2021年5月〜6月


2021-06-03.

美少女ゲームメーカーのザウスが廃業「永遠のアセリア」「永遠神剣」シリーズ手がける

 fengと並んで「知らないと読めない」ことで有名だったXUSE(ザウス)が遂にその歴史を閉じます。エロゲーデビューは1999年、なんと22年に渡って続いた古参ブランドである。私が初めてプレーしたソフトは2002年の『フローラリア』、当時「萌え系なのに抜きゲー並みにエロが濃い」と話題になった一本です。意外かもしれませんがエロゲー界において「萌えとエロの両立」は長らく困難な課題として扱われてきた経緯がある。萌え要素を重視するとエロ要素が浮き、エロ要素を重視すると萌え要素がどうにも馴染まず剥がれてしまう……雰囲気を大切にしすぎると極端なエロ薄になってしまうし、逆に抜きゲー的な「実用性」を目指すと「女と付き合ったこともない主人公がエロシーンで豹変してベッドヤクザになる」とか「深窓の令嬢という設定のはずだったヒロインが処女を喪った翌日にえげつないフェラチオをしてくる」とか、不自然な描写が発生して雰囲気ブチ壊しになってしまう問題がありました。『フローラリア』や『結い橋』など、「萌えとエロがなるべく自然に融合したゲーム」――「初々しいふたりがエロエロな関係になっていく過程を納得の行く範囲で描くゲーム」を目指したソフトたちのおかげで「当たり前のように萌えとエロが両立している」現在のエロゲー界があるのです。翌年2003年発売の『永遠のアセリア』はいわゆる「異世界召喚ファンタジー」だが、「まったく言語が通じない状況で戦争への参加を強要される」非常に苛酷なストーリーとなっており、主人公が異世界の言語(聖ヨト語)を少しずつ習得することで周囲とコミュニケーションを取れるようになっていく過程をキッチリ描き込むなど細部までこだわった作りによって熱烈なファン層を築いた。“永遠神剣”というシリーズの第一章に当たり、第二章『聖なるかな』は2007年に発売されたが、第三章『悠久のユーフォリア』は今も制作中(権利は譲渡済なのでザウス解散の影響はない)。キャラデザが犬江さんということもあり「出たら絶対買う」枠のソフトだけどいつ出るのか正直わからん。18禁ではなく一般向けだというし、プラットフォームが変わる可能性もあるな。

 ネタ的な意味でもっとも有名なソフトは2003年の『痴漢者トーマス』および2005年の『痴漢者トーマスU』だろう。Uの主題歌「それ行けトーマス!!」はエロゲー界において稀少な男性ボーカル曲であり、ゲーム本編をやったことのない人でもなぜか聞き覚えがあるくらい浸透している。個人的にザウス最高傑作だと確信しているのは2005年発売の『最果てのイマ』。制作が難航したこともあって最初期バージョンはボイスが付かないまま発売されたが、「田中ロミオ」のシナリオは超絶技巧の域に達しており、「カッコつけたタイトルだけど中身はよくある学園青春モノでしょ」と舐めて掛かったプレーヤーの精神を谷底に叩き落としていく。「千々に撒かれたパズルのピース。 どうか、優しく配列されますように――」という公式キャッチコピーの通り、バラバラになったパズルのピースをプレーヤー自身が手探りで嵌めていかないと全体像がわからない仕組みになっています。物語の進行を「category」という段階で分けているが、「category1」「category2」の後に「category5」が来て終了という「明らかに途中が抜けてるじゃん!」な構成もあって混乱すること必至。実のところロミオはcategory5(戦争編)を当初「設定だけ存在する章であって実際に執筆はしない」という『化物語』が刊行されたばかりの頃の「こよみヴァンプ」(後に『傷物語』として発表されたが、もともとは書く予定のないエピソードであった)みたいなポジションの章にするつもりだったが、ザウスのお偉いさんに「戦争編を書け」と言われて渋々取り掛かった――という経緯があります。あまりにスケールが大きすぎて手に負えない、と一度投げ出しそうになったこともあるらしいが、本来予定していたcategory3とcategory4を削り、ボイスも付けないことでギリギリまで予算と納期を追い詰めて完成に漕ぎ着けた。現在はフルボイス版も出ているので今からプレーする人に対しては素直にそちらを薦めたい。2010年代に入ってからはあまりパッとせず、意欲作だった『新世黙示録』(2014年)が不調に終わった時点で命運は決してしまった感覚がある。2017年にリリースされた『神様のゲーム』がブランド最終作――最果てのザウスとなった。嗚呼、これで本格的にイマのcategory3&4は幻と化したか……。

・拍手レス。

 もしベルセルクの続きを書くなら高校の同級生でベルセルクのアシスタントもやっていた「セスタス」シリーズの技来静也氏の名前がファンの間で勝手に上がっていたりします。 技来静也氏自体が体調が思わしくないので続きを描くのは無理でしょうが、結末部分だけ1巻ぐらいにまとめて出してくれないかな。
 確かに画風・画力ともに水準は充分満たしていると思いますが、個人的に技来さんはセスタスに専念してほしいかな……結末は気になりますね。話を畳みに掛かるつもりではあったらしいから何らかの構想は用意していたはずですが、「着地点はあらかじめ決めていた」のかそれとも「描きながら考えて最終的な判断を下す」つもりだったのか。


2021-05-26.

「ベルセルク」三浦建太郎が急性大動脈解離で死去、54歳(コミックナタリー)

 いやいやいやちょっと意味わかんな……えええええ嘘でしょう!?

 当日の昼になぜか冨樫義博や『HUNTER×HUNTER』が話題になっていたので「ははあ、冨樫ファンがまた何か早とちりしてハンタの連載が再開すると騒いじゃったパターンだな」と呑気なノリで調べ出したらいきなり三浦建太郎の訃報にブチ当たって絶句した。ああ、『ベルセルク』が未完になると確定してしまった(少なくとも三浦本人の手で描かれることはなくなった)から「ハンタもそうなるんじゃないか」と心配する冨樫ファンが続出したってわけか……理解はしたけどニュースそのものはとても受け止められなかった。まるで現実感が湧かず、しばらくすれば目の錯覚だったと胸を撫で下ろすことになるのでは? そんな淡い願いも虚しく「もう『ベルセルク』の続きは読めない」という厳然たる事実に向き合うしかなかった。

 休載期間もあるとはいえ30年以上続いてきた作品なのだから漫画ファンにとっての喪失感は計り知れないものがある。今更細かい説明は無用だろうが、日本において「ダークファンタジー」という言葉を用いるとき真っ先に連想するのが『ベルセルク』だったと言える。『ベルセルク』がなくても恐らくダークファンタジーというジャンルは存在していただろうが、用語として人口に膾炙するほど普及していたかどうかについては疑問符が付く。マイナーなエロゲーであるが『銀の蛇 黒の月』というソフトも明らかに『ベルセルク』から影響を受けた作品だった。私が初めて『ベルセルク』に触れたのは高校生の頃、古本屋で1巻だけ立ち読みしました。できれば自宅でじっくり読み込みたい、と思ったものの当時は高嶺安定していたため既刊を揃えるのは経済的に難しく、「またいずれ……」と先送りにしました。経済的に余裕が出てきた頃には結構な巻数が積み上がっていたのと、新刊の出るペースが落ち気味になっていたことからなかなか手を伸ばす気になれなかった。確か映画が公開されたあたりで興味が再燃してまとめ買いしたんだったかな。あまりの面白さに顔面を強打された気分となり、貪るように読み耽った記憶があります。起きている間ひたすら『ベルセルク』に目を通し続けたあの日々は言うまでもなく「至福」の一語に尽きる。

 そんなわけで「『ベルセルク』とともに人生を歩んだ」とか「『ベルセルク』こそ我が青春」というタイプの読者ではないのですが、できれば最後まで付き合いたい、『ベルセルク』とともに歳を取りたいと願っている読者の一人ではありました。スケールが大きすぎるため「恐らく未完のまま終わるだろう」とうっすら覚悟していたものの、それは十数年、いや数十年先の出来事だとばかり……なので「未完の大作になった」ことよりも単に「続きがもう読めない」ことの方がショックです。嗚呼、結局ゴッドハンド(『ベルセルク』読んだことない人向けに説明するといわゆる「四天王」的なポジションのボスキャラ5名)はひとりも倒せないままだったな。他のゴッハンは放置してもグリフィス(フェムト)との因縁さえ決着すれば最低限の幕引きはできただろうが、それすら遠いレベルの進捗だったという。やはりスケールが大きすぎた。連鎖的に『グイン・サーガ』を思い出して悲しみが増す。あれは現在五代ゆうが書き継いでいる(140巻までは宵野ゆめも書いていたが、ここ数年はずっと五代ゆうオンリーだ)が、三浦建太郎の圧倒的な描き込みで成立していた『ベルセルク』を誰かが引き継ぐのは至難でしょうな。「そもそも誰かが引き継いだ『ベルセルク』を読みたいのか」という問いには「三浦本人の作じゃないと……」って想いと「いや、それでも読みたい」って想いが半ばします。この気持ちに折り合いが付く日は来るのだろうか。

