャラコンテストなんてものをやっているそうです。
 当初、おとボクの瑞穂とはぴねすの準にゃんの争いかと思われたと思いきや一日たったら恋楯の如月修史が
 三位に倍以上の差(26日)をつけ堂々の二位に!さすが焼津さん前年度絶賛?のオノコ(男)でございますな
 しかし、どうしてこう男子が女装したキャラが他の子を押しのけて人気が出るのかw
 ただそんな私も如月修史こと山田妙子に惑わされたと言う事で一票いきたいところです

 「イヤイヤ女装してるんだけど激似合う」という美味しい特徴が一番色濃いキャラですからね。準にゃんは言うに及ばず、瑞穂も順応度が高すぎですし。あと、女装っ子は安易に脱がない(脱げない)ことがある種のストイシズムを生み出すことや、乳房や膣や子宮といった生々しい「女性」を持たないことで生殖本能的な劣情を否定する=性欲の後ろめたさを和らげる効果を発揮するのと同時に、陰茎という生々しい「男性」の所持を妄想させることで強烈な倒錯と背中合わせの快感を味わわせ、「女の子は可愛い」という条理を捻じ曲げて「こんな可愛い子が女の子なわけないだろ」的逆転現象を引き起こ(熱が入ってきたのでそろそろ割愛)

 Amen・・・さぁ、Diesと庭と、ついでにG線スレを眺める作業に戻るんだ・・・
 G線上スレも徐々に絶望の色が……。

 アーメン……ニコ動が観れるなら、一つこれで癒されてくれださい
 >ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm2027562

 ごめんなさい、ニコ動はアカウントないので見れないです。ご厚意だけありがたくいただきます。

 思わずアンデルセン化するほどのショック。エィイイィィメェェン
 再生者(リジェネレーター)の彼すら滅したんですよね……げに世は儚き。

 クッ…、それらの作品に期待するのもいいさ。だが、忘れてはならないエロゲ雑誌に載ったからといって
 発売するとは限らないということを。だが、期待せずにには入られない私たちの業だから。

 期待だ! もう期待しかない!

 その名は「贖罪絶望(ショットガンペナルティ)」、中二病全快、しかしなんかかっけええええ脳汁でまくり
 男は誰もが永遠の中二病。

 アーメン(笑) やはり二度あったからには三度目もうわなにをするやめ(ry
 庭を見た。もう怖くない。

 あーめん。シスター妙子なファンディスクは出ないもんかね。
 FDの情報を発表するとしたらそろそろでしょうね。これ以上経つとブームも沈静化しちゃいそうですし。

 ルート削除、は最近の業界のトレンド
 ルートと一緒にユーザーの信頼も削除してますが……。

 悪しき前例が連続で出たせいでこれから増えると思うZE!ハハハ曲芸商法ってレベルじゃねーぞ!
 呼び名は「スワスチカ」でほぼ確定。「商法」が付かないのは、物売るってレベルじゃないから。


2008-01-26.

二つ名は「屍(レクイエム)」、こんばんは、焼津です。レクイエム……鎮魂の曲刃(レークイヴェム・ゼンゼ)繋がりでブレンヒルト・シルト(実年齢が軽く60歳を超えてるけど見た目はロリな魔女)と符合するからちょっぴり嬉しい。ところで「曲刃」を例の下腹部にある小粋な器官に置き換えると鎮魂の珍刃(レークイヴェム・チンチン)になりま――

(管理人急死につき、ここからはお手元のレクイエムを再生してお楽しみください。ただし「怒りの日」以外)

「私も、今デジャヴを感じた。……なるほど、これが副首領閣下の方術なのね。恐ろしくなる、本当に」

 だから「怒りの日」以外っつってんでしょォォォォッッッ!!!

 いや、最初にどこぞのスレで確認したときはマジで改変コピペかと錯覚しました。けくけくけく、と喉を鳴らしながら「それしきの小細工に釣られるかよ」と太い笑みを浮かべた当方の余裕も、リンク先をクリックして塵一つ残さず吹き飛んだ次第。

 瑠璃と愛攻略不可……200MB超えパッチ……本当に屍にされながら『Garden』粛々とプレー中。内容そのものは、少なくとも今のところ悪くない。むしろイイ。ヒロインの可愛さもさることながら、主人公の弄られっぷりが楽しくて和む。弄られ甲斐のある主人公ってステキですやん。……可愛らしいアホの子が攻略できないとメーカー直々に広言され、泣くに泣けない心境ですが。一言で表現すると「へひいっ!」な気分。パッチ当ててなお体操服着てた子が一瞬で私服になったりと、スクリプト面もカオスです。蒸着? 赤射? 焼結? それに絵里香がずっと愛(まな)先生のことを「あい」と呼んでいますが、これはわざとなんでしょうか? 「ま、愛ちゃん」を「ま、あいちゃん」と読むと文意も変わってきますが……。

 ともあれ、体験版では立ち絵も出てこなかった幼馴染みの千夏が画面に映り、主人公の過去に対する関心は弥増すばかり。ヒロインたちと交わすスキンシップは爽やかでいて激アツ、あのイチャイチャぶりは正に『こいびとどうしですることぜんぶ』並みの頬のニヤケを誘発する……よもや、こうも短期間にこんぶと匹敵するダダ甘ゲーに出会えるとはな。顔面筋肉にとっては苛酷な試練の連続です。あまりにもニヤケすぎた反動で「笑わない男」になってしまいかねない、そんな恐ろしさをつくづくと実感している。伊良子みたいに当方のフェイスから笑みが消えたのはそのせいだと、そう思ってください。お願いします。

 そして「アーメン」を言ってくれ、きょうだい。

しゃんぐりらの『暁の護衛』、体験版プレー。

 3月に発売予定のエロゲーで、ジャンル表記は「お嬢様お守りADV」。しゃんぐりらはあかべぇそふとつぅの姉妹ブランドに当たり、今回が2作目のソフトとなるみたいです。原画はトモセシュンサク、ライターは衣笠彰梧。web拍手のタレコミで存在を知った一本ですが、ぶっちゃけ去年出た『恋する乙女と守護の楯』を激しく連想しますね。まあ、舞台となるのは共学校で、主人公は女装しない(サブキャラに中性的な美少年はいるけど)し、共通点は「主人公がボディガードで護衛対象はお嬢様」ってところくらいです。というか、これを見てください。「特技 何でも食べられる ピッキングなどちょっと怪しげな技術」「出身不明の生徒」「一人でいることを好み、不真面目、無愛想」「成績も下の下だが、実際は手を抜いているだけである」「ひっそりと筋力トレーニングしていたりする」「過去に重い罪を幾つももつが、それを隠し今を生きている大人びた青年」……とってもこうばしい、中二病の匂いがぷんぷんと漂ってきます。なんと言いますかこう、普段はダラダラしてるけどキレると怖い俺SUGEEEEEEE!超TUEEEEEEEE!系で、ふとした瞬間に翳りを帯びた表情を覗かせ、謎めいた過去を仄めかし、ことあるごとにトラウマに襲われたりする感じ。「くっ……鎮まれ……!」とか呻きそうなイメージです。このキャラ設定を目にした時点でネタにしろ本気にしろ興味を惹かれる人と、体を躱して無関心を決め込む人の2タイプに分かれるものと見た。

 燐桜学園――治安が悪化し、犯罪が多発するようになった日本で「万全のセキュリティ」を謳うため、資産家の令嬢を受け容れる一方で若きボディガードたちを鍛え上げ、「警護者と警護対象者の並行教育」を実践している異色の学園。ボディガード訓練校の厳しいシゴキを経て編入される運びとなった朝霧海斗だったが、彼自身はボディガードとしての熱意に目覚めることはなく、始業式のその日に早速退学届を出す心づもりでいた。しかし、街中で誘拐されそうになっている少女をたまたま見かけ、救い出したことにより否応もなくガーディアンとしての道のりを歩み出すことになって……。

 要人警護モノは前述した恋楯然り、『闇のイージス』やルッカのアティカス・シリーズ、何度も機内上映されて「またかよ」とウンザリさせられている人も多いと聞く『ボディガード』など、隆盛を極めているわけじゃないにしろ既に先例が幾つも存在するジャンルであり、別段珍しくはありません。当方は見てないんですが、最近やってるドラマにもそういうのがあるらしいですし。ただ、エロゲーに限ればそんなに多い感じもしない分野ではある。「特定の誰かを守る」という設定にしてしまうと、ストーリーが硬直的になってしまいかねないからかな? 本作は「お嬢様お守りADV」と銘打たれているほどなので一応要人警護モノの系譜に連なるわけですが、警護云々よりもお嬢様やボディガード仲間と過ごす賑やかな日常がメインのようであって、むしろ流れとしては『ハヤテのごとく!』路線かもしれません。執事モノと警護モノは両方ともお嬢様キャラが出て来やすい分、若干かぶる印象があるんですよね。

 さて、ストーリーはと言えば、ボディガード業に憧れておらず従ってやる気も低い主人公が半ば巻き込まれる形で不承不承生意気なお嬢様の警護を務めることになる……という「巻き込まれ型」の変種。周りから落ちこぼれと見做されている主人公は実のところ物凄いポテンシャルを秘めているらしいんですが、「能ある鷹は爪を隠す」というよりも「本当はSSSランクだけど申請が面倒だからBランク」に近い香りがします。「ボディガードが荷物持ちをするな!」等、ツッコミどころは数知れず、そういうのを真面目に指摘しちゃう人はひたすら疲れるゲームだと思います。割り切れば、「ちょっと変わった学園モノ」として楽しめるかと。ズバ抜けたセンスを嗅ぎ取らせるシナリオではないにせよ軽快なテンポでサクサク読ませてくれる。キャラ立ても簡潔で巧い。コメディやギャグがやや極端な悪ふざけに走ってしまう箇所もありましたが、洒落に収まる範囲内です。

 詰まるところ、「周囲が頑張って訓練に励んでいる中で一人だけ冷めていて、常に気負うことなく力をセーブして『俺なんか落ちこぼれですよ』とアピールしつつ、ここぞという場面では美味しいトコ取っちゃう」ってノリをプレーヤーが享受できるかどうか、そこが鍵になります。この「本気出せば凄いよ、滅多に出さないけどね」な態度をクールで格好いいと見る人もいれば、単にセコい野郎と見る人もいるでしょう。傍若無人がデフォルトなのも鼻に付きかねない。個人的には、「乱心した自分のボディガードをあべこべに叩きのめした」という逸話を持つほど腕っ節の強いヒロインに向かって「古武術見せてみろよ古武術」とばかりに挑発し、目にも止まらぬ速さ&風圧でガラスにヒビ入れる威力のパンチを繰り出された際、主人公の示した反応に戦慄しました。

 あの神崎と言うお嬢さまが繰り出した拳の速さは、ボディガード訓練生にもいないと言っていい。
 薫が色々と言うだけはあって、やるじゃないか。
 最初から当てる気配がなかったからよかったが、危うく回避してしまうところだった。

 すげぇ……目にも止まらない攻撃を超反応で避けられると、実行もせずに断言してやがる……テトロドトキシン級の痺れに襲われながら悟りました。こいつはホンモノだ、と。良くも悪くも生半可な中二っぷりじゃなさそうです。彼が本気を出したらワンマン・アーミーと化して秘密組織の一つや二つは軽く潰しそうだ。――なんて、おちょくるようなこと書きましたけど、キャラの掛け合いとかは普通に好きだったりします。腹黒メイドのツキも、キャラデザはさして好みじゃなかったのに、画面上で喋っているところを実際に見るとなんだかやけに魅了されてしまった。体験版の長さはそこそこですが、本筋はまだちっとも動き出していないので、ストーリーに関しては何とも言いがたい。キャラも、まだ表面的な遣り取りしかないせいもあって「誰それが最高」と述べる段階には達しておりません。とはいえプレーしていてストレスを感じることも少なかったし、トモセシュンサクの絵も気に入りましたので、購入を前向きに検討したい。今んとこ気になっているキャラは、書くまでもない予感がしますが、薫きゅんです。

 気になったことをいくつか。メインヒロインである二階堂麗華の声がボソボソと小さくて聞き取りづらいです。見た目に反してダウナーな喋りをするのはキャラ立ての一環でしょうから構いませんけども、音量を調節するなり何なりしてほしいところ。メイドのツキもたまに聞こえにくい。それから、体験版だからということもあるかもしれませんが、用意されているBGMの種類が少なく、メリハリが乏しい。掛け合い自体は悪くないのに、ゆったりとした曲が延々と流れているおかげで眠くなってくることもしばしば。他は細かいことですが、「躊躇っている」を「とまどっている」、「警護」を「けいび」と読んでいる箇所があったり、逆にボイスではちゃんと「張り巡らされた警備システム」と読んでるのにテキストが「警備されたシステム」となってる部分もありました。加えて、薫と麗華が顔を合わせるシーンで「ボディガード(警護者)」と「プリンシパル(警護対象者)」を混同している箇所も。特徴的な作中用語を間違われると混乱しますので、このへんはしっかりしてほしい。あと、OHPとかに載っているSDキャラのデザインがビミョー……あえて一言で表すなら「へちゃむくれ」です。少なくともオプーナよりは可愛いと思いますから、あれ、もうちょっとだけ何とかしてもらえませんか?

