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リレー小説「魔法少女忌譚修」(第13話−10/12)


2021-07-26.

・連休中はAmazon prime無料体験の刑期が明けた(Prime無料体験は利用してから何年か経つとまた利用できるようになる)こともあってprime videoでアニメ観てた焼津です、こんばんは。

 見逃しちゃっていた今期のラブコメ『カノジョも彼女』が思ったより突き抜けた内容でハマったり。「正々堂々二股したい!」と叫ぶラブコメ主人公がいていいのか!? いいんだよ!! 勢いだけで突っ走っており笑うしかない。正直主人公に対しては狂人を見る目向けちゃいますが、ヒロインの咲と渚の遣り取りが小気味良くてツボに入る。「暴力はやめませんか!!」「二股はいいんかい!!」のところが特に好き。『ドージンワーク』の頃からヒロユキ作品は読んでいるけど今回が一番好みかも。あと前々から気になっていた『グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION』もせっかくだからこの機会に、と鑑賞してみたがこっちもこっちで期待以上に面白かった。

 原作『グリザイア:ファントムトリガー』は2017年から連作形式でリリースを開始したPC向けADVです。TVアニメ化した『グリザイアの果実』(および『迷宮』と『楽園』)の続編的な位置付けにあるシリーズであり、『楽園』で描かれた「海上油田爆発事故」から数年後の美浜学園を舞台にしている。旧三部作は18禁ゲーム、いわゆる「エロゲー」だったがPTは濡れ場が盛り込まれておらず「15歳以上推奨」とR指定相当に留まっています。主要キャラクターは一新されていて、基本的に旧三部作のメインキャラは登場しません。例外的に風見一姫をアバターにしたAI「タナトスさん」が出てくるけど、本体(一姫)はサービス終了が決定したソシャゲ『グリザイア クロノスリベリオン』の設定を正史と捉えるならPTの頃ってまだコールドスリープしている最中なんですよね。クロノスリベリオンは「旧三部作とPTのキャラは年齢がだいぶズレる」という問題を「雄二たちは数年に渡ってコールドスリープしていた」なんていう荒業じみた設定で解決しています。さておきPTは先述した通り連作形式を採択しており、原作のストーリーもまだ完結していない。「vol.1」「vol.2」といった具合に細かく章を区切って販売しているが、非18禁でこういう分割形式は失敗する可能性が高く(実際にminoriは『すぴぱら』で大損こいた)開始当初は先行きが危ぶまれたものでした。どうにかこうにか続いて最終巻まで出せる運びとなったことはファンにとって大きな喜びでしょう。クロノスリベリオンのサービス終了がその喜びに水を差してしまったけど。

 もともとグリザイアシリーズはFrontwing10周年記念企画としてアニメ化を目指して発足したモノであり、旧三部作は念願のアニメ化で大いに知名度を高め、「アニメ版のヒットがなければPTもなかった」というくらいの稼ぎを生み出したことから当然PTのアニメ化企画も早い段階から動き出しました。2017年5月からのスタートというからほぼゲーム発売直後である。しかし、アニメの制作ともなると費用が物凄く掛かります。具体的な数字を出すと01と02のアニメだけで約1億円もの予算をFrontwingが自己負担するハメになりました。それほどの金額はなかなか捻出が難しかったため2018年にクラウドファンディングで支援を募り、1500万の目標に対し1671万を集めることに成功。PTのアニメは無事世に出ることとなりました。2019年3月にまず01と02を併せたものが劇場上映された後、ネット配信を経て6月にパッケージ版発売。一般流通には乗っておらず、購入できるルートは限られている。たとえばamazonでも「DVD」ではなく「PCソフト」のカテゴリで販売されています。同年9月に30分枠で放送するため特別編集したバージョンを地上波で流したらしいが、当時は知らなかったため見逃してしまった。現在03の「スターゲイザー」までアニメ化されており、04以降も待望されているところである。ちなみに原作はvol.7が最新作で、Frontwing代表の口振りからすると次のvol.8が最終巻になるのな? 長くなりそうな予感がするし、ひょっとするとvol.8&vol.9のセットで完結するパターンかもしれない。