『うたわれるもの ロストフラグ』、降臨祭ガチャにて新キャラ「コトゥア・ツァタリ」実装

 1.5周年だからとはいえカリーティトゥスクルの後にコトタリをブチ込んでくるロスフラ運営、さてはヌグィソムカミか? 50連回せばピックアップ☆3が確定になる「選託祭」でプレーヤーたちの石を搾り取り余裕を奪っておいてから「ただ今よりコトゥア・ツァタリのピックアップを開始する!」と宣言する采配には「何が何でも課金させたい」という運営側の焦りすら感じられる。「『ウマ娘』の影響で既存のアプリからプレーヤーの流出が止まらず、各運営は大慌てで様々な施策を打ち出している」という噂、まさか本当なのでしょうか。最近やたらロスフラのCM見かけるし、DL数を増やそうと躍起になっている気配は漂っています。

 さて、今回の新キャラである「コトゥア・ツァタリ」。CVが佐倉綾音ということもあってウルサラオルタみたいな雰囲気を感じますが、いったい何者なのか……? ぶっちゃけ私もよく知りません。1周年記念イベント「白靄の異客」や1.5周年記念イベント「白き同盟、黒き楔」のシナリオには登場しているけど解説らしい解説がなくてサッパリわかんないんですよね。曰く「ウルゥル、サラァナそのものではありません」「ウルゥル、サラァナと同一ではありません」とのこと。類似を認めつつ同一視を戒める口振りから単に「ウルサラとは違う代のよく似た巫」とか「別の世界線から来たアナザーウルサラ」とかではなくもっと特殊な何かだと考えられます。名前はうたわれの世界で「常世」を意味する「コトゥアハムル」と「現世」を意味する「ツァタリル」から来ているものと思われる。言ってみれば「あの世ちゃん」と「この世ちゃん」みたいなかなり傾いたネーミングであり、深い意味はないのかもしれないが(と予防線を張ってみたけど絶対にそんなことはないと確信している)、ひょっとするとうたわれ世界の宗教観を掘り下げるキャラになるのかもしれない。ロスフラの舞台である「織代によって切り離された異界(九州?)」こそが常世(コトゥアハムル)ではないかとの考察もあり、だとすれば外の並行世界(ツァタリル)とロスフラワールドを繋ぐ窓口になっている可能性もある? ロスフラには巫とおぼしき旗長「ユーミュ」も登場しているが、こちらもいろいろと謎に包まれており「気になるから早く情報を開示してくれ!」と叫びたくなる。

 期間限定キャラのトゥスクルと違いコトタリは降臨祭限定キャラなので、今回のピックアップを見送っても次回以降の降臨祭で引ける可能性は一応あります。当然ながらピックアップされていない場合、確率はだいぶ低くなってしまいますが……ちなみに現在開催中の降臨祭におけるコトタリの出現率は1%。そう、実はトゥスクル単独PUガチャにおけるトゥスクル出現率(1%)と一緒なのだ。降臨祭ガチャはあくまで「☆3キャラ出現率が1.5倍(2%→3%)」なだけであって、「☆3が当たったときにそれがピックアップ対象である確率」はむしろ低くなる(☆3キャラを引いたとき通常のガチャだと1/2の確率ですり抜けるが、降臨祭ガチャだと2/3の確率ですり抜ける)のである。意外と知られていない事実なんですけど、これは100連確定枠にも適用されます。ロスフラでは石を使って10連回すたび「御朱印帳」にスタンプが押され、スタンプが10個貯まると100連目が☆3キャラ確定となる仕組みがあり、たとえばトゥスクル単独PUガチャの場合だと100連目の確定枠に50%の確率でトゥスクルが出現します。100連中1個は☆3灯幻鏡確定枠なので、出現率1%の98連と出現率50%の確定枠1個――つまり80%以上の確率でトゥスクルが出る計算になるわけだ。しかし降臨祭ガチャは確定枠すらコトタリの出現率が33.333(以下略)%しかなく、100連回してもコトタリが出る確率は75%程度に留まります。降臨祭ガチャは「☆3キャラ出現率が1.5倍」ゆえ「☆3キャラを全然持っていない」という駆けだしプレーヤーにとってはそれなりの旨味があるものの、ピックアップ狙いの人にとっては「むしろ普通のガチャよりも渋い」という直観を欺くような罠が仕掛けられているのです。確定枠じゃなくて天井を実装しろ、と運営に働きかけていかねばならない。

 それはそれとして、もうすぐ月が変わるので新イベ到来の時期です。今年は不規則なスケジュールになっていて予想し辛いが、そろそろ「紅白奉納試合」かしら。奉納試合そのものは別に楽しみでも何でもないのだけれど、奉納試合が開催される月は本編シナリオが更新される月でもありますのでそっちの方はメチャクチャ楽しみにしています。ロスフラは本編シナリオの面白さが肝であり、これを読むためなら課金してもいいとさえ思っている。もちろん本編は無料なので実際に課金する必要は一切なく、代わりにサプチケ的なアイテムが販売されたら買うつもりでいるのだが、今のところそういうのが売られたことはない。まぁサプチケ的なアイテムが突然売り出されたら売り出されたで「経営ヤバいのかな?」と疑っちゃいますけどね。とにかく途中でサービス終了になってしまう事態だけは勘弁願いたいので、今後も課金を視野に入れつつプレーしていきたい。

・拍手レス。

 おああ・・・三浦建太郎先生没。これで未完の大作がまた一つ・・・。54歳、早すぎますなぁ。
 急すぎて未だに実感が湧かない……ながやす巧みたいに70過ぎても現役で漫画を描き続けてくれると思っていたのに……。


2021-05-17.

『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-後編 Paladin; Agateram』観てきた焼津です、こんばんは。

 FGO第1部第6章「第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット」を劇場アニメ化した作品の後編です。前編の出来が正直ガッカリだったのであまり期待していませんでしたが、後編は持ち直して「これならええか」レベルには達していました。作画や演出に関しては「う〜ん、コロナ禍で大変だったんだろうな」といろいろ察してしまうところが残っているし、相変わらずダイジェスト全開の構成で感動を噛み締める間もなくサクサクと進行してしまうのが難点ながら、イマイチ覇気のなかった前編に比べて「押し切れるだけの勢いはある」点は評価すべきかと。静謐ちゃんとニトクリスは可愛かったし、ランスロットvsアグラヴェインを予想以上にガッツリ描いてくれているのも良かった。三蔵ちゃんの見せ場も意外なところに用意されている。あと原作で好きなトリスタン戦のラスト、呪腕役である稲田徹の叫びが吹き込まれたことでより印象的になっています。ただ尺の関係もあって呪腕さんがあのまま死んだような扱いになっているのがな……オジマン関連も言葉による説明を省いて映像主体で魅せる方針になっていたが、迫力があるというより大味で、子安の演技に辛うじて救われている印象。やっぱり原作やってると「細部端折り過ぎ!」って天を仰ぎたくなる映画です。とはいえエンドロール直前のカットにはグッと来るものがありました。あそこだけは原作を超えているかもしれない。結論としては「前編を最後まで観れた人なら後編は鑑賞しても損なし」です。

 次は終局特異点のアニメ、7月30日公開予定と思ったより早くて安心しました。この後の企画はグラカニ以外にも何かあるのかな。個人的にはそろそろ英霊剣豪七番勝負のアニメをやってほしいところ。主人公はコミカライズ同様ぐだ子でお願いします。私ゲームはずっとぐだ子の方でやってるから画面にぐだ男が出てくるとどうしても違和感を覚えてしまうんだ……ゲームやる前に観た「First Order」のみは別枠だけど、やっぱりマシュにはぐだ子のことを「マスター」と呼んでほしい。グラカニでぐだ子の声優が決まったのは今後ぐだ子も推していく伏線なのだと勝手に解釈しています。

・初鹿野創の『現実でラブコメできないとだれが決めた?(1〜2)』読んだ。

 世はまさにラブコメ戦国時代! 発売直後に買い、冒頭だけ読んで投げ出してしまったが前回『夢見る男子〜』の感想で触れた際に興味が再燃してチャレンジし直し、今度は無事に読み切った。勢いに乗って2巻も崩した。「3巻はどこ!?」ってなったが18日発売なのであとちょっとだけ待たねばならない。第14回小学館ライトノベル大賞「優秀賞」受賞作です。受賞時のタイトルは『ラブコメを絶対させてくれないラブコメ』だったが刊行に伴って改題された。公式略称は「ラブだめ」。第14回は大賞作品が出ず5つの受賞作が上梓されたけど、2作目以降を刊行することができたのはコレと『シュレディンガーの猫探し』だけであまり生存率の高くない回だった。そして3作目が確定しているのは本シリーズのみである。コミカライズも決まっており、このまま順調に行けば来年あたり「アニメ化決定しました!」報告コースでしょうね。作者名の「初鹿野創」は「はじかの・そう」と読むが、アサルトリリィの初鹿野瑤と似ているせいかどうしても「はつかの」と読んでしまう……。