・拍手レス。

 少女マンガだとフルバなんかは鉄板すぎますかね。 個人的に「D.N.ANGEL」あたりはオススメです。
 フルバ、アニメは好きなんですが原作は途中で……「D.N.ANGEL」は「女神候補生」の人ですね。懐かしい。

 あー…ドンマイ。庭に地雷が入ってるとかさすがに予想できないよなぁ
 Dies irae(ディエレ)ブチかまされたときと同じだ……だったら逝けるぜ!

 もう怒りの日も庭もないんだよ……焼津さん、俺たちと一緒に地獄に堕ちよう
 いえ、やっぱりG線上とティンくると俺翼とオクルと陰影と少女病と緋色梵鐘と村正とドグラQを買うまで逝けません。

 悪いことは言わんからG線は買うとしても様子を見ような?
 これだけ外してんだから、次こそドーンとデカい当たりが来るはず!(賭博狂のギラギラした眼で)

 それでもG線なら、G線ならぁぁ・・・
 きっと、ハルがネチネチ厭味ったらしい口振りでスタッフの不始末を追及するアフターフォロー付き。

 また新たなスワスチカが開きました………庭(涙)。
 どれほどの魂が散華したか、想像するだにグランギニョル。


2008-01-24.

・地方なのに、いや、地方だからこそ発売日よりも前に手に入ることがある……というわけでなぜか『Garden』が既に手元にある焼津です、こんばんは。FGするのなんて何年ぶりでしょう。確か最後が『最果てのイマ』ボイスレス版だったから2年半程度か。

・あ、そうそう、イマと言えばあらきまきの『最果てのイマ ラフ画集』読みました。

 『最果てのイマ』(リンク先はフルボイス版)の原画を務めたあらきまきによる同人誌。ラフ画集なので表紙以外は全編モノクロです。鉛筆書きのくしゃくしゃっとした線がページを埋めており、表紙イラストの美麗さに惹かれて購入すれば肩透かしとなるかもしれない。当方は絵の素養こそないものの、ラフ画の線とか見るのが好きな人間なんで別段ガッカリすることもなく楽しめました。一つ一つのラフ画に関してあらきまき自身の短いコメントが付されており、「姉によって検閲」「姉さんはご立腹」など愉快なものも多く配されています。製品版のブックレットは田中ロミオがコメントしていましたから、これでようやく対を成した印象がありますね。にしても、本編で随一の美少女と名高いフランが陵辱されている落書き、何の説明もなく混入されていて噴きました。

 本書の目玉はフラン陵辱の他にもありまして、それが何かと申せば、原作シナリオライター田中ロミオの寄稿「原形行使者」です。本編の過去に当たる書き下ろし短編で、分量はザッと原稿用紙30〜40枚程度かな。作中の用語「現象行使者」をもじったタイトルであり、ギャグ描写の少ない緊迫したエピソード。終始淡々とした筆致ながら、「怪しげな組織のお偉いさん」という割にありがちなキャラである灰野耕一郎の不気味な存在感をきっちり描き込んでいるおかげもあって、暗い熱を孕んだイマらしい番外編に仕上がっています。「投射弾道学」なるステキな研究も行われているらしいイマの世界は涎が垂れるほど魅力的であり、サイキックバトルの描写を補完してくれる意味合いでもありがたかった。

 結論を言えば、イマファン必携の書。もともと関連書籍とか、そういうのが少ないですから同人誌だなんてこと関係なしに押さえておくべき一冊です。イマが好きじゃないとか、そもそもやってないという人は無理して買わなくても……といったところ。確かにロミオの短編は「先鋭化した衝動は、知恵と演算によって静音性を有した」といった調子でいかにも彼らしいテイストをぷんぷん発散させており、読んで損はありませんが、単品で堪能するにはいささか短いしやっぱり本編をやった後の方がより味わいを増すだろうと思われます。にしても久々にジーンを見たけどカッコええなぁ、この子。あと、内容とは関係ないけどこの本、紙の匂いがちょっとアレな気が……微妙にタイヤ臭いというか何というか。うちのだけかな?

・加えて鎌池和馬の『とある魔術の禁書目録15』も読んだー。

 シリーズ最新刊。今回は一方通行(アクセラレータ)が主役の巻で、“幻想殺し”の上条当麻はまったく出番がない異色の内容となっている。ザッと概要を書けば、さる事情により学園都市の警備が手薄になったことを好機と見做した「闇の住人」――様々な思惑で掻き集められたアウトローどもの特殊部隊が暗躍を開始し、要らん動乱を引き起こす連中どもを一方通行たち「グループ」の面々がシバキ倒す……といった感じ。バトルに次ぐバトルの連続で、シリーズ通して眺めても特に戦闘シーンがてんこ盛りな一冊です。日常シーンやコメディ要素はほんの気持ち程度で、そういう部分が好きな身としては少々残念。

 しかし特筆すべきことは、何と言っても新キャラの多さでしょう。顔が出てくる奴だけでも16人います。この期に及んで二桁越す人員の投入はありえねぇ。バトル強化の巻だけあって新キャラとなる連中の大半はヤラレ役、単なる使い捨ての駒に過ぎず、そのハイスピードな人材消耗は『ゾンビ屋れい子』すら彷彿とさせますけど、これだけの人数をいちいち描くとなると……はいむらきよたかも大変だったでしょうね。また、意外なキャラが再登場して活躍するサプライズも用意されており、当麻やメインヒロインが不在の新刊ながら仔細なく楽しめる寸法となっています。と言いますか当方、あいつにときめいちゃいましたよ。やっべ、まさか○○なんかに胸キュンする日が来るとはな。想像の埒外も甚だしい。

 「表の主人公」である当麻を封印し、「裏の主人公」一方通行を軸にして展開させるってのも相当なバクチだったと思いますが、ひとまず成功といった印象。「いくらなんでもキャラ出しすぎだろ!」との声にも頷かざるを得ないが、ヤケクソじみた梃入れのおかげで先の読めないストーリーになってくれたこともまた確かです。今回のラスボス(?)は反則臭い能力の持ち主でしたけれど、少なくともかの木原真拳よりは納得の行く説明で一方通行を圧倒し、ハラハラさせてくれた。ツッコミどころの多さは据え置きにせよ、今後がますます楽しみになってきた次第であります。

 ところで、幕間にバトロワチックな「現在の生存者リスト」が挿まれ、新しくキャラが登場するたびに欄が埋まり、死亡や負傷によるリタイアで暗転する演出となっていますが――これを見て年末にやった某怒日を思い出し、切ない心地に陥るのは当方だけでいい……件のページ開くたびに「シャキシャキシャキシャキシャキーン、パンパンパーン」という幻聴に悩まされるのは一人で充分です。

・拍手レス。

 [それにしても良いSSをお書きになる。
 お褒めいただきありがとうございます。

 少女マンガは敷居が高い気がして、ハチクロと君に届けぐらいしか読んでなかったんですが。
 カラクリオデットこれはっ! と思う内容で大変満足でした。偏見持たずにもっと少女漫画読もうかなぁ。

 当方も少女マンガはもっと読まなきゃ、って思いますね。最近は『大奥』で衝撃を受けましたし、ノーチェックで済ますにはあまりに勿体ない分野。とはいえ如何にして情報を集めるべきか……いつも悩まされます。


2008-01-22.

・今『かげふみさん』がジワジワと来てる焼津です、こんばんは。

 初読時はナンセンスでハイテンションなギャグの連打に付いていけず脱落しかけましたけど、我慢して読み進めるうちにそれがだんだん快感に変わってきたのだから不思議なものです。「影を踏むほど近づいても気づかれない」というほとんど透明人間に近い気配消失スキルを保有したヒロインが、殺しの対象となる人々に密着してその生活報告をヒットマンに送るって話。ヒロイン自身は殺しをしませんが、恣意的に報告を怠ることで暗殺を遅延させたりする。一種の死神モノに近い感覚かな? シリアスでやろうと思えばいくらでもやれる設定ながら、ふんだんにまぶされた下ネタ、気の抜けるジョーク、シュールな展開が紡ぎ出す綾織はダメな方向に突き抜けており、ある意味とっても絢爛。「毎月20日、イオンのお客さま感謝デーにだけ手淫をする殺し屋・華の子ルソルソ(殺しの手口:背後から毒花を刺す)」とか、どこかが壊れているセンスでもないかぎり描けないと思う。正直オススメしにくいマンガではある。しかし、読めば読むほどあの変な魅力が止め処なく浸透してくるのであって、個人的にはひとまず2巻も買ってみたい。

・そして三家本礼の『ゾンビ屋れい子(4〜11)』を読んだ。

 全11巻なので、これで完結。少女向けホラーマンガなのにやたらとアクションシーンが多く、「あー異能バトル読みてぇなー」という方には是非オススメしておきたい一品です。とはいえ、個人的にはゾンビを召喚して戦い合わせるスタンドバトルめいた話よりも、一話完結の読切形式で送る短編群の方が好きだったりします。具体的には1巻と4巻。バトルしていない巻の方が少ないのはホラーマンガとしてどうなんだろう……。

 結構長く続いた(ザッと5年近く)作品だけに始めと最後でだいぶ絵柄が変わってますね。最たる変化は、何と言ってもやはり乳強調。1巻の頃はまだ巨乳ってほどじゃなかったのに、平野耕太の生霊でも憑いたのか、気づけば服がはち切れそうなほどバインバインに。百合川もゾンビ化して以降どんどん膨らみ、シャツがパッツンパッツンでビーチク立ちまくりの「爆乳」状態になっていくし。召喚するたびキメキメのポージングをかますわけですけど、その艶かしさたるや『学園黙示録』に勝るとも劣らない。実にイイ砲弾おっぱいです。バトルとか抜きにして惚れ惚れと見入ってしまう。いや別にバトルがつまんないとか、そんなことはないですよ。シリアスとギャグがいっしょくたで混ぜこぜにされているせいもあって「こいつアホか!」と叫びたくなるバトル展開(重い甲冑纏ったゾンビを川に飛び込ませて「し、沈む!」って言い出したり。そりゃ沈むわ)もあるにせよ、ハイスピードかつ執拗に連打されるグロテクスな暴力描写の数々は悪趣味の領域を突破してもはや爽快。チャンピオンに掲載されていても違和感がないレベルに達しています。単純に拳や刃物を振り回したりといっただけでなく、「鉄の処女」で殺された生娘のゾンビが拷問器具の内側に並ぶトゲを飛ばして攻撃したりと、奇想横溢してなかなか飽きさせません。

 ただ、もともとJOJOっぽかったとはいえ、イーヒン編あたりを境にJOJOチックな言い回しが頻出するようになって、荒木イズムへの傾倒が極端なものと化した印象は否めなかった。当方自身JOJOファンではありますが、三家本が有する本来の持ち味を活かすにためにも少し控えた方がベターだったんじゃないかと愚考いたす次第。しかし、良くも悪くも勢いに満ちたストーリーですね。毎回大量に新キャラを投入しては惜しみなく使い捨てる、なんともゴージャスな殺戮の嵐。すげー強そうな奴がサクッと瞬殺されてしまう(たまにゾンビ化して甦る)諸行無常極まりない残酷さに「あれっ、もう死んだ!?」と驚きの声を漏らしちゃうこと請け合い。とにかく最初から最後まで全力投球のハイテンションで綴られてます。最終巻での畳み掛けはいくらなんでも強引だった気がしますけど、粗削りスキーな読み手の一人として賞賛せずにはいられない心境。

 欲を言えば、もっと読切短編が見たかった……といったところです。探してもなかなか本屋で出会えなかったマイナー作品ながら、一読して「探した甲斐があった」としみじみ思いました。最新作『サタニスター』ともども強烈にプッシュしておきたい。余談。好きなキャラは百合川姉妹。諸事情あって二人が揃って登場することはなかったけれど、「並んで存在することができない」という制約がまた美味しかったりする。どっちが好きか、と聞かれたら答えに迷うなぁ、両方とも最高だから。あと登場するのは終盤に入ってからだったものの、占い師のジェットジョーンもさりげなくそそられます。貧乳すぎて読者に「オカマなんですか?」と質問されたのには噴いた。まあ、周りが巨乳・爆乳だらけですから……胸がないように見えてしまうのは致し方ないことです。

 しかし、いくら義務教育受けず悪事に耽っていたからって「QUEEN」を「キュエーン」と読んじゃうリルカ様は違う意味でアルティメットな生物ですね。


2008-01-20.