 廃校したはずの美浜学園は雄二たちが起こした騒動の影響でその在り様を大きく変貌させ、特殊技能訓練校として新生することになった。様々な形で社会から見放され行き場をなくした少年少女たちを引き取り、暗殺や破壊工作などの技術と知識を叩き込んで反社会的勢力との闘争に備える、教育機関を装った国防の庭。基本的には「訓練校」なので在籍中に生徒たちが「現場」へ赴いて「実務」をこなすことはあまりないのだが、何事にも例外はある。優れた才能を持つゆえに学生の身分でありながら危険な任務に従事する超法規的国防集団――社会の死角に潜んで暴力を執行する、誰も気に留めない無視された武装存在(ファントムトリガー)。美浜学園において彼・彼女らは「A組」と呼ばれていた……と、そんな感じで「政府に飼われた秘密の少年兵たち」を描くスリラーです。深見真作品で言うと『ヤングガン・カルナバル』が近いか。01「SORD」はA組に所属するメンバーの紹介を兼ねた導入に当たるエピソードで、一般教科の授業を行うためにやってきた新任教師「有坂秋桜里」の救出ミッションがメインとなる。自ら「ニンジャ」と名乗るムラサキ(狗駒邑沙季)に「アイエエエ!」と叫びたくなる(ネオサイタマとか言ってるし)が、一番強烈なのはヤクザにマウント(物理)を取りボコボコ殴って撲殺するレナ(深見玲奈)か。CV.内田真礼の可愛い声をしておきながら二つ名は「狂犬のレナ」。徒手格闘を得意とする近接戦タイプです。パッと見お嬢様っぽい容姿をしているんでソシャゲから入ってきた人は度肝を抜かれただろうな……私もクロノスリベリオンの方を先にやっていたからビックリしたんだが。というかBGMがクロノスリベリオンと結構共通していて、「あっ、これバトルのリザルト画面で流れるヤツだ。てことは戦闘終了か」と理解が早くなる。ハルトに関しては「刀を使う」ことくらいしか分からなかったが、導入としては申し分ない出来で引き込まれた。02と併せて1億円も掛かっているだけのことはあり、作画も準劇場版クラスでかなりイイです。

 02「ソウルスピード」は新キャラのマキ(井ノ原真紀)が登場するエピソード。クロノスリベリオンでもマキがメインのイベントあって、配布キャラになっていました。美浜学園の姉妹校「京船桜が丘」に在籍する稲垣バニラと稲垣チョコの双子も参戦。クロリベの本編にガッツリ登場するからてっきりオリジナルキャラだと思っていたけどPTの子だったのか……初めて知った。そういえばA組と因縁があるような描写もあったっけ。とある「心臓」を巡ってA組とロシアン・マフィアが対立し、ロシアン・マフィアのボス直属で殺し屋と運び屋を兼任していた「ソウルスピードのマキ」が「狂犬のレナ」と争うことになる。このふたり、実は幼い頃に面識があって……と、レナの過去編めいた趣もある話です。ファミレスでレナとチョコがガンを垂れるシーンは「ヒロインの顔か? これが…」な素晴らしい表情で笑った。原作のシナリオライターが「藤崎竜太」だから絶対にバイク走行シーンがあると思っていた(藤崎は大のバイク好き)けど実際にあって満足しました。

 03「スターゲイザー」はまだネット配信されていないが、これに関してはBD購入済なので何の問題もナシ。私がスナイパー好きなこともあってクロリベでトーカ(獅子ヶ谷桐花)を気に入って、その流れで衝動買いしてしまったのである。むしろ03のアニメを観たいがために01と02を視聴したようなところがある。これで大手を振ってトーカちゃんに会いに行けるぞ! なおずっと積みっぱなしだった原作ゲームも一念発起してインストールしました。でもプレーする時間はたぶんないな……他にも観たいアニメや読みたい本がいっぱいあるし。『かげきしょうじょ!!』とか。