 さておき、私も一度投げ出したくらいなので出だしが割とキツい。主人公は学力・容姿ともに平凡な少年であるが、地道なデータ収集と統計処理に根気と情熱を傾けることができる稀有な素質を持っており、「集めたデータを有効活用すれば現実世界を『ラブコメ世界』に作り替えることも可能だ!」と豪語する。周囲に気取られぬよう、彼はひっそりと「自分を主人公にしたラブコメ」を実現すべく策を巡らしていく――という、ややメタ的なストーリーで、端的にまとめてしまうと「人工ラブコメ」です。あるいはラブコメ版『マネー・ボール』。この場合の「ラブコメ」は恋愛に限定するものではなく、より広範囲に友情や熱血など「キラキラした青春」を包括する概念であって別に学校全体をハーレムに改造しようとかいう意味ではないが……作中の世界において実在する人間を「キャラクター」扱いし、数値化して各種パラメータを表示、この子はメインヒロイン、こいつは親友キャラ、こいつは有能イケメンキャラなどと分類してフィクションのようにカタログ化する行為を「面白い」と感じるか「気持ち悪い」と感じるかで本シリーズに対する評価の軸が変わってくる。『神のみぞ知るセカイ』の「攻略」に似ている部分もあるが、リアリティラインを低めに設定しているアチラに比べてコチラは超常要素抜きで勝負していることもあって若干高め。ぶっちゃけラブコメとして読もうとすると生理的に無理っつーか半端なリアリティがネックになるな……というのが偽らざる感想でした。平然と他人を駒のように見做して動かそうとする主人公の無邪気な邪悪さに辟易させられると申しますか、「ラブコメ」という共通の趣味があるだけに同族嫌悪の念が湧いてしまうと申しますか。鏡を見せられている気分(あるいはエロゲやってる最中に画面が暗転して自分の顔がモニタに映り込んでしまった気分)に陥る。ラブコメはもうちょっと脳天気に楽しみたいのでNot For Meだな、と一旦塩漬けにした次第です。しかし上述した理由から再開し、我慢して読み進めるうちに「視点を変えれば面白いぞ」と気づいて以降は一気にページをめくり倒すことができました。

 主人公の「長坂耕平」はスポーツの才能等、わかりやすくモテる特技は一切なく、容姿も「平凡」と見做されているため男子高校生としてのスペックはあまり高くない。それを埋め合わせするため、徹底的にデータの収集と分析を行っている。ターゲット本人や周辺生徒のSNSをチェックする「机上調査」、実際に現地に赴いて行う「実地調査」――あらかじめ決めておいたルートを回りながら噂話などを集める「巡回調査」、対象を絞り込んで直接会話しながら情報を引き出す「対面調査」、ターゲットの動作(髪に触る、腕を組む、特定のワードを繰り返すetc)を記録して行動傾向の把握と心理分析に専念する「行動観察」の3つから成る――といった調子で、やってることは作中でも呆れられている通り「まるで探偵」です。そう、このシリーズはラブコメじゃなくてミステリの一種だと思って読むとちょうどいいんですよ。さながらエスピオナージュ(スパイ物)の如くインフォメーション戦を繰り広げながら裏工作も講じていく。主人公は別に歴戦のスパイというわけじゃないから頻繁にボロを出しかけるし、演技力もそんなに高くないためハラハラする場面が多い。行動原理が気持ち悪いことに変わりはないのだけれど、「ラブコメ風の青春ミステリ」と割り切って読めばスリリングにエキサイトできる内容です。「観る者は観られる者である」とばかりに主人公の行動を怪しむ人物も出てきますが、そこをフォローするのが「上野原彩乃」――メインヒロインではなく「共犯者」と主人公から認定された女子だ。ひょんなことから主人公の秘密を知ってしまった(本当に貰い事故みたいなアクシデントで巻き込まれた)彩乃は「ラブコメよ、在れ!」とキ○ガイじみた情熱で叫ぶ主人公を「おもしれー男」と陰から支えることになります。このシリーズ、彩乃の存在によってギリギリのギリでバランスが取れているところはある。マジで彩乃が絡んでこなければ悲惨な話になっていた、って考えたらいろいろと皮肉だわ。

 『とらドラ!』『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』どころか『弱キャラ友崎くん』とか『千歳くんはラムネ瓶のなか』とかのネタまで入ってるの、ホントに新時代のラブコメっつー感触があります。一応現役高校生という設定なのに随分と広範囲のラブコメを読みまくってるなコイツ。あれだけ調査漬けの日々を送っているというのに、いったいどこから時間と資金を捻出しているんだよ、とツッコミたくはなる。私だって高校生の頃に最新シリーズの漫画やライトノベルを満遍なく読み耽りたかったけど、金がないから古本屋で立ち読みするか安いヤツを買うしかなかったよ……今だとアレか、図書館や図書室でも結構ライトノベルが充実しているし、電子書籍ならセールで安くなることもあるし、ネット小説なら金払うこともないからわざわざ古本屋へ足を運ぶ必要もないのか。閑話休題、1巻のラストでささやかなトラブルが発生するものの無事解決し、物語は次の章へ移る。新キャラも続々でワールドマップが広がったようなワクワク感を味わうことができます。2巻のメインキャラは主人公のことをウザがっている田舎ヤンキー寄りのギャル「勝沼あゆみ」。排他的で縄張り意識が強いのか学級委員長である主人公を敵視し、あたかも彼の「ラブコメ実現計画」を阻むかのようにいろいろと妨害してくる。いわゆる「オタクに優しいギャル」とは全然違う子だけど主人公の選択は果たして……ラブだめはミステリめいた側面を持っているのと同時に「思想対決」といった興趣も兼ね揃えているので舞台裏も盛り上がってきます。ラブコメというより特撮みたいなノリで緊張感が高まっていく。問題は主人公がアレだからボコボコに論破されてもあまり同情心が湧いてこない気がするってことか……犯罪行為は控えているとはいえ、やってることが陵辱ゲーで策謀を張り巡らす陰険スケベ野郎と大差ないんだもの。事情を知るキャラが「キモい」と率直にジャッジすることで辛うじてムードを維持できている部分があるし、主人公の言動を警戒する子がいたら「お前は正しい」と告げたくなります。彼に悪意はないんだけど、悪意がなくても「外来種は存在するだけでヤバい」のと一緒。駆逐しなければ駆逐される、それが現実(ラブコメ)なのだ。このシリーズ、舵取り次第で『翔丸』並みに理不尽な世界へ突っ込みかねないポテンシャルを孕んでいます。ただでさえイカれている主人公が更に正気を失ったりしたら「今なら間に合う 耕平組に入るんだ」みたいなことを言い出し、「耕平組はヤワじゃねえ 耕平組はヤワじゃねえ!!」な展開に……もはや明らかにラブコメではないなそれ? ジョークはさておき、『弱キャラ友崎くん』に対するリスペクトの念が強いシリーズなので巻を重ねていけばアレと同じく大きく盛り上がりそうではあります。

 そういえば『弱キャラ友崎くん』のスピンオフ漫画『七海みなみは輝きたい』を読みました。今頃? って言われそうだけど、つい最近になるまで存在を知らなかったんです……たぶん視界には入っていたはずなのに、おかしいなぁ。6月に2巻が出るからちょうどいいタイミングではあるのだが。

 タイトル通り七海みなみ、愛称「みみみ」(もしくは「みんみ」)を主人公にした外伝です。原作者がシナリオ協力しているだけあってノリは本編とほぼ一緒。原作2巻頃の出来事を綴っていますが、みみみが生徒会長選に立候補していなかったりとパラレルな展開になっています。詰まるところ別ルートを描く『恋するメトロノーム』方式のスピンオフ漫画だ。まだ1巻なので物語の目指す方向もハッキリしておらず、今後恋愛要素が絡んでくるのかどうかも不明である。みみみが「輝きたい」と願って努力してそれなりの結果を出すところで終わりそうな雰囲気も漂ってるな……個人的にみみみは好きなキャラだからそれこそ『恋するメトロノーム』並みの巻数を費やして話広げていってほしいものだ。アニメ化された範囲(原作3巻まで)のストーリーを知っていれば大丈夫なので「アニメだけ観たけど長谷川育美がCVしてた子可愛かったなー」って方もそのまま読み出してOKではある。ただ、「こういうスピンオフ漫画がわざわざ用意されている」という時点で本編におけるみみみの扱いが察せられてしまう難点もあります。ゆえにこの漫画、存在すら知らない人に対して薦めるタイミングがおにむず。逆にこの外伝漫画で『弱キャラ友崎くん』の存在を知って原作読み出した人の感想が知りたいところだったりする。

・拍手レス。

 各レーベルここ最近本当にラブコメ増えましたねー。それも異能とか超常現象絡まないオーソドックスなヤツ。私もつい何冊か買ってしまいました。何となく時間潰したい時とか丁度良いですね。本読みたいけど腰据えないといけないのはちょっとって時とか助かります
 手軽にイチャ甘成分を補給したいときとか便利ですよね。カバー絵に誘惑されてあれもこれもと買いたくなるが、己の勘を信じて「コレとコレ!」って絞り込むのもまた楽しい。「ヒロインの可愛さ」を表現する手法も昔に比べて幅が広がった印象あるし、まだまだ掘る余地のある鉱脈だと思います。


2021-05-12.