・この前自転車に乗っている最中、ふと「ミッキー売僧(まいす)」というワードが脳裏をよぎった焼津です、こんばんは。つい、あの独特なシルエットを持った鼠が袈裟を羽織り、跳ね馬のエンブレムも眩しい車で乗り付けて「やあみんな! ボク住職!」と爽やかに挨拶、ありがたい出銭宗の教えを説きながらゴールドロレックス巻いた手で御布施を毟り取っていく様を幻視してしまった。行う葬儀はいつも豪華極まりないエレクトカルパレード方式、戒名は出銭宗絡みの著作権使用料も重なって倍率更にドン。要求される金額を耳にしてどこの檀家も愕然。やがて彼は掻き集めた金品をもとにして落花生の地に王国を築く。そう、日本最強の宗教法人・出銭宗が構える総本山、歓楽と頽廃で満ち溢れ虚夢の輝く園、ソドムとゴモラとバビロンの再来、しっと団が忌む仮想敵国――人呼んで「出銭爛土」である。

 ……ネズミ年だからって、正月にこんなこと考えてる自分は早く正気に返った方がいいと思う。

銃と百合をこよなく愛する作家アサウラの新刊『ベン・トー』、2月22日に発売予定

 サブタイトル予想外すぎて噴いた。読めぬ……内容が、まったく……。

・深遊の『鋼殻のレギオス(1)』とさっちの『るーむ!(1)』読んだー。

 両方ともライトノベルを原作とするコミカライズ作品。どっちも130ページ程度でちょい薄め。他に特徴的なのは、どっちも原作の挿絵を手掛けているイラストライター本人が作画を担当している、ってこと。過去にもいのうえ空が『リアルバウトハイスクール』の漫画版を描いたりとか、先例は結構ありますけどね。レギオスは原作準拠の番外編で短編を3つ(1つは予告編みたいなものなので、実質2つ)収録しており、るーむ!はストーリー漫画になっているものの「原作を大胆な解釈で描く」――つまりほとんど別物の話に仕上がっている。「超解釈」と謳っているが、あながち誇大広告でもありません。

 レギオスはそつなくまとまり安心して読める反面、あまり語ることがないですね。強いて書けば原作ではレイフォン(♂)が主人公であるのに対し、漫画の方ではニーナ(♀)が主人公みたいな扱いになっています。ファンの間で人気が高いフェリ(♀)はそこそこ出番あるけれど、見せ場は少なめ。原作でラブコメ要素が開花する前の時期を描いているらしく、イチャイチャしたり修羅場ったりといった展開はなくて非常に残念でした。メイシェンやリーリンは名前すら出なかったし……深遊の絵がいっぱい見れたから、個人的にはそれで充分ですが。原作読んでいないとキャラクター関係等を理解しにくいため、シリーズ未読の一見さんよりもファンに薦めるのが無難なアイテム。

 るーむ!は帯に踊る「超解釈」の三文字を見てもしや……と思いましたが、本気で違う話になってました。なんとメインヒロイン桑畑綾が、とっくに卒業したはずの学校へ「転校」してきて健一と同級生になっちゃうんですよ。原作読んでる人からすれば「なんスか、そりゃあ!?」とおったまげることは必至。元となった小説版の『ROOM NO.1301』は「恋愛はよく分からない」と嘯く少年が複数のヒロインとエッチしつつ、徐々に恋だの愛だのについて考えを深めていく――というライトノベルにしてはやや異色の青春ストーリーで、具体的な濡れ場描写こそないにせよ、いきなり彼女以外のヒロインとヤっちゃう主人公に衝撃を受けた読者は多数。思いは一つ、「これなんてエロゲ?」。漫画版ではそこらへんを豪快にスルーし、原作では蚊帳の外に置かれていた千夜子を目一杯本筋に引き込んで、紛うことなき三角関係の当事者に仕立ててしまう。要するに、フッツーの学園ラブコメ。終始ドタバタしていて、水着ポロリみたいなお色気もちょびっとあり。ひょっとしたら原作をまったく知らない新規の人の方が純粋に楽しめるかもしれない。ファンはあまりの原作破壊に怒るか、笑うか、呆れるか……反応が分かれそうです。主人公の性格からして違い、肝心の「ROOM」もマンションも全然出てこない――独特な雰囲気(良くも悪くも)を帯びていた原作とは似ても似つかないノリですから、あくまで公式二次創作と割り切って楽しむが吉。個人的には「そう来るか!」って調子で結構笑えましたけどね。

 スピンオフとしての安定感はレギオスに軍配が上がる。が、「原作知らね」という人にはるーむ!の方が読みやすいかも。そういえばレギオスはもう一個漫画版が存在するって聞いたけど、そっちはまだ刊行されないんだろうか? 最近は『とある魔術の禁書目録』といい、一つの作品を同時並行的にコミカライズするのが流行っている模様。中には、「漫画版が黒歴史だったのでやり直し」みたいなパターンもありますが……。

・拍手レス。

 ちょいネタバレですが、あのツンデレヘタレめは某ドラマCDにも…スタッフに愛されてますねー
 ヘタレではあるにせよ、もっとも成長著しいキャラですし、内外の厚い支持にも納得。


2008-01-18.

・発売予定日一週間前。で、詰まるところ『Garden』は出るんですか? 出ないんですか?

 とジリジリしながら待っていたら来ました――カウントダウンボイスが!

 結局マスターアップはどうなったんだろう、と依然警戒態勢の解けぬ焼津です、こんばんは。ただ単に告知してないだけなのか、むしろ手違いでカウントダウンが始まってしまったのか。さすがに後者はないだろうと思いますけれど、不安が一抹どころではない状況に変わりなし。もういっそ予約入れず、発売してから買おうかな……。

(追記) マスターアップ「してました」。作品別スレで流行っていたネタへの意趣返しといった風情であり、他人事なら暢気に笑っていたところですが、こんな本気でギリギリのタイミングにかまされると笑えませぬ。CUFFSは戯れしか出来ぬブランドよ……!

・水月郁見の『白銀の闘う姫(上・下)』読んだー。

 “護樹騎士団物語”の第7弾。今回はシリーズ初の分冊であり、昨年11月と12月に連続刊行されました。「連続刊行」の響きに欣喜雀躍し、胸を高鳴らせて購入した上巻が200ページちょっとの薄さだったときは少しガッカリしましたが、先月出た下巻はちゃんと300ページありましたので立ち直った次第。併せて500ページ。『僕はイーグル』の2巻に相当するボリュームで、夏見=水月(同一作家の別名義)的にはそんなに多いというほどでもありません。展開が遅く、もったいぶった文章の多い作風ですから、これでようやく普通の読み応えを味わえるといったところ。

 “護樹騎士団物語”の大まかなストーリーは、各地を放浪する「巡礼」の子だった主人公が成り行きで貴族たちの争いに巻き込まれ、どさくさに紛れて「守護騎」と呼ばれる巨大ロボットに乗って活躍し、「守護騎に乗れるのは認証を受けた貴族だけ」という理屈に基づいて貴族の少年と間違われ、否定するわけにも行かず公子に成りすまし、成りすました以上は領地を守ろうと、世界中の紛争に介入する「護樹騎士団」への入団を懸けて幼年学校の選抜試験を受ける……といった具合。「展開が遅い」と書きましたが、これがもう本当に遅くて、「幼年学校の選抜試験」に合格するまで4冊掛かります。じゃあ5巻から幼年学校編が始まるのかと申せばさにあらず、初めて幼年学校へ向かう道中で騒動を起こしてしまい、1冊丸々使って冒険した挙句ラストでどうにか学校に辿り着く。さすがに6巻からは学校編だろ、常識的に考えて……ってなもんですが、あにはからんや入学式の最中に事件が発生していきなり紛争地域に付いて行くことになり、紛争が終結し入学式が再開されるところで幕が下りる。つまり、7冊目である『白銀の闘う姫(上)』にしてやっと幼年学校編が本格的にスタートするわけです。このスローペースは尋常じゃありません。

 なぜこんなに遅いのかと言いますと、一つは上述した「もったいぶった文章」のせい。一つのシーンを書くのにやたら枚数を費やし、しかも同じような説明を何度も反復する箇所があるため、なかなか次の場面に移らない。活動年数の長い作家だけあって若干粗いながらも文章そのもののリズムは整っており、冗長さこそ感じさせないけれど、気づけばいつの間にか残りのページが尽きていて毎回驚かされます。会話の遣り取りもやたら長引き、もういくらあってもページが足りない。どちらかと言えばこのしつこさ、ライトノベルよりもゲームシナリオの感覚に近いかもしれません。一行一行テンポ良く読める反面、意外と量が嵩んでいる。第二の原因は、ひたすらイベントを盛り込みまくること。ただ単に「A地点を出発してB地点に着く」みたいな事前説明通りの展開は、“護樹騎士団物語”においてほぼないと言っても構わないでしょう。

 「B地点に向かっている最中トラブルが起こり、それを解決するためC地点に行ってある任務を果たさなくてはならなくなった。しかしC地点は簡単に行ける場所ではなく、任務の前段階としてこなさなくちゃならないことがいくつかある。それらをすべて片付けてC地点に着き、更に苦労を重ねてようやく任務を達成するが、損耗甚だしくこのままB地点に駆けつけるのは難しい。『じゃあいっそD地点に行こう』と代案が出るも、D地点に向かう最中でまたしてもトラブルが……」、こうやってるうちに1冊の内容が終わります。サプライズだらけで先が読めず、何度も絶体絶命の危機に陥り、ダイハードな艱難辛苦を乗り越えてやっと「一応のゴール」に到達する。昔懐かしい冒険活劇のテイストを凝縮し、これでもかとばかりにスリル満ち溢れた難所を仕込むせいでミッションの遂行が異様に難しくなっているのです。確かに、面白いことは面白い。猛烈な勢いで引き込まれ、掛け値なしに熱中しドキドキハラハラと興奮させられます。しかし、主人公たちが騎士になるまであと何冊掛かるんだ? と訊かずにはいられない低速進行であり、ロボットアクションだというのに今回上巻ではロボット(作中の用語で言えば守護騎)に搭乗する場面がまったくなかったし、下巻は物語が最高潮に盛り上がってきたところでブツッと切れます。ネタバレスレにあった「これ下巻じゃなくて中巻だよ!」の叫びにすこぶる同意。ああ続きが気になってしょうがねぇ!

 ……展開の遅さばっかり強調するのもなんなので、魅力的なところも紹介しようと思います。メインヒロインっぽい扱いを受けている騎士候補生の少女ビアンが、

「――わたしは肩が寒かった」
「あの晩――水場で独りで水をかぶっていたとき……肩が寒くて辛かった」
「肩が寒かったのだ」
「この、うつけ者」
「この、うつけ者っ」
「う、うつけ者」
「うつけ者っ」
「うるさい、うるさいっ」
「わたしが、気づかなかったとでも思っているのかっ。お前は後ろから、ただ見ているだけで――わたしが肩が寒いっていうのに……!」

 とベタながら絶妙なツンデレを発揮する場面。あれは激しく身悶えさせられた。ヒロインとおぼしきキャラクターは4人くらい存在しますが、現時点でフラグらしいフラグが立っているのはビアンのみ。このまま独走状態で突っ切るのか、密かに人気のある(ってか当方自身が好みな)シュエット様が巻き返しを図るのか。まだまだ予断は禁物。そして秘密兵器みたいなのも見つかって次巻から大きく物語が転回しそうな雰囲気も漂っておりますが、まだまだ期待は禁物。あと2、3冊は幼年学校編を引き延ばすと見た。

・拍手レス。

 ちょっと待ってウェイバーのその後ってなんスかそれ!?
 『Character Material』の40〜41ページ参照。どう見てもウェイバーです、本当にありがとうございました。

 紹介頂いた「カラクリオデット」1・2・3巻を早速読んでみました。
 期待以上に自分のツボにはまりました。ありがとうございます!
 明日にでも残る4巻を買ってみようかと。あと5巻も近々発売らしいですよ。

 お喜びいただけたなら紹介した甲斐があります。5巻は確か今日が発売日ですね。

 今度の仮面ライダーはみんな大好きダンピールですってよ、奥さん。
 ヴェドゴニア再評価フラグ立ったかな?