 余談。グリザイアシリーズのうち旧三部作のシナリオは複数ライターによって執筆されているが、ファントムトリガーは藤崎竜太がピンでテキストを書いています。旧三部作で言うと天音や蒔菜の担当。雄二の過去に関する部分も担当しています。参考までに言及しておくと由美子が『ぼくたちのリメイク』の原作者・木緒なち担当で、みちるが桑島由一、幸がかづやといった内訳。当時のかづやは若かったこともあって他のライター陣に意見し辛く、幸へあれこれ勝手に付け加えられた設定を拒むことができずに流された結果キャラが錯綜して「なんかいろいろとおかしいメイド」になってしまった、などというトリビアもある(なおクロノスリベリオンではそのかづやがディレクターとシナリオライターを兼任している)。シリーズに一番深く関与しているのは藤崎竜太なんですが、商品、つまり「美少女ゲーム」として成立させるための匙加減を教えたのが木緒なちで、旧三部作は「藤崎竜太がエンジン、木緒なちがブレーキ」みたいな形で成立しています。その喩えでいくと運転手は社長の山川竜一郎か。藤崎がピンで執筆していたら暴走して完成に至らなかった危険性も高く、そういう意味ではベストな布陣だったと言えるかもしれない。単純に一人でシナリオ書くとなると時間が掛かり過ぎるという問題もある。ただ代償として藤崎のカラーが抑え目になっていることがファンとしてはやや不満でありました。決して手を抜いたとかではなく、本気で取り組んでいることは伝わってくるものの、「バランスの取り方に悩んだんだろうな」って苦労が滲み出している部分があるというか。

 藤崎竜太はかなり古参のライターであり、Frontwingで仕事するようになったのは2002年以降だが、デビューは1997年と虚淵玄や奈須きのこ、田中ロミオ(山田一時代含む)や荒川工よりも業界歴が長い。高橋龍也あたりが辛うじて先輩格に当たるだろうか。フリーランスが多いためか横の繋がりが強いエロゲーライターにしては珍しく他社ライターとの交流が少ないタイプで、ライター談義みたいな話題でもあまり名前が上ることはありません。グリザイア以外で売れたのはヤマグチノボルと組んだ『ゆきうた』(ヒロインが撃たれて「血が黒い、腎臓を損傷している!」なんて遣り取りもあるからグリザイアの雛型みたいな部分はなくもない。あと「蒔菜のプロトタイプ」と言い切ったら真に受ける人も出てくるだろう個性的な妹キャラ「長谷川菜乃」が登場する。菜乃なのだ)くらいだし、エロゲー好きでも「グリザイア以外のソフトはよく知らない」って方が多いんじゃないでしょうか。個人的には2005年発売の『ひめしょ!』が大好きで、「今後ずっと追いかけよう」と決意したのですが「年齢的にもキツいからフルプライスでピンの仕事はもうやらない」と宣言し、2007年の『吸血奇譚ドラクリウス』(移植の際に『ムーンタイズ』と変更されたがその後ソシャゲ化する際に『ドラクリウス』へ戻されたとか何とか)を最後に大きな案件はやらなくなってションボリしたものです。

 そんなわけでFrontwing10周年企画『グリザイアの果実』で久々にメインに抜擢されると聞いたときは嬉しかったものだ。直前で発売延期かましやがったときは「買うのやめようか」と思ったけど……既に予約済だったという。そして2017年に満を持して始まった『グリザイア:ファントムトリガー』は、フルプライスじゃなくて分割だけど超久々に藤崎ピンでのシナリオ担当となった。全部合わせればフルプライス相当だろうし、実質「ソロの長篇ソフト」と見做しても構わないだろう。藤崎がソロで長篇ソフトを手掛けるのってドラクリウス以来だな。いや、オマケ程度とはいえドラクリウスのリアンルートは別ライターが書いてるから厳密には違うか? となると『ひめしょ!』以来? あれもクレジットされていないだけでハーレムルートとかは別ライターが書いたらしいが……とにかく、『ひめしょ!』で藤崎竜太にハマった私にとってPTは垂涎のシリーズであり、発売済タイトルはすべて購入していたけど「プレーするのは完結を確認してからにしようかな」などと日和って開封すらしていませんでした。でもそろそろ完結も近くなったという話だし、アニメ観て原作もやりたくなったし、ちょうどいいタイミングだと信じてインストールした次第。案の定時間が取れなくてvol.1の冒頭をちょろっとやっただけですが、旧三部作よりも藤崎のカラーが強い雰囲気になっていてホッコリします。たぶん完結したら全部入りパックが出ると思うので、まだ買ってない人はそれを待ってから購入を検討した方がいいかも。スルーするつもりだった全部入りパック、アニメの出来が良かったから私も衝動的にポチっちゃうかもしれないな……ヤバい。PTは光学メディアが付属しておらずネット経由でダウンロードするためのカード(使用する際にはDlsiteのアカウントが必須)しか封入されていないし、全部入りパックが物理的に販売されるかどうかは不明ですが。