・ガイ・リッチーの新作『ジェントルメン』を観てきた焼津です、こんばんは。

 イギリスを舞台にした犯罪映画です。タブロイドの編集長に雇われてマリファナ密売組織のボス「ミッキー」の周辺を嗅ぎ回っている私立探偵「フレッチャー」と、ミッキーの腹心の部下たる「レイモンド」が夜更けに会話する――といった体裁でストーリーが進行していく。秘密を探り当てたフレッチャーはそのまま編集者に情報を持っていくのではなく、ミッキー陣営に「情報を買い取れ」と脅しを掛けてきたのだ。レイモンドは映画好きの饒舌な探偵に酒と和牛を振る舞いながら「話を聞こう」と構える。発端はミッキーが年を取って「いつまでもこんな血腥い世界にはいられない」と引退を考え出したこと。彼はマリファナの栽培&密売事業を売却しようと画策し、アメリカの大富豪「マシュー」に「4憶ドルでどうだ」と打診する。その矢先、新進気鋭のチャイニーズ・マフィア「ドライ・アイズ」が「すべての事業を俺に譲れ!!!!!!」と持ち掛けてくるが、提示された金額が低かったのか「そんな端金で売れるか」と突っぱねた。直後にミッキーの抱える大麻プラントの一つが襲撃を受ける。しかも襲撃風景がノリノリのラップとともにSNSにアップされ、動画がネットに流出してしまう。さすがにプラントを閉鎖するしかなくなり、ミッキーたちは移転に要する手間と時間と費用を計算して「大損害だ」と頭を痛める。しかし、これはトラブルの始まりに過ぎなかった……

 プラント襲撃の黒幕はドライ・アイズなのか? それともマシューなのか? あるいはどちらでもない第三者? 謎を抱えたままフレッチャーとレイモンドの会話は続いていく。犯罪稼業から足を洗って上流階級の紳士たち(ジェントルメン)に仲間入りしようと夢見たミッキー陣営、彼らの辿った運命とは? フレッチャーは信用できない語り部であり、大仰にまくし立てた後でレイモンドから「それは話を盛り過ぎだろ」と窘められ内容を訂正する、といった不謹慎な行為を繰り返すため観客はどこまでが事実なのか判断に迷ってクラクラすることとなります。ガイ・リッチー初期の代表作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』『スナッチ』を彷彿とさせるスリリングな筋立て。まさしく原点回帰といったところだが、構成はグッとシンプルになっています。「ああいう入り組んだのはちょっと……」と尻込みしちゃいそうな人でも大丈夫だ。前半はゆったり気味ながら後半の畳み掛けが見事で、久々にガイ・リッチーらしい映画を観た気がする。最近は大作が多くて監督の個性を出すような演出は控え目になっていたもんな。ここまで好き勝手に撮るのはいったい何年ぶりだろうか。続編ありきで企画を立てるハリウッド界を皮肉ったようなネタも混じっているが、これは6部作構想でスタートしたのに1作目がコケてしまったせいで続きを作れなかった『キング・アーサー』の監督としての自虐も込められているのかもしれない。『キング・アーサー』で思い出したが、『ジェントルメン』に出てくるチャイニーズ・マフィアのボスの名前が「ジョージ卿」だったのは噴き出してしまった。見覚えのある顔なんで「ひょっとして……」と調べたら案の定カンフー・ジョージと同じキャストやないかい。割とヒドい扱いなので純粋にカンフー・ジョージが好きな人は観ない方がイイかも。キング・アーサーへの深い愛憎の念を感じました。幸い『ジェントルメン』はそこそこヒットしたみたいでTVシリーズ化も決まったとのこと。それはいいけど、いい加減『ロック、ストック』のTVシリーズもブルーレイ化してくれ。

・おけまるの『夢見る男子は現実主義者(1〜4)』読んだ。

「何も、つらい事ばかりじゃない。間違いなくこの恋が無かったら俺はもっと子供のままだったと思うよ」

 世はまさにラブコメブーム! と主張するかの如くラノベの新刊コーナーでやたらと見かけるようになったラブコメ小説の中でも最近注目度が急上昇しているシリーズです。4巻目を買いに大きい書店へ足を運んだらHJ文庫の新刊の中でもっとも高く積まれていた。コミカライズも始まったというし、来年あたりアニメ化の話が聞こえてきてもおかしくない。「小説家になろう」連載作品で、2018年の半ばに連載開始し、2020年から書籍化がスタートしました。ジャンルはもちろんラブコメ。タイプとしては「素直になれない女の子と察しの悪い男の子のもどかしい関係」を軸にしている奴です。しかし、本シリーズの魅力は「豊富で活き活きとしたサブキャラ勢」にある。そこへ言及する前にまずはあらすじ紹介といこう。

 高校デビューで茶髪にして、中学の頃から尻を追いかけ回していた美少女「夏川愛華」に飽きもせずグイグイとアプローチを掛けていた少年「佐城渉」。彼はある日、些細なことから我に返ってしまった。「あれ? よく考えるまでもなく単なるフツメンの俺があんな高嶺の花と付き合うのは無理なのでは?」 パッと恋の魔法が解けて盲目状態から冷静な賢者モードにスライドした渉は、「愛華が好き」って根本的な気持ちこそ変わらないものの「何が何でも彼女になってほしい!」というパッションが薄れて「推しのアイドルを遠くから見守り応援する感覚」に切り換わってしまう。突然距離を取り始めた渉に戸惑う愛華。「しつこい奴がいなくなってせいせいした」と最初のうちは心が軽くなっていたけれど……だんだん物足りないというか、あるべきものがそこにない違和感に苛まれ、まるで生活から張りが失われたような気分がしてきて落ち着かなくなる。そう、渉は期せずして「押して駄目なら引いてみな」を実践する形となっていたのである。揺れ動く愛華のココロ。早く気づけ、渉……! 一人で勝手に『ハチミツとクローバー』のラストみたいな雰囲気を醸してるんじゃあないよ……!

 「離れることで急接近する」という皮肉なシチュエーションが読み所の一つです。愛華を追いかけ回すことに全精力を注いでいた渉がソレをやめた結果、他の女子たちと交流する余裕が生まれ、気づけば複数の子と仲良くなっている。遠くからその様子を窺う愛華のモヤモヤは募るばかり。いつまでもこんな気持ち抱えていられないからと、今度は逆に愛華の方から渉に近づいていって……客観的に見ればだいぶ脈アリなんだけど、悲しいかな、思春期真っ盛りの男子高校生に己を取り巻く環境を客観視する能力などなく、渉はせっかく立てたフラグを活用し切れない。そんなわけで恋愛面の進展はメチャクチャ遅く、4冊費やしてもなお付き合うとか付き合わないとかそんな話には全然なっていません。心の距離が縮まっている感こそ漂うものの、相変わらず愛華は素直になれないし渉の察しも悪い。このふたりの関係だけに注目して読めばイライラが募るだけかもしれませんが、上述した通り本シリーズには「豊富で活き活きとしたサブキャラ勢」がいるので読んでいて飽きないし「これからどうなるか」が見通せず楽しくなってくる。先の展開とかあまり考えないでキャラ動かすこと優先で書いてるのかな、と勝手に思ってしまう。最初から商業用ライトノベルとして書かれたラブコメだと「巻ごとの起承転結」を意識した展開になっているのが普通と申しますか、わっかりやすい盛り上がりポイントを用意して「○巻終了、次巻につづく」みたいな畳み方をするもんですけど、これは元がWeb小説ということもあってかテンションはほぼフラットだしあまりキリの良いところで話が終わらない。ストーリーが連綿と続いていって区切りらしい区切りがあんまないんです。たぶん商業用だったら企画が通らないですね。「連綿」ぶりこそが本シリーズ最大の売りなんですが、それが伝わるのって3巻くらいになってからだし。3巻あたりまで読者の興味を牽引するために愛華というわかりやすいツンデレヒロインが配置されているようなもんです。

 1巻のカラー口絵に出てくるキャラは5人だけなんですが、ネームドキャラはもっと多い。「本来なら挿絵が付いてもいいんじゃないか、ええおい?」って子がまだまだたくさんいるんですよ。たくさんいすぎていちいちイラスト用意してらんねぇ、ってことなんでしょうが。ノベルゲームに喩えると「立ち絵もないのに人気はあるサブキャラ」がわんさか出てきます。そういった多彩なサブキャラ勢の一人がいつの間にか本編に食い込んできて挿絵にも登場したときの興奮、なかなか他の媒体では味わえないですね。メインヒロインの愛華をほったらかしにして他の子との関係を深めるエピソードがふんだんに盛り込まれており、「エロゲーだったらここで選択肢が出てきて夏休みあたりに分岐していたな……」と想像が膨らむ。残念ながら恋の鞘当て的な展開にはなりそうでならない(でもちょっとなりそうな予感はする)が、「あくまでクライメイトの一人」という距離感で接するサブキャラにもだんだん愛着が湧いてきます。学級委員長の飯星さんとか。「年上なのに小動物系」の稲富先輩も、ともすればメイン級の可愛さなのに扱いはあくまで脇キャラなんだよなぁ。悪く書けば「メイン以外に筆を割き過ぎ」「脇道に逸れ過ぎで本筋がどこなのかわかりにくい」なんですが、そんなもんは旧来の価値基準から来るものであって、「メインとサブ、本筋と脇道の区別が曖昧で渾然としている」ことこそが『夢見る男子は現実主義者』のセールスポイントなんですよ。クロマティ、じゃない、ハーフのクロディーヌさんとか現時点では何のために出てきたキャラなのかイマイチ不明確な子もいるけどそのうちスポットライトを当てるつもり……のハズ。完結までクロさん再登場ナシでおけ空間送りにされていたなんてオチはルールで禁止スよね。いやおけ空間だと語呂が悪いからおけ狭間かな……。