2008-01-16.

・ふと「コーザ・ノストラに聞いてみろ♪」という言葉が浮かんだ焼津です、こんばんは。

 なんだか血の掟(オメルタ)を頭蓋とか腹腔に叩き込まれそうなタイトルだ……それにしても、「聞いてみろ」っつー文字列を見るたび『なめくじに聞いてみろ』『生首に聞いてみろ』を連想するのはミスヲタのSa-Gaか。

いただきものコーナーに犬江しんすけさんの寒中見舞いイラストを格納

 『BulletButlers』のヒロイン、ヴァレリア嬢でございます。魔法使いのエルフっ娘。バレバトは「繰り出された突きを後出しの突きで相殺することが出来るのか?」「頑丈な鍔を斬り落として相手に触れることが出来るのか?」「出来る。出来るのだ」と言わんばかりのある意味凄まじい殺陣に衝撃を受けて進みが遅れていますが、外伝小説の2巻目もそろそろ発売されることですし、いい加減再開しようかと思案中。

ベビプリの九女・麗

 男嫌いで黒ロングヘアーな鉄オタ美少女……? 七竈たん! 七竈たんじゃないか! と、そんな具合で密かにBPに注目している焼津なのでした。

第138回芥川賞・直木賞受賞作決定

 どっちも下馬評通りの展開みたいですね。芥川賞を取った方にも興味があるので、早く単行本化されないかな。

・鈴木ジュリエッタの『カラクリオデット(1〜4)』読んだー。

 なんか天才っぽい博士が女の子の格好をしたアンドロイドつくって学校に通わせて様々な経験とともに知識や感情を獲得させていく、概要だけ書けば「またかよ」な路線の少女マンガ。誰もがどこかで読んだことのある設定ゆえ、新鮮味はなきに等しいですが、この手のロボ子ものにおいて必須とされるイベントを一つ一つゆっくりとこなしていく展開は手堅く、巻が進むにつれてオデットへの感情移入は深まるばかり。無表情で、率直な物言いを鉈の如く振るい、疑問に突き当たればストレートに聞き返す。行き違いによる衝突も多い。問題に直面すれば素直に悩んで、解決できずに苦しみ落ち込んだりする。試行錯誤を重ねながら徐々に「人の気持ち」を理解し、努力が報われて喜ぶオデットの姿は「萌え」という次元以前のところで頬が緩みます。

 1・2巻はあまり動きがなく、地味なイベントばかりでなかなか盛り上がりませんが、3巻あたりで蓄積された人間関係(およびアンドロイド関係)がようやく活き始めて面白くなります。2巻までは「無表情」の印象が強かったオデットも3巻を境にしてだんだん表情豊かになってきますし、最新刊の4巻は新キャラも加わっていっそう賑やかに。キャラクターの配置も概ね終了して、以降はひたすら楽しくなっていくのみでしょう。巻末予告――アンドロイドゆえの怪力を「ゴリラ女」と揶揄されショックを受けたオデットが、男キャラと一緒に体育倉庫に閉じ込められるというベッタベタなイベントに遭遇して「そんな扉開けられない」「箸より重いもの持ったことがないもの」と言い張るシーンには笑いました。渇すれども盗泉の水を飲まず、と言わんばかりの本末転倒な不退転ぶり。事態が面白おかしくこじれることを期待したい。

 オデットの本体が壊れたからスペアの幼女ボディに換装、みたいな「お約束」もきっちり押さえており、男性向けとして売り出しても充分通用しそうなノリです。しかし、オデットの判断基準で最高位を占める要素があくまで「可愛い」なところは少女マンガの面目躍如か。可愛くないものは許可しないィィーーーッ、不細工なバックパックを背負うことは許可しないィィィィィーーーーッッッ。彼女も「おんなのこ」ですからそのへん割と懸命。「不細工なバックパック」を持ってくるの嫌がったせいで窮地に陥ったりもする。それでもやはり可愛くないのはイヤなんです。女子道と云うは、ワガママを通すことと見つけたり。

 あと、オデット以外のサブキャラもイイ味発揮していて好きかな。個人的に気に入っているのはミカ。オデットに片想いを寄せている少年……に片想いしていて、それを素直に表すことができず悪友の位置付けに甘んじている少女です。オデットから「きれいだね」と誉められ、照れて頬を赤らめながら視線を泳がせる表情には当方の欲望メーターがレッドゾーンへ振り切れた。もうこの子がヒロインでいいじゃないの。他では出オチ臭かったA子がなにげに出張っている部分もツボです。おいおい、白雪の見せ場なのになんでお前がいんだよ!とツッコミたくなる存在感。でも正直に言えばB子も見たかったかな……。

・拍手レス。

 渾沌のデザインは最高なのは言うまでもありませんが、三つ目ということはあれは這い寄る混沌をイメージ
 しているんでしょうね。それにしてもヘレーネが金髪碧眼のユダヤ人ということで、木島日記の
 アーヴィング博士を連想したのは私だけでしょうか。主人公がこちらも仮面の男です。

 木島日記の年代はいつ頃だったかな……北神伝綺の方は確実にマスクドより前。しかし38年って津山三十人殺しのあった年ですけど、まさか絡めたりは……。

 3つ前のコミケで出てた本にウェイバーのその後が描かれていて今更驚いたのですが。大戦略Tシャツ…
 TYPE-MOONの伏線は遠大なのがデフォルト。でも伏線はいいからそろそろ新作を……。

 焼津さんの蔵書量が気になって夜も眠れない
 去年買った分だけで1000冊超。総冊数は計測不可能です。

 ジンタイはロミオのやりたいことはわかるがロミオ節でベクトルが斜め上方向へ
 ロミオはいささか己の魂に忠実すぎる気がする。


2008-01-14.

『ユメミルクスリ』のOP曲「せかいにさよなら」を改変して『Dクラッカーズ』のテーマソングをつくったら……と想像してちょっと噴いた焼津です、こんばんは。「手にしたカプセル 透明なデビル」「流れるドラッグ 横目でストーク」「王国はあちらと笑う 女王の目」。同じ薬モノだけに割と嵌まる気が。

・小川勝己の『この指とまれ』読了。

 歩は、右手人差し指を立てると、博貴の顔に突き付けた。そしてにっこり笑う。
「この指とまれ」
 つい、言われた通りにしてしまった。
 続いて夏子が握手を求めた。
 作り笑いでそれに応えながら、父があんな真似をした理由は、実は自分と同じ理由なのではないか――大層な動機などなく、単に上司の誘いもしくは頼みを断れなかっただけではないのか、雰囲気に呑まれただけではないのかと、頭の隅で思った。

 副題は「GONBEN」――英単語ではなく、ごんべん、つまり「言」のことです。詐欺の詐にごんべんが付くことから、詐欺および詐欺師のことを「ゴンベン」と呼ぶと、この前読んだ『ハンマーセッション!』にも書いてありました。元は警察用語みたいです。父親が汚職に関与していたことで世間の非難に晒された吉田博貴が、家計を助けるためにと部の先輩の誘いに乗って大学生詐欺師グループに加わり、様々なヤマを踏んでいく過程を多視点・連作形式で追ったクライム・ノベル。基本的に一話完結方式ですが、書き下ろしである最後の章は全体を総括する内容となっており、感覚としては短編集というよりも長編小説に近い読み応え。400ページと結構な分量ながら、長さを感じずにすいすいと読み進めることができます。

 取り上げられているのはボッタクリバーとか、出会い系サイトを逆利用した荒稼ぎとか、あんまり派手じゃなくて比較的卑近な題材が多い。現代の詐欺ともなればパソコン関連との縁は切っても切れず、「山田オルタナティブ」みたいな固有名詞が出てくるところに、「時代を感じた」と書けば大袈裟ですが少し懐かしくなりました。『マブラヴ オルタネイティヴ』が発売された頃ですっけ……あれからもう2年近くが経つのか。ともあれ、コン・ゲーム小説にありがちなアクロバティックな手口を多用せず、割かし堅実で地道な遣り方が目立ちます。スーパーハカーとかが出てきちゃうのは話の都合上仕方ないけれど、他の部分では『戦線スパイクヒルズ』ばりの天才掏摸師を出したりとか、そういうことはせずにゴンベン一本槍で通そうとしている。カモにされた被害者たちの生き血を啜り、物理的にも精神的にも破滅に追いやっているのだと自覚しながらも、あえて騙し、賺し、脅し、金を搾り取ることをやめない主人公たち。酷薄さは希釈されていて、「他にすることが思いつかない」と言わんばかりに一抹の虚しさが漂っています。詐欺というのはちょっと頭を使うだけでボロ儲けできる、ある意味「楽しい仕事」なのかもしれませんが、たとえ楽しくなくなったとしても、甘い汁の啜り方を覚えたペテン師がゴンベン稼業を廃業して他の職業に移り、真っ当にこなせるのか……結局うんざりしながらも詐欺を続けるハメになるのではないか、という空虚を覗き見た気がしました。

 内容的にデビュー作の『葬列』と被っているところがあって、そっちに比べればいささかヌルい印象もあるのだけども、個人的にコン・ゲームにおける主眼だと思っている「単純明快な高揚感」を抜きにして虚しさすら覚えながら淡々とカモを引っ掛ける登場人物たちの姿を描き、奇妙な切なさを湧かせることに成功している。いまさっき「切なさ」が「刹那さ」と誤変換されましたが、案外間違いではないかもしれない。途中で落とし穴が掘られているのではなく、最初から底が抜けていて汲んでも汲んでも水が溜まらない甕や柄杓めいた雰囲気です。著者の代表作と謳うほどではないにしても、新規の読者にもそこそこ薦めやすい一冊かと。

『人類は衰退しました2』、今回は妖精さんの出番を減らす代わりにヒロインをクローズアップした感触が大。エピソードのうねりや複雑さも増し、前巻より読み応えのある内容になっています。1編目はショーシャンクやアルジャーノンといった小ネタにくすりと笑みをこぼし、2編目は入り組んだ構成と脱力級の強引なオチ(犬の正体に腰が砕けた)で頭を悩ませる。何度か読み返してようやく「ああ、そういう意味か!」と脳に理解が染み渡った次第。対象となる読者が若干絞られた気もしますが、「田中ロミオのファンにはどうしよう、薦めようか否か……」と迷っていた当方もこれなら自信を持って推したい。3巻目も楽しみだ。そしてオクルトゥムまだー?

・拍手レス。

 張作霖つーとはるか昔に歴史の授業で習った「張作霖爆殺」の字面がインパクト強すぎる人ですな。懐かしい
 息子の張学良はどんな怪人になっていることか……あの時期軟禁状態だったみたいですが、アンチェインな存在になっていてもおかしくありません。天野的に。

 天野大先生は色々ヤバいネタが定評ですからねw
 将軍8のサイバー大王なんかも相当ギリギリなネタでございました

 インガノックから流れてきた新規のファンは溢れる天野汁にビビること確実ですね。

 エロゲも音楽も映画も三次元もなくても生きていけるけど、本が無かったら死にます。
 むしろ本があるかぎり死に切れない。


2008-01-12.