・拍手レス。

 ローマ数字入ってるならまだマシで副題しか付かない鎌池和馬の作品とか主題違うけど積んでると順番分からなくなる西尾維新の物語シリーズとか・・・
 内容が読切形式だと巻数を書かずに副題だけ付けた方が売上は安定する(途中を飛ばしても気にならなくなる?)って話もありますね。刑事ドラマや探偵モノみたいな感覚かしら。昔のコバルト文庫はその戦略を積極的に採っていたから巻数表記のないシリーズ(マリみてとか)が多くて苦労した……。


2021-07-21.

・最近読んだ書籍化なろう作品で面白かったのは『バートレット英雄譚』です、といきなり本の話題から入る焼津です、こんばんは。

 副題は「スローライフしたいのにできない弱小貴族奮闘記」。1巻が出た頃に店頭で見かけて少し気になったけど帰宅後にタイトルを忘れてしまい検索できず、ふたたび書店へ赴いた頃には新刊コーナーから消えていたため「アレ何だったっけかなぁ」と思い出せないまま放置していたシリーズである。歳のせいかそういうのがいっぱいあります。さておき『バートレット英雄譚』、場末貴族の三男坊が未開の領地を与えられて独り立ちするという開拓系成り上がりストーリーで、魔法やチート能力、モンスターやダンジョンが登場しないタイプの話となっています。交渉の手腕と策略、あとは地道な努力でどうにかしていく感じ。一応魂は現代日本から転生してきたことになっているが、ときどき転生者であることを忘れるレベルで派手さがない。表紙がほのぼのしているし前半はコツコツと生活基盤を築いていく描写が続くので「なろうにしては地味だな〜」と思っていたが、後半に差し掛かると一気に殺伐としてきて「戦国時代か?」って雰囲気になります。さすがに虐殺したりとかはしないけど、敵領主に損害を与えるため傭兵に村々を襲わせて掠奪させるなどえげつない手も使ってくる。「本当は戦国モノが書きたいけどなろうではあまり需要がないから転生ファンタジーの体裁を取っている」みたいなムードの小説です。強烈な個性のあるキャラクターが少なくて華々しさには欠けるが、資金繰りに頭を悩ませながら領地経営していき、失敗を重ねながらも少しずつ力を蓄えていく主人公の逞しさに引き込まれました。1・2巻は前フリに当たる内容で、来月出る3巻からが本番だと云うからワクワクしながら刊行を待っています。そろそろ本格的に乱世へ突入していきそうだが、果たして。

 ちなみに「なろうではどこまで進んでるんだろう?」と気になって調べてみたら、トラブルがあったらしくアカウントが消えていました。なので現在は書籍でしか読めない模様。私はたとえネットで閲覧できても物理書籍じゃないと気持ち良く読めない旧型の人間ですから特に支障はないが、「ある程度まとまった分量を読んでから買うかどうか決めたい」派の人にとっては難儀かもしれませんね。

第2部 第6章「Lostbelt No.6 妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ 星の生まれる刻」(後編)開幕!

 なかなか時間取れなくてプレーが進まないけど、日曜丸々潰せばさすがに終わるやろ…… → いくらやっても終わらへんやんけ、きのこォ! → ネロ祭の箱開けもまだ完了してないしスケジュールをやりくりして月曜のうちにカタをつけよ…… → 読み切ったけど終わってへんやんけ、きのこォ! って叫ぶコンボを決めてしまいました。『賭博覇王伝 零』の「終わり…? まさか…お前等これで終わり?」が脳裏をよぎっても仕方ないレベルのぶったぎり。いくら菊地秀行が好きだからって『エイリアン魔神国』(上中下巻の3冊でも終わらず「完結編1〜3」が追加され、結果的に全6冊となった)の真似までしなくていいんだぞ菌糸類。エピローグという名の完結編がお預けになっているせいで不完全燃焼ではあるが、それでもなお見所たっぷりの要素が随所に盛り込まれているせいで感想も何から書けばいいのか迷い箸してしまうな……とりとめのないものになってしまうがテキトーに摘まんでいこう。