 セルフ突っ込みを連発するなど主人公の語り口にちょっと癖があって読みにくい人は読みにくいかもしれませんが、慣れれば却ってクセになります。何度も書きますがサブキャラ勢に魅力があるシリーズなので、もしアニメ化ということになれば出来次第で一気にブレイクするやもしれませぬ。ただシナリオ構成は難しいだろうな……あんまり弄ると原作とは別物になっちゃうし。さて、本題はこのへんにして余談。書き出しで「世はまさにラブコメブーム!」と触れましたけど、今ホント勢いがスゴいですよね、ラブコメ系ラノベ。新刊コーナーをチェックして「 こ ん な に 」と圧倒される物量に立ち尽くしましたわ。スニーカー文庫の5月新刊なんて全部ラブコメです。ラノベ、特に少年向けは80年代・90年代あたりまで遡るとラブコメはほとんどなく「ラブコメが欲しいなら漫画やアニメに行けば?」という感じでした。漫画やアニメだったら可愛い女の子の顔を長時間鑑賞していられるけど、小説はたまに挿絵があるだけで基本ずっと字ばっかり。読者があまり食いつかなかった気持ちもわかります。ポツポツと単発でラブコメ作品が出版されることはあっても大きなムーブメントには至らなかった。あくまで私見だが、流れが変わったのは『月と貴女に花束を』(1999〜2003)から。前にも書いたので詳述は省くけど、いわゆる「押しかけ女房」に分類されるタイプのストーリーであり、出版社の想定以上に人気が出た。何せ当初は単行本化する予定すらなかったくらい(雑誌に一挙掲載したら反響が大きくて文庫化決定した、そういう意味では『キノの旅』の先輩に当たる作品)である。

 その後いろいろあったけど決定的だったのは『とらドラ!』(2006〜2010)か。「主人公とヒロインがそれぞれの恋路を応援する」というヒネリの利いたラブコメで、「長井龍雪、田中将賀、岡田麿里」のトリオ(後の超平和バスターズ)がメインスタッフとして手掛けたアニメ版(2008〜2009)のヒットもあって当時は話題沸騰状態でした。超能力とか魔法とか異世界とかが絡んでこない、「恋愛と青春を主軸に据えた学園モノ」がジャンルとしてライトノベル界に根付いたのはアレと『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(2008〜2021?)と『僕は友達が少ない』(2009〜2015)があったからだと申し上げても過言ではありません。しかし、禁書目録やSAO、劣等生などバトルファンタジー系作品の人気が依然として根強く、またなろう系から異世界転生ブームが巻き起こった影響もあり、『さくら荘のペットな彼女』(2010〜2014)や『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(2011〜2021?)、『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』(2011〜)などのヒット作はいくつかあったものの2010年代前半に関しては「ラブコメブーム」と呼べるほどの勢いは感じなかったというのが正直なところです。どうしても地味な内容になるから新人賞を取りにくく、ぶっちゃけ「一旦デビューした作家が河岸を変えて書き始める分野」になっていました。ラブコメ界隈が急速に盛り上がってきたのは2010年代後半、つまりここ数年の間だ。何がキッカケだったのか、明確な転機を見定めるのは難しい。先述した『やはり俺の青春ラブコメは〜』がアニメ化して人気が広がったことも一因かしら。同時多発的に複数のラブコメ作品がヒットしたからという面もある。強いて言えば『継母の連れ子が元カノだった』(2018〜)らへんかな? バトル要素のない純粋なラブコメが大量生産されるようになった節目は。

 2019年の終わり頃から露骨にラブコメ作品が増えて、2020年以降はスゴいことになっている。今やラブコメの新刊だけでコーナーが組める勢いです。私もラブコメラノベはサクッと読めて好きなんですが、さすがに数が多過ぎてチェックし切れない。どうしても「ある程度巻数が溜まってから」になっちゃいます。ブームが来ているぶん競争も激しく、だんだん差別化し辛くなって続刊まで漕ぎ着けるのが困難になってきているんですよね、このジャンル。3巻まで続くだけでも大したものって域でデッドヒートを繰り広げている。『現実でラブコメできないとだれが決めた?』『結婚が前提のラブコメ』は巻数溜まってきたしそろそろ手を出そうかな、と思案中。『現実でラブコメ〜』はデータ収集に血道を上げている主人公が「正しいデータを入力すれば正しい結果(ラブコメ)が得られるはず」と狂気じみた信念に基づき「現実世界にラブコメという現象を降臨させる」計画を推し進める話です。どこのマッドサイエンティストかな? あるいは邪教徒? 1巻の冒頭だけ読んで「うーん、これはキツい」と投げ出してしまったが、そろそろ再チャレンジすべき頃合か。『結婚が前提のラブコメ』は結婚相談所に勤める主人公が婚活に励む女性のサポートをする仲人ストーリー。1巻の冒頭すら読んでないが「お仕事モノ」に近いノリなのかな? 気が付いたらもう4巻まで出ているので読むのか否か去就をハッキリさせたいところ。ガガガのラブコメというと『時をかけてきた娘、増えました。』も気になっている。「未来から娘がやってきて母親(ヒロイン)との恋路を支援する」というそれ自体は既に先例がある設定(『世界一可愛い娘が会いに来ましたよ!』とか)なんですが、遅れて「別のヒロインとの娘」も未来からやってきちゃうという……えっ、それって主人公が両方を孕ませる以外に円満解決方法なくない? 未来が分岐して併存できるならそもそも過去にやってくる必要ないし。空想切除待ったナシ、「不倶戴天の娘たち」ってんならそれはもう「恋のレース」なんてもんじゃなくてただの生存競争(サバイバル)でしょ。設定は面白いんだけど後味の良いエンディングが思い浮かばなくて読むのを躊躇ってしまいます。


2021-05-07.

・キム・ニューマンの新刊『《ドラキュラ紀元一九五九》ドラキュラのチャチャチャ』、2月刊行なのに5月にもなってようやく存在を知り慌てて買った焼津です、こんばんは。某としたことが……!(この手の買い忘れはしょっちゅう)

 現在は「ナイトランド叢書」というレーベルから刊行されていますが、かつては創元推理文庫から出ていたシリーズです。『ドラキュラ紀元』『ドラキュラ戦記』『ドラキュラ崩御』と、3冊リリースされたところで展開が止まってしまった。日本側の事情どうこうではなく、原書の刊行自体が滞っていたからである。原書だと1冊目が1992年、2冊目が1995年、3冊目が1998年に刊行されていますが、4冊目が出たのは2013年。15年もブランクが空いたんですからそりゃ翻訳の展開も止まるわ。記憶が定かではないけれど確かその頃にはもう創元推理文庫版が品切重版未定になっていて部数の少ない崩御が古本市場でプチプレミア化していたはずです。

 “ドラキュラ紀元”シリーズは「ヴァン・ヘルシングが敗北したことでドラキュラに全土を支配されてしまった」架空のイギリスを舞台にしたファンタジーです。ナイチンゲールなど実在の人物も登場する一方でモリアーティやジキル博士、モロー博士などフィクション上のキャラクターも次々と出てくる。1作目の『ドラキュラ紀元』は「切り裂きジャック」の正体を追うストーリーになっているが、「ホームズを投入したらすぐに事件が解決してしまうので」という理由でホームズは出てこない。原題は "Anno Dracula" 、西暦を意味するラテン語「Anno Domini」をもじったもので、どちらも略せばADになるって寸法。ゆえに『ドラキュラ紀元』はほぼ直訳ながら、『ドラキュラ戦記』や『ドラキュラ崩御』はシリーズ作品であることをわかりやすくするために付けられた邦題であり原題には即していない。『ドラキュラ戦記』の原題は "The Bloody Red Baron" 、『ドラキュラ崩御』の原題は "Dracula Cha Cha Cha " もしくは "Judgment of Tears" です。長らく入手困難になっていましたが、「原書が再開したんだし翻訳もリスタートしたい!」という訳者たちの熱意によって日本版も2018年から「完全版」として再起動することになりました。創元推理文庫版を全部積んでいる私も「完全版」と聞いて居ても立っても居られず嬉々として購入しちゃった。

 1冊目の『ドラキュラ紀元』を『ドラキュラ紀元一八八八』、2冊目の『ドラキュラ戦記』を『《ドラキュラ紀元一九一八》 鮮血の撃墜王』と改題して出版、年号が付いたことでよりわかりやすくなったのはいいが、問題は3冊目がなかなか出なかったということです。『鮮血の撃墜王』が2018年10月で、『ドラキュラのチャチャチャ』が2021年2月。2年4ヶ月も間が空いてしまったワケダ。私も定期的にネット書店で「ドラキュラ紀元」を検索して新刊が来てないかどうかチェックしていましたが、最近は諦め気味モードに入ってしまいあまり検索しなくなっていた。「ゴールデンウィークで時間もあるし」と久しぶりに検索したらあっさりヒットして「!?」ってなりましたわ。言うまでもなく3冊目『ドラキュラ崩御』を改訂・改題したものです。最初は『深紅の処刑人』というタイトルにする予定だったらしいが、刊行間近のタイミングで『ドラキュラのチャチャチャ』に変更された模様。原題の一つである "Dracula Cha Cha Cha " は実在する曲のタイトルで、1959年に発表されたそうだから作中の時期ともリンクしている。