・巧みに目を逸らしていましたが、圧倒的な現実を認識せねばならぬ段階に至り、不要本の処分を開始した焼津です、こんばんは。

 置くスペースがないんですよ……いや物理的にはあるんですが、生活に支障が出るレベルまで場所を圧迫されて、これ以上のドカ積みはどうにも許容しがたい情勢となりました。もはや積読というより死蔵に近いブツもありますし、ボチボチ大掃除する頃合かな、と。年明けてから開始するのもナニですが、ともあれ掲げる目標は「間引き1000冊」。

 つまらなかった本、読み飽きてしまった本はザクザクと優先的に処分。しかし、それでもまだまだ問題解決には程遠いので、積読本もフル回転で消化しております。たとえば「まとめて5巻くらいまで買ったものの1巻があんまり面白くなくて投げてしまったマンガ」の類。読まずに切るのも忍びないから、一応駆け足気味に読むだけ読んで供養した後にポイ、としたいわけです。

 が……なんでこう、処分する気満々だったマンガに限って「いや、ひょっとすると面白いかも……捨てるには惜しいかも……」と考えを改めたくなる盛り上がりを見せるかなぁ。1巻がいまひとつなんだから2巻や3巻で劇的に成長するってことは少ないんですが、4・5巻あたりに入ると作者の腕も上達してだんだん目が離せなくなってくる。新キャラの登場で雰囲気が様変わりしたり、最新刊でメチャクチャあざといヒキをつくったり、見事な足掻きで当方の決意を揺らがせる。結局「アウフ ヴィーダー ゼーン」の一言が口にできず、ほとんど片付けられない。せっかく楽しめたというのにやたら悔しい心持ちになって、なんだか勿体ない気分。やっぱり根本的にはただ「本を読む」ってことが好きなんですよね。三度の飯全部と引き換えにするのは無理だけど、一食分なら余裕で犠牲にできる。というより、読書している最中や本屋で物色している間は不思議と食欲が減退する特異体質。まったき書痴であります。とはいえ空間の浪費を抑えることが急務であり、いざ心を鬼にして掛からねばなるまい。

ライアーソフトの新作『マスクドシャンハイ』情報公開開始

 いかにもライアーらしいノリではあるが、「発表と同時に体験版を公開」という広報戦略はさすがに予想外。とりあえずやってみましたが、冒頭から飛ばしています。なんかムキムキしたボディの張作霖が登場し、「満州? 大陸? くだらん、私は世界を手に入れる!」みたいなことを言い出して異形の怪物に変貌。触手とか振り回したりする。ああ物凄い勢いで歴史を陵辱しているわ……。

 で、張作霖の持っていた壺を関東軍特務部隊「福支隊」所属の主人公が破壊したところ、中から「悪仙」と呼ばれる文字通り悪〜い女仙たちが封印を解かれて飛び出してきた。「あんたが壊したんだからあんたが封じてこい!」と西王母けーこちゃんに命じられた主人公は、仙骨の欠如を補うため体内に宝貝を埋め込まれ、改造仙人「マスクドシャンハイ」に変身するハメとなる。

 ライアースレで挙げられた形容を引用しますと「探偵物語+仮面ライダー+封神演義+etcで舞台が魔都上海」。ライアー以外じゃ出せないよこんなの、と溜息をつきたくなる魔配合です。「改造仙人」「五行塔」「戦闘宝貝」といったダサカッコいい言い回しがボンクラハートを締め付けてやまない。設定だけでもう笑えて笑えてしょうがありません。ヒロインは金髪つるぺたのストリートキッズ、眼鏡でやや巨乳な女医、赤毛で明らかに爆乳な新聞記者と、派手さはないがそこそこ魅力的。しかも倒した悪仙はエッチすることで封印完了となるため、戦闘シーンが終結したら自動的にサービスシーンへ縺れ込むことに。「倒した女の子モンスターにムフフ(死語)なことをする」なんて、こう、十数年前のテイストが漂ってるなぁ。

 手掛けるライターは「あと一歩というところで突き抜けない」ともっぱら評判の天野佑一。原画は今回初となる磁油2。ライアーソフトは毎回どっかから絵師を引っ張り出してくるんですよね……だいたいが「クセはあるけど味もある作風」といった感じでちょっと特徴的。今回の絵柄も好みが分かれるところでしょうが、濃すぎず薄すぎずでほどほどにキャッチャーかと。キャラクターはパツキン浮浪児のヘレーネが良さげ。単純にビジュアルがいいし、表情豊かなので見ていて飽きない。中国神話の「四凶」をモチーフにした悪仙ズもいろんな需要をカバーしています。中んずく渾沌は超ステキ。人気投票でもやれば上位に食い込みそうだ。素足のヘレーネは例の等身規制もあってヒョロ長い印象を与えるけど、そのへん渾沌はダボダボな服装でうまく迷彩してるし。ちゅうか、腕がスッポリ隠れてしまうあの長過ぎ袖がたまらん。レイレイみたいなアレです、アレ。あるいはオバQのハカセ。それと、さりげなく鉄の首輪を嵌めているのは「犬の姿」を意識したデザインなのかな。じゃあきっとHシーンは後背位で首輪を引っ張りながら「こ、こんな犬みたいな格好……!」と屈辱に呻く渾沌たんの肉付き薄い尻を余った方の手で掴んでがっつんがっつん嬲るように突(省略されました。全てを読むには「渾沌たん(*´Д`)ハァハァ」と喘ぎつつネロ・カオスの外套に突入してください)

 相変わらず中途半端に凝ったゲームパートが面倒臭そうなことと、同じような掛け合いが繰り返されてダレる場面があることを除けば「やってくれた喃!」な一本。天野ゲーはネタや設定が面白い割にシナリオが単調で、やってるうちにだんだん飽きてくる難点があり、『ANGEL BULLET』に至っては体験版の範囲で「もうええわー」となってしまったけど、『マスクドシャンハイ』は丁度良いところで体験版の幕が下りるおかげもあって興味や関心が喪失せずに済んだ。でも、やっぱり製品版は途中で投げちゃうんじゃないかな……という不安が拭えません。なんであれ、こんなゲームを生み出してしまう鬼子体質バリバリなライアーソフトを今後とも応援していきたい。張作霖や辻政信があんな扱いを受けている以上、もっと有名な歴史上の人物がトンデモない具合に料理されるだろうことは推測や予想といった領域を突破した既定事実であり、とってもハラハラします。ライアーは荒山徹を超えてしまうかもしれない。

・ゴージャス宝田の『キャノン先生トばしすぎ(初回限定版)』読んだー。

 著者7冊目の単行本であり、連載当時から既に話題沸騰、全話をまとめて先月に刊行した本書も凄い勢いで売れて、ありえないほどの売れ行きに「初回限定版を重版する」という珍妙な現象まで引き起こしたそうな。しかし現在それすら入手困難。初回限定版がなくなり次第通常版に切り替えるという話ですので、もう少し待てば手軽に購入できるようになるかと思われます。

 で、この本は18禁指定の成年向けコミック、詰まるところエロマンガです。主人公やヒロインといった主要人物が概ねエロマンガ家で構成されており、内情暴露的な部分も少々ありますが、業界モノではなくあくまで「エロマンガ」そのものを主体として描く熱血ストーリーとなっております。「エロ」と「熱血」というのもなんだかそぐわないけれど、事実そうなんだからしょうがない。作画のクオリティに拘りすぎるせいで異様に遅筆なルンペン貧太(30歳、独身)と、仕事の早さと爆発的な読者人気から僅か一年間で伝説的な存在にまで成り上がった巨砲キャノン(1○歳、学生)がカップルとなって変態的なプレイに没入したり必死こいて原稿描き上げたり……そういう具合に進行していく。大まかな筋立ては公式のまとめページが参考になります。

 エロマンガなんだから全編通じてひたすらエロシーンが挿入される構成となっており、厚さに比べてストーリーの密度はさほど濃くありません。けれど、篭められた熱情やテンションの高さ、「魂は合ってる」感じにおいて日本橋ヨヲコの『G戦場ヘヴンズドア』と比肩しうるものがある。とにかく、エロ方面でのネームが常軌を逸していて狂気に達しており、神懸かりというよりもはや悪魔憑き。書き写すのも苦労するほど紙面に叩きつけられた言霊の数々は「酔い痴れる」の域を通り越し、一字一句真面目に拾っていけば脳震盪を起こすかもしれない。ヒロインのキャノン先生は明らかに痴女っていうレベルじゃない。抑え切れぬ性衝動、頭蓋骨が融解しそうなほど煮え滾るエロ妄想を肉体レベルで存分に炸裂させて創作意欲へ昇華する、その姿はまさに奔馬。行住坐臥常にギャロップの心地で驀進するキャノン先生に振り落とされぬよう精一杯しがみつく貧太の懸命さがむしろ微笑ましい。

 と、前半はそんな調子ですが、年がら年中キャノン先生とセックスしまくっていたせいで自分の原稿がまったく手付かずの状態であることに思い至った第六話「貧太覚醒」から本番に突入。恋人と乳繰り合うことを棚上げして机に向かう貧太、すっかり放置されて淋しさを募らせていくキャノン先生――普通ならカップルの絆が破綻する危機ですが、なにせエロマンガ家の二人は普通じゃない。プロとプロとの意地のぶつけ合い、拙いながらも全力を尽くす、ちっぽけな連中の我武者羅なエネルギーが合流して一本の大河を成す。少年マンガさえも赤面して俯きそうな迸る熱血の車輪が、成年マンガというフィールドを縦横無尽に突っ切って力強い轍を刻み込んでいきます。スタンド使いとスタンド使いが互いに引き合うものならば、エロマンガ家同士もまた己の中に磁石を持ち、他人でありながら魂を分け合った同業者を見つけ出し引き寄せるものなのかもしれない……と、スピリチュアルなこじつけでまとめてみる。

 クラスで将来の夢を語る場面で「大きくなったらSEXをしたいです」と宣言したキャノン先生はHとか淫乱じゃなくてただ空気が読めないだけの人なんじゃないか、と思ったりもしますが、それはそれとして一読驚倒に値する怪物級のエロマンガでした。肌が火照ること火照ること。初回限定版に付いてくる小冊子は作中に登場したエロマンガ家たちの作品を掲載した架空の雑誌“コミックヒロイン♀”、ということになってますが、もちろん中身を描いているのはほとんどゴージャス宝田自身。4ページのショート・コミックを4本、つまり16ページ分の描き下ろしが収録されている。他はゲスト原稿とか、ゴージャス宝田の略歴とか著作紹介とか。公式サイトを開設していないので、ほんの4ページ程度とはいえ大まかなことが分かって良かった。同人活動を始めたのは1999年で、サークル「宝魂」から出した同人誌は30冊近く。「クラッシュ!」の番外編の他に、「キャノン先生トばしすぎ」の番外編「あくまでパクるとゆうのなら女エロマンガ家には女エロマンガ家のカタのつけかたがありますっ」も存在するんだとか。だーかーらーなぜそれを収録しなかったのかと小一時間(以下略)

 キャノン先生はこれで完結らしいですけれど、また角度を変えてエロマンガ家を題材とした作品を書きたいとのことであり、そちらに熱烈な期待を寄せたい。が、まずは未収録短編をさっさと単行本にまとめてほしいところ。それと買っていなかった過去の著作もそろそろ押さえに行こうかな……。

・拍手レス。

 コトミーが内家もびっくりな絶技でああ、これが虚淵節かっ!!
 令呪の無茶な使い方といい、あそこだけマジカルパンク武侠片の世界に。

 先日公開されたしゃんぐりらの新作「暁の護衛」お嬢様お守りADVと銘打ってますがこれは新たな
 女装主人公の到来とちょぴっと期待してますがさすがにそれはないですかね?まぁそんなことしたら
 AXLの恋する乙女と守護の楯と似たり寄ったりになりそうですけど(苦笑

 お嬢様学園を舞台に複数のボディガードが登場し、主人公はその一人……といった内容みたいですね。ぐぐったら「僚艦「暁」の護衛を受けて大湊に帰投した」なる一文まで引っ掛かって噴いた。ひょっとしたらキャラを帝国艦名で統一する気なのかも。ガード云々よりもコメディが重視とのことで、恋楯っちゅーかハヤテ路線な予感もしますが、とりあえず注目しておきます。


2008-01-09.