 一番「刺さった」のはムリアン様のあの表情ですね。「桜族」概念は世界の壁を易々と超える。もっとも胸がときめいたのはオーロラ様のあのシーン。「お召し物が汚れるのも構わずか弱き者を抱き上げる」系高貴女性は無敵貫通効果ある。オーロラ様黒幕説も囁かれているが、「オーロラ様に悪意はなくて全部天然でやっている」と考えた方がむしろ怖いな。腹黒とか神算鬼謀とかではなく純粋無垢ゆえにああいう振る舞いになっているっていう。泣いたのは「最後の騎士」のあたり。6章/Zeroのガレスちゃんはこれに輪を掛けてボロボロだったんだろうな、って考えるとより胸を締め付けられる。地味にショックを受けたのが「私の円卓がゴミのように殺された!」の一文。詳しい説明抜きでも絶望感が伝わってきて気が沈みました。可愛かったのはバゲ子。容赦なく森を焼き払う苛烈さとショタを慈しむお嬢様気質が併存していて「間違いなく二次創作で人気が出る子!」と確信したり。FGOの二次創作って道満みたいに悪辣非道な振る舞いをしている奴でも異様に人気が出るというか、むしろそこからのギッャプで二次創作意欲を掻き立てるものがあるのかもしれません。あと棒棒鶏みたいな名前のあの子がトリスタンの着名(ギフト)を得ているの、「反転」繋がりだからという指摘にハッとしましたね。どんどんトリスタンが概念化していく……そして最大のビックリポイントが失意の庭(ロストウィル)の描写、完全にぐだを「プレーヤーの分身」ではなく「一個のキャラクター」として書いてるじゃん! 前々からそういう節はあったけど、ここにきて露骨な態度を隠そうともしなくなっている。こんな無体が許されるのきのこだけでは? あと「失意の庭」で検索したら「ほぼシェイクスピアの宝具」みたいなコメントあって笑った。オベロンがメインキャラであることを考えると歯茎剥き出しにして「冬の女王モルガンをブッ倒してくれてありがとよぉ!」と意気揚々ブリテン異聞世界に乗り込んでくる黒幕おシェイもあながちジョークじゃない? シェイクスピアは戯曲の中で「早朝」や「曙光」の修辞として「オーロラ」(暁の女神)の名前を何度か使っているからこじつけられないこともない。それはそれとしてオベロン実装に合わせてシェイクスピアのモーション改修が来る可能性も囁かれており、密かに期待しているところです。

 パーシヴァルとメリュジーヌの決着がついてないのはエピローグへの持ち越し? というかエビローグで書かなきゃいけないこと多過ぎない? 戴冠式におけるアルトリアとノクナレア、大穴のバーヴァン・シーとケルヌンノス、モルガンが令呪で徴収していた膨大な魔力の行方、モース化の真実、「血染めの冠」の真意、ポーチュン突然死の真相、スプリガン・ナカムラとオーロラ様とムリアン様の処遇、パーシとメリュの決着、アルビオン(覚醒?)、ハベにゃんやレッドラやバゲ子のその後、ストームボーダーに残っている面々との合流、ベリルとの決着、ブラックバレルの回収、コヤンの退去、後期OPに登場していた言峰は実際に顔を出すのか単なるイメージ映像だったのか問題、キャスニキの活躍、冒頭に出てきた名もなき妖精の少女(何か設定がありそうだけど本編で語られるのかどうかは不透明)、キャストリアが三臨に変身する見せ場、まだ何か企んでいそうなオベロン、マーリンによる総括、このへんかしら。恐らくバーヴァン・シーが吸血して蘇らせたケルヌンノスをメリュジーヌが覚醒させたアルビオン(の残骸)で迎え撃つ――というのが大まかな筋立てになると思う(例によって特別なマスタースキル搭載しそうだ)が、それだけでも相当な分量に昇るだろう。やっぱり今回は「きのこの見積もりが甘かった」案件なのでは?