 時間は掛かってしまったがこれで既刊の3冊が新訳中短編のオマケ付きてリメイクされ、ようやく本邦初訳たる新作がお披露目される準備も整いました。4冊目に当たる "Johnny Alucard" はこれまで以上に分量が多いため上下2分冊になるとのこと。邦題は『われはドラキュラ――ジョニー・アルカード』、今年の初夏に発売予定。いくつかの時代を跨ぐ構成のため年号は付いていない。5月も「初夏」の範疇だから早ければ今月中に出るかもしれないが、現時点で出版社からの告知はなく、来月以降になる可能性が高い。7月か8月くらいと思いつつ、定期的に検索してチェックしていこう。今度は買い逃さないようなしないと……ちなみに原書ではジョニー・アルカードの後に短編集 "Anno Dracula 1899 and Other Stories" と第5長編の "One Thousand Monsters" 、そして第6長編の "Anno Dracula 1999: Daikaiju" が刊行されている。一瞬「Daikaijuって何だ?」と首を傾げたが、ダイカイジュー……大怪獣やん。なんでも「トーキョーのダイカイジュウ・プラザ」なる場所(怪獣を模した超高層ビル)が舞台となるらしい。1999年の大晦日に世界中から貴賓を招いて豪華なミレニアム・パーティーを開催していたが、突如オウムみたいなカルト集団が襲い掛かってきて……という話。見た目はスクールガールだが齢1000年を超える吸血鬼のエージェント「ネズミ」が活躍する。ネズミは「sword-wielding(剣を振るう)」エージェントで、『BLOOD』の「小夜」がモチーフの一つであるとのこと。他にも日本の漫画やアニメ、特撮をモチーフにしたキャラが大量に出てくるらしくて楽しみだが、訳者と出版社は元ネタのチェック作業に忙殺される可能性が高いなコレ。1冊あたり4000円くらいする高価なシリーズではありますが、手間を考えると「当然でしょ、むしろ安くない?」って納得してしまう内容です。

 もひとつ余談ですが“ドラキュラ紀元”シリーズには "Anno Dracula 1895: Seven Days in Mayhem" なるコミック版も存在するそうな。本編のコミカライズではなくオリジナル・エピソードだとかで、第5長編の "One Thousand Monsters" と同時期に発表されたみたい。 "One Thousand Monsters" が1899年のエピソードだから、時系列的には『ドラキュラ紀元一八八八』→ "Seven Days in Mayhem" → "One Thousand Monsters" →『《ドラキュラ紀元一九一八》 鮮血の撃墜王』って順番です。短編も含めると更に複雑になるから大変だな……。

『魔法少女特殊戦あすか』の最終巻が出たので積んでいた既刊ごとまとめて読みました。9巻からだったので、2年ちょっと積んでいたことになる。中学生の頃から積みっぱなしになっているような本もある私にしては短い部類だ。

 内容はタマラ救出戦のあたりから最終章ニューヨーク大決戦までですね。そういえばアニメはどこまでやったんだろう? 私は1話だけ観て「う〜ん」となっちゃったからよく知らないんだよな……調べてみると沖縄編までか。コミックスだと6巻らへんです。沖縄編の後はウクライナ編(6巻〜8巻)→ロシア編(9巻〜11巻)→ニューヨーク編(11巻〜14巻)で完結といった運び。言葉を濁さずに書いちゃうとウクライナ編がちょっとダレ気味で、そのせいもあって読むのが億劫になり積みモードに入ってしまったが、ロシア編以降は怒濤の展開でページを繰る手が止まらず、結果的には「まとめ読みできて大正解」でした。ニューヨーク編で一気に伏線を回収する構成となっているから「アニメで途中までのストーリーは知っている」という方も6巻以降の原作をまとめ読みしてほしいところ。敵キャラはネクロマンサーの「ヴァルヴァラ」が印象に残りましたね。顔といいおちゃらけた雰囲気といい、『ムルシエラゴ』の黒湖がオーバーラップして仕方がないが……味方キャラはやっぱり「ウォーナース☆くるみ」のインパクトに勝るものはないな。「マジカル自白剤」や「マジカルスパンキング」で一世を風靡した子ですが、アニメ化された範囲を超えてからがむしろ本番です。主人公のメイド服姿を見た感想が「拉致ってイタズラしたい」、思考が犯罪者寄りすぎる。家族がクズ揃いで「父や兄は性欲交じりのイヤらしい視線を向けてきた」と回想するくるみだけど、あなたもあすか相手だとかなりリビドー全開ですよね……テロリストたちも散々ヒドいことをしているけど、終わってみれば一番怖いキャラはくるみだったって結論に落ち着く。人類の敵に回ったとき一番ヤバいのが彼女だもんな。長らく謎だったあすかのマジカルネーム「ラプチャー」の意味も最終話で明かされ、満足の行く大団円を迎える。1巻の発売から5年半、イロモノ扱いされていた作品がこうも綺麗に終わるとは、実に感慨深い。1巻の帯文が虚淵玄で話題になったっけ。「 魔法少女にこんな残酷な運命を背負わせるなんてひどいよ! あんまりだよ!」と書いて一斉にツッコまれたという。

・レオナールDの『レイドール聖剣戦記』読んだ。

 「小説家になろう」連載作品で、いわゆる「剣と魔法のファンタジー」です。持つ者に一騎当千の力を与える「聖剣」とかつて人類を滅ぼしかけた「魔女」を手にした主人公が大陸の勢力図を塗り替えていく。まだ始まったばかりなのでどういう展開になるかハッキリしない部分もあるが、大筋としては「国盗り物語」形式になるものと予想されます。

 勉強は苦手だけど武術の才能は優れているザイン王国の第二王子「レイドール」。彼は玉座を望まず、兄である第一王子「グラナード」を支えながら国を守る英雄になるつもりだった。成人を迎える13歳の誕生日、初代国王以外に誰も抜くことができなかった聖剣「ダーインスレイヴ」を引き抜いてしまうまでは。聖剣――それは地上に12本だけ存在すると言い伝えられている神与の武装。一振りで大軍を滅ぼす凄まじさから、聖剣保持者(エスクカリバーホルダー)はさながら神の使いの如き権威を得る。「自分は選ばれなかったのに、なぜ弟が……」と嫉妬したグラナードはレイドールを聖剣から引き離し、辺境の開拓地へと追放してしまう。「神の使い」に等しい存在をそばに置いておけばいずれ王位継承を巡ってお家騒動が起こりかねない懸念もあったからだが、明らかに私怨交じりとわかる強引で性急な判断であった。敬愛していた兄からの心無い仕打ちに嘆き、憎悪を募らせるレイドール。しかし皮肉なことに辺境での暮らしは肌に合っていて、危険な魔物たちと戦い民を守る日々に充実感を抱く。追放から5年後、彼のもとに「王都へ帰還せよ」との命令が届けられた。東の「アルスライン帝国」がザイン王国を侵略してきたので、王宮に保管されているダーインスレイヴを携えて前線へ向かえ……と。実の弟をまるで消耗品のように使い潰そうとする兄に赫怒の念を抱いたレイドールは決意する。他人の都合に振り回されるのはもう沢山だ、これからは俺の道を阻むモノすべてブッ潰して進みたいところへ突き進んでやる! 大地の渇きが人々の血で癒される、死に満ちた戦乱の嵐が吹き荒れようとしていた……。

 なろう小説の類型に当てはまると「追放&復讐モノ」ですね。冷遇された王子が怒りに燃えて恨みを晴らそうとする。「他のファンタジーだったら序盤で噛ませ犬にされるような小物っぽい野郎が主人公」なわけです。ややダークな雰囲気もあるが、敵兵をジワジワと嬲り殺しにしたりとか、捕虜の女騎士を笑いながら慰み者したりとか、そういう過激なシーンはご用意されていません。少なくとも現時点では復讐モノを期待して読むと「ヌルい」って落胆する可能性が高いでしょう。率直に書いてしまうと、この1巻だけでは「あまり特色のない戦記ファンタジー」というのが偽らざる感想です。「わかりやすい筋立てで、キャラもそんなに多くない娯楽小説」だからスルスルと読めてしまい、気が付けばページが尽きている。良くも悪くも「息抜きに最適」という域を出ない作品で、だからこそ「難しいこと抜きでちょっと時間を潰したい」方にはうってつけの一冊となっております。

 しかし、やっぱり「○本の聖剣(or魔剣)」みたいな設定はいくつになってもワクワクするなぁ。『風魔の小次郎』の聖剣戦争編を思い出して軽く血が滾ったりしました。主人公が所持するダーインスレイヴは斬撃とともに黒い瘴気をバラ撒いて毒や石化などのバッドステータスを付与する「状態異常」に特化した聖剣で、性能的にはほぼ魔剣です。呼称を「聖剣」で統一したいからか魔剣呼ばわりはしませんが、それでも敵から「呪われた聖剣」として蛇蝎の如く忌み嫌われる。元ネタのダーインスレイヴも呪われているとしか言いようがない代物だから妥当な扱いではあるものの、「呪われた聖剣」の矛盾語感につい笑ってしまうな。というか「聖剣保持者(エスクカリバーホルダー)」って用語からしてすごくダサいムードが漂っているんですけど、一周してこのダサさが癖になってくる。お高く止まらず娯楽一辺倒で邁進するぜ! っていう作者のストレートな意志が伝わってきて心地良い。こだわらないのがこだわり、でもちょっとだけこだわってるところもあるよ、みたいな。

 ラブコメ要素が少し弱いのが難点か。一応主人公を慕う下ネタ連発エロメイドの魔女とかは出てくるんだけど、ストーリーを進めること優先でサービスシーン的なものはほぼカットされているからお色気面が不足気味。おかげで話がサクサク進むから決して悪いことばっかりじゃないにせよ、表紙の黒髪ツインテなデカパイメイドに釣られて購入した人はショボンとしてしまうかもしれません。ヒロインっぽいキャラ自体は何人かいるので2巻以降にハーレム展開へ突入する可能性とてなきにしもあらず。ただ一迅社ノベルスなんていうドマイナーレーベルからの刊行なんで続きが出るかどうかは怪しいところである。「じゃあなんで買ったんだ」と言われそうですが、地味だろうとマイナーだろうと面白そうな新作は積極的に買っていかないと「自分好みの本」が市場に流通する可能性はどんどん減っていっちゃいますもんね。