・「パチプロのドラマやってるよ」と聞こえて仰天したらなんてこたぁない、ハチクロの聞き間違いだった焼津です、こんばんは。苦み走ったオッサンが射貫くように真剣な眼差しで「君と……合体したい……」な台を攻略する図が思い浮かんでしまった。

きのう四天王に絡まれた(ハムスター速報 2ろぐ)

 そいつは、自らを近所の高校の四天王の一人と名乗っていた。

 魅惑漂いまくる書き出しにノックアウトされました。

talestune、新作情報を告知

 迸るB級アクションの香気、そしてローレグ黒ガーター……楽しみでないはずがない。それと『収穫の十二月』、全作揃えるのはDL販売が手っ取り早いみたいだけど、パッケージ版の総集編が出るかもしれない(希望的観測)ので様子見中。

Purple softwareの『明日の君と逢うために』、プレー中。現在あさひルート。

 合宿明けの朝、みんなでワイワイと賑やかに朝食を摂っているシーン。小夜がセリフを発さず密かにニコニコとしている演出(数段階に分けて表情が変わる、主人公含めて周りのキャラは気づかない)には心臓を打ち抜かれました。独りで行動することが日常となっている分、みんなと一緒に食べる朝ごはんがよっぽど楽しかったんだろうな……小夜かわいいよ小夜。

・結城心一の『まとちゃん』および『ちろちゃん(1)』読んだー。

 独特のセンスを武器に各種アンソロジー方面でも活躍している結城心一。以前評判に釣られて読んだ代表作『ももえサイズ』はそのあまりにあまりな無軌道ぶりに付いていけなくて挫折しちゃいましたが、なんとなく読み出した『まとちゃん』は予想を裏切ってやたらツボに入る内容で、すっかり気に入ってしまいました。虫が大好きな(けれど愛してはいない)女子小学生まとちゃんを主人公にして送る4コマギャグで、ノリというか呼吸はあずまんが系ながら、虫を中心に据えて展開するまとちゃんの日常はちょっぴりシュール。いささか斜め上な感じが匂い立つせいもあって読み手を選ぶ代物となっています。それでも『ももえサイズ』よりは薦めやすいかな、と。

 こういうギャグマンガは時間の経過を無視しがちでサザエさん時空と申しますか名探偵コナン時空(もう薬とか関係なしに高校生に戻ってるはずじゃね?)に陥る傾向にありますけれど、いつの間にかまとちゃんの背がグーンと伸びていたりと、作中人物の変化をうまく取り入れてネタにしているあたりが好きです。一冊完結で、オチが斜め上どころではない方向に行ってしまいましたが、それでもなんだか納得してしまうのはまとちゃんの人徳(虫徳?)の為せる業か。

 『ちろちゃん』は『まとちゃん』の続編であり、主役は転校生としてやってくるちろちゃんに交代。しかし虫ネタ中心の4コマギャグであることに変わりはなく、依然としてまとちゃんが異様な存在感を放っています。主人公は代われども、物語を支配しているのは相変わらず彼女だ。表紙を見るに、ちろちゃんは明後日の方向に突き進む暴走キャラみたいに思えますが、実はツッコミ気質でまとちゃんたちに振り回される苦労人キャラだったりします。『らき☆すた』で言うとかがみんのポジションかな。え? 『らき☆すた』はもう古い? そんなバカな。ともあれ、友達いなかったりちょっと天然入っていたり「ヨゴレ」と呼ばれたり、そんなちろちゃんはなかなか可愛いけど、やっぱ主人公としての威風を比べるとまとちゃんに劣るなぁ。まあ、脇役っぽい属性を持った彼女があえて主役を張ってる微妙さが味と言えるのかもしれない。まとちゃんすら突き抜ける個性の強さが欲しかったものの、壁が高すぎたかしら。

 「虫マンガ」という非常にナロウな分野のせいで敬遠されておられる方々も多いのではないかと憂慮されますが、それはあくまで帯びている属性の一つであり、読んで楽しむうえで肝心なことは作者のキテレツなセンスに感性の歯車を噛み合わせられるかどうか、の一点に尽きる。死ぬほど虫が嫌いとおっしゃるのであれば無理に薦めるつもりはありませんけれど、「虫かぁ……虫……うーん」という反応でしたら迷うことないさ、一歩踏み出してみなよ、と背中を押す所存。さあ、結城式蟻地獄にいざ参られい。ところで、さっきWikipediaで調べて初めて知りましたが、結城心一ってば武梨えりのお兄さんなんですね。少しビックリ。

『狼と香辛料』の最新刊も読み終わりましたが、ネタを仕込むことに全精力注いでほとんど話を進めさせなかったため、どうにも密度の薄い印象が拭えなかったです。次回は短編集とのことですし、こりゃ本格的に引き延ばし牛歩戦術へ突入したのかしら……クオリティ自体は落ちていないので買い続けるつもりながら、ぎっしりとした密度の高さで気に入っていたシリーズだけにやや残念。しかし挙手するコルの絵は素直に可愛いと思った。

・拍手レス。

 Zeroの裏主人公はウェイバーだったと信じて疑わない私。いや、むしろ表か。少年に幸あれ
 裏主人公にして正ヒロイン。並み居る女性キャラを押しのけて魅力発揮しすぎ。

 金ぴか男前過ぎ。「やればできる子」ってレベルじゃねーぞ!
 我様の人は経年劣化が激しい……子供時代のアレといい。

 Zero終了後、唯一前へと進んだのはウェイバーだと思う。綺礼のアレは違うしな。後日談とか書きません?
 後日談……時計塔に戻ったはずのウェイバー、しかし勝手に聖杯戦争に参加した責任を問われ、協会管轄下の女学園へ女装潜入任(ry


2008-01-07.

・去年買った本で一番高価なのは『大槍葦人自選画集 LITTLE WORLD』だった焼津です、こんばんは。その次が『剣嵐の大地3』。やっぱりエンターテインメント中心だと3000円くらいが一つの壁になりますね。好きな書籍を買える程度の余裕はあるけれど、ン千円もする奴を見かけると反射的に「高っ!」とストッパーが掛かってしまう。そのくせエロゲーは平気で買えるのだから、心理的財布の妙を感じます。

第138回芥川賞・直木賞の候補作

 例によって芥川賞は読んだことない作家ばかりなのでスルーして直木賞。作家的には黒川博行や馳星周がそろそろ来そうな雰囲気ではある。古処誠二や桜庭一樹といった若手はまだまだ様子見されそう。しかし桜庭の本は文春だから後押しが掛かるかも。佐々木譲の候補作は出版当時から話題になっていて有力と言えば有力だけど、大長編モノが嫌われる傾向の強い直木賞において上下巻のボリュームはやや不利か。井上荒野は名前しか知らない作家なのでノーコメント。ただ、初候補でいきなり受賞というパターンは少ない気がする。うーん、全体として決め手に欠け、どれが来てもおかしくない反面「受賞作なし」というふうにもなりかねない。とテキトーに判断。強いて書けば『悪果』が本命、『私の男』が対抗。当方の直木賞レース予想は外れることが多いので、まったく参考になりませんが……。

Purple softwareの『明日の君と逢うために』、プレー中。リコエンドを確認。

 瑠璃子のエロさは国家レベルで取り締まらなきゃ大変なことになると思うんだ……主に胸部方面。自然とそんな感想が漏れる、実にけしからん後輩をクリア致しました。ふわふわ髪のパイオツカイデー少女とお風呂で戯れるイベントは遠き日のリビドーを甦らせて解き放つ威力であり、野蛮(ビースティ)な魅力に満ち溢れておりまする。要するにおっぱい万歳。波打つヘアー最高。

 ことあるごとにフラッと倒れる病弱っ娘とあってシナリオ運びは概ね予想通りでしたが、まったく伏線を張らずに超展開かますよりかはずっといい。この明日君、昔からよくある「前半コメディ、後半シリアス」タイプの学園エロゲーで、珍しくないどころかごくごくありふれていると言って差し支えないスタイルを堅持している。前半段階から後半の流れが読めるよう丁寧な筆致で描かれている分、意表を突くサプライズとは無縁。島の神様や神隠しなどといったスーパーナチュラル要素も個々のルートが進行するのに合わせておもむろに全容が見えてくるが、どちらかと申せばそういった設定の数々がシナリオの面白さに寄与しているというより、予定調和の材料に使われている感覚が強い。最後の最後で奇跡が起こってハッピーエンドへ――という「お約束」ぶりには懐かしさすら湧いてきます。ツボこそ押さえているものの、ストーリーを鑑みれば正直「ベタベタ」の印象は拭えません。こう来ればこう返す。こう返されたらこう落とす。鮮やかではあるが決まりきった手順をなぞっている感じ。そこが不満と言えば不満でした。

 しかし、「プレーしていて楽しい」という意味では高い水準に達しているソフトだと思います。終盤が近づくにつれてムードが重くなっていくけれど、過度にヘヴィな描写をせず、かと言って変に明るく気の抜けた文章も綴らず、淡々と簡素なテキストで読み手の感情移入を誘う。ひたすらジャブを刻み続けるかのようです。一撃必殺、なダメージは負わせないにしても、いつしか気持ちを引きずり込まれている。奇を衒わずまっすぐにドラマを紡ぐ点では好感が持てます。単純にキャラもイイですし。いじられる後輩、というポジションに甘んじていた瑠璃子が少しずつ逞しくなって遣り返すようになるあたり、関係の深まりと時間経過を如実に感じさせて心地良かった。セクハラされた逆襲として大胆発言を投下し、言い終わった後に顔を赤らめる自爆エロは微笑ましさ無上なり。あと、リコシナリオでは主人公の顔出しが結構多かったですな。「こいつが『リコを膝の上に乗せて一日中乳揉みたい』ってぬかしているのか……」とか想像するにつけいっそう興奮度が増したり増さなかったり。付き合い出す前に撮ったデート写真は両者の身長差をくっきり明示していて萌えます。当方、なにげに身長差スキーですんで……『まちまち』も遅れ馳せながら購入しました。

 システムや演出も軽快で、やっていてストレスが生じないってのは地味に評価すべきポイントかと。会話文もダレず尻切れにならずでちょうどいい。長くは記憶に残らないかもしれませんが、プレー中に限ればしっかりと引き込まれるし、現時点で良作判定を下しても問題はなさそう。残るルートはあと3つか4つ程度。七海は非攻略確定ですが、なぁに、まだFDという道が残っています。気落ちせずに進めたい。

・虚淵玄の『Fate/Zero Vol.4』読了。

 ついにその目で直接にお互いを目の当たりにした二人は、そのとき同時に、ひとつの結論を了解する。
 七人のマスター。七人のサーヴァント。そんなものは所詮ただの“状況”でしかなかったのだと。
 衛宮切嗣にとって、この戦いは――
 言峰綺礼にとって、この冬木の戦場は――
 すべて、いま目の前に立ちはだかるあの敵を討つためだけにあったのだ。

 副題「煉獄の炎」。一年間に渡って繰り広げられたTYPE-MOONと虚淵玄の共闘プロジェクト、“Fate/Zero”の最終巻です。企画自体がスタートした地点は『Fate/hollow ataraxia』の頃まで遡るそうですから、実に二年掛かり。「ちょっとしたお祭り騒ぎ」程度に収まらない、虚淵ファンにとってもFateファンにとっても――何より両方を兼ねたファンならば筆舌に尽くすこと叶わぬ衝撃をもたらしたビッグイベントも、ようやく終幕を迎える運びとなりました。よもや、これほどの大事になるとは予想だにしなかった。それが読了直後に漏れた率直な感想となります。

 1巻と2巻は前哨戦に過ぎず、3巻で遂に勃発した本番、それすらも軽々と凌駕しうる熱量が篭もった一冊であり、面白すぎて強いて何かを述べる気力さえ失せそうになる。燃え盛る炎を纏って少年マンガの王道を突き進むのが『Fate』本編ならば、膨大な熱を閉じ込めて爆発させることにより圧力を高め、青年マンガの獣道を分け入るノリこそが『Zero』。口絵で描かれているシーンはどれも屈指の名場面であり、先に目を通しているとだいたいの展開が読めてしまうので、読み終わってから見ることをオススメしたい。虚淵らしさ全開のストーリーを怒涛の勢いで送り出すことが許されたのはひとえにFateという世界観があったからでしょうし、原作のシナリオを書いた奈須きのことの作風の違いも気にすることなく没頭できた柔軟性にはひたすら喜ぶばかり。細部でちょっと文章が硬いところもあるとか、原作で触れた箇所を遵守しようとして「齟齬」とまで行かなくとも僅かに違和感が生じている部分も散見されるとか、決して粗がないわけでもない。恒例の誤字も健在で、特に「自分のような人間が誰かに身罷られて逝くなどと、そんな不条理が許されるはずもない」は盛り上がっているところだけに痛かった。切嗣の孤独さを強調している文脈から察するに恐らく「看取られて」の間違いかと。

 けど、そんな重箱突つきは瑣末なこと。「宿命の対決」と呼ぶに相応しいドリームマッチが立て続けに組まれ、読者を熱狂の渦へ叩き落すクライマックスを前にして、さしたる意味は持ちません。ネタバレを控えるためにも詳細は触れないでおきますが、1〜3巻を読んでいて漠然と「あー、○○と××が戦うところ見たいなぁ」って具合に湧いた願いがピッタリ見事に演じられていまして、これに歓喜せずして何に悦楽を感じ取ればいいのだろうか。とりわけ、本編でも仄めかされていた(ように思う……記憶が曖昧で定かじゃないけど)、切嗣と綺礼の一騎打ちは半端じゃない。燃え滾っています。万全なる準備と装備を整え、最盛期の魔力と体力で以って臨み、絶技を炸裂させるふたりの凄愴極まりない「潰し合い」は、それまでの「殺し合い」が児戯に映るほど。まさに夢の対決であり、「すべて、いま目の前に立ちはだかるあの敵を討つためだけにあったのだ」という一文がまったき適切な形容だと証明するに足る迫力です。そして戦いの果て、切嗣が聖杯に見た真実。残る令呪でセイバーに命じた末、訪れた結末。淡々と紡がれる第四次聖杯戦争のラストシーンは『Fate』本編をプレーした誰もが知る通り、無惨甚だしく「カタストロフィ」の一語で括られる。