 バトル面で苦戦したのがウッドワス。「こいつ三下ムーブかましてるしテキトーな編成でええやろ」と舐めて掛かったらあっさり全滅しましたわ。亜鈴を舐めてはいけなかった。ギミックも多いし、あそこはガチ編成で挑まないとキツい。6章は編成固定バトルもたまに「えっ、宝具のタイミング間違えると死ぬ奴じゃん」なのが混ざっていてなかなか気が抜けないです。グラブルの編成固定バトルでもちょいちょい負けることがあるヘボな私には若干しんどかったな。モルガン戦はガチ編成でもキツくて霊脈石割っちゃった。割った直後に「ふえるモルガン」という無理ゲーかまされてさすがに笑っちゃいましたね。あそこ無茶苦茶すぎてもはやギャグになってない? 頑張ったけど9ターン耐えるので精一杯だった。

“TECH GIAN”最終号発売。24年10ヶ月、通巻299号で幕を閉じる。

 遂に三強の一角テックジャイアンが落ちたか……これで残るエロゲ雑誌は“BugBug”と“メガストア”の2誌のみ。かつては普通の書店にコーナーが用意されるくらい繁栄していた「エロゲ雑誌」という概念も消滅の瀬戸際に瀕しています。ぶっちゃけ雑誌は嵩張るし、今や欲しい情報はネットで検索すれば簡単に調べられる時代だもんな。私も何か魅力的な特典が付かないかぎりわざわざエロゲ雑誌を買おうだなんて考えません。今回休刊するテクジャにしても、過去1回くらい買ったことがあるような……というレベルです。最終号は2850円(税込)となかなか高額だが、そのぶん特典も豪華なので記念に1冊買っとくか、とネット書店を覗いたら既に軒並み売り切れでした。これだけ特典満載だと増刷は難しいだろうし、運良く再入荷するのをディスプレイの前で粘り強く待つか、リアル書店を行脚して確保するかの二択を迫られることになった。

 つってもリアル書店でテックジャイアン売ってるようなところ知らないんだよな……バグバグにしろメガストアにしろ、かれこれ10年以上店頭で見かけていない。欲しければ通販でポチるしかなく、これもエロゲ雑誌衰退の一因でしょうな。そもそも見かけないので購入するという考えに至らない、っていう。ファミ通の横にパソパラが差さっていることなど日常茶飯事ってくらい昔はエロゲ雑誌がありふれた存在でしたけど、特典DVDが重要なセールスポイントとなっていった2000年代後半以降は高額化に伴い街角で見かけることは少なくなりました。一応探してみるつもりだけど、ゲットできるイメージが湧かない……。

・拍手レス。

 >ローマ数字で表記しておいて10冊以上続くパターン ウィザーズブレインとか、全部で何冊あるか、把握しづらくて。。。
 電撃文庫だと『キノの旅』が辛い。20冊以上続いてるうえに背表紙の色が暗いから本当に見分けにくい……ウィズブレは新刊さえ出してくれれば何もかも許す。


2021-07-08.

・デース!! クロイツ!! というわけで、買った直後にロストしてどこにやったかわからなくなっていた『秘密結社デスクロイツ01』を掃除の際に発掘して無事読み終えた焼津です、こんばんは。

 デビューして以来ずっとスニーカー文庫で作品を発表してきた林トモアキが遂に他社で本を出すとあって「やっと角川監獄の刑期が明けたのか……」と感慨深くなってしまった。ほぼ専属状態でしたもんね。で、新シリーズとなる本作は作者曰く「テンションの高いラブコメ」です。テンションが高いことは確かだけど、ラブコメ……? 「トモアキ節が激しくうなる 狂気の疾風(かぜ)が荒れるぜゲッター! ネタの嵐が巻き起こるとき 愛の炎なんてすべて消すさ」と言わんばかりのコレが……? トモアキよ、ヒロインたちの花びらを「アビスゲート、オープン♪」と強制御開帳するようなシーンがある小説のことを普通はラブコメと呼ばないんだぞ。確かにノリはデビュー作である『ばいおれんす☆まじかる!』並みに軽くて読みやすいが、「恐ろしいモノが世に解き放たれてしまった」感は少なからず漂っている。