 ああ、そうだ、書き忘れていた。主人公は聖剣を手にすることで一騎当千の力を得ますが、最強無双系かと申しますとそうでもない。なぜならダーインスレイヴは状態異常を押し付けるタイプの剣なので単なる人間に対しては無敵だけど、同じ聖剣保持者の場合は聖剣の力で抵抗(レジスト)されるため、状態異常がほぼ通らない。「ボスには状態異常が刺さらないからボス戦では使えない」というソシャゲでよくあるジャマー系ユニットみたいな状況となってしまっている。範囲攻撃が得意なので大軍を殲滅するのには向いてる反面、他の聖剣保持者と一騎打ちに縺れ込んだら普通に苦戦しちゃいます。なのでどっちかっつーと「最弱からの成り上がり」パターンに近いかな……敵に聖剣保持者がいる場合は工夫して戦わないとあっさり負けてしまう危険もあり、そういうところでちょっとハラハラさせられる。とにかく続きを読まないことには評価が固まらないシリーズなので早く続刊出しておくれ。

・拍手レス。

 ロスフラの1.5周年記念イベはとんでもない爆弾でしたね。まさか若トゥスクルぶち込んでくるとは…しかし過去編が少し明かされたもののさらに増えた謎(ゲンジマル寝返りの理由やカリーティ達の豹変等)はロスフラのメインストーリーで収拾するんですかね。というかメインストーリーもかなりいいところで終わってるのでとにかく早く続きが読みたいところです。
 イベントタイトルで白ウィツ黒ウィツ絡みの話やるんかな、とは思いましたがここまで深くうたわれ前日譚を綴るとは予想外でした。ゲンジマルに関しては余計に謎が深まった感じもするので何らかの形で追加掘り下げをしてほしいところですね。メインストーリーと言えば、トゥスクルをロスフラ世界に残留させなかったのってマスターキーが更に増えてややこしくなるのを防ぐためもあるのかな、と思ったり。


2021-05-02.

竹本健治の小説『闇に用いる力学』が連載開始から26年かけて遂に完結と聞き目を見開いている焼津です、こんばんは。

 最初の『闇に用いる力学 赤気篇』が刊行されたのなんて私が中学生の頃だぞ……内容はSFというかオカルトというかホラーというか、いろんな要素ブチ込み過ぎでジャンル分けが困難になっているタイプです。第一部に当たる『赤気篇』は光文社の雑誌“EQ”に1995年から1997年にかけて連載された。時期的にちょうどEVAがブームを巻き起こしていた頃。同時にオウム真理教の事件で世間が騒然としていた頃でもある。第二部に当たる『黄禍篇』が連載開始したのは2008年になってからで、実に10年ものブランクが空いてしまった。“EQ”は既に休刊しており、代わりとして同じ光文社の雑誌“ジャーロ”に掲載されている。三部作を締め括る『青嵐篇』の連載開始は2012年、この年は『黄禍篇』が最終回を迎えた年でもあるためブランクは空いていません。そのせいで『黄禍篇』の単行本化が後回しにされた(先に『青嵐篇』を終了させてから『赤気篇』の加筆修正と併せてやろう、って話になった)という面もある。『青嵐篇』は2017年に連載終了、ここから単行本化作業に入るわけだが、あまりにも長期間に執筆が及んだせいで準備をするだけでも大変な状態となってしまい、三部作すべてのゲラが届いたのは2019年になってからだったという。加筆修正を含むゲラ作業に丸一年かけて単行本化の目処が立ったのが2020年の終わり頃。そして今年(2021年)7月28日に発売が決まった――という流れ。

 間に10年くらいの空白があったとはいえ26年もの年月を費やした大著ゆえ、完結を記念しファン向けの愛蔵版として函入り特装版を限定刊行するとのこと。三部作すべてと特典の小冊子をご用意してお値段なんと33000円(税込)! ブルーレイBOXみたいな価格である。そこまで高価なのはお財布的にちょっと……と怯んでしまう方向けに普及版も発売する予定だそうだ。3冊全部で11000円くらいというから、一冊あたり3300円(税抜)程度かな? 冷静に考えるとこれも結構イイお値段してるわけだが、33000円(税込)ってカマされた後だと安く感じられちゃうわ。エロゲを1本定価で買うのと同じくらいですもんね。なので私は普及版の方を購入する予定です。いや〜、それにしてもまさかEVAが完結した年に『闇に用いる力学』三部作の単行本が本屋に並ぶことになるとは……令和3年、なかなかスゴい年じゃないか。

虚淵玄のツイートで『ワルプルギスの廻天』脚本脱稿の時期が判明。

 「鎧武を終えた直後、東離劍遊紀にとりかかる直前」……つまり2014年頃。なんと叛逆の翌年です。そんなに早くから続編の脚本ができていたとは……てっきり虚淵が忙しいのとプロット作りに難航しているのとで完成まで数年掛かったんだとばかり。前回の更新で「もしかすると、『叛逆の続き』に関する構想はだいぶ前からあって」と書いていましたが、そこまで遡るとは思ってなかったです。なんでこんなに時間がかかってしまったのか……単にシャフトが忙しかったせいか? 『ワルプルギスの廻天』以降の企画も準備されているのかどうか気になるところ(そっち待ちで廻天が遅れた可能性もあるからな)だが、とりあえずは廻天の上映される日を楽しみに待ちたい。

『メギド72』、新要素「オーブキャスト」を追加

 『メギド72』においてサポート系装備品である「オーブ」(FGOの概念礼装、ウマ娘のサポートカードに類するものと捉えればOK)が自由に作れるようになった――というのがこないだのアップデートで追加された新要素「オーブキャスト」です。必要アイテムとして「フォトンの欠片」を集めなければなりませんが、このフォトンの欠片、グラブル風に言うとオーブを砕いた際に入手可能である。ガチャ産SSRオーブなら1個につき1000個、ガチャ産SRオーブなら100個、ガチャ産Rオーブなら20個の欠片が手に入り、7500個集めると未所持のEXオーブやSSRオーブであろうと作成することができるのです。FGOで喩えると☆4礼装を75枚砕けば任意の☆5礼装が――それこそカレスコでも黒聖杯でも看板娘でも――ゲットできる、そういうかなり大きめの仕様変更が入ったことになります。しかもアプデ記念として今まで遊んでいた既存のプレーヤーには欠片が7500個(+720個)プレゼントされた。メギドのガチャ産SSRオーブは非常に排出率が低く、たった1.5%(昔は1.0%だった)、排出率が倍になる「晶★魔精召喚」でも3.0%しかない。あまり話題になることはないが、実はかなり稀少なアイテムなんです。なので〆チケ(指名召喚チケット、サプチケのようなもの)をSSRオーブに使う人も珍しくなかった。

 私もこないだの〆チケで「ボーパルバニー」という有用性が非常に高いSSRオーブを交換しようかどうか迷ったほどです。最終的に気乗りしなくてパスしてしまったが、課金してもおかしくない程度には悩みました。それがいきなり「オーブキャスト実装! 記念にフォトンの欠片8220個あげるよ! え? ボーパルバニーが欲しい? いいよいいよ、持ってって持ってって!」とメンテが明けてアプデが終わった数秒後にはもう手元に来ているんですからね。現実感のなさに呆然としました。幸いガチャ産SRオーブは「そのうち処分しよう」と思いつつ未整理になっていた奴が数十個もあるので欠片には事欠かない。もう1個どころかもう2個は作れそうな勢いです。多少足りなくても「嵐炎龍フラカン」という大幻獣のくせに即死が刺さる爬虫類野郎をワンパン周回してSSRを集めればいい。ガチャ産オーブと比べてクエスト報酬オーブは変換レートがマズくなるけど、少しくらいなら時間と根気があれば解決できる。これでSSRオーブを絡めた攻略へのハードルが一気に下がるな。ただ、ここまで思い切った梃入れをするとなると「大丈夫なのか‥…?」って運営に対する心配が募ってしまうな。本編は9章の「懲罰局壊滅」がようやく始まったところで、10章以降の構想も既にあるらしいからすぐに終わるわけじゃないだろうが‥…。

『うたわれるもの ロストフラグ』、1.5周年記念イベント「白き同盟、黒き楔」開催中

 『うたわれるもの』本編より遡ること数十年前――ウィツァルネミテアの白き半身と黒き半身、それぞれを王に戴いた二つの陣営が血みどろの大戦を繰り広げていた時代から4人の客人(マレビト)がロスフラ世界に迷い込む、という、実質『うたわれるもの/Zero』なエピソードです。イベントの中心人物はなんと「トゥスクル」。エルルゥとアルルゥの祖母(父方)であり、彼女たちの故郷である「ヤマユラ」の村長でした。うたわれ本編でヌワンギが引き連れてきた兵士に斬られ致命傷を負い(力ずくでエルルゥを奪おうとするヌワンギたちにアルルゥが石を投げ、逆上した兵士が攻撃してきたところを庇ったという流れ)、ハクオロに孫ふたりを託して死亡。その後クッチャケッチャの件もあってヤマユラは壊滅してしまうが、彼女の名はやがてハクオロたちが起ち上げた國の名前として後世に残ることとなります。ハクオロにとって大恩ある存在であり、老婆ながらユーザー人気も非常に高いキャラだったので「いずれロスフラにも若トゥスクルが出てくるだろう」とは前々から囁かれていました。しかしここまでガッツリ描かれることになるとは……って驚きの念が深いです。