 結果だけ取り出せば、『Zero』の主人公である衛宮切嗣は望みを成し遂げることはできなかった。ただただ損ない、奪われ、価値あるものすべてが虚空へ溶け去った。無為にして徒労、挽回不可能な過ちで満ち溢れた痛恨の敗残。もしこれがマルチシナリオのゲームだったらバッドエンド、良くてもノーマルエンド扱いされるのが限度といったところでしょう。到底ハッピーエンドやトゥルーエンドと呼ぶに値しない。しかし、それ故の『Zero』。死ぬことも許されず、生存者となってしまった失意と後悔を引きずり、幽鬼の如く彷徨することを余儀なくされた切嗣は、やがて物語をZeroではない他の場所へ導く微かな希望と邂逅する。心は折り砕かれ、何もかもが無駄に終わったが、決して無意味なまま霧消したわけではありません。「切」って「嗣」ぐという、彼の名前通りに次世代へ新たな夢を託し、物語を繋いだ。こうしてやっと、彼は舞台から退場する身になれるのです。

 救われない。そう一言で片付けてしまうのは軽率かもしれない。日が落ちてなお届く残照にも似た温もりが、エピローグには宿っている。「揺らめく炎」と表現するにはささやかで儚すぎるけれど、陽炎よりは確かで、熾き火や埋み火の燻る様子に通じるものがある。短いようで長かった一年間が報われるには充分な出来映えでした。『Fate/Zero』自体は今後もドラマCDといった二次展開(三次展開?)が予定されているそうですが、虚淵にはしっかりと休養を取った後、次なる新作に取り組んでほしい心境であります。何はともあれ一段落。雑誌コラムで虚淵本人の語った妄想が、こうして現実となったことに陶然と浸りたい。切嗣と綺礼の決戦、やっぱ最高だった。あとウェイバーとライダーが結んだ絆の深さは異常。

 にしても全4巻、総計して1600ページって改めて考えるにすごい分量ですね……虚淵もよく書いたものだ。おかげで去年はTYPE-MOON自身の新作ゲームが発表すらされなかったけど、どうってことないぜ。いや、年内発売は無理でも、せめて今年中には新作の概要を告知してくださいよ、TYPE-MOON。それと余談ですが、購入特典として付いてきた『Fate/Zero』全巻収納可能な折り畳み式BOOK BOX、工作が苦手なので組み立てるのに難儀しました。まず広げてから底の後ろ側を折って、それから両脇を折り、最後に前方の先端を潜り込ませて完成……のはず。入れてみたら底が抜けることもなかったし、これで大丈夫でしょう、たぶん。

・拍手レス。

 1月は結局予約したのが全部逃げたな…どうするよ俺。 アレ以来「延期」って言葉がものすごく不吉に感じる
 「延期に良作なし」――未だに滅びぬ確言ですね。

 収穫の十二月、面白いですよ。誤字脱字がとんでもなく多いけど、かえって表現を深読み出来るし(?)。
 神バルも崩し終えたことですし、入手し次第一気呵成にプレーする算段を立てております。


2008-01-05.

・ゴージャス宝田の『絶体絶命教室』読んだー。

 著者にとって6冊目に当たる商業エロマンガ単行本。全6回の「クラッシュ!」をメインに、読切短編の「アンジー」と「ハートメイカー」、そして書き下ろしの「クラッシュ!」番外編を収録しています。発売はほんの先々月ですが、その翌月(つまり先月)に出した『キャノン先生トばしすぎ』が話題になりすぎた反動でやや霞んでしまった感は否めない。これはこれで結構面白いのに……。

 柱となる「クラッシュ!」は遠足で宇宙技術関連の施設を見学に来ていた女子小学生5人と引率の教師が地震によって施設内に閉じ込められる、一種のパニック・スリラーです。居住スペースの確保や食糧問題の解決、携帯トイレの使用といった「お約束」部分は軽くサラッと流され、極限状況ゆえの興奮に衝き動かされてひたすらセックルセックル。生きるか死ぬか、という切羽詰ったシチュエーションだからこそハーレムもOK――という理屈に基づいて処女食い放題。ただし、制限時間(デッドリミット)あり。個々の少女がそれぞれ事情を抱えていて、一つ一つを解決していくフローそのものは王道的ですが、なにぶんHとストーリーが同時進行するため慌しいというか忙しいというか、終始落ち着きがありません。エロマンガは雑誌掲載が基本であり、回ごとに濡れ場を用意しないといけない制約上、キャラ重視ならともかくストーリー重視の連載は無理が出てくるからあまり向かないジャンルです。単純に出来を比較すれば「クラッシュ!」よりも、読切の「アンジー」および「ハートメイカー」の方が優れている。しかし、難しいであろう「濡れ場と物語の両立」をこなししてうまくまとめ、更に細かいところへ小ネタを仕込んで読者を歓待せんとする著者の熱情には拍手を送りたいところ。あとクライマックスの圧縮ぶりに震撼しました。

 「アンジー」は、書いちゃうとネタバレになりますが……書かないと説明にならないので、「幽霊モノ」とぶっちゃけてみる。夭折してしまったアイドルが熱狂的なファンのところに赴くっつー内容。幽体化したせいか姿が見えなくなり、ファンは部屋の中に自分の好きなアイドルがいることに気づかない。だから写真集を引っ張り出して「ちゅっちゅしたいよぉ〜」なことを口走りながらオナニーしたりする。当の本人は食い入るようにそれを眺めるわけです。「い…いけないよっ キミみたいな娘が…… そんなっ そんなことしちゃ」とイチモツをしごきつつ妄想バーストさせる野郎の傍らで「シテナイ シテナイ」と首を振るヒロインが微笑ましい。あらゆるツッコミを力技でねじ伏せて突っ切るノリ。それでいて割と切ない。ゴージャス宝田の入門編として未読者にオススメしたい一品です。

 「ハートメイカー」はペースメーカーを付けている女の子がダッチワイフ職人の男に惚れて押し掛けてくる話。このダッチワイフ職人、痩せぎすで白目なうえ目の下に隈(皺?)まであり、異様に濃い風貌をしております。ナイフまで出すし、てっきり暗殺者とか仕事人とかそっち系統の人かと思いました。部屋に居座った女の子が押し倒され、逃げ出そうとも抗おうともしないのでそのままエッチにもつれ込みます。開始する寸前、真っ赤な顔を手で覆った少女がセリフを発する瞬間だけサッと手を開き、言い終わってからふたたびバッと顔を覆うアクションにニヤリング。もともと鬼畜系が主だった人なので破瓜する際の苦痛描写はしっかりしており、苦手な人にはちょい痛々しく感じられるやもしれません。しかし、あれだけナチュラル・ボーン鬼畜なおりこうシリーズを描いていたゴージャス宝田がこうも巧く純愛系に転身できるとはな……ネーム面、作画面、ともに絶妙。ラスト一ページがカッコイイ。

 カバー下のあとがきによると「クラッシュ!」は後日談を同人誌として発行しているそうで、「なんでそれを収録しなかった!?」と問いたい。五島萌えの一人として問い詰めたい。ゴージャス宝田のサークル「宝魂」はどういう活動をしているのか、公式サイトがないこともあって非常に把握しづらいですね。「ハートメイカー」も全9話で構想し、結果的には単発作品となりましたが、同人誌にてヒロインを幸せにする予定とのこと。凄く気になる。ともあれ、次はキャノン先生。評判に違わぬトンデモない奴を熱望いたします。

・八薙玉造の『修道女エミリー』も読んだー。

 「鉄球姫エミリー第二幕」と副題にある通り、『鉄球姫エミリー』の続編です。前巻であまりにも主要キャラが死にまくったせいで新規の登場人物が大量追加され、ほとんど仕切り直しといっていい状態になっている。エミリーとは別に主人公っぽい属性を有した少年騎士グレンも出てくるし、位置付けとしてはむしろこっちが本編で、『鉄球姫エミリー』の方が前日譚みたいな塩梅かもしれません。

 体が小さく、頭が良いわけでもなかったけれど、それでも父や兄の役に立ちたかった――年若き騎士グレン・ジョゼフ・ノーフォークは、立派な護衛騎士となることを夢見て日々鍛錬に励んでた。そんな彼のもとへ、一つの話が舞い込む。亡霊騎士の襲撃によって城を失い、出家して修道院に引き篭もった王女エミリーの護衛をやらないか、と。グレンは奮い立った。彼に戦い方を教えた師匠マティアスの仕えていた人こそ、かの「鉄球姫」エミリーだったのである。マティアスから聞いた話によって数年間も逞しく「姫妄想」を繰り広げていたグレンは、実物を目の当たりにして幻滅どころでは済まない衝撃を受けた。傲慢で横暴な口上、のっしのっしとガニマタ気味で楚々たる風情など皆無の歩き方、ムカつけば平気でそのへんに唾を吐く傍若無人ぶり。「護衛などいらん」とすげなく袖にされ、なおも取り縋ったのは意地だろうか。かくして押し掛け護衛騎士となって修道院に留まるグレンだったが……。

 下ネタが多くて人を選びそうなギャグ、ちょっと勢い任せな感じがしないでもない文章と、相変わらずクセのある異世界ファンタジーです。今回はページ数が減ったせいもあってか話のスケールも若干ダウンしていますけど、エミリーの弟ガスパールがほんのワンシーンとはいえ登場し、エミリーの仇敵である一家の情報も概ね開示されました。このシリーズ、国家規模の陰謀劇というより「お家騒動」のレベルでゴタゴタしている印象が強く、単純にまとめられているせいもあってマクロ的に見ればそれほど興趣をそそらない。あくまで個々のキャラが何を思い何を為すか、が読みどころの作品かと判断いたします。グレンはボウヤながらヘタレすぎてなくて好感が持てるし、エミリーも単にワガママで終わらないヒロインになってきている。

 ただ、前巻の「前半は退屈で後半一気に盛り上がる」というスタイルに対し、今回は「ノリに慣れたおかげで前半はそれなりに楽しめるものの後半がパワー不足でいまひとつ燃え切らない」という調子になってしまった。シリーズの売りであると個人的に睨んでいる戦闘シーンにしても、あんまり敵が強く感じられず、エミリーたちが諸事情につき弱体化しているせいで苦戦……という雰囲気が流れていることも祟ってあと一歩熱くなれなかった。グレンにとってこれが「初陣」である以上、敵を強くしすぎるわけにもいかなかったとは理解できますが、あのラスボスがな……ネタバレなのでちょい伏せますが、「不遜なお調子者で暴言ばかり吐き、ろくに仕事をしない召使」と、あらかじめ魅力的なキャラとして描かれていなかったせいもあって正体を現しても「やっぱり」な具合でガツンと来ず、その時点でエミリーたちの負傷もひどかったから、どうにも失速した印象が否めなかったです。

 若干不安定な部分も抱えているにせよ、箸にも棒にも掛からないというほどではないし、新人らしい元気の良さと何かやってくれそうなポテンシャルはそこはかとなく感じられる。イラストを含めてなんだかんだで気に入っていることですし、続きが出たらきっと買いに走っていることでしょう。今回名前だけ出てきたグレンの妹アンジェリカが次あたりお披露目にならないかワクテカしている。グレンが抱くエミリーへの憧れ(という名の妄想)を礎とする「姫教育」を一身に浴びた少女らしく、兄が夢見た王女のリアルな姿を肉眼にて確認すれば涙目になること必至。

・拍手レス。

 鼠と言えば、チュウ兵衛、リーピチープ、それにガンバと仲間たち。…何気に名キャラ多い気が。
 ミステリだと『鉄鼠の檻』『夜よ鼠たちのために』がありますね。

 その声優さんは確かハヤテにも…役幅広いなあ
 ※続き ハヤテ本人(?) ではないです。念のため。 言葉が足りませんでした。

 ぐぐってみましたが桂ヒナギク役……きみあるの森羅とか、東鳩2のたまねえとか、キャラの路線がボンヤリと見えてきて面白い。


2008-01-03.