 特撮に出てくるような悪の秘密結社(「○○怪人」とかを生み出すノリの)をメインに据えたライトノベルであり、「正義」の名のもとに利己的な行動を繰り返す変身ヒロインたちとのドタバタ騒動を描くコメディとなっています。ヒロインたちの性格を「他者にマウントを取られることを許せないんだ……」と冷静に分析する怪人ブラックタイガーで笑ってしまった。まだ1巻目とあってヒロインズの顔見せといった様相が濃く、主人公との関係はほとんど進まない。ラブコメとして本格的に機能するのは次巻以降であろう。あとがきによると2巻は既に書き上がっているとのことであり、巻末予告が正しければ秋には発売される。どうも学園編になるみたいで、悪の秘密結社の四天王である主人公が正体を隠してヒロインたちに接近するらしい。ラブコメ目当ての人は2巻が出るまで待ってからまとめて買った方がいいかもしれません。しかし、「01」なんてナンバリング表記しているってことは10巻以上続けるつもりなのか、このシリーズ。ぶっちゃけ「01」「02」みたいな気取った表記しておいて、ちゃんと完結したならまだしも一桁の途中で続き出なくなったりするとメチャクチャ居たたまれなくなるんだよな……おい、お前らのこと言ってるんだぞ、『Hyper Hybrid Organization』『DRAGONBUSTER』『ムシウタ』も開始当初は「ホントに二桁まで行ける?」って結構ハラハラしたわ。逆にローマ数字で表記しておいて10冊以上続くパターンは勘弁してほしいですね。とにかく見辛くって仕方ないので。

 閑話休題。これまでのトモアキ作品に登場する女性キャラクターは表面上の可愛さとは裏腹に割合酷薄な面があってあまりラブコメ向きではなかったが、「ラブコメには向かないからこそ、そそられる」という逆説的な要素も含んでいました。「王道的なラブコメのテイストに流れない」ところに彼の作風の魅力があったわけです。真面目な話、そこらへんをどう乗り越えて「トモアキならではのラブコメの新境地」へ辿り着いてくれるか。楽しみにしています。

『グリザイア クロノスリベリオン』サービス終了のお知らせ

 お疲れさまでした。というわけで去年の11月から配信を開始した“グリザイア”シリーズの最新作となるソシャゲ『クロノスリベリオン』は来月いっぱいで終了になります。VRシミュレーターでヒース・オスロをぶちのめすイベント「明日への一歩」を最後に、もう新しいシナリオが配信されることはなくなる。あとの2ヶ月間は水着イベントの復刻でお茶を濁す模様。なんだかんだで半年以上は継続できたんだから大したものかもしれません。ぶっちゃけ配信当日に触ったとき「半年も維持できないのでは……?」と危ぶんだくらいですからね。シナリオはそこそこ読める感じで割と悪くなかったんですが、ゲーム部分が壊滅的につまらなかった。当然のようにガチャは渋いし、育成の手順も煩雑でわかりにくくストレスが溜まる仕様になっていました。お知らせを目にして咄嗟に浮かんだ思いが「驚き」とか「残念」ではなく「納得」だったのもむべなるかな。グリクロ自体はこれで塩漬けとなりますが、プロデューサー&ディレクターレターによると「グリザイアシリーズは『グリザイア:ファントムトリガー』の最終巻を含み、まだ発表してないプロジェクトも複数進行しております」とのことで“グリザイア”シリーズ全体の展開は止まらないようです。悲しい結末ではあるけれど、配信日に漕ぎ着けることすらできなかった『Dies irae PANTHEON』と比べればまだ恵まれた方かしら。というか未だにページ残ってるんだな、パンテオン。何度見ても面白そうなのが悔しくて遣る瀬無い。

・拍手レス。

 帝政露西亜モノに含んで良いか分かりませんが、夢野久作では死後の恋が一番好きです。
 「ハラショ……」が妙に頭に残る奴だ。青空文庫でも読めるけど、紙で読みたい人には新潮文庫版がオススメですね。



管理人:焼津

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