 『うたわれるもの』の時点で判明していたトゥスクルの情報は少なく断片的だったけど、繋ぎ合わせればボンヤリと彼女の人生がどういったものであったかは浮かんでくる。まずトゥスクルには「エルルゥ」という名前の姉がいた。エルルゥは昔話に出てくる人名であり、それに由来する花の名前でもあるので、エルルゥ本人が語る通りうたわれ世界では「割かしありふれた名前」ということになっています。しかしトゥスクルが姉を偲んで孫に付けた名前であることは語るまでもない。名前というと記憶喪失の主人公に付けられた「ハクオロ」という名も元はトゥスクルの息子、エルルゥとアルルゥの父親のものです。ただ、息子をハクオロと名付けたのは白き半身にあやかってのことで、主人公の正体が白き半身であることに気づいていたトゥスクルからすると「借りていた名前を返した」感覚だったと推測される。職業は薬師であり、エルルゥの師匠ポジションでもある。エルルゥ同様戦闘能力はないものと考えられていたが、なぜか鉄扇を持っているという謎もあった。またアルルゥについては「若い頃の自分に似ている」とコメントしています。トゥスクルとアルルゥがともに「妹」であることを示すための設定で、どちらかと言えば「ふたりともエルルゥという心優しき姉がいた点で共通している」ことを強調する狙いがあったものと思われる。若い頃は宗教國家オンカミヤムカイに住んでいたという設定もあり、記憶を失う前のハクオロとも面識があったため正体にいち早く気づくことができた。オボロたちの祖父母もかつての同志で、高齢であるにも関わらず足繁くユズハを往診していたのもそれと無関係ではないっぽい。オンカミヤムカイからヤマユラに落ち延びた経緯、伴侶との出会い、息子と結婚した嫁については不明。

 イベントでは既に明かされている情報を拾っている部分もありますけど、新たに判明した要素も多く、初代うたわれ好き勢は考察と分析で大忙しになっています。まずヤングトゥスクルのデザイン、以前はエルルゥに寄せた感じだったけど今回は「アルルゥに似ている」という設定を重視したのか口調も含めてかなりアルルゥ寄りです。中の人もアルルゥと同じ「沢城みゆき」。ユニット化するため「戦闘能力があった」ということになっているが、メインウェポンはなんと香炉。モーニングスターの要領で香炉をヒュンヒュンぶん回して毒ガス散布(味方にはあらかじめ解毒薬を配っておく)しながら殴りつけるという「完全に敵の幹部じゃねぇか!」って戦闘スタイルでブッ魂消た。接近戦では強い糜爛性のある毒を盛って相手をグズグズに溶かしてしまう。これ若かったらヌワンギの手勢とか瞬殺していたな……? 人呼んで「白の懐刀、腐姫トゥスクル」。なお本人は腐姫呼ばわりを嫌がっている模様。

 

 

 大戦は「白き同盟」陣営の優勢で推移していたが、白側の幹部たちが土壇場で裏切ったことにより「黒き楔」の勝利が確定してしまう。親友たちの造反に衝撃を受けたトゥスクルは謎の霧に包まれた後、ロスフラ世界へ転移し「裏切った幹部」であるカリーティとクリューに襲い掛かるが、オンカミヤリュー族のふたりは違う時間軸から迷い込んできたため「裏切者」云々と罵られても何のことだかまったくわからない。トゥスクルも記憶が混濁しており、周囲に状況をうまく説明することができません。ロスフラの主人公「アクタ」はトゥスクルの過去を夢形式で追体験していく――というシナリオです。「そういうことがあった」と軽く触れられるだけでほとんど詳細が明らかにされてこなかった白ウィツと黒ウィツの古き大戦について掘り下げるストーリーとなっており、旧来のファン大興奮間違いなしな一品です。深夜にログインしたから「冒頭を少し読むだけ」で自制するつもりだったのに「先が気になってしょうがない!」と最後までプレーしてしまった。もう我慢できないからネタバレ全開で書いていきますが、「裏切った幹部」の一人ってゲンジマルかよ! おめえ元々黒側じゃなくて白側から寝返ったんかい!? 「最初からスパイとして白側に潜入した」という説もあるが、どちらにしろ衝撃の度合いに関しては大差ないな。どうも若い頃のゲンジマルは血気盛んで力に飢えていた節があり、甥に当たるディコトマも容赦なく殺しに掛かっています。「水落ちは生存フラグ」という可能性も捨て切れない(「ディコトマ、実は○○説」もいくつか提唱されている)が、どうもトゥスクル以外の3人は正史の世界だと早い段階で亡くなってるっぽいんだよな……「トゥスクルみたいに歳を取ることができなかった」と暗示する遣り取りもあるし。かつてロスフラ世界のヒエンがあんなことになっていたのにビックリしたものだけど、ゲンジマルの振る舞いを考えるとむしろ「血は争えない」ってことになるのか? 力を求めてあらゆるものを犠牲にしてきた後悔から晩年のゲンジマルは我が身を顧みぬ忠臣と化した、って解釈すると人物像がだいぶ変わってくるな。

 ゲンジマルもさることながらトゥスクルの過去も想像以上にドラマチックで驚いた。村の総意で姉が生け贄にされたことに激昂し、まだ幼い身で村から飛び出す→獣用の罠に引っ掛かって行き倒れているところを白ウィツ(ハクオロ)に拾われ「トゥスクル」の名を与えられる→白ウィツを父と慕い、「懐刀」と称されるぐらいの戦果を積み上げる→味方の叛乱によって敗北が決定した後も諦め切れずディコトマとともに敵地へ潜入、黒ウィツの分身(黒ウィツは精神だけで肉体を持たない存在のため活動には依代が必要)の膝元まで迫る→しかしそこで知った分身の正体は……と、「えっ、これだけで劇場版アニメが一本作れるんじゃない?」って濃密さです。鉄扇が白ウィツから託されたものだったとか、恐らく菅宗光(む〜む〜)が初代『うたわれるもの』の頃から設定していたネタをサルベージしているんだろうな。私は覚えていなかったがゲンジマルが自らのことを「既に限りない罪を犯してきた大罪人」と称したシーンもあったらしく、急に設定変更して彼が裏切者となったわけじゃないみたいだし。トゥスクルのキャラデザは変更してるっぽいけど……Fateのモードレッドも途中で設定変更されたし、みゆきちCVのキャラは制作側都合による変更と縁があるな。他にも「アマナ」(オボロやユズハの祖母)が直接登場こそないものの重要人物として何度か名前が挙がってくる。こないだ実装された「ユズハ〔護剣の舞〕」の衣裳はアマナの服を再現したものだという話もあるし、いずれストーリーに絡んでくるかも。あと今回のイベントには登場しなかったけど、黒ウィツと契約を交わした人物の一人として「カルラの父」がいる(カルラの常人離れした膂力は契約の名残りです)ので、今後も過去エピソードを掘り下げていく方針ならそっちも言及されるのでは、と期待を抱いてしまう。ゲンジマルは過去にカルラの父と死闘を繰り広げて勝利したって設定もあります。結果としてカルラたちの國「ラルマニオヌ」も滅亡したわけだが、そこまでネタを拾っていくとクーヤの父(黒ウィツと契約しアヴ・カムゥを手に入れ、力が弱いせいで奴隷以下の扱いを受けていたシャクコポル族を救済するため立ち上がり、ラルマニオヌを打ち倒してシャクコポル族の國「クンネカムン」を興した)を無視するわけにもいかなくなって話が広がり過ぎてしまう懸念も湧く。とにかくうたわれは「設定だけは存在する」ネタが多すぎるんだよな……カルラパパの力がカルラに引き継がれたのにゲンジマルの力が孫に引き継がれなかったの、カルラパパが「一族の武運長久」的なものを願って契約したのに対しゲンジマルは「己一人のみの強さ」を追い求めたからではないか、ゆえに願いの純粋さで一騎打ちはゲンジマルに軍配が上がったけど、一代限りの彼と違いカルラパパの力はカルラに受け継がれた……とか、いろいろ想像してしまう。ぶっちゃけ『うたわれるもの』のストーリーは「収拾がつかなくなって最後は尻すぼみになってしまっている」と不満だったんだけど、その拾い切れなかったネタが20年近く経ってポツポツと回収される様子に興奮しているんだからわからないものだ。

 ラスト、夢から目覚めたトゥスクルは孫のアルルゥから「エルルゥが森で行き倒れの男を拾ってきた」と告げられ、『うたわれるもの』本編の序章へ繋がる形で幕を引きます。完璧なエンディングだ。ここまで完璧だと2周年記念イベントのハードルが上がってしまうのでは、と心配になる。ユニットとしてのトゥスクルはまだ実装されていませんがイベントのバトルシーンでプレイアブルになっていることが確認されており、5日から新規の期間限定キャラをピックアップするという告知も出されているので、実装は秒読み段階といったところです。私も念のため結糸(ガチャチケ)は使わず温存している。単独ピックアップは18日からとだいぶ遅く、そこまで我慢できるかどうか忍耐力が試されます。

・拍手レス。

 >廻天 虚淵氏曰く『脚本は鎧武を終えた直後、東離劍遊紀にとりかかる直前に脱稿してた』そうなので、本当に満を持して送り出すのだなぁと 虚淵氏のまどマギがまた見られるのは嬉しい反面、Kalafinaがもうないことが悔やまれます……
 Kalafina復活という奇跡を期待したいところだけど現状からすると厳しいか……。

 プレミアムバンダイで唐突にまどかのジュエルシードとグリーフシード売り出したから何かと思ったらこれかー
 また関連グッズが怒濤のように発売されることになりそう。


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