・あけましておめでとうございます、焼津です。今年の干支は戊子。要は鼠年です。ねずみ……ねずみ……ラッテン・クリーク? 『鼠たちの戦争』を途中で投げていたことを思い出したりしましたが、今年の目標は依然として「積読(および積みゲー)を崩す」「衝動買いを減らす」の二つ。正直、守れそうにありません。ついさっきネット書店でポチったばかりですし。本が溜まりすぎてだんだん室内が東部戦線の様相を示してきましたが、気にせず行きましょうや。

Purple softwareの『明日の君と逢うために』、一周しました。小夜エンド。

 うっかり「さやえんどう」と打ちそうになりましたがそれはともかく、一ヶ月掛かりでようやっと一周目をクリア。体験版の範囲は済ませていたのだから、我ながら途轍もない低速プレーだこと。神隠し云々といった中核を成すシナリオがあまり面白くない反面、学園生活や日常描写は軽快かつ美味であり、細切れにプレーしていても楽しめるソフトとなっています。なんにせよ、小夜の魅力は凄かった。笑み崩れて頬が引き攣れて顔面崩壊起こしそうな威力でした。

 「典型的なツンデレ」と言ってしまえばそれまでですが、付き合い出しても毒舌攻撃が止まらない戦場ヶ原ひたぎ並みのサディズムと、絶妙な領域で醸されている「素直になれないけど内心はデレている感じ」がハートを貫通、股間を直撃。声優さんの演技も素晴らしく嵌まっており、ボイスを聞いていてエロシーン以外でも勃起してしまうことがしばしばでした。声を当てている「祢乃照果」、見覚えのない名前だな……と思ったら別名義でいろいろと活躍してる人なんですね。『塵骸魔京』のイグニスもこの人か。サンプルボイスで確認してみましたが、ああ、一緒だ。他に有名なところではアニメ版シャナのヴィルヘルミナ、あれも同じ人がやっているとのことです。

 初見ではあまり好印象を抱かなかったまっぴーらっくの絵柄(というより、Purpleの塗りかな……『ひとひら』の絵は結構好きだし)も慣れてくると却って中毒性を発揮し、表情豊かな小夜の立ち絵を見るにつけいろいろとたまらん心情を催した次第。それだけに、終盤は「超展開」とまで行かずともやや急展開に感じられ、せっかく積み上げていった要素が勿体ないなぁ、と惜しむ気持ちが強い。極端な話、失踪した姉を再登場させないまま終わっても良かったのではないかと思ってしまう。中途半端な形で「理由」を説くよりは、解けない謎として放置しておく方が演出面では効果的かと。

 シナリオの不満は燻りますが、ともあれキャラゲーの側面を見れば悪くない、どころかむしろ良い出来でした。メインのくせに不人気疑惑が持たれている明日香も、あのド天然な性格とリアクションの良さ、見事なまでのいじられっぷりが効を奏して「見ていて飽きないヒロイン」になっている。あさひや舞は本筋に絡みにくいポジションながら、ピンとしては充分な存在感あり。そして七海はあらゆる意味において明日君のオアシス。攻略制限が掛かっているせいで初回は小夜かリコのルートしか進めないとのことで、一周したから他のルートに移れるのか、それともリコの方も先にやらないといけないのかな? まーどっちにしろ次はリコルートに狙いを定めています。なにげに黒いものがある巨乳後輩。彼女もなかなか美味しそうなキャラではある。

・爆天童の『しるバ.(1)』読んだー。

 ネットや同人で割と有名らしい著者の初単行本。悪の組織に所属する主人公、安田ゼノスカール=シルバが女子校生として送るヌル〜い日々を元気な絵柄で綴った4コマギャグです。「悪の組織所属」とはいえ露骨な悪事に走るシーンは少なく、むしろ人助けしている方が多いという矛盾。彼女からすれば支配した地域の住民を恭順させるために行う鎮撫とか、そういう認識でやってるのかもしれない。一応は正義の味方と戦ったりする展開もあるけれど、基本的には日常で友人たちや母と交わす遣り取りの滑稽味を堪能するマンガ。他作品を引き合いに出して形容しますと、「勢いのある『あずまんが大王』」って感じです。

 いささかロリっぽいディフォルメの利いた絵柄であり、正直ちょっと苦手な部類ではありましたが、ギャグ絵というか顔の崩し方が気に入って購入した次第。上記したリンク先に立ち読み版が掲載されていますので、そちらを参照してください。「女子校生」なので主人公たちの年齢設定は曖昧っつーかぶっちゃけ小○生に見えね?(必要もないのに伏字にしてしまうエロ畑特有の体質) “コンプエース”の創刊号から連載しているとのことですから、かれこれ2年以上も前に始まった話ということになります。さすがに最初の方と最後の方では作画も変わってきてますが、ノリは一緒だし、頭から順番に読んでいけば微々たる違和感とて湧きません。深く考えずに緩く読みましょう。

 ネタ自体はさして尖ったものがなくフツーで、悪く言えば「ノリでごまかしている」感覚もありますけれど、少なくともごまかせるだけのパワーはあるわけですよ。登場するキャラクターもそれなりに多彩であり、特にシルバの母親ステラはお下がりの制服を着て娘の学校に通ってくる奔放さで読者を魅了する。時にはお魚咥えたドラ猫を追っかけて裸足で駆けていくステラさん、かつては「ヘドリアンの魔女」と恐れられた凄腕幹部だったそうな。組織の全容は明らかにされておりませんが、トップに「大総統」という存在がいて、その娘がステラ、孫娘が主人公のシルバ――といった塩梅になるみたいです。まあ、豆知識程度の設定っぽい。

 男キャラがほとんど顔を出さず、女だらけの状態となっていながらも不思議と萌えの気配が微小。そんなミドル・テンションの4コマギャグマンガです。個人的には貧乳で苦労人の幹部・ハルミさんが可愛らしゅうて好き。最近は若い子よりも売れ残りそうな危機感を発している妙齢の女性に興奮いたします。ところでタイトルはひらがたの「しる」にカタカナの「バ」と来て最後にコンマを打つのが正しい表記。なぜコンマが付くのかは、あとがきによれば……作者も忘れてしまったそうです。連載開始当初はともかく、もはやコンビニ弁当のバランに等しい「あってもなくてもどうでもいいもの」に成り下がっている模様。

・今月の予定。

(本)

 『アオイホノオ(1)』/島本和彦(小学館)
 『メフェナーボウンのつどう道』/古処誠二(文藝春秋)
 『TOKAGE 特殊遊撃捜査隊』/今野敏(朝日新聞社)
 『新世界より(上・下)』/貴志祐介(講談社)
 『バカとテストと召喚獣3.5』/井上堅二(エンターブレイン)

 いよいよ『空の境界(下)』が発売して文庫版らっきょ完結。中巻が「矛盾螺旋」を丸ごと収録だったので、下巻は残る「忘却録音」と「殺人考察(後)」ですね。「忘却録音」は「痛覚残留」と並んで個人的に好きな編であります。それと、最近は金庸作品の文庫化が精力的に行われているみたいで『倚天屠龍記』の1巻と2巻が同時発売。『射G英雄伝』『神G剣侠』に続く全5巻のシリーズで、射G三部作の掉尾を飾る完結編でもあります。あとは『雪山飛狐』と『飛狐外伝』、短編集の『越女剣』、『天龍八部』、『鹿鼎記』が未文庫状態か。『ばいばい、アースW』は12月予定だったのが今月に来て、またリストから消えて、1月どころか2月の予定にも上がっておりません。いったいどうなってるんだ?

 『アオイホノオ』は1980年代を舞台に、庵野秀明など実在の人物を織り交ぜて展開される島本和彦の自伝的マンガ。当時のマンガを俎上に乗せて熱く語るというんだから、なんともそそられます。『吼えペン』は途中で飽きてしまったが、これには断然期待せざるをえない。『メフェナーボウンのつどう道』は常々「もうちょっと注目されてもいいのになぁ」と感じている作家・古処誠二の新作。メフィスト賞の受賞者で山本周五郎賞と直木賞の候補者、という経歴の割にやたらと知名度が低い。30代の若さで地味な戦争モノを中心とするスタンスがチト特殊すぎるんだろうか。メフェナーボウン〜はビルマの看護婦に焦点を据え、相変わらず地味で重たい内容を綴っているようです。『TOKAGE 特殊遊撃捜査隊』は『隠蔽捜査』で一躍注目を浴びた今野敏の最新作。彼の作風は際立って華々しいところがない反面、書き慣れたベテラン特有の巧さがあり、非常に読みやすい文章を紡ぎます。TOKAGEもきっと一気読みできる面白さのはず。『隠蔽捜査』も今月末に文庫化しますから未読の方はそちらも是非どうぞ。『新世界より』は『硝子のハンマー』以来、実に4年ぶりとなる新作です。貴志祐介の分冊作品はこれが初めてですから、恐らくかなりの力作となっていることでしょう。上下併せて3990円(税込)と、値段も凄いことになってるけど。『バカとテストと召喚獣3.5』は注目度ウナギのぼり中のライトノベル最新刊。「.5」と付く通り番外編的な内容と申しますか、短編集ですね。発表済の3編+書き下ろしの2編。「イイ意味でバカ」を地で行く内容であり、マンガのようなテンポで読める貴重な軽快コメディゆえ広くオススメしたい。

(ゲーム)

 『Garden』(CUFFS)
 『さくらシュトラッセ』(ぱれっと)
 『FORTUNE ARTERIAL』(オーガスト)

 『G線上の魔王』が延期してこんな感じに。今月は『Garden』一本でもいいかな、と思うが、肝腎の『Garden』が間に合うかどうか微妙な雰囲気であり、押さえの選手としてさくラッセとFAも登録することにした。

 さくラッセは『Dear My Friend』『もしも明日が晴れならば』と同じコンビの新作。魔女っ子レストラン経営ADV。もしらばは結構な修羅場シーンがあると評判で絵柄もすごく好みだったでしたが、体験版をやったところ、不思議とあまり楽しめなかったので回避しちゃいました。今回はまずまずの感触が体験版で掴めましたから、一応ロックオンしておこうかと。個人的には魔女云々よりもレストラン経営の方に筆を割いてほしいな。

 『FORTUNE ARTERIAL』は言わずと知れた八月(オーガスト)の新作。成長めざましいブランドながら「判子絵」「シナリオが眠い」「キャベツ」と揶揄されることも多く、前作や前々作の体験版が本当に眠かったことから最初はスルーするつもりでしたが、なんとなくやってみたFAの体験版は案外と面白かったので認識を改めた次第。ただ、「吸血鬼」という今頃な要素をちゃんとシナリオに活かせるのだろうか、という不安はあって確定までには至らない。初回版に拘るつもりもないし、基本的に発売後の評判を見て去就を決したい。Gardenが延期してさくラッセも飛んで、いよいよ買うものがない、ってことになれば発売日買いするかもしれませんが……。

 ああ、それと藤崎竜太の新作『つくして!?Myシスターズ』も用意されているみたいです。低価格路線で、扱いとしては一応商業ソフトですが、位置付けとしては同人に近い。こと低価格モノに関しては商業と同人の垣根が曖昧になってきましたね。この値段ならサクサクとプレーできてすぐに終わるだろうし、とりあえず査収しておこう。「同人」で連想的に思い出しましたが、talestuneの全13話から成る連作短編ノベル『収穫の十二月』も完結したみたい。全作まとめた豪華パック、発売しないかしら。

・いけない、忘れるところだった。『竜†恋』のドラマCD『ぎんいろアクマときんいろオバケ』が今月25日に一般販売されます。

 そもそも『竜†恋』とはアミューズメント・ディスク『サバト鍋』に収録された短編ノベルであり、ジャンルは「アッパー系青春ドラゴンもの恋愛ADV」。口癖が「死ね」のヒネくれた少年がドラゴンの少女と出会ってあれやこれや……といった内容です。シナリオは鋼屋ジン、原画は津路参汰。ボイスが付いてなくて2〜3時間程度で終わるボリュームながら結構人気のある一作であり、デモベが苦手だったのに竜†恋(ドラコイと読む)はイケた、という人も多い。ドラマCDは鋼屋と津路が引き続き脚本&キャラクターデザインを務めている。どうやら新キャラがメインっぽいものの、ゲーム本編に登場した連中も出てくるそうで期待しています。

・拍手レス。

 あけましておめでとうございます
 おめでとうございます、今年もよろしくお願いします。